わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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ウイルス感染

今年2回目の手足口病(2019年9月)

さて、ここ数週間の外来で目にする用になりました。

手足口病はまだまだ感染が続いているようです。

 

ただ、当初67月に目にしていたものと少し症状が変わってきた印象があります。

発疹が出るのは仕方の無いところではあるのですが、

全体的に発疹が小ぶりになってきました。

手掌足底の発疹も少ない傾向あります。

 

これはどういうことを意味するのか?

多分ですが、原因となるウイルスの種類が異なっていることを予想させます。

 

手足口病と一口に言いますが、その原因となるウイルスは数種類あります。

つまり、67月の手足口と9月の手足口のウイルスは異なっている可能性があるということ。

 

これによって生じる可能性があるのが

年に2回手足口に感染する可能性です。

一度手足口が発生するとその原因となるウイルスに対しては数年間の免疫が成立し、

そのウイルスには感染しないように体調が整えられるのですが、

その免疫機能は非常に厳密であり、他のウイルスに対しては効果を示すことがありません。

そのため、別のウイルスを原因とする手足口病には再度感染してしまう。

ということがあるのです。

 

これが1年に2回手足口病を起こすことがありうる理由となります。

感染した人は今後しばらく感染のリスクが下がるのがメリットと言えばメリットですが。

 

手足口病、まだ油断せずに行きましょう。

りんご病が流行しています(2018年7月)

先月の末から今月に入ってりんご病が流行しています。

というお話です。

 

りんご病。そんなに目にすることは無いかもしれません。

しかし典型的な症状で診断はできるのです。

 

・両頬部

・両上腕から前腕

・両大腿から下腿

にかけて、網目状もしくはもう少しベッタリとした

赤みが出てくること。

その赤みは痛くも痒くも盛り上がりも無いこと。

が典型的な皮膚の症状です。

 

そして話を聞いてみると

その1週間程度前に、体調を崩したり軽度の発熱があったこと。

 

これで診断ができます。

そんなに難しくはない病気ですね。

 

でも、その厄介な点は

見た目の症状の強さと感染力の強さには関係がないこと

なんです。

 

つまり、感染力が強いのは、最初の体調を崩したときであり、

見た目で診断されたときにはもう感染性はなくなっている。

ということが問題になります。

したがって、見た目で診断されたときにはすでに他に誰かに感染ったあとかもしれない

んですよね。

いやあ、厄介です。

 

これから夏休みも進み、人の移動も多くなる季節です。

感染が拡大しないか少し様子を見ていくことにしましょう。

手足口病が増えてきたようです(2017年6月)

ここ1週間位でしょうか?

 

ぽつぽつと手足口病の患者さんが受診されるようになりました。

 

今回の手足口は肘、膝、お尻に症状が結構出るようですね。

むしろそっちの症状を主訴に受診して、手足を見てみたら

発疹があったというパターンが多い用に見えます。

 

これから夏になりますので、まだまだ患者さんは増えそうな感じです。

 

症状は独特ですので、早めに見つけてあげてくださいね。

ジベルがきたぞぉー(2017年3月)

ジベル。

なんか、格好のいい名前ですね。

正式名称は

「じべるばらいろひこうしん」

と言います。

念仏?違います。病名です。

 

そのジベル、出ました。

 

ジベルばらいろひこうしん

正式にはジベル薔薇色粃糠疹と書きます。薔薇、書けませんよってば。

 

原因については完全には分かっていませんが、ウイルスだろうと言うことが分かっています。

全身の何らかの感染後、半月から1ヶ月位立って体に少し大きな発疹が出ます。

これをヘラルドパッチと言います。

その後それよりも少し小さな発疹がパラルパラリと出て、徐々に消えていく。

そんな症状の流れがあります。

興味深いのは、その発疹の形。

お腹背中に出ることがほとんどですが、そのかたちは楕円形なんですね。

横長の。

(腕、太ももに出ることもたまにありますが、それはまんまるです。)

普通、発疹のキホンの形はまる。

なのに、これだけ楕円形になる。

という不思議な現象。これをクリスマス・ツリー様と呼ぶこともあります。

 

だから、診断自体は難しいものでは有りません。

では何が問題になるかというと、ウイルス感染後に出るものなので、

周囲にも同様の人がいる可能性があるということ。

いわゆる、はやりすたりが有るんです。

と言うか、一年のうちに数週間だけ流行るんですね。

 

なので、ジベルの人が来たということは周りにも発症するということ。

つまり診断をする上で気をつけてみていかなければ行けないということなんです。

 

だから、ジベルがきたぞー。

という必要があるんですね。

 

 

それにしても、ジベル・ヘラルドパッチ・クリスマスツリー用発疹と

面白いキーワード満載ですね。

そのため、この病気はお医者さんになるための試験問題(医師国家試験)の常連だったりもするんです・・・

 

2016年1月 りんご病が流行しています?

たまたまでしょうか?

