わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

全身療法

重症アトピーの方がデュピクセントを使ったお話

の体験談がTwitterで掲載されております。

 

https://x.com/k_yuizaki/status/2022264496694116446

 

作者の体験談についてですね。

 

アトピー性皮膚炎はかゆみが強く全身に湿疹ができるために
見た目でも目立ってしまう疾患です。

しかし今までは症状を強力に抑える治療法は副作用の多いものだけでした。

それが変わったのが2018年。この漫画に出てくるデュピクセントが登場してからです。

その後8年が経過し、現在使用できる薬剤は7剤まで増えました。
正直隔世の感があります。

それくらいデュピクセントの登場でアトピー性皮膚炎の世界は変わりました。

 

現在ウチでは3桁の方がデュピクセントをはじめとする
注射剤の使用を行っております。

ほとんどの方が満足のいく結果を得ているようです。
非常に満足度の高い治療と言えるでしょう。

実際に見た目もかゆみも全然下がっているというのが印象であり、
本人の実感値でもあります。

 

ただ今でも問題がいくつかあります

・お薬の存在が知られていないこと

・なかなか医療機関に受診できないこと

・皮膚科を受診しても治療につながらないこと

 

これは正直問題だと考えています。
当院でもできることは少しずつ進めていきますが、

まずは皆さんがこのお薬の存在を知ってもらうことが
一番のハードルかと思います。

 

この漫画がアトピーで悩んでいる多くの方に届き、
治療につなげられるといいなあと思います。

 

 

ステロイド外用薬をアトピー性皮膚炎に使いたくないという方に読んでいただきたいお話

アトピー性皮膚炎でステロイドを使いたくない!
という方もいらっしゃるかと思います。
だから脱ステロイドの自費治療や商品に行く。
というのも今は少し違うよね?
という時代になってきたのはご存じでしょうか?
今のアトピー性皮膚炎の標準治療でも
ステロイド外用を上手に減らしながら治療することは
一部の患者さんでは可能になってきました。
言ってしまえば上からの治療と下からの治療ですね。
上からの治療というのは注射薬や内服薬を上手に使用することです。
標準治療でよくならない中等度以上のアトピー性皮膚炎の方には
このような治療が2018年から可能になり、
今では選択肢がだいぶ増えてきました。
このような選択肢が増えたことにより
定期的に注射を行うことでステロイドの使用量を減少させながら
治療のコントロールを保っていくことは
多くの患者さんで可能になっています。
また下からの治療としてステロイド以外の
抗炎症外用薬が挙げられます。
こちらも2020年以降に多数の薬剤が使用可能になりました。
そして症状の軽い方、特に小さなお子さんであれば、
これらの外用薬だけで十分にコントロールが取れる。
もしくはごくわずかなステロイド外用剤だけで
治療を行うことができるのもまた事実であります。
このように現在では皮膚科でのアトピー性皮膚炎治療は
ステロイド外用薬一本槍の昭和の時代とは異なります。
ステロイド外用薬も含めた多種多様な薬剤を
患者さんの状態に合わせて組み合わせ、
症状の変化に合わせて変更していく。
というのは令和の時代のアトピー性皮膚炎治療と言えるのです。
ステロイドを使いたくない。
というのであればその気持ちを一度皮膚科の先生に
伝えてみてもいいと思います。
そのうえでお互いに話し合ってちょうどいい治療法も
模索していってもいいのではないかと思います。
少なくとも一方的にその発言を拒否する先生は多くないと思うんですよねえ…

アトピーの全身療法では転院時に必要な情報が有るのです

今回はアトピー性皮膚炎のお話です。

 

アトピー性皮膚炎の全身療法が始まって6年が経過しました。

現在では多くの方が治療を行っていると考えられます。

適応も生後6ヶ月まで広がっているので子どもたちでも治療中の子は多いです。

 

そこで問題になってくるのが引っ越しです。

引っ越しにより、医療機関を変える必要があるというのは仕方が内面では有るのですが、

そのときに、前の医療機関から情報を引き継ぐ必要があるんですね。

 

