わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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遺伝

しもやけは遺伝します

以外に知られていませんが、実際の診察をしていると、非常に高率であてはまる法則です。

 

しもやけとは何か?

あまり良くわかってはいませんが、一つ言えるのは、

寒いのにもかかわらず、毛細血管が広くなっており、そのために炎症が起きるということです・

この通常とは異なる反応ですが、遺伝すると言われています。

遺伝形式は優性遺伝。

両親のどちらかにその性質がある場合、子に受け継がれる確率は1/2です。

なので、保因者は多いと考えられます。

 

12月に入ってしもやけの子がぽつりぽつりと受診するようになりました。

しもやけの診断を聞いたお母さんは、概ね納得しています。

意外だという反応はあまり多くはありません。

そしてより詳しく話を聞いてみると、お母さんも子供の時にしもやけになっていたと。

 

と、このようにしもやけは遺伝をします。

お父さん、お母さんにしもやけがあった人はこれからの季節要注意ですね。

 

ちなみに、私もしもやけ持ちでしたので、子供にも50%の確率で遺伝しているというわけです。

 

第2子のアトピーは悪くなる?

本日質問されたので、少し考えてみました。

・・・今まで考えたことが有りませんでしたので。

 

まず、アトピーが悪くなるかについては、病気そのものがどうかを考える必要があるでしょう。

ついで、病気に付随するあれやこれやについて考えてみましょうか。

 

アトピー性皮膚炎という病気そのものについてですが、

第2子だから悪くなるというお話は聞いたことが有りません。

遺伝的な要素は当然ありますが、これは生まれ順とは全く関係の無い要素です。

ついで、病気の症状の面から考えても、生まれ順とは関係無さそうです。

まあ、遺伝的な要素ですべて決まるわけでも有りませんが。

 

ついで、病気に付随するあれやこれやです。

医師側から考えた時、第2子だから、何かが変わるかというと、あまりかわりは無さそうです。

ただし、一人っ子と、兄弟とを考えた場合、兄弟の方が治療はわずかですが甘くなるかもしれません。

これはある意味当たり前なのですが、兄弟2人を一緒に診察するときにはバタバタするので、

症状の確認が少し悪くなる可能性があるからです。

 

と、ここまで書いてみてふと思ったのですが、これは保護者にしても同じことかもしれません。

一人っ子と、兄弟がいる場合では、一人っ子の方が濃厚なお世話を受けることが出来ます。

これは当然ですよね。保護者の時間は、兄弟がいたとしても倍になるわけでは有りませんから。

つまり、スキンケアについては、一人っ子に比べて兄弟がいると、緩くなる可能性が考えられます。

目が届かず、スキンケアが甘くなり、結果として湿疹が悪化する傾向がある。

という可能性は有るかもしれませんね。

 

つまり、第2子のアトピーは悪くなりやすい

ということも出来るかもしれません。

 

 

 

でもね、一つ裏に事実が隠されています。

第1子のアトピーも落ち着かなくなる可能性もあるんですよね。

理由は同じ。目が行き届かなくなるから。です。

 

兄弟とアトピー。このようにして考えてみると結構奥の深い問題ですよね・・・

さめはだととりはだ1 さめはだの話

今回のお話は鮫肌についてです。

鮫肌は遺伝ですよ。というお話です。

 

鮫肌はどこに出来るのか。

多くは腕、足の外側です。

より細かく言うと、上腕の外側、大腿の伸側。

また、頬部にもできることが有りますね。

 

正式な症状名は「毛孔性苔癬」。もうこうせいたいせん。と呼びます。

毛孔とは毛穴のこと。

苔癬とは難しい言葉ですね。分解しましょう。苔はコケ。ブツブツしているからでしょうか。

癬とはセンと呼びます。皮膚のトラブルはみんな癬です。

例えば水虫は白癬。奈美悦子さんがかかったのは関節症性乾癬ですね。

皮膚に何かあれば癬なのです。

 

病名は皮膚の症状を表しています。

なので、鮫肌のぶつぶつは毛穴に一致してブツブツができることです。

これは湿疹では無いので、自体が痒くなることはありません。

ただ、ブツブツしているだけなのです。

 

問題なのは発症年齢。

この毛孔性苔癬は中年まで見られます。

特に思春期までに強く出ることが有ります。

そして、中年になるとだんだん引いていくのです。

 

そして、この毛孔性苔癬は遺伝します。

特に優性遺伝と言われる形式なので、

子どもにその症状が伝わる確率は1/2となります。

 

 

以上の特徴があるので、診察の時に何が起きているのか。

診察した時、子どもには毛孔性苔癬が有るのですが、

親にはなくなっていることが結構有るのです。

両親一緒に来ていれば概ね判断するのは簡単ですが、

来院していない方の親にあったりするとはっきりしないんですよね。

また、その人も年齢的に消えていることもあるので、余計わかりにくいんです。

 

以上、さめはだのお話でした。

 

 

追記。

幸いなことでこのさめはだを巡って、診察室内で夫婦喧嘩が始まったことは有りません。

ふう。

 

再度、しもやけは遺伝する

今年の冬は寒かったようですね。

2回大雪が降りましたし、今年はしもやけにはなりやすい年だったようです。

 

今年もクリニックにはしもやけの患者さんがたくさん受診されした。

10人以上はいたんじゃないかなあ。

 

ここでしもやけの子を連れてきたお母さんに必ず聞く質問があります。

「両親のどちらか、しもやけになったことがありませんでしたか?」

と確認します。

すると、今年は全員。家族にしもやけになった方がいました。(もちろん、今出ていないのです。大体は子どもの時でしたけどね)

 

しもやけは遺伝するのか?

と言われたらはっきりとは言えないのですが、遺伝すると言えそうです。

 

・・・え、なんでそんなに歯切れが悪いのか?

だって、しもやけにならない人は皮膚科に来ないじゃないですか。

遺伝性の確認って結構面倒くさいんですよ・・・