わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL0422-22-1232


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

虫さされ

「令和」最初の虫刺されには要注意です

いや、まあ、今年に限らずの話なんですけども、

その年、はじめての虫さされは一般的に症状が強くなりますので、

要注意です。

 

いつもは4月の下旬から5月にかけて、その年最初の虫さされの患者さんが

やってきます。

で、その虫さされの反応って結構激しいんですね。

なぜかはよくわかっていませんし、一般的にあまり言われている話ではないのですが、

数年間外来をやっているとそのように思えてきました。

 

まあ、虫さされの経験値のようなものがあって、年が明ける

(というか、虫さされのない期間が長くなるに従って)

その経験値がなくなってくるのかな?とも思ったりもしています。

 

 

で、今年はめでたく改元と相成りましたので、

ちょうどそのタイミングでの新年初=新元号初の虫さされとなりますと、

一気に悪化してきますよ。

というお話でした。

 

ちなみに、症状としての痒みも炎症も結構強く出ることが多いので、

早めに皮膚科を受診するようにしてくださいね。

 

2015年8月6日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様のご参加をお待ちしております。

    
2015年8月6日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-019
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2015年8月20日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-022
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2015年8月27日
虫さされのはなし IB-A-007
だれもが一度はかかる虫さされ、
原因から虫の種類、治療法までしっかりと確認しておきましょう
    
2015年9月3日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-020
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2015年9月17日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-023
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください
時間
  開場 10:45
  講義 11:00-11:45
  質問の時間 11:45-12:00

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
  おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は2台分あります。予約は受け付けておりません。
  駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。
問い合わせは下のサイドメニュー内からの問い合わせフォームをご利用ください。
予約完了時の返送は行っておりません。ご注意ください。

予約時の注意事項
 キャンセルは前日まで、問い合わせフォームよりお願い致します。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

お申し込みは下のカレンダーの該当する日時をクリックして行ってください。
問い合わせフォームからはお申込み出来ませんのでご注意ください。

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旅行先での虫さされにもご注意を

さて、今回も虫さされの話です。

小学生以上になると、虫刺されで受診する頻度も下がってきます。

しかし、逆に旅行先(合宿先、研修先)で刺された虫刺されでの受診が目立ちます。

 

これも、前回のお話と同じアレルギーの出来方に違いがあるからです。

旅行先の虫に刺されると、慣れていない分アレルギーの反応が強く出ます。

なので、住んでいるところでの虫さされが蕁麻疹のような短期的な反応で消えるのに対し、

旅行先の虫さされは長期的な反応が目立つようになるのです。

 

だから、旅行先の虫さされは長引くのです。

要注意ですよ。

 

転居した年の虫さされは要注意です。

虫さされの季節です。

外来で虫さされの患者さんが気た時は当然確認をするのですが、

時に年齢の割に虫さされの反応が激しい方がいます。

刺されたのは吉祥寺の近くのようですが。

そのような方にはどんなことを聞けばよいのでしょうか?

 

 

実は、引っ越しをしたかどうかなのです。

結構高い確率で吉祥寺に越してきて間もない人のことが多いですよ。

(初めての夏ですかね)

 

多分、これもアレルギーの反応の特徴なのです。

元住んでいた地域と東京ではどうも同じ蚊でも、アレルギーの出方が

異なるようなのです。

原因はわかりません。蚊の唾液成分が微妙に違うからかもしれません。

 

逆にほかの地域に引っ越しをした時の初めての虫さされは

強く、そして痒くなるので要注意とも言えるでしょう。

しっかりと予防して、しっかりと治療しましょうね。

 

生まれてはじめての虫さされはかゆくない

うちの娘はまだ虫に刺されていないようですが、

外来で診察をしていると赤ちゃんの虫さされを目にすることがあります。

 

赤ちゃんの生まれて初めての虫刺されって、実はかゆくないんですよね。

でも、何回か刺されるうちに痒くなってくるみたいなんです。

 

いや、実際に見ているとそうなんですよね。痒がる素振りが全くないのです。

引っ掻く行動も起こさないんです。

 

と言うのは、アレルギーの反応の出来方によります。

最初のアレルギーの反応は様子見です。

刺された部分にしこりが出来るのですが、痒みは最初はない。

 

しかし、何回か刺されるうちに徐々に痒みは出てきます。

また、しこりは弱くなり、蕁麻疹のような柔らかさに変わっていきます。

そして、反応までの時間は短くなるのです。

 

