わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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頭を痒がる子どもへの対処法

新生児

赤ちゃんが頭を痒がる、ひっかくというお話は診察室でもよく聞きます。

今回は頭を引っ掻いている赤ちゃんに何ができるかというお話をしていきましょう。

 

赤ちゃんが頭を引っ掻いているのは多くは乾燥が原因です。

早い子では生後3ヶ月、遅くとも生後半年になると、脂漏性湿疹はなくなります。

(尤も、脂漏性湿疹は痒くなりませんが。)

その後の頭部の湿疹はほとんどが乾燥による湿疹です。

では、なぜ乾くのか?

これはもう年齢、季節によるものといえるでしょう。

 

生後3ヶ月の赤ちゃんの皮膚は一生の中で最も弱い皮膚です。

当然乾燥もし易いものです。

また、冬になると、空気が乾燥しますから、皮膚も乾燥してきます。

そのために頭部の皮膚も乾いてくるのです。

 

もう一つの原因は洗い過ぎです。

石けんで頭を洗っていると、どうしても皮膚の乾燥が強くなってしまいます。

そのために痒くなってしまうのです。

また、体温が上がると痒みは増強されます。

そのために入浴直後は特に痒くなってしまうのです。

 

では、対処法はどうするか?

今までのお話の反対をすればいいのです。

 

年齢・季節は残念ながらコントロールは出来ません。

しかし、洗い過ぎはコントロールできます。

どうするか?頭は頭用のシャンプーを使うのです。

また、乾燥肌・アトピー用のシャンプーを使うのもひとつの方法です。

石けんに比べて洗浄力は弱いのですが、逆に皮膚の保護作用は強いために

乾燥は抑えることができます。

これだけでも頭の痒みが減る子は沢山います。

 

もう一つは暖めないこと。

保冷剤や氷枕を使って頭を冷やす。

また、入浴直後に冷たいタオルで温度を下げる

などの対策を取ることで、痒みを抑えることができます。

 

お風呂から上がったあとに赤ちゃんが頭を引っ掻いて困ります。

という方はぜひ試してくださいね。

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2013年 あたまじらみ始まりました

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台風が近くなると風が強くなりますね。

道路の看板が倒れないか心配な日が続きます。

 

今週に入り、今年はじめてのあたまじらみの患者さんが受診されました。

まあ、夏休みにもらって、痒くなるのに数週間かかりますので、そろそろかとは思っていましたが。

 

皆様、アタマジラミについてのイメージはどのようにお持ちでしょうか。

私が最初に思い出すのは歴史の教科書です。

敗戦直後の写真だと思いますが、

子どもが頭からDDTの粉をふりかけられている写真が最初に浮かんできます。

また、実は、小学校の頃にシラミの精密検査を受けるように言われたことも有りました。

その時は実家にて、父親に(父親の皮膚科医なんですよ)、髪の毛を見てもらい、

しらみではないと言われた記憶がなんとなくあります。

 

さて、実はこのイメージは間違っています。

昔はたしかにしらみは栄養が悪い子や不潔な子に起きるとされていました。

どうしても貧困とイメージが結びついているのはそのためかと思います。

でも、現在は違います。

普通の子が普通にあたましらみにかかるのです。

一説にはヨーロッパでは全児童の数%にも及ぶとか・・・

また、月に1回は頭のシラミをチェックする日があるとか・・・

 

多分日本はそこまで多くは無いと思いますが、多分数百人に一人くらいの割合で

患者さんは発生していると思われます。

で、原因はむしろスポーツや合宿でしょうね。

水泳はハイリスクと考えられます。

 

要は頭をくっつけていれば、シラミの虫が「ぴょん」と飛び移る。

ということです。

 

だから、シラミは誰にでも起こりうるものです。

シラミを理由にしていじめるなんて、もってのほかですよ。