先週から今週にかけて、りんご病の患者さんが何人か受診されました。

いすれも幼稚園から小学校低学年くらいの子です。

りんご病を疑って受診した子はその中の半分くらいです。

 

時期的にりんごほっぺと紛らわしいものではありますが、

りんご病の場合は腕や太ももにも淡い網目状の赤みが出来ることがあります。

怪しいと思った時には皮膚科もしくは小児科を受診してくださいね

2015年の手足口病では爪が取れる

最近の外来でもまだちょこちょこ手足口病を診断します。

さすがに下火にはなりましたが。

 

しかし、最近見られるようになったのは、

爪の脱落する子です。

どうも、今年の手足口病の中には爪が落ちるタイプも有るようです。

 

数年おきくらいに爪が脱落する手足口病が流行します。

これはウイルスの種類に依ることがわかっています。

落ちるウイルスが流行するか否かが分かれ目。

ただ、今年多かったタイプのウイルスと爪の脱落がはっきりしません。

話を聞く限りではマイナーなタイプのようですが、

今後検討する必要がありそうです。

 

脱落するまでの期間は感染してから1ヶ月から6週間後くらいです。

そして、手足の20本の爪の打ち、ほぼ同時に数本の爪が浮いてきて

落ちるのが特徴です。

わかりにくいのは爪囲炎やぶつけた後の爪の脱落ですが、

その場合は1本だけのことがほとんどですので、そこで区別出来るでしょう。

 

爪が脱落した後ですが、ほとんど、正常な爪がまた生えてきますので

ご心配なく。

それでも気になるという方は一度皮膚科を受診してみてください。

 

手足口病に感染してからタイムラグがあるのでびっくりすることがあるかと思いますが、

大丈夫ですよ。

 

 

9月7日追記

今日も2名受診されました。

いずれも7月下旬に手足口病になっています。

逆に、それ以前に手足口病になった方が、爪が取れる可能性は低そうですね。

じんましんが流行しています

ここ数日の間ですがじんましんが流行っているようです。

 

もちろんじんましんはウイルスや細菌などの感染性微生物が直接関与するものではありませんので

例えばエボラ出血熱のような感染の流行とは話が違いますが、

どうも、この時期に多くの子に出現するような要因が幾つかあるようです。

 

その1

風邪が流行っている。

溶連菌を思わせる風邪も多いですし、ウイルスによる風邪も多いようです。

時期的なものでしょうね。

先ほど、じんましんは微生物が直接関与するものではないと書きました。

でも、間接的な関与をしていることは結構多いのです。

以前にも書きましたが、子どものじんましんの誘因で一番多いのは

風邪を始めとする感染症です。

大きな誘因となるのです。

 

その2

気温、環境の変化が大きかった。

次の項目ともかかってくるのですが、気温の変化がここ数日、非常に大きなものになっています。

まさか、4月に雪が降るなんて。ねえ。

ぽかぽか陽気の数日後の話ですから、たまったものではありませんね。

 

その3

新年度が始まり、ストレスがかかっている。

家族全員が忙しくなると、当然子どもにもその影響が出てきます。

旅行やお出かけ、学校の準備などで慌ただしくなると、

寝る時間が影響を受けます。また、バタバタするだけでもストレスになっていきます。

このストレスもじんましんの大きな誘因となるのです。

 

そのような理由もあり、今、じんましんが出ている子が沢山受診するのでしょう。

この現象は、もうしばらく続きそうですね。

手足口病が流行しているようですね 2014年9月

今年は例年に比べて遅い時期に流行っているなという印象です。

例年は6月から8月だったように思いますが、

今年は9月に入ってからポツポツと患者さんが受診しています。

 

なお、昨年の手足口病が手足の爪が剥がれるタイプでした。

今年の手足口病は・・・

ごめんなさい。まだ、そこまで確認できていません。

 

お気をつけ下さい。

手のひらと足の裏だけの赤い発疹(2014年3月)(2017年追記あり)

(2018年3月追記)

2017年-2018年にも同様の発疹が流行しています。

こちらのページも参考にしてください。

 

 

 

今年に入ってからでしょうか。

 

手のひらと足の裏だけの発疹が流行っている印象を受けます。

年齢はだいたい2歳から4歳まで。保育園の子が多いかな?

手のひら、足のうらが全体的に真っ赤になり、ぱんぱんにむくんだような感じになっています。

時には手指、足趾の甲まで赤みは出ることがあります。また、点々とした赤みができることもあります。

しかし、不思議なことに足首、手首を超え、体の方に広がってくることはないようです。

 

詳しく話を聞いて見ると、風邪を同時に症状が出ているようです。

風邪の症状はあまり強いものではなりません。発熱、咳、腹痛といった一般的なものです。

でも、全身の症状が引くのと同時に皮膚に症状が出てくることが特徴です。

 

痒みはあまりなさそうです。でも、ときどきこすりつけるくらいの痒さはあるようです。

痛みはありません。

 

症状ですが、1ヶ月位で赤みは徐々に引いてきます。

引いた後には少ししわしわした皮膚になり、皮がめくれたように見えることもあります。

でも、心配は要らなさそう。その皮がめくれたら後は何も残りません。

 

詳細な検査は行えませんが、(なにせ採血させてくれませんからね)

多分ウイルス感染に伴う発疹の一種かと考えています。

皆さん元気ですので、痒み止めの塗り薬(必要があれば飲み薬も)出して経過をみてばみんな落ち着きます。

 

まだぽつりぽつりと出ているようですので、要注意ですかねえ。

もしも心配でしたら皮膚科を受診してください。

近くに住んでいる方でしたら当院でも診察可能です。

 

でも、この症状は武蔵野市だけかなあ。うーん。