わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

夏の病気

雨が降ったらとびひが増える?

雨がふると、気温が下がるために、とびひは減りそうなんですが、

実は逆にとびひがの患者さんが増えることがよくあります。

 

原因は湿度です。

湿度が上がることで、細菌の増殖が早くなってとびひになるのか?

とおもいきや、どうも、そうではなく、

むしろ、湿度がきっかけとなってとびひを作っているようです。

多湿の環境で汗をかいてしまい、その汗を通してとびひが

拡大しているようですね。

 

なので、雨の日は湿度を上げないように

エアコンをつかって除湿をしっかりとしてみてくださいね。

 

鼻の頭に汗疹ができる

今回は汗疹のお話です。

 

子どもの汗疹の特徴は顔にでることです。

最も多いのはおでこから前頭部の髪の毛の生え際です。

時にこめかみ部分まで広がることもありますが、

実はもう一つ汗疹のできやすい部分があります。

 

それは鼻の頭。

何故かははっきりわからないのですが鼻の頭に汗疹が出来るようです。

一番汗が流れ安い部分だと思うのですが、どうしてなのか?

よくわかりません。

でも。赤ちゃんは鼻の頭に汗疹作るのです。

どうして小学校では日焼け止めの授業をしないのだろう?

夏休みです。小学生が毎日の様にプールに通っている姿も目にします。

うちの娘も一学期の最後はプールの授業でした。

しかも、4時間中1時間のプールのために、残り3時間は自習という、

時間効率の悪い授業です。

一体何でしょうね・・・

 

という話を今回はするのではなく、その空き時間を利用して

いろいろな知識を与えることは出来ないのか?

という話です。

 

いつも疑問に思うんですが、どうして学校で日焼け止めと日光の人間に対する影響の

話をしないんでしょうね。

どうでもいいと思っているわけでは無いでしょうけど。(特に女性の先生方は)

教える必要はないんでしょうか?

プールという格好の素材があるのに、手を拱いている必要はないと思うのですが。

 

などと思う今日このごろです。

 

今年の手足口病はいつもとちがう?

手足口病、流行っていますよね。

でも、なんとなく今までとは少しちがう手足口病のような気がします

 

一般的に手足口病は、その名のとおり、

手のひら

足のうら

口の中

に症状が出てくるものですが、

その他にも、肘や膝、おしりなどにも症状が出てきます。

 

でも、今年のは少しちがうんですよね。

手足よりも体の発疹が咲くに出る傾向があります。

数日経ってから手足に発疹が出るので、最初は何かイマイチよくわからない。

他のウイルスによるものか、否かはっきりしないという面倒くさい傾向があります。

 

そして、口の中に出ないこと。

手足の発疹ですが、一般的には楕円形の発疹が出てきます。

しかし、今年のは丸く、赤みもあまり強くない印象があるのです。

 

うん、やっぱり少しちがう。

 

さらさら汗疹と、ベタベタあせも

今回は汗疹(あせも)のお話をしていきましょうか。

以前からなんとなく思っていたのですが、汗疹はどうも2種類ある様に思えます。

 

皮膚科の教科書をみると、汗疹にはいくつか種類があることが分かります。

・紅色汗疹

・水晶様汗疹

の2種類です。

紅色汗疹はよく見る汗疹。

水晶様汗疹は高熱の後に出てくる汗疹です。珍しいです。

実際に見てみると、水ぶくれができているので、汗疹のぶつぶつの中がキラキラしているのです。

 

でも、診察室で見る汗疹はこれとはちがう分け方が出来るように感じます。

・さらさら汗疹

・ベタベタ汗疹

の2種類です。

 

さらさら汗疹は特に赤ちゃんに多いのですが、お腹や背中などに、小さな赤いぶつぶつが出来る汗疹です。

ベタベタ汗疹は誰にでも出来ますが、関節の内側に赤い湿疹のようなベタベタした汗疹のことです。

 

違いはかんたん。その上を触ってみること。

ベタベタ汗疹は実際にベタベタしていますが、さらさら汗疹はそれほどでも有りません。

また、痒いのはベタベタ汗疹です。さらさら汗疹が痒いことはあまりなく、湿疹になることも有りません。

逆にベタベタ汗疹は湿疹になり、どんどん広がっていきます。

もちろん治療が必要なのはベタベタ汗疹です。しっかりと薬を塗る必要があります。

 

では、ベタベタ汗疹ができたらどうすればよいか?

