わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL0422-22-1232


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

YouTube動画:2023年アトピー性皮膚炎の新規治療薬解説動画

本当は年末に上げたかったのですが、年始になってしまいました。

昨年新規処方開始された&適応年齢が拡大されたアトピー性皮膚炎の

おくすりのまとめ解説動画です。

 

Twitterまとめ:帯状疱疹が流行する?

帯状疱疹に流行はあるのか?と言われると皮膚科的には「ある」と答えることにしています。

感染症だからではありません。社会・環境的な要因によるものです。(なお帯状疱疹ー帯状疱疹の感染はありませんのでご注意ください)

異常気象であったり社会的なイベントであったりでその地域一帯の住人にストレスが掛かることがあります。そのストレスの出現・消失は帯状疱疹の引き金になることがあるのです。

最近増えている気がしますが、これは夏の酷暑+お盆などの環境の変化によるストレスの変化が原因と考えられます。

山形にいたときは庄内地方では田植え・稲刈り後帯状疱疹、村山地方ではさくらんぼ収穫後帯状疱疹。と地域で呼称される流行を経験しています。こちらは社会的イベントが誘因となる感染と考えられるでしょう。

感染症の流行と一口にいいますが、帯状疱疹の流行は病原微生物の伝播に伴う流行とは少し違った顔をするのです。

Twitterまとめ:デュピクセント適応拡大の前に気になる点

デュピクセントが生後6ヶ月以上への適応拡大が進むのですが、現時点でウチが懸念しているのは以下の2点です。

1)スキンケア、外用が不足しているために悪化した子に注射を打つことの是非について
2)症状が改善した時に注射をどのように止めていくのか

以下簡単に説明していきます。
1)こちらは入口問題となります。
そもそも論ですが、特に乳幼児においてはアトピー性皮膚炎の治療は最初にスキンケア、ついで外用治療です。そして成人よりも更にスキンケアの重要性が強いと個人的には考えています。
心配なのは、全然スキンケアの指導をしないで、外用も適切なものを使用しないで湿疹がこじれたからデュピクセントを使うということが起きないかどうかです。
皮膚科小児科のどちらでも起きているのですが、スキンケアの質と量が足りない、外用が不適切であったがためにうちを受診される子が結構いるということ。そういう子に対してきちんと指導し、外用を行うだけできれいになってしまうということを経験している以上どうしても心配になってしまうのです。

2)は出口問題です。
今までは成人のみにデュピクセントは使用されていました。成人まで持続するアトピー性皮膚炎は遺伝的・体質的な要因が強く、そのために中止がなかなかできないというようにうちでは考えています。
しかし小児の場合は小児特有の皮膚の脆弱性という問題があり、こちらは裏を返せば年齢とともに改善する疾患でもあると言えます。実際に乳児期には酷い症状だった子が幼児学童期にはその面影がないツルっとしたお肌に改善することも往々にして経験します。
つまり、成人と異なり、小児の場合はどのようにデュピクセントを止めていくかという出口の問題がより大きくなると考えられます。また小児のアトピー性皮膚炎の子の中には遺伝的要因が強い子もいますが、こちらは初見ではわかりません。(治療を続けていてもなかなかわからないですが)最終的に治療しても良くならないということを以て成人期に移行する子と判断するのですが、この子達はデュピクセントを中断することは厳しいのです。
したがって、多数の年齢とともに寛解する子と少数の寛解しない子の差をどのように見極め、それぞれにどのように治療を行うべきなのか。こちらは治療を行いながら手探りで判断していくことになるのでしょう。

デュピクセントは今までの経験から成人に対して非常に有効であり、小児に対しても有効であろうと推測することができます。
しかしこのような問題点については一つずつ解決をしていく必要があるかと考えます。
でも、最後に。適応拡大は本当に嬉しいのです!!!

