わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL0422-22-1232


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

アレルギー

ベタベタあせもには石鹸を

夏ですね。

まだまだあせもの患者さんがたくさん来院されます。

今回はそんなあせものお話です。

 

あせもにはいろいろなパターンがありますが、

今一番多いのは首は肘、膝といった関節の内側に出来る

ベッタリとしたあせもです。

湿疹の形もベッタリとしていますが、

触るとその部分が実際にベタベタしているのも特徴です。

このベタベタがあせもの原因です。

 

対応はこのベタベタを取ること。

ただ、面倒なことに普通に洗うだけではベタベタは取れません。

 

ベタベタを取るのにはどうすればよいか。

まあ、幾つか方法はあるのですが。

まず熱湯をかけること。

・・・夏にはやりたくない方法です。

次にお酢をかけること。

・・・匂いが嫌ですね。

最後に石鹸で洗うこと。

まあ、前2者に比べれれば良いのではないでしょうか。

ということで、石鹸を使って関節部分のあせもを取ることを推奨します。

 

試しにやってみてくださいね。

 

0歳児の虫刺されは点ではじまる

虫刺されですね。

でも、0歳児の赤ちゃんの虫刺されはこんなふうには出ませんから。

 

0歳の赤ちゃんの虫刺されは「点」だけです。

大きさも数ミリ程度。

そして、それが拡大することはほとんどなく、落ち着く時はそのまま落ち着いてしまいます。

また。痒みが出ることも有りません。

もう一つの特徴は刺された日には出ないこと。

半日後から翌日くらいに出てくるんですね。

 

なので、お母さんは気が付かないんですね。

実際に診察の時にそのようにお話をするとびっくりするお母さんが多くいるんですよ。

 

知らなかった?というお母さんも多数。

そうなんです。赤ちゃんの虫刺されは年齢によって出きかたが異なるのが特徴なのです。

 

赤ちゃんの虫刺され、刺されていないのではなくて、見逃しているだけだったりして。

 

薬疹を疑うのなら、市販薬の使用もやめるべき

最近の外来であったお話です。

薬剤アレルギーを疑って受診された患者さん。

お話を聞いていると、薬剤師さんに相談をしているのですが、

病院で処方されている薬はやめたほうがいいけど、

市販薬はOKで、飲んでいました。

とのこと。

いや、ダメですって、それは。

 

外来では処方箋医薬品による薬疹をよく見るので、

そちらに意識が行きますが、思った以上に市販薬でのアレルギーは

起きているのも事実です。

結構知られていませんが。

製薬メーカーさんも意外に知らないようですが。

クロ現で記事にもなっていますね。

 

薬疹を疑ったときにはまずすべての薬剤をやめること。

だって、体内に入ってきた何らかの分子に対するアレルギー反応ですから。

なんだって、反応を起こす可能性があるんです。

まずやめないと。

 

市販薬だったらアレルギー反応が出にくいとは限りません。

少なくとも症状が出ている以上、可能性はすべて否定しておきたいんです。

 

で、中途半端な内服はせずに病院を受診すること。

アレルギー反応なので、その後も同じ物質を飲んでいると

更に悪化してしまいますから、要注意ですよ。

 

質問:高齢になっても虫刺されで水ぶくれになることはありますか?

さて、今回の質問です。

中年の方ですね。虫に刺された後に水ぶくれになる。

徐々に症状がつよくなっているようだが、原因はあるのでしょうか?

という内容です。

 

まず、簡単に回答を述べましょう。

「起こりえます」

です。

 

では、解説を。

虫刺されの反応はなぜおきるでしょうか?

虫の注入した毒や唾液成分に対するアレルギー反応が起きるからです。

 

なので、アレルギーの強さには虫側の要因と人体側の要因があります。

 

まず、虫の要因。

これは虫の種類ですね。

まず、水ぶくれを作るような虫に触れば水ぶくれができます。

マメハンミョウやツチハンミョウなどが有名でしょうか?

カンタリジンというタンパク質が毒になり、皮膚を溶かします。

あとは、ネコノミなど、水ぶくれを作りやすい虫もありますね。

こちらは化学的な問題というよりもアレルギーの問題です。

 

次に人側の要因。

アレルギー反応が強くなるような要因があれば、

反応が強くなり、水ぶくれが起きることがあります。

アレルギー反応にも実は色々ありまして、

まず全身の反応のしやすさがあります。

これは一つは遺伝によるもの、もう一つは体調によるもの。

ストレスがかかっているときや何らかの感染症があるときなどは、

アレルギー反応は強く出ることがありますね。

もう一つは、経験値によるもの。

 

経験値は虫ごとにカウントされます。

つまり、ある種類の虫にたくさん刺されると、徐々に反応が弱くなると

言うことですね。

でも、気をつけたいのは虫の種類はものすごくたくさんあり、

そのために経験値はそれぞれ、膨大な数に上ります。

そして、その虫の種類の違いはこちらでは認識していないことも

多々あるんですね。

だから、同じ「蚊」に刺されているつもりでも、実際のところ

別の種類であり、その違いを想定していないがゆえに

思った以上に反応しているということもあります。

これは、引っ越しや転居の後に虫刺されの症状が年齢相応よりも

遥かに強く出ることから十分に考えられます。

 

なので、このような要因が関係し合い、

年齢よりも遥かに強くアレルギーの反応が出ることがあるのです。

 

まあ、そう判断するのは難しいんですけどね。

 

回答は以上になります。

参考になりましたでしょうか?

お役に立てればうれしいですね。

 

 

 

当ブログでは、皮膚疾患についての相談を承っております。

下の問い合わせフォームか、ブログのコメント欄より記入ください。

なお、頂いた相談内容については個人情報を秘匿の上、

当ブログで公開させていただきます。

非公開での相談は承っておりませんので、ご注意ください。

質問:虫に刺されたことが無いのですか、そんなことありますか?

 

こうやってブログを書いていると、時に質問メールが飛び込んでくることがあります。

今回はその質問に答えてみることにしましょう。

 

さて、今回のメールは虫刺されのお話です。

虫に刺されたことが無いのだが、それって有るの?

というお話ですね。

では考えてみましょう。

 

虫に刺されたことがあるかないか?

それを証明することは困難です。

ただ、刺されにくい人がいるのは事実です。

 

どんな人か?

一言で言えば汗をかかない人ですね。

虫は汗に寄ってきます。

正確には汗の中に入っている様々な化学物質に対して

誘引されます。

なので、汗をかきにくい人にはよっていかない可能性は十分に考えられます。

実際に、汗のできにくい尋常性乾癬という病気の方には虫さされが少ないというデータがありますし、

先天的に汗をかかない、無痛無汗症、減汗性外胚葉形成不全症の子と話をしていても、

虫刺されの話を聞く事はありませんね。(統計データとしてはありませんが)

 

 

もう一つの可能性は、アレルギー反応そのものがなくなっている可能性。

これは二つに別れまして、

刺され慣れていない場合と、刺されすぎた場合の二つにわけられます。

最初の刺され慣れていない場合。

これは赤ちゃんですね。生後半年くらいまでの赤ちゃんは虫に刺されても全く反応は有りません。

しかし、年齢とともに大きな反応を起こすようになってくるのですが。

もう一つは高齢者。

何回の刺されると、そのうちに虫刺されではアレルギー反応は起こらなくなってきます。

なので、何も起きない。

 

となるわけです。

 

「虫に刺されたことがない」人はいくつかのパターンに分けることができました。

さて、皆さんの周りにはそんな人、いませんか?

 

毛虫と水痘の区別は結構難しいのです(2017年6月)

いや、結構わかりにくいんですね。

難しい。

だから、受診した時に先生が悩んでいても、温かい目で見守って下さい。

 

この時期の毛虫は結構厄介です。

そろそろ成虫になる毛虫は主に単独行動。

なので、毛虫の毛が飛んで来るときも、その本数は少なく、数本から十数本だけということもあります。

逆に小さな毛虫は集団行動しますので、毛が刺さる時は大量に刺さります。

 

この、本数の少ない虫刺されが、水疱瘡に非常に似ているんですね。症状は。

 

痒いか否か。

水痘は痒くは有りません。

でも、毛虫も痒いとは限らないのが厄介な所。

 

大きさは?

虫の種類が違えば、虫刺されのサイズも違うので見分けることが出来るのですが、

毛虫の毛が刺さった部分は全部同じサイズ。

これ、水痘の発疹のサイズと結構にています。

なので、判断材料にはならない。

 

周りにいたか?

水痘であれば、多くの場合は、幼稚園や保育園、友達仲間の間で、

流行の話はあります。

でもね、街のチャイルドスペースや休憩所で感染することも有るので、

わからないこともよくあります。

毛虫もいっぱい入れば見えます。周囲から噂で聞こえることも有るでしょう。

でもね、1回だけ通ったところの傍の生け垣の葉っぱの裏にひそんでいることもあります。

そんな時は絶対に毛虫がいるなんてわかりませんから。

 

分布?