赤ちゃんの手足に赤いぶつぶつが出来た時、

かゆくないから虫刺されではない。

ということが出来ないのはこの反応のためなんですよね。

 

あと、赤ちゃんは虫に刺されてから赤くなるまでは半日から1日程度の時間がかかりますから、

刺した虫はもうどこかに行ってしまっていることは多いんですよね。

で、「原因不明の謎の発疹」が出来るのです。

 

知っていれば全然怖くないんですが。

まぶたの虫さされにどのように対処すべきか

ちょうどタイムリーな質問が当院に問い合わせがありましたので、

ブログでお答えさせていただきます。

 

質問の内容ですが簡単にまとめてみます。

・まぶたをブヨに噛まれた。

・目が半開きの状態まで腫れた

・皮膚科受診したら皮膚科の先生からプロトピック軟膏を薦められた。

・リンデロンVGを希望したところ、最終的にリンデロンVGが処方された。

・インターネットを見たら危険だと書いてあり、心配になった。

箇条書きにしてみましたが、それについてお答えしたいと思います。

 

>虫さされでまぶたが腫れた時には?

もともとまぶたは腫れやすい部分です。

虫に刺された後に、ものすごく腫れ、極端な場合には目も開けられなくなることは

結構起こりえます。

最初の対応はとにかく冷やすこと。

保冷剤や氷嚢などを使用して、物理的に温度を下げてください。

冷えピタシートはあまり良くないですね。時に塗っている成分でかぶれる可能性もあります。

まず、とにもかくにも冷やすこと。

 

>虫さされの時に選択される薬剤はナニ?

私の場合はまずステロイドを使用します。

副作用については後述。

プロトピックを最初から使用することは無いですね。

というのも、荒れている皮膚にプロトピックをいきなり使用するとしみることがあるからです。

また、目の周りにはプロトピックは公式には塗らないように言われていますので。

ステロイドですが、虫さされの場合には一般的に使用するものよりも強いものを使うことが多いです。

一般的にはネオメドロールEEやプレドニンなどが使用されますね。

顔にはロコイドやアルメタ、キンダベートといったところが通常使用されるものですが、

虫刺されについてはそれよりも一つ強いリンデロンV(あるいは VG)や、時にはアンテベート

マイザーといった2段階強いものを使用することもあります。

どのステロイドを使用するかは、症状の強さによります。

副作用が心配?それも後述しましょう。

 

>ステロイドは危険なのか?

もちろん、使いかたを間違えれば危険です。

でも、皮膚科医に言われたことを守っていればまず問題は起きにくいものです。

ステロイドの副作用の出来方は、

薬の強さ×塗っている期間で決まります。

また、皮膚が薄ければその分だけで安いことになります。

実は今回の虫さされについてはほとんどの場合は数日である程度落ち着くことが多いのです。

ですので、逆に強めのステロイドを使用しても短期間であれば問題にならない。

ということなのです。

 

最後に気をつけることは何か?

実は、きちんと受診することなんですね。

先に述べたように、短期間であれば強めの薬を使っても問題になる可能性は少ないのです。

また、虫さされは短期間で症状が変わるものです。

当院では最初は週2回のペースで受診してもらっています。

長くても1週間以上間を開けないようにお願いしていますが、

その理由は上記2によるものです。

 

虫さされは短期間で症状が変わっていきますので、

それに併せてキメの細かい治療を進めていくものです。

早めに受診。こまめに受診。

この2つを心がけたいものですね。

その年最初の虫さされは激しくなる?

先週から虫さされの患者さんがたくさん来る様になりました。

そして、なんとなく気がついたことが一つ。

それが、

「その年の最初の虫さされの反応は強くなる」

のではないか。ということです。

みんな、大きく腫れてきているんですよねー。

 

実はこの現象は体のメカニズムとしては十分に考えられることなのです。

まず、アレルギーの反応は何度も同じ反応を頻繁に繰り返していると、

弱くなることが有ることがわかっています。

実際に虫に刺された時の反応は徐々に弱くなり、早くなることが知られています。

ということは逆にしばらく虫さされの反応は出なかったら、

アレルギーの反応は一時的に強くなる。

可能性があるのです。

 

だから、しばらくぶりの虫さされの反応は強く出てくる

のでしょう。

デング熱ウイルスはすでに日本にいたのか?