 

Twitterまとめ:赤ちゃんの首にできる「スタイ負け」について

暑くなってきましたねえ。

今回のテーマは赤ちゃんの首にできる湿疹です。

外来ではよく「スタイ負け」と読んでいますが。

 

基本的な事項についてまとめてみました。

 

Twitterまとめ:円形脱毛症の治療判定はスマホから

以前に比べて写真を取るという行為が簡単に行えるようになりました。

なによりもその瞬間に見ることができるのがありがたいです。

フィルムカメラの時代を知っている人間からすると隔世の感がありますね。

 

Twitterまとめ:かゆみの強さのはかりかた

今回のお話はアトピー性皮膚炎などのかゆみの強さの測り方についてです。

NRSを使うことも多いですが、それよりも小さな子では問診で確認することも多いです。

感覚的なものなので、なかなか判断に苦慮することがありますが、しっかりとチェックして

対応してあげたいところですね。

 

Twitterまとめ:円形脱毛症の治療法選択について

最近はまとめた記事はTwitterで連投と言う形で投稿しています。

フォローいただけましたらこちらのブログよりも早く読むことが可能かと思います。

 

今回は前回の記事に引き続き、重症ではない方、オルミエントを使わない方の

円形脱毛の治療についてです。

 

Note記事:小児皮膚科医が本気になって娘の爪切りをしてみた話

note.com/wakaba_hifuka/

 

本日NOTEに記事を公開しました。

今回は子供の爪切りのお話です。

実際に切ってみてどうすればいいのかを図解しています。

興味のある方は読んでみてくださいね!

本当に怖いそばアレルギーのお話(2022年12月)

一部ネットでも話題になっているようですが、

お蕎麦のアレルギーって本当に怖いんですよ。

 

少なくともそばアレルギーがあってお蕎麦食べたことのない人に

お蕎麦及びそば関連の食品を食べさせることが絶対にやめてくださいね。

 

Yahooで堀向先生がその理由についてお話されています。

https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20221201-00326491

堀向先生とは以前に同じ病院で一緒に働いていました。

少なくとも成育時代にはそばアレルギーの有無についてはアレルギー科にすぐに

お願いしていましたし、現在もアレルギーに強い先生に紹介状を書いています。

それだけ蕎麦アレルギーの検査は難しいものがあります。

 

記事にもある通り、蕎麦を使用しないでの検査の信頼性が低いこと。

アレルギーを起こす閾値が極めて低いために

(高校時代の先輩は、そばがらの枕が置かれているお部屋に入っただけで

アレルギー症状を起こした話をしていたのを覚えています。)

ほんのすこしの量でも症状を出しかねないこと。

そしてその症状がかなり激しいこと。

 

以上を考えると開業医レベルでは対応しないほうが良さそうだという結論になるのです。

大きな病院で入院して、アレルギーの専門家がそばにいて何かあったときにすぐに対応できる。

そのような状況で初めて精密検査を行うべきと考えています。

 

食物アレルギーについては対象となる食物によって症状の出方、治療の進め方がかなり変わります。

お家で少しずつ食べてみることが可能な食材もありますし、全く不可能な食材もあります。

お蕎麦については完全に後者の食材となりますので、ご注意ください。

食物アレルギーについての相談も当院ではお受けしておりますし、合併された方の治療も

軽症でしたら行っております。

一度ご相談いただき、専門医につなぐこともできます。

小児でしたら近隣の専門の先生に直接紹介状を記入しますし、

成人の方はアレルギーセンターを併設して総合的に対応してくれる病院に紹介いたします。

 

食物アレルギーの方はくれぐれもお家で自己判断のもとにチャレンジするのではなく、

一度医師に相談してみてくださいね。

 

アトピー性皮膚炎治療外用薬の比較(2022年9月版)

現在のアトピー性皮膚炎に使用される塗り薬についての比較表を簡単ではありますが、作ってみました。

それぞれ利点・欠点がありますので、うまく組み合わせて副作用がより少ない、そしてより効果の高い治療法を目指していきたいところです。

いつか時間があったらそれぞれに文章を書いてまとめてみたいところですね。