とにかく洗うことが大事ですが、ただの水ではベタベタ汗疹は取れません。

石鹸をしっかりと使うことが必要になります。

しっかり石鹸を使い、大量のお水で洗い流す。

その後、痒み止めのステロイドをしっかりと塗る必要があります。

また、シャワーを毎日しっかりと浴びることがベタベタ汗疹(とさらさら汗疹)の予防になります。

 

これから暑くなります。

上手にスキンケアをして、汗疹を予防してあげましょう。

伝染性紅斑が流行しているようなので、患者さんの数を調べてみた

東京都からついに警報が出たようですが、

外来でも伝染性紅斑の患者さんが結構出ています。

 

ということで、過去の症状の出方について、電子カルテから確認してみました。

開院してからの3年間のデータです

 

2013年(3月開院)

6月 1名

7月 3名

 

2014年

6月 5名

12月 1名

 

2015年

2月 1名

4月 3名

5月 1名

6月 6名。

 

と確かに最近の患者さんの数は多いようですね。

 

一般に都道府県レベルでは徐々に患者さんの数が増えてきて、

警報が出るという流れになるようですが、

開業医レベルつまり、ご町内レベルでは

一気に拡大し、一気に終息するという傾向があるようです。

今回は月レベルでの評価ですが、詳しく日にち単位まで見ると、

たくさん来ている月の受診日はある1週間程度に固まっている傾向がありました。

どうも、それぞれの地域では、一気に広がり、そして消えていくものなのでしょう。

 

当たり前の様に思っていたものでも、

調べてみると、新たな気付きがあるものです。

旅行先での虫さされにもご注意を

さて、今回も虫さされの話です。

小学生以上になると、虫刺されで受診する頻度も下がってきます。

しかし、逆に旅行先(合宿先、研修先)で刺された虫刺されでの受診が目立ちます。

 

これも、前回のお話と同じアレルギーの出来方に違いがあるからです。

旅行先の虫に刺されると、慣れていない分アレルギーの反応が強く出ます。

なので、住んでいるところでの虫さされが蕁麻疹のような短期的な反応で消えるのに対し、

旅行先の虫さされは長期的な反応が目立つようになるのです。

 

だから、旅行先の虫さされは長引くのです。

要注意ですよ。

 

転居した年の虫さされは要注意です。

虫さされの季節です。

外来で虫さされの患者さんが気た時は当然確認をするのですが、

時に年齢の割に虫さされの反応が激しい方がいます。

刺されたのは吉祥寺の近くのようですが。

そのような方にはどんなことを聞けばよいのでしょうか?

 

 

実は、引っ越しをしたかどうかなのです。

結構高い確率で吉祥寺に越してきて間もない人のことが多いですよ。

(初めての夏ですかね)

 

多分、これもアレルギーの反応の特徴なのです。

元住んでいた地域と東京ではどうも同じ蚊でも、アレルギーの出方が

異なるようなのです。

原因はわかりません。蚊の唾液成分が微妙に違うからかもしれません。

 

逆にほかの地域に引っ越しをした時の初めての虫さされは

強く、そして痒くなるので要注意とも言えるでしょう。

しっかりと予防して、しっかりと治療しましょうね。

 

生まれてはじめての虫さされはかゆくない

うちの娘はまだ虫に刺されていないようですが、

外来で診察をしていると赤ちゃんの虫さされを目にすることがあります。

 

赤ちゃんの生まれて初めての虫刺されって、実はかゆくないんですよね。

でも、何回か刺されるうちに痒くなってくるみたいなんです。

 