などということを考えてしまうわけです。

 

最初に代々木公園で感染が確認された時には輸入感染症と考えていました。

代々木公園にのみデング熱のウイルスを持つ蚊がいるのだろうと。

新宿中央公園で感染が確認された時も、まあ隣だしね。

という考えでした。

 

その考え方がひっくり返ったのは、千葉で感染の疑いがある症例が出たことでした。

東京にも、海外にも行ったことのない人が発症した。

ウイルスそのものは見つからなかったが、抗体という、感染を強く疑われる反応が確認された。

というニュースを見てしまうと、どうしても以前より日本に存在していたのではと考えてしまうのです。

 

つい先日もそのようなお話があったなあ。と思ったので考えてみたら

SFTSについても同じような話だったんですね。

 

最初は海外でのみ存在すると考えられていたSFTSウイルスが

日本で見つかった。

そして、そのウイルスは海外のものとは違う遺伝子を持っていた。

ということを考えると、今回のデング熱ウイルスについてもひょっとすると日本に以前から存在したものが

今回感染を起こした可能性も否定できませんよね。

 

いずれにしても、今後の調査を待つのみですね。

引っ越しをすると虫刺されはわるくなる。

夏になり、虫刺されの患者さんがたくさん受診されるようになりました。

多くの患者さんを診察していて気になることが一つありました。

概ね虫さされの症状は刺された回数により決まります。

したがって、同じくらいの年齢の患者さんでは、みな症状の強さは似通ってくるのですが、

一部の人では年齢に比べて非常に強い症状を示す方がいました。

 

どんな人がそのような反応を示すのだろうか。

 

と考えて観察していると、ある一つの傾向が見えてきました。

 

どうも、このような人は引っ越しをしているんですね。

しかも、引っ越しをしてからの年数と症状の強さが関係しているみたいです。

 

不思議な話でしょ。なぜでしょうか?

 

どうも、刺す虫に対するアレルギーの強さが違うのではないか。

と考えられます。

 

虫さされのアレルギーの強さは虫の種類ごとに異なります。

つまり、

イエカのアレルギーの強さと、ヤブカのアレルギーの強さは全く別個のものなのです。

 

それをもっと考えてみると、

関東のイエカのアレルギーのつよさと東北のイエカのアレルギーの強さ、

九州のイエカのアレルギーの強さは全く別個のものかもしれません。

 

いままで、イエカはイエカ。アレルギーの強さは一律でしょ。

と考えていたのですが、ひょっとすると地域によりイエカはイエカでも微妙に違い、

刺された時に体内に入ってくる成分も微妙に違い、

アレルギー反応も微妙に違う。

ということがあるのかもしれませんね。

 

なので、引っ越しをした後には虫さされの反応が非常に強くなってしまう。

ということもあるかもしれません。

 

 

では、どこからどこに引っ越ししたら反応が強くなるのか?

これはまだよくわかりません。

どうも別の地方(例えば東北から関東)レベルでは強くなるようです。

もちろん隣町レベルでは強くなりません。

そのあいだのどこかにあるんでしょうね。

これは今後の課題としましょうか。

虫除けは場所で考える

虫の季節がやって来ました。

すでに蚊に刺されましたよ・・・

成育医療センター前のバス停は蚊の多発地帯です。

多分、東京で一番蚊に刺された場所はそこでバス待ちをしている時に刺されているのだと思います。

まったくもう・・・

 

ということで最近虫除けについて相談を受けることが増えました。

どのように虫除けをつければいいのかというお話です。

 

虫除けは大きく2つに分けることができます。

アロマ系

DEET

です。

 

いずれも揮発して効果を発揮するものになります。

したがって、塗る際には一番外側に塗る必要があるのです。

しかし、皮膚に塗る以上、どうしてもかぶれの問題がつきまといます。

最も使いたい乳幼児は最もかぶれやすい体質ですので、これは悩ましい問題となります。

また、使用上の注意をよく読んでみると、乳児には直接付けないように書かれていることも多いのです。

 

じゃあ、どうしたらいいのさ!

と思ったことはありませんか?

 

解決策はいくつかありますが、簡単なものからお話をしていきましょう。

 

まず塗る虫除けは使わないのです。

逆にシールやバンド、器械式の物を使います。

 

それを、直接乳児にはつけない。

抱っこ紐のバンドに括りつける、

ベビーカーのフレームに括りつける。

そのようにすることで、ある程度の虫除け効果を発揮しながら、

赤ちゃんの皮膚に対する直接の影響を最小限に留める事ができます。

 

是非試してみてくださいね。