わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

水虫

水虫がでてきましたね

春ですねえ。

 

ということで、水虫の患者さんがぼちぼち受診されるようになってきました。

 

足の指の間のジクジクや皮むけ、点状の水疱。

足の裏にも同様の症状が出てきたときにはまず皮膚科の診察を行う必要がありますね。

 

早めに受診。しっかりとなおしていきましょう。

今後勢いを増して行く前に先手を打っていきましょう。

水虫の薬を塗り始めた直後には、痒みが増えることがある

じつは、そうなんです。

なぜでしょう?

 

水虫の症状が起きるのは水虫の菌が原因。

確かにそうなんですが、あとは、水虫の構成タンパク質に対する

体のアレルギー反応。

という言い方をすることもできます。

つまり、水虫アレルギーですね。

 

このアレルギー。水虫の表面の蛋白にはあまり出ません。

そうですよね。水虫だって馬鹿ではありませんから(聞いたことはありませんが)

人間から排除されないように体の表面はアレルギーを起こしにくい

タンパク質を構成するようにできています。

(というか、アレルギーを起こしにくい菌が生き残った結果そうなったともいえますが)

しかし、水虫の体の中のタンパク質はそうも言っていられません。

だって生きていくのに必要なタンパク質ですから。

なので、水虫の表面のタンパク質と体内のタンパク質、

アレルギーを起こしやすいのはどっちかと言えば、

体内のタンパク質になるんです。

 

で、水虫の薬ですね、

この薬、水虫の体を破裂させるんです。

ばーん。

 

なので、死んだ水虫の体は粉々になり、皮膚の表面に散らばります。

そして、その成分に対してアレルギー反応が起きる。

だから、治療を開始した後に一時的に水虫が悪化したような症状が

出ることがあるんです。

 

でも、大丈夫。

水虫の菌の数は徐々に減少しますので、

そのアレルギー反応もだんだんなくなります。

 

というおはなしでした。

実はこんな事は別の病原菌でも起きることが知られています。

それは梅毒。

こんなことが知られています。

 

ただし、水虫の薬でかぶれてしまっていることもありますので、

心配なら一度受診してもいいかもしれませんね。

水虫の季節が始まりました。

日中はだいぶ暖かくなりましたね。

そうなると気になるのが例のアレ。

今日はその、アレ。水虫の季節が始まりましたよ、

というお話です。

 

今週に入ってから水虫を訴えて受診する患者さんが一気に増えた印象があります。

だいぶ暖かくなってきましたからね。

先週末に夏日になったのも影響しているかもしれません。

靴や靴下がまだ冬仕様なのも影響しているかもしれません。

 

でも、これからは水虫が多く出てくる季節であるのも確かです。

 

足の裏に痒みがある人。

痒みがなくても、足の裏や足の指の間にジクジクぶつぶつがある人。

あとは糖尿病のある人は要注意ですよ。

足にいつもと違うものが出ている人は、必ず受診してください。

 

水虫は根気さえあれば簡単に治すことの出来る病気です。

早めに見つけて、早めに治療を開始しましょうね。

 

今日は汗疹に注意して、明日はとびひに注意して、来週は水虫を警戒しましょう

昨日の夜から今日にかけて降っている春の雨。

嵐と言っても良いのかな?

そして、雨上がりに一気に気温が上がっていきます。

そんな日は何に注意をしていったら良いでしょうか?

今日はそんなお話です。

 

雨あがり、ほっとするのもつかの間、ぐんぐんと気温が上がっていきます。

そんな日ってありますよね。

そんな時にリスクの高くなる病気が幾つかあります。

 

まずは汗疹。

汗疹の要因は汗。

雨の日の朝は寒いので着込んでいきますが、日中に雨がやんで気温が上がると

逆にそれが辛くなります。

特に男の子は洋服を脱ぎませんからねえ。

それで、その日のうちに関節の内側を中心に汗疹を作ってしまいます。

 

次にとびひ。

とびひは汗をかいてムレた皮膚に細菌が付着して増殖する状態です。

なので汗疹よりも少しだけ時間がかかります