わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

治療

YouTube動画:2024年アトピー性皮膚炎の新治療予測解説動画

2023年もアトピー性皮膚炎の新規治療薬も販売になり、

また、今までの治療薬も適応年齢の拡大がありました。

では2024年がどうなるのか?

 

治療法の変化について

新規薬剤について

合わせてYouTubeで解説してみました。

興味がありましたらのぞいてみてくださいね。

 

YouTube動画:2023年アトピー性皮膚炎の新規治療薬解説動画

本当は年末に上げたかったのですが、年始になってしまいました。

昨年新規処方開始された&適応年齢が拡大されたアトピー性皮膚炎の

おくすりのまとめ解説動画です。

 

Twitterまとめ:赤ちゃんの首にできる「スタイ負け」について

暑くなってきましたねえ。

今回のテーマは赤ちゃんの首にできる湿疹です。

外来ではよく「スタイ負け」と読んでいますが。

 

基本的な事項についてまとめてみました。

 

デュピクセントの適応年齢が下がるかもしれません?(2022年10月)

先日キャッチしたニュースです。

 

アトピー性皮膚炎の治療薬であるデュピクセントですが、メーカーのサノフィさんから生後6ヶ月以降までの適応年齢拡大を申請したようです。

クリックして221026.pdfにアクセス

まだ、日程については確認できていませんが、もしもこれが通るとなると日本のアトピー性皮膚炎治療が一変するかもしれません。

今までは大人になって、長い湿疹の履歴のある人が対象となっていました。つまり、過去の積み重ねがあったということです。

しかし今回は湿疹が出てから魔もない小さなお子さんということでもあり、治療の効果が今までよりもより早く、高いことが期待できます。

まあ、まだ投与量や投与間隔などの情報が出ていませんので、今後情報を収集していく予定です。

 

当院でもデュピクセントの適応年齢が拡大したらば積極的に治療を行いたいと考えておりますので、院内の体制も順次整えていきたいと思います。

まずは現状できる治療をしっかりと進めて、湿疹を悪化させないようにしていかないとですね。

アトピー性皮膚炎内服治療薬の比較(2022年8月版)

アトピー性皮膚炎内服・注射薬の比較2022年8月版

アトピー性皮膚炎内服・注射薬の比較2022年8月版

 

先のブログに記載のとおり、8月から新規アトピー性皮膚炎の注射剤が開始になりました。

種類も増え、それぞれの特徴も出てきましたので簡単にまとめてみました。

院内で患者さんに配布用の資料ですので、一部文面を省略している部分もあります。

興味のある方はそれぞれのメーカーのWebを見て情報を入手してみてください。

また、当院では外来にて随時相談を行っております。

治療を希望される方は一度外来を受診の上、治療法を検討してみてはいかがでしょうか?

アトピー性皮膚炎の治療選択肢が増えます(2022年8月)

2022年8月8日、アトピー性皮膚炎の治療選択肢がまた一つ増えることになりました。

それに伴い対応患者さんも増えることになります。

 

8月より使用開始になる薬剤は「ミチーガ」といいます。

この薬の一番の特徴はかゆみそのものを抑えること。

湿疹を抑えるのではないというのがポイントです。

またもう一つのメリットは対応患者さんの幅が広がったこと。

かゆみ止めを飲んでもステロイドなどの塗り薬を塗っても効果がないことという

条件付きですが、使用できる湿疹の範囲や強さが

EASI16から10まで緩和されています。

今まで症状は強くないのでダメと言われていた患者さんでも使用可能になったわけですね。

(EASIとは全身の湿疹の強さをいくつかの症状・部位別に分けてスコアを算出し、

全身の強さを表したものです。)

 

しかし問題も無いわけではなく・・・

かゆみを止める薬ですので、湿疹を直接止めるわけではありません。

今までの内服・注射薬に比べて治療効果は少し落ちるというデータがあります。

したがって現在内服・注射薬を使っている人に取ってはメリットはあまりないかもしれません。

また現状ではお家に持ち帰り、自分で注射ができないので通院を続ける必要があります。

(といっても月1回のペースですが)

 

ある程度の欠点は見られますが、完璧なおくすりなど存在しません。

少なくとも今まで使えなかった人に効果の高い薬が届くというその1点だけでも

有効な薬剤ではないかと考えています。

 

