わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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虫刺され

11月の虫刺されは悪くなる!?(2022年11月)

んじゃないかな?というお話です。

 

11月の虫刺されが悪化する患者さんを立て続けに何人か診察しました。

まあ11月も中旬になってから虫に刺されることなんてあまりないので、今まではスルーしていたのですが、今年はなぜか症状の悪化が多い。

なぜかと考えていたのですが、これも虫刺され経験値で説明ができそうな気がします。

つまり、しばらくぶりの虫刺されは反応が強くなるの法則ですね。

 

こちら、一般的には5月6月の虫刺されの最初期に見られることが多いです。

体の免疫反応がより強く出てくるのでしょうね。きっと。

まあ、こちらの反応は合理的ではあります。久しぶりのアレルギー反応なので、最初は強めに反応しておく。

そして頻繁に反応するようであれば徐々に弱くしていく。

異物に生体が侵食されないように、逆に反応を強いままにしないように程々に調整をしていく。

と考えるとわかりやすいのではないかと思います。言わゆる馴化ですね。

 

ただ、夏に虫に刺され、秋になって刺されなくなった。そして晩秋にまた刺された。

ということでアレルギー反応はしばらくぶりの反応ということで強めに出た。

と考えることができそうです。

 

11月の虫刺され、意外に侮れませんね・・・

 

春の毛虫のシーズンが始まったようです。

今年度初めての毛虫の患者さんが来院されました。

 

もう毛虫のシーズンの開始です。

今春の毛虫ですが、現時点で予想されるのは昨年同様に多いでしょうね。

ということ。

季節要因としては例年よりも寒かったので、

もしかすると生育状況に悪影響があるのかもしれませんが、

社会的な要因として冬季に人の出が悪かった

→毛虫を見つけて除去する機会が少なかった

という流れで毛虫の残存率が上がっている可能性があります。

実際に2020年の秋、21年の春と毛虫の発生が多かった印象がありますが、

いずれも行動抑制期間のあとでした。

 

ある時突然体の一部にとても痒みの強いぶつぶつが出現する。

同時に生活している家族にも出現すること。

などがありましたら毛虫を疑う所見です。

長引かせるとかゆみのために治癒に余計時間がかかってしまいますので、

早めの治療開始が良いでしょうね。

毛虫の季節が始まりました

そろそろ夏ですねえ・・・

 

ということで今シーズンも毛虫の季節が始まりました。

先週から今週にかけて毛虫さされの患者さんの数が激増しています。

 

近隣の公園特に立野公園、関町公園、善福寺公園での報告が上がっていますが、

それ以外の小さな公園でもらってくる子も多いようですね。

 

多分毛虫の種類は例年通りチャドクガの模様です。

今年も緊急事態宣言に伴う人出の減少があり、毛虫の数の増加が予想されますので、

夏までは虫刺されに注意する必要がありそうです。

 

お気をつけください。

虫刺され、とびひは秋の病気なのか?

今回のお話は気候の変動が病気の出現頻度に影響してくるのかな?

というお話です。

 

今年の夏にきがついたのですが、虫刺されを夏に見なくなってたような気がします。

 

なんでかな?と少し考えてみたのですが、いくつかそれらしい理由が見えてきたような気がします。

 

一つ。外に出なくなった。

いや、とても暑くなったではありませんか。

自分が子供の頃はこんなに暑かったかな?と思うくらいの気温の変化があるように思えます。

そのために、外出が減ってしまった。だから虫刺されが減った。

というのも一つの理由になるかと思います。

 

もう一つ。虫も暑くて出てこれない。

というのもあるのでしょうかねえ。

 

とびひも同様の傾向があるように思えます。

まあ、こちらは温度というよりもむしろ湿度が影響するので

台風や多雨の影響かと思うのですが今年も夏よりも秋に多く診察をしている印象を受けます。

 

環境が変われば病気の出方も変わるもの。

特に虫刺されととびひは、虫や細菌といった相手のある病気なので、それが如実に現れるんでしょうね、きっと。

秋のチャドクガが出てきました(2019年9月)

秋ですね。

チャドクガの季節がやってきたようです。

 

本日経験した方ですが、

サザンカの葉の裏に多数の毛虫が存在しており、

その処理を行っている最中に腕に毛虫の湿疹を受けました。

話を聞いていると、どうもチャドクガの若齢幼虫から受傷したみたいです。

 

今年の春のチャドクガは非常に少なかった印象がありますが、

もしかすると今年の秋は大量に発生する可能性がありますね。

 

