わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

手足口病が流行っています

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手足口病が流行っているようです。

東京都の感染症情報センターから、警報が出されました

ニュースにもなっているみたいですね。

 

当クリニックにも先週一人、今週一人患者さんが受診されました。

今年の手足口病の特徴をいくつか上げると・・・

 

1)全身の症状が強いこと

一般に手足口病といえば、その部分にしか症状が出ないという印象があります。

しかし、今年の手足口病の症状は全身にできることが特徴です。

体や手足に血豆みたいな水ぶくれがたくさん出来ます。

そして場合によってはそれが破れてじくじくすることもあります。

特にできやすいのはおしり、膝など。

もともとおしりは一般の手足口病でもできやすい部分ですが、今年のは特に数が多い印象があります。

また、痛みがあったり、痒みを感じることもあります。

逆に、手のひら、足のうらの発疹の数は少なく、症状も弱い印象があります。

手のひらに1個。足の裏に1個しか発疹が出ていないのに、体には100個以上も発疹が出ている。

果たしてこれを手足口病と呼んでいいのだろうか・・・と考えこんでしまいます。

 

2)治った後に爪が剥がれること

手足口病の原因ウイルスはいくつかあります。

今回は、その中でもある種のウイルスだろうと考えられています。

そのウイルスからの手足口病に感染すると、

症状が出てから数週間後に手や足の爪がポロリと剥がれることがあります。

痛みは無いので安心ですが、びっくりしますよね。

でも、この剥がれた爪は新しく再生することがほとんどのようですので、ご安心下さい。

 

 

夏は感染症の季節です。

手足口病の影に隠れていますが、水痘や伝染性紅斑で受診された方もいました。

また、まだ風疹も流行は続いているようです。

毎日、しっかりと石けんでの手洗い、うがいとプールのあとの目洗いもしっかりとしましょうね。

赤ちゃんの爪を切った後にやるべきこと

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ちいさなちいさな赤ちゃんの、ちいさなちいさなおてて。

その先っぽには更に小さな爪がちょこんと見えています。

この小さな爪がトラブルを引き起こすので、お母さんは大変なのです。

 

さて、赤ちゃんの爪ですが、とても良く物が切れます。

まず、お母さんのほっぺた。良く切られることがありますね。

うちも看板娘に両親共に切られたことがあります。

また、自分自身のほっぺや体も切ってしまうのです。

引っ掻いた時にかさぶたになるのもそのためです。

なぜでしょうか?

 

爪にも年齢とともに様々な変化が見られます。

例えば、加齢とともに爪の水分量が減少し、乾いてきます。

年を取ると爪が割れやすくなるというのはよく聞く話です。

 

そして、赤ちゃんや子供の爪の特徴は伸びるのが早いことがあります。

成長とともに爪の大きさも変わりますので、単純に伸びる速さでは比較できませんので、

生え変わる日数をみてみると、

子供では(残念ながら赤ちゃんの資料はありませんでした)親指で約90日ですが、

20歳では120日になります。

更に年齢が上がると伸びはより遅くなりますので、生え変わるのにもっと時間がかかります。

もう一つの特徴は爪が薄いこと。

これが、すぱすぱと本人や周りの人の皮膚を切ってしまうのです。

具体的な数字で見ると。0歳時の親指の爪が0.22mm(男児)0.12mm(女児)

これが7歳になるとそれぞれ0.44mmと0.39mmになります。

倍以上になってしまうのですね。

ちなみに成人では0.8mmですから、子供の、特に赤ちゃんの爪が

どれほど薄いかが、わかります。

 

参考までにカッターナイフの刃の厚さは一般のもので0.38mm、

カミソリは0.12-0.15mmですから、赤ちゃんの爪はカッターナイフと言うよりも

むしろカミソリに近い厚さです。

すぱすぱ切れるのも仕方ないですね。

 

 

と、関心ばかりしていても仕方ありません。

すぱすぱの原因は薄さだけではありません。

どんなに薄い包丁も使っているうちに切れ味が鈍くなるように、

鋭さも一つの要因になります。

赤ちゃんの爪の厚さについては時間が解決するのを待つしかありませんが、

鋭さは対処できそうです。

 

つまち、爪を鈍らせればいいのです。

ということは、爪やすりで磨くことが、赤ちゃんの爪によるすぱすぱ予防になるのです。

特に、お母さんが使っているネイル用のヤスリを使って、優しく磨いて下さい。

それだけで、スパスパはきっと減りますよ。

 

爪関連で一つおまけの話。

私は赤ちゃんの爪切りの頻度は2週間に3回くらいがちょうどいいと考えています。

経験上ですが、それぐらいが伸びすぎず、尖りすぎず、ちょうどいいと考えます。

 

 

参考文献。

皮膚科医必携の書です。爪のすべてが記されています。

でも、普通の人は、使わないかな?参考までに。

爪―基礎から臨床まで