すでに当院では使用を決定しておりますし、治療開始を希望する患者さんもおられます。

当日すぐに注射を行うことは難しいですが、数日で薬剤は準備可能な状態になっています。

もしも治療を希望されてる方がおりましたら一度外来でご相談くださいね。

運動会の前はイボ治療は一時お休みを

しましょうね。

せっかくの運動会、イボの処置をした後に水ぶくれになって歩けないというのも

切ないので・・・

 

原則として運動会の1週間前からはイボの治療は推奨していません。

こちらは液体窒素も皮膚特殊(カンタリジン)も同様です。

何らかの方法で皮膚に水疱を作るという点は一緒なので。

 

それにしても未だに運動会を裸足で行うところが多いですね。

靴にすればいいのにと思うのですが?

 

追記

イボの中断についてはこの時期は運動会だけではありませんね。

甲子園の予選などに代表される最後の運動大会などについても同様に考えるとよいかと思います。

練習試合や定期戦などの場合は処置してしまうことも多いかと思いますが、

このあたりの判断は難しいところですね。

イボの処置は毎週行えますが、それと天秤にかけて重要なイベントのときはスキップすることも考えてみてください。

 

水いぼがかゆくなってきた時の対処法

今回も水いぼの話です。

さて、みずいぼを診察しているとときにはその部分がかゆくなってきたと言って

受診される方がいます。

そのような状況での対処法はどうしましょうか?というお話です。

 

こちらの対応ですが、それだけでは決まるものではなく、

より大きな「水いぼをどうするのか」という考え方から決めていく必要があります。

簡単にいえば、取るのか取らないのかですね。

 

水いぼを取るのであればある意味話は簡単です。

薬を塗ってかゆみを抑えながら一気に水いぼを取りにかかります。

かゆみを抑える薬はいわゆるステロイドの塗り薬になりますが、

長期であれば水いぼを増殖させる方向に向かいます。

しかし短期間であればその副作用はあまり問題にはなりません。

そして水いぼを取りきってしまえばおしまいですから比較的単純な話になります。

 

逆に水いぼを取らないのであれば話はより複雑になります。

選択肢は更に2つ。薬を塗るか塗らないかですね。薬は同じステロイドになります。

薬を塗ると決めた場合は水いぼが長期化する可能性は否定できません。

もちろん数も増えることになるでしょう。

逆に塗らない場合はかゆみを我慢するか、

飲み薬などでかゆみを抑えるか(あまり効果は高くはありません)

をしながら自然にかゆみと水いぼが引いてくるのを待つ必要があります。

時間はかかりますが手間も痛みも一番少ない方法ではあります。

 

ちなみに、水いぼが痒いときにはいくつかの可能性があります。

アトピーなどの別の湿疹がたまたま同じところに出た可能性。

もちろん汗疹もできやすかったりしますね。

水いぼのウイルスに対して免疫が形成され、水いぼが排除される過程である可能性。

(モルスクム反応と呼ばれます)

水いぼに細菌が感染し、いわゆる二次感染の状態になっている可能性。

などが考えられます。

まあ、最後のときは痛みや熱も出てくるので別の対応が必要になるのですが。

 

実は水いぼが痒いという状態は複雑な症状が入り混じっていることも多いので、

一度診察の上で方針を決めてしまったほうが良いかと思います。

 

アトピー性皮膚炎の内服薬”オルミエント”の処方を開始いたしました

さて、昨年末よりアトピー性皮膚炎の適応が通りました内服薬に”オルミエント”があります。

今回はその準備が整いましたので、当院でも処方を開始しますよというお知らせです。

 

実はこの薬は以前より関節リウマチに使用されていたんですね。

免疫を抑えることにより炎症反応を抑え、結果として関節が落ち着くという。

当然内服ですので、全身にその効果は波及しますので、当然皮膚の炎症である

アトピー性皮膚炎についても効果があり、非常に高いものがあります。

 

ただ、問題点もありまして。

免疫を抑えてしまうので、感染症にかかりやすくなってしまうという問題もあります。

細菌、ウイルス、カビのそれぞれに弱くなってしまうんですね・・・

あ、新型コロナも理論上かかりやすくなってしまいます。

そのために使用開始前には内科さんを受診してレントゲンや血液検査により、

結核や肝炎などの感染症が隠れていないかを検査する必要があります。

そこだけひと手間かかってしまいますことをご了承いただいてという形になりますね。

 