チャドクガには注意を払ったほうが良さそうです。

0歳児の虫刺されは点ではじまる

虫刺されですね。

でも、0歳児の赤ちゃんの虫刺されはこんなふうには出ませんから。

 

0歳の赤ちゃんの虫刺されは「点」だけです。

大きさも数ミリ程度。

そして、それが拡大することはほとんどなく、落ち着く時はそのまま落ち着いてしまいます。

また。痒みが出ることも有りません。

もう一つの特徴は刺された日には出ないこと。

半日後から翌日くらいに出てくるんですね。

 

なので、お母さんは気が付かないんですね。

実際に診察の時にそのようにお話をするとびっくりするお母さんが多くいるんですよ。

 

知らなかった?というお母さんも多数。

そうなんです。赤ちゃんの虫刺されは年齢によって出きかたが異なるのが特徴なのです。

 

赤ちゃんの虫刺され、刺されていないのではなくて、見逃しているだけだったりして。

 

質問:高齢になっても虫刺されで水ぶくれになることはありますか?

さて、今回の質問です。

中年の方ですね。虫に刺された後に水ぶくれになる。

徐々に症状がつよくなっているようだが、原因はあるのでしょうか?

という内容です。

 

まず、簡単に回答を述べましょう。

「起こりえます」

です。

 

では、解説を。

虫刺されの反応はなぜおきるでしょうか?

虫の注入した毒や唾液成分に対するアレルギー反応が起きるからです。

 

なので、アレルギーの強さには虫側の要因と人体側の要因があります。

 

まず、虫の要因。

これは虫の種類ですね。

まず、水ぶくれを作るような虫に触れば水ぶくれができます。

マメハンミョウやツチハンミョウなどが有名でしょうか?

カンタリジンというタンパク質が毒になり、皮膚を溶かします。

あとは、ネコノミなど、水ぶくれを作りやすい虫もありますね。

こちらは化学的な問題というよりもアレルギーの問題です。

 

次に人側の要因。

アレルギー反応が強くなるような要因があれば、

反応が強くなり、水ぶくれが起きることがあります。

アレルギー反応にも実は色々ありまして、

まず全身の反応のしやすさがあります。

これは一つは遺伝によるもの、もう一つは体調によるもの。

ストレスがかかっているときや何らかの感染症があるときなどは、

アレルギー反応は強く出ることがありますね。

もう一つは、経験値によるもの。

 

経験値は虫ごとにカウントされます。

つまり、ある種類の虫にたくさん刺されると、徐々に反応が弱くなると

言うことですね。

でも、気をつけたいのは虫の種類はものすごくたくさんあり、

そのために経験値はそれぞれ、膨大な数に上ります。

そして、その虫の種類の違いはこちらでは認識していないことも

多々あるんですね。

だから、同じ「蚊」に刺されているつもりでも、実際のところ

別の種類であり、その違いを想定していないがゆえに

思った以上に反応しているということもあります。

これは、引っ越しや転居の後に虫刺されの症状が年齢相応よりも

遥かに強く出ることから十分に考えられます。

 

なので、このような要因が関係し合い、

年齢よりも遥かに強くアレルギーの反応が出ることがあるのです。

 

まあ、そう判断するのは難しいんですけどね。

 

回答は以上になります。

参考になりましたでしょうか?

お役に立てればうれしいですね。

 

 

 

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質問:2年前の虫刺されの影響は続きますか?

今回も当ブログに寄せられたお話からです。

まず、簡単に話をまとめてみます。

 

 

Q:もともとアトピーっけがある子。

2年前にブヨにいっぱい刺されました。

その後手足にぶつぶつができて、なかなか治りません。

他のところも痒くなってきました。

そんなこと、ありますか?

また、治療している先生には、虫さされから来ていることを言った方がいいですか?

 

 

A:あります。

数年間続くこともあります。

 

さて、詳しく見ていきましょう。

虫刺されの中でもブヨはちと特殊です。

アレルギーの反応は強く、長く出る傾向があるんですね。

数年持続することもあります。

 

しかし、この数年、虫だけでありません。

虫刺されからのアレルギー反応が起きている事自体が

更にアレルギー反応を引き起こすという悪循環になっていることがあります。

もともと。アトピー傾向があるということは、

他の人よりもアレルギーの反応が強めに出る子ということでもあります。

したがって、この反応は悪化しやすい傾向にあります。

このように虫刺されのアレルギー反応は強くなりすぎてしまった状態を

「結節性痒疹」という病名で読んでいますが、

最初は虫さされからこの結節性痒疹が起きることもままあります。

 

こうなると、治療は非常に難しく、いろいろな方法を組み合わせないと、

症状を抑えることが難しくなってしまいます。

だから、まず治療してくれる先生には虫刺されがきっかけであること、

そこから悪化したことをしっかりと話しをした方が、

その症状に併せて治療を行ってくれる一つのきっかけになるのではないかと考えれます。

 

結節性痒疹は何もしないでよくなるのにはとても長い時間がかかりますので、

早めに治療を開始した方が良いでしょうね。

質問:虫に刺されたことが無いのですか、そんなことありますか?