アトピー性皮膚炎の全身療法を行うにはいくつかの条件が実はついています。

湿疹の面積の広さ、症状の強さを数字にするのですが、それがいくつ以上という形で

条件設定がされています。

ただ、その数字って、調子が良くなると下回ってしまうことがほとんどの例で有るのです。

そうすると引越し先の医療機関で最初に皮膚を見ると該当しない。

という残念な結果になってしまうのです。

そこで大事になるのは前医のデータ。初診時つまり一番悪いときの

数値データが必要になるのです。

そのデータを使用して全身療法を継続することができるのです。

これ、大事なお話です。

 

なお、その数字がなにかに付いては処方している医師は把握していますので、

引っ越しのお話と同時にデータをほしいといえば、

紹介状にして記載してくれると思います。

できれば数日の余裕を持って、一度皮膚科に相談していただくとよいかと思います。

 

 

引っ越しのときの作業は膨大なものでは有るのですが、

アトピー性皮膚炎の紹介状に関しては、全身療法を行っている方は

必ず用意してもらってください。

スムーズな治療を継続するために最初に一手間かけるのが大事です。

アトピー性皮膚炎全身療法の患者さんの、災害時での治療継続計画について

なんかタイトルが小難しいお話になっていますが、簡単にまとめると

「なにか災害が発生したときに治療を継続できるようにしておきましょう」

というお話です。

 

今年のお盆休みは宮崎県の地震に始まり、台風に終わるといったところでしょうか。

神奈川の地震もありましたね。

ということで災害時の備えについてきちんと考えなければと思った方もいるかも知れません。

今回のお話はアトピー性皮膚炎の災害時の対策についてです。

ウチでのお話が主体となりますので、参考に留めていただき、

それぞれの主治医の先生に相談してくださいね。

 

アトピー性皮膚炎で災害時に問題になるのは全身療法との関連でしょうか。

定期的に注射を打つ必要がある、そして打たないと湿疹が一気に悪化する

という状況に被災すると追い込まれる可能性があります。

そして、こちらは災害時だけの問題ではなくて、治療提供者側についての問題も提起します。

実際に昨年起こった事例ですが、全身療法を処方している皮膚科の先生がお亡くなりになった。

そのために全身療法を継続できずに困ってしまった。

というケースも起こりました。

今だと、そういった突然死のような状況だけではなく、新型コロナの後遺症。などということも考える必要があるでしょう。

 

では全身療法のリスクはどこに有るか?

それは在庫管理にあります。

内服にしても注射にしても、手許にどれだけの薬を用意しているか?

がポイントになりますね。

つまり、手許がゼロなら次の注射時期までしかリミットはありませんが、

残っていればその本数だけリミットは伸びます。

 

つまり、一番脆弱なのは、

「院内に定期的に受診し、注射を行っている患者さん」

ということになるわけですねえ。

 

今回のお盆のあれやこれやを見て、今までは対応を取っていなかったこのリスクについては

(どうするかはずっと考えていましたが)

今後積極的に対応を取っていくことにします。

 

処方箋で薬をもらっている方はできればお早めに受診していただくこと。

こちらは今まで通りになります。

※なお、最大3ヶ月分までの処方であることはあらかじめご了承ください

内服についても同様、1ヶ月毎に受診をしていただく形になります。

最長で手許には1ヶ月分の薬剤が用意できる形になります。

変更するのは当院で注射を打っている患者さんです。

こちらについても注射薬を3ヶ月分処方させていただきます。

そして、毎回通院時にどこまで自己注射ができるか確認をし、

自分で出来るとことまで進めていく形に変更させていただきます。

もちろんそれで自己注射が出来るようになればそのまま自宅で注射していただいて構いません。

 

また、3ヶ月分まとめて処方することにより、以下のメリットが生じます

・予約変更の電話をしなくても済む

・発注ミスで受診時に注射薬が届いていない可能性はなくなる

・まとめて処方することで高額療養費の対象となる可能性がある

という所がメリットになるかと思われます。

 

日本、東京が災害の大い土地であるというのはもう逃れられない宿命のようなものです。

であるならはそれを真正面から受け止めて、しっかりと対策をしていったほうが良いのではないかと思うのです。

運用の変更についてご理解をいただければ幸いです。