あとはお金のお話です。

以前より使用しているデュピクセントですが、金額が非常に高いことにより

使用を躊躇される方が多くいらっしゃいました。

オルミエントも通常用量でしたら金額はほぼ同様になります。

しかし半分の用量もありますし、更にそれを一日おきに飲む方法もあります。

その分金額をもっと抑えることは可能かと考えられます。

まあ、その分効果は落ちてしまうでしょうけどね・・・

ただ、値段はそこまでかけずにある程度の効果を得たいと考える方には

非常に便利な方法ではないかと考えています。

また増量及び減量を柔軟に行うことも可能ですので、そういう意味でも

使用はかんたんにできるのかなと思います。

 

ちょっと前準備の必要な薬ではありますが、注射はちょっとねと思う方、

お財布に優しい効果的な治療法を検討されている方については

考えてみてもいいのかなあと思います。

 

今後当院で配布予定のプリントのリンクを貼っておきますので、

興味のある方は一読されてみてはいかがでしょうか?

オルミエント内服の話

コレクチム軟膏の使用を希望される方へ

いよいよです。

COVIDの関連でバタバタしているうちに、いつの間にか至近に迫ってきました。

6月24日からコレクチム軟膏の処方が可能になります。

先日電子カルテのデータ更新を行ったところ、登録されていましたので、

システム上の準備も万端です。

あとは当日を待つだけ!ですね。

 

コレムチム軟膏について色々と確認を行っておりますが、

効果、副作用については実際に使ってみないとわからないかなと言うのが

本音のところです。

怖い?もちろんその感覚もありますが、問題のある軟膏を市販することはないので、

焦らず、怖がらずに使用を進めていく予定です。

 

処方する側もそんな感じなので、処方される側ものんびりと構えていただいて大丈夫です。

データが揃ってくればまたスタンスは変わっていくかと思いますが、

今は様子見ですというのも当然かと思います。

 

でも、処方を熱望するという方もいるかも知れません。

その方にはいくつか確認しておくことがあります。

副作用についてです。

副作用というものは治験段階でははっきりと判明するものとは限りません。

たくさんの人の使用されることで初めてわかってくることも多いのが事実です。

なので、最初は慎重に処方を進めていきたいと思います。

検査もしっかりと行いますので、ご了承ください。

今の所考えているのは、

処方前:血液、肝機能腎機能、IgE及び各種IgE、TARC(皮膚の炎症マーカー)

処方1ヶ月後:血液、肝機能腎機能

処方3ヶ月後:血液、肝機能腎機能、TARC

処方6ヶ月後:血液、肝機能腎機能、IgE及び各種IgE、TARC

その後3ヶ月毎に上記検査を実施

と、何回か採血をさせていただこうと考えています。

 

まずもって防ぐべきは生命に影響を及ぼす副作用です。

肝臓や腎臓などに影響は来ないか?造血機能は問題はないか?

処方前のデータと比較、確認を行う予定です。

現在手元にあるデータではそこまで確率の高くない副作用かと思われますが、

念には念を入れさせてください。

あとは、アレルギーの値、炎症の値そのものがどのように変化するのか?

効果確認も合わせて行います。

もちろん、見た目での症状やかゆみの強さと行ったものも診察を行いながら

確認をしていきますが、どうしても主観的な判断になってしまいます。

そのために客観的なデータとしてIgEやTARCといった数字で確認を進めていきます。

 

使いべきはしっかりと使用し、問題を未然に防ぐ、

そのために必要な検査はさせていただければと考えております。

申し訳ありませんが、そのようなスタンスで処方を行いますので、

採血検査に同意された方のみ処方させていただくという形になります。

今後、処方患者数が増加し、問題ないことがわかってくれば、

検査方針も変更を進めていきますので、

「とにかく採血がいやだ」という方につきましては

もうしばらくコレクチムの使用はお控えいただければと思います。

 

なお、現在コレクチムは16歳以上のアトピー性皮膚炎の方のみ使用可能となっております。

2歳以上の小児についてはもうしばらくお待ち下さい。

よろしくお願いいたします。