わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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毛孔性苔癬

さめはだととりはだ2 とりはだの話

さて、次は鳥肌のお話です。

 

鮫肌と鳥肌。似ていますが、少し違います。

この鳥肌、アトピーや乾燥肌の子によく出てきます。

毛穴のぶつぶつは鮫肌に似ていますが、

部分は全身のどこにでも出来る可能性があるものです。

鮫肌は一部ですから、ここに大きな違いが有ります。

 

鳥肌の原因は軽度の湿疹。毛穴の周りに軽い湿疹が起きているのです。

鮫肌には湿疹性の変化は有りませんので、ここが大きな違いになります。

当然湿疹である鳥肌は痒みが有ります。

鮫肌はかゆくないので、ここも大きな違いです。

 

治療についても同様です。

鮫肌は何もしなくて大丈夫ですが、

鳥肌は放おっておくと湿疹になってしまいます。

なので、症状をみて、落ち着か無さそうであればステロイドの薬を塗って

抑えこむ必要があるのです。

 

鮫肌は体質ですが、鳥肌は湿疹。

似ているけど、異なる2つ。しっかりと対処していきたいものですね。

 

さめはだととりはだ1 さめはだの話

今回のお話は鮫肌についてです。

鮫肌は遺伝ですよ。というお話です。

 

鮫肌はどこに出来るのか。

多くは腕、足の外側です。

より細かく言うと、上腕の外側、大腿の伸側。

また、頬部にもできることが有りますね。

 

正式な症状名は「毛孔性苔癬」。もうこうせいたいせん。と呼びます。

毛孔とは毛穴のこと。

苔癬とは難しい言葉ですね。分解しましょう。苔はコケ。ブツブツしているからでしょうか。

癬とはセンと呼びます。皮膚のトラブルはみんな癬です。

例えば水虫は白癬。奈美悦子さんがかかったのは関節症性乾癬ですね。

皮膚に何かあれば癬なのです。

 

病名は皮膚の症状を表しています。

なので、鮫肌のぶつぶつは毛穴に一致してブツブツができることです。

これは湿疹では無いので、自体が痒くなることはありません。

ただ、ブツブツしているだけなのです。

 

問題なのは発症年齢。

この毛孔性苔癬は中年まで見られます。

特に思春期までに強く出ることが有ります。

そして、中年になるとだんだん引いていくのです。

 

そして、この毛孔性苔癬は遺伝します。

特に優性遺伝と言われる形式なので、

子どもにその症状が伝わる確率は1/2となります。

 

 

以上の特徴があるので、診察の時に何が起きているのか。

診察した時、子どもには毛孔性苔癬が有るのですが、

親にはなくなっていることが結構有るのです。

両親一緒に来ていれば概ね判断するのは簡単ですが、

来院していない方の親にあったりするとはっきりしないんですよね。

また、その人も年齢的に消えていることもあるので、余計わかりにくいんです。

 

以上、さめはだのお話でした。

 

 

追記。

幸いなことでこのさめはだを巡って、診察室内で夫婦喧嘩が始まったことは有りません。

ふう。