 

こうやってブログを書いていると、時に質問メールが飛び込んでくることがあります。

今回はその質問に答えてみることにしましょう。

 

さて、今回のメールは虫刺されのお話です。

虫に刺されたことが無いのだが、それって有るの?

というお話ですね。

では考えてみましょう。

 

虫に刺されたことがあるかないか?

それを証明することは困難です。

ただ、刺されにくい人がいるのは事実です。

 

どんな人か?

一言で言えば汗をかかない人ですね。

虫は汗に寄ってきます。

正確には汗の中に入っている様々な化学物質に対して

誘引されます。

なので、汗をかきにくい人にはよっていかない可能性は十分に考えられます。

実際に、汗のできにくい尋常性乾癬という病気の方には虫さされが少ないというデータがありますし、

先天的に汗をかかない、無痛無汗症、減汗性外胚葉形成不全症の子と話をしていても、

虫刺されの話を聞く事はありませんね。(統計データとしてはありませんが)

 

 

もう一つの可能性は、アレルギー反応そのものがなくなっている可能性。

これは二つに別れまして、

刺され慣れていない場合と、刺されすぎた場合の二つにわけられます。

最初の刺され慣れていない場合。

これは赤ちゃんですね。生後半年くらいまでの赤ちゃんは虫に刺されても全く反応は有りません。

しかし、年齢とともに大きな反応を起こすようになってくるのですが。

もう一つは高齢者。

何回の刺されると、そのうちに虫刺されではアレルギー反応は起こらなくなってきます。

なので、何も起きない。

 

となるわけです。

 

「虫に刺されたことがない」人はいくつかのパターンに分けることができました。

さて、皆さんの周りにはそんな人、いませんか?

 

毛虫と水痘の区別は結構難しいのです(2017年6月)

いや、結構わかりにくいんですね。

難しい。

だから、受診した時に先生が悩んでいても、温かい目で見守って下さい。

 

この時期の毛虫は結構厄介です。

そろそろ成虫になる毛虫は主に単独行動。

なので、毛虫の毛が飛んで来るときも、その本数は少なく、数本から十数本だけということもあります。

逆に小さな毛虫は集団行動しますので、毛が刺さる時は大量に刺さります。

 

この、本数の少ない虫刺されが、水疱瘡に非常に似ているんですね。症状は。

 

痒いか否か。

水痘は痒くは有りません。

でも、毛虫も痒いとは限らないのが厄介な所。

 

大きさは?

虫の種類が違えば、虫刺されのサイズも違うので見分けることが出来るのですが、

毛虫の毛が刺さった部分は全部同じサイズ。

これ、水痘の発疹のサイズと結構にています。

なので、判断材料にはならない。

 

周りにいたか?

水痘であれば、多くの場合は、幼稚園や保育園、友達仲間の間で、

流行の話はあります。

でもね、街のチャイルドスペースや休憩所で感染することも有るので、

わからないこともよくあります。

毛虫もいっぱい入れば見えます。周囲から噂で聞こえることも有るでしょう。

でもね、1回だけ通ったところの傍の生け垣の葉っぱの裏にひそんでいることもあります。

そんな時は絶対に毛虫がいるなんてわかりませんから。

 

分布?

水疱瘡なら原則として全身に均一な分布をします。

毛虫なら一部に集まっていることが多いです。

という、典型的な症状ならば診断は簡単。

でも、毛虫の虫刺されが全身にバラバラに出ることも有るんです。

例えば、洗濯物に毛虫が付いた時。

毛虫の毛が一度体に刺さって、もう一度転がり、別の所に刺さったとき。

こんな時は全身にぱらぱらと毛虫の反応が起こります。

結果、判断不能になると。

 

ああ、こうやって考えると、結構区別をつけるのは難しいこと、わかります?

特に今年の場合は更にここに手足口病が加わるので、

難しい。

 

ああ、悩ましい。悩ましい。