いや、実際に見ているとそうなんですよね。痒がる素振りが全くないのです。

引っ掻く行動も起こさないんです。

 

と言うのは、アレルギーの反応の出来方によります。

最初のアレルギーの反応は様子見です。

刺された部分にしこりが出来るのですが、痒みは最初はない。

 

しかし、何回か刺されるうちに徐々に痒みは出てきます。

また、しこりは弱くなり、蕁麻疹のような柔らかさに変わっていきます。

そして、反応までの時間は短くなるのです。

 

赤ちゃんの手足に赤いぶつぶつが出来た時、

かゆくないから虫刺されではない。

ということが出来ないのはこの反応のためなんですよね。

 

あと、赤ちゃんは虫に刺されてから赤くなるまでは半日から1日程度の時間がかかりますから、

刺した虫はもうどこかに行ってしまっていることは多いんですよね。

で、「原因不明の謎の発疹」が出来るのです。

 

知っていれば全然怖くないんですが。

まぶたの虫さされにどのように対処すべきか

ちょうどタイムリーな質問が当院に問い合わせがありましたので、

ブログでお答えさせていただきます。

 

質問の内容ですが簡単にまとめてみます。

・まぶたをブヨに噛まれた。

・目が半開きの状態まで腫れた

・皮膚科受診したら皮膚科の先生からプロトピック軟膏を薦められた。

・リンデロンVGを希望したところ、最終的にリンデロンVGが処方された。

・インターネットを見たら危険だと書いてあり、心配になった。

箇条書きにしてみましたが、それについてお答えしたいと思います。

 

>虫さされでまぶたが腫れた時には?

もともとまぶたは腫れやすい部分です。

虫に刺された後に、ものすごく腫れ、極端な場合には目も開けられなくなることは

結構起こりえます。

最初の対応はとにかく冷やすこと。

保冷剤や氷嚢などを使用して、物理的に温度を下げてください。

冷えピタシートはあまり良くないですね。時に塗っている成分でかぶれる可能性もあります。

まず、とにもかくにも冷やすこと。

 

>虫さされの時に選択される薬剤はナニ?

私の場合はまずステロイドを使用します。

副作用については後述。

プロトピックを最初から使用することは無いですね。

というのも、荒れている皮膚にプロトピックをいきなり使用するとしみることがあるからです。

また、目の周りにはプロトピックは公式には塗らないように言われていますので。

ステロイドですが、虫さされの場合には一般的に使用するものよりも強いものを使うことが多いです。

一般的にはネオメドロールEEやプレドニンなどが使用されますね。

顔にはロコイドやアルメタ、キンダベートといったところが通常使用されるものですが、

虫刺されについてはそれよりも一つ強いリンデロンV(あるいは VG)や、時にはアンテベート

マイザーといった2段階強いものを使用することもあります。

どのステロイドを使用するかは、症状の強さによります。

副作用が心配?それも後述しましょう。

 

>ステロイドは危険なのか?

もちろん、使いかたを間違えれば危険です。

でも、皮膚科医に言われたことを守っていればまず問題は起きにくいものです。

ステロイドの副作用の出来方は、

薬の強さ×塗っている期間で決まります。

また、皮膚が薄ければその分だけで安いことになります。

実は今回の虫さされについてはほとんどの場合は数日である程度落ち着くことが多いのです。

ですので、逆に強めのステロイドを使用しても短期間であれば問題にならない。

ということなのです。

 

最後に気をつけることは何か?

実は、きちんと受診することなんですね。

先に述べたように、短期間であれば強めの薬を使っても問題になる可能性は少ないのです。

また、虫さされは短期間で症状が変わるものです。

当院では最初は週2回のペースで受診してもらっています。

長くても1週間以上間を開けないようにお願いしていますが、

その理由は上記2によるものです。

 

虫さされは短期間で症状が変わっていきますので、

それに併せてキメの細かい治療を進めていくものです。

早めに受診。こまめに受診。

この2つを心がけたいものですね。