わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

就職

就活生の治療はあまり変えないほうがよい?

昨日は受験生のお話をしました。

今日は就活生のお話です。

 

受験と違って就活は長期戦です。

一つだけ照準を決めてそれに合わせていくということが難しいシステムですよね。

いくつもの会社にエントリーし、それぞれの会社の面接を行い、

試験を受けていくというシステムは、今後会社に行って働いていくシステムそのものです。

 

そのシステムからのストレスを治療の強化によって抑えていくのは果たして良いのか?

と考えると、就職活動を行っているときには積極的に治療を強化する必要はあるのかと

考えてしまうのです。

 

今後同じようなストレス強度を以て仕事をしていくわけですから、

先日の受験生の時の用に、副作用にはある程度目をつぶって効果を求めればよいかと

言われると同様には考えられないのでは無いかと思うのです。

 

どうなんでしょうか?

難しいところですね。

昔あった職業、これから出来る職業

高校ネタの続きです。また、昨日の活動弁士さんネタの続きです。

 

子どもを持つ親として、いつも考えているのが、将来どんな職業につくのだろう。ということです。

現時点では上の娘は「いたしません」になる。と言っています。

下の娘はいまいち何を考えているかわかりません。

 

でも、今なりたい職業は彼女がおとなになった時にも有るのでしょうか。

娘が将来就くであろう職業は今と同じ名前で、同じことをしているのでしょうか?

それとも、現在は影も無い職業なのでしょうか?

少し考えてみたいと思います。

 

私は現在小児皮膚科医です。

しかし、そもそも小児皮膚科医という職業は昔はなかった職業です。

もともとは皮膚科医の中のいち部分でした。

皮膚科の中で小児に精通しているために名乗っているのですが、

もちろん皮膚科医でも小児を見ることが出来ます。

スペシャリティーとしての職業名ですね。

(一般に受け入れられるかはともかくとして)

もちろん、マーケティングとしての問題も有りますからね。

でも、医療関係者の中で言えば、

不妊治療医やアレルギー科、スリープクリニック

などと言った職業は今有る職業から別れたものと考えることが出来そうです。

 

また、同じ職業名でも過去と未来とでは仕事の内容が変わることも十分にあるでしょう。

「いたしません」の外科医ではすでにその萌芽が出ています。

昔に比べて内視鏡手術が増えてきましたし、

最近ではロボットを使用した手術も増えています。

つまり、十分に広い通信回線を確保さえできれば、日本にいながらヨーロッパやアメリカ、アフリカでの

手術を行うことも可能かもしれません。

それが当たり前の世界になると、ひょっとすると手術室には

通信回線を開け、維持するためのスタッフが必要になるかもしれませんね。

臨床通信士などと呼ばれることになるのでしょうか?

 

対して、昔沢山いたのだが、今はなくなってしまった職業もたくさんあります。

例えば、蒸気機関車に石炭をくべる機関助手。

飛行機のエンジンの調子を飛行中に確認する機関士。

証券取引所で注文を仲介するために場内で取引を行っていた場立ち。

いずれも現在は存在しない、もしくは最盛期に比べるとほんの少しだけしかいなくなってしまった職業です。

昨日の記事にも書いた活動弁士もその中に入るでしょう。

 

最期に、アメリカの学者さんのお話をしましょう。

「小学校に入ったばかり子の65%は、現在存在しない職業に就く」

とのことです。

多分、これは日本でも同様でしょう。

これからは「この職業にしたいからこの教育」ではなく、

「どんな職業に就いてもきちんと仕事ができること」の方が

大事なのかもしれませんね。

面接官とアトピー性皮膚炎

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受験とアトピー性皮膚炎のお話、その続きです。

 

さて、受験や入社試験など、多くの選考を行うべき局面では

試験官と相対する面接を行う場合もあるでしょう。

今回はその場面でアトピー性皮膚炎がどのような影響をおよぼすのかについて考えたいと思います。

 

結論から述べると、年齢が上がるほど、不利になる。

でしょうか。

 

まず、面接官の素性を考えてみましょう。

受験ではおおむね学校の先生ということになるでしょう。

しかし、就職や転職についての面接官はその会社の社員でしょう。

しかも、偉い人だけではなく、一般の社員も駆り出されることもあると聞いています。
(特に大量の応募者を篩分けするような面接の場合はそうなるでしょう。)

 

ここに一つの大きな違いが有ります。

 

学校の先生は教育学を学んでいます。また、子ども達と接することが多い以上、子どもがどのようなものかも知っています。

また、アトピー性皮膚炎の子どもがどのような存在かを知っている。

コントロールされたアトピー性皮膚炎が学力に大きな影響を及ぼすものでは無いことも肌感覚で知っているでしょう。

 

しかし、会社の面接官にそのレベルの知識や知恵があるでしょうか?

残念ながらあまり期待をするべきでは無いでしょう。

すべての面接官にアトピー性皮膚炎に関する知識を持っていることを期待してはいけないでしょう。

逆に無知からくる偏った知識を持っている可能性は否定できません。
(アトピー性皮膚炎の人はみんな・・・・・っていうやつですね。)

同僚にアトピー性皮膚炎の人がいればまた違うんでしょうけれども。

 

そして2つ目の問題はまさに「同僚にいれば・・・」なのです。

アトピー性皮膚炎は年齢とともに発症している人の割合が減少します。

幼稚園、小学校、中学校、高校とそれぞれ人数が減っていきます。

受診する人もそうですし、実際に学校の検診のデータも同様の結果が出ています。

これはアトピー性皮膚炎が発症する一つの理由として「皮膚が子どもだから」ということも有るでしょう。

このお話はよく知られたものです。

 

では、それ以上ではどうなのか?

成人期になってからのデータはあまりないのですが、成人になってからも年齢とともに少しずつ

患者さんの数は減少していく印象を受けます。

 

このことから考えると、以下のことがわかります。

学校の先生はまずみんなアトピー性皮膚炎の子を見ている。

社会人の社員では、アトピー性皮膚炎の同僚や部下を見る確率は学校の先生よりは少ない。

ということが考えられます。

当然、アトピー性皮膚炎に対する理解度も同様の傾向を示すでしょう。

 

最後にもう一つ考えてみましょう。

面接を行い、合否判定を下すのは原則として上役です。

上役は多くの場合年齢が上になるでしょう。

学校は教頭先生や校長先生。

会社は社長や常務専務部長。

といったところでしょう。

さて、彼らのアトピー性皮膚炎に対する知識はいかがなものか?

と考えると、どうでしょうか。

やっぱり、ここでも差が出てくるのでは無いでしょうか。

 

知っているのか、知らないのか。

残念ながらあくまでもこのお話は推論です。

手元にはっきりとしたデータが無いのが現状です。

だれか、詳しい情報は持っていませんか?

もしもおもちこ方がいればコメントください。お待ちしています。