水疱瘡なら原則として全身に均一な分布をします。

毛虫なら一部に集まっていることが多いです。

という、典型的な症状ならば診断は簡単。

でも、毛虫の虫刺されが全身にバラバラに出ることも有るんです。

例えば、洗濯物に毛虫が付いた時。

毛虫の毛が一度体に刺さって、もう一度転がり、別の所に刺さったとき。

こんな時は全身にぱらぱらと毛虫の反応が起こります。

結果、判断不能になると。

 

ああ、こうやって考えると、結構区別をつけるのは難しいこと、わかります?

特に今年の場合は更にここに手足口病が加わるので、

難しい。

 

ああ、悩ましい。悩ましい。

2017年、シダトレンの新規処方はじめました

春から夏になり、花粉症の話題も耳にしなくなった今日このごろですが、

そろそろシダトレンの処方を開始することにしました。

 

シダトレンは舌下免疫療法という花粉症の根本治療に使用される薬剤ですが、

花粉が飛んでいるときには開始不可能でした(継続投与はOKです)

しかし、スギの花粉の飛散が収まったために処方可能になった次第です。

 

喉元過ぎればなんとやらとも言いますが、

花粉がないときにこそ、来年の花粉症への対策として治療を開始したいところです。

 

なお、初回には薬局で薬を取ってきてもらった後に、院内に戻っていただき、

スタッフの監視下で内服し、そのご30分は血圧よ酸素飽和度測定を行う必要があります。

そのために少し時間がかかりますので、お時間のある時に開始するようにしましょう。

虫刺されの季節になりました。2017年5月

今年も虫刺されの季節になってきました。

我が家の下の娘も刺されていましたよ・・・

(写真は昨年の虫刺されです)

 

最近、虫刺されで受診される患者さんが増えてきました。

気温も上がり、蚊の行動が活発になってきたようです。

 

今年最初の虫刺されは症状が強く出る印象があります。

つまり、痒みも強いということになりますので、

早めに治療を開始してあげて下さいね。

 

PM2.5にやられた日の翌日の話

さて、前回のお話の続きです。

翌日にはどうなったかというと・・・

 

鼻が壊れました。

としか言い様のない状態。

朝からくしゃみと鼻水が止まりません。

出勤中(仕事や休みでしたが、外の病院で原タイていたんです)からひどくて、

たまらず途中駅でポケットティッシュを購入するも、

数十分で1束なくなるしまつ。

まるで水のような鼻水が出続けました。

 

出勤前に薬はのみましたが、これはたまらんとおもい、スペロイドの内服も開始。

ようやく夕方になって鼻水は止まってきました。

 

色々と話しを聞いてみると、その前の日から一気に花粉症が悪化する人が続出したようです。

つまり、花粉症はだいぶ引いてきたものが、PM2.5で一気に増幅されてきたということなんでしょう。

きっと。

 

PM2.5の影響は当日よりもむしろ翌日の方が悪化する印象がありましたね。

当日にもっとガッチリと薬を飲んでいればこんな状態にはならなかったと思う教訓の日でした。

少しでもアレルギー出た段階で早めに薬を飲んだほうが良いということですね

PM2.5にやられた日

今日は一日なんとなく調子が悪かったのです。

午前中は目に症状が出ていました。左の結膜がなんとなくゴロゴロ。

午後からは鼻に症状が移りました。

くしゃみや鼻水が出るような状態。

おかしいなと思い、体調を考えてもそんなに悪くはなく、

(風邪の初期症状も結構似ることがあるのです)

抗ヒスタミン剤を飲んで症状を抑えていました。

 

でも、外来をしていると、患者さんの中にも数名、

今日からアレルギー反応が悪くなった人が居ます。

みんな同時に悪くなることには理由がある。

と思い、あれこれ調べてみると、ああ、コレだ。

 

PM2.5ですかね。どうも黄砂が日本に来ていたようなんです。

 

PM2.5とは直径2.5μm以下の小さな微粒子のこと。

そこにいろいろが物質が付着して大陸から飛んで来るわけです。

で、その付着した物質により、アレルギー反応は悪化するわけなんです。

 

だから、悪化したのね。

と思いながら午後の診察をしていました。

スギ花粉もなくなってきて、ホッとしていた所、

思わぬアレルギー反応に巻き込まれた日でした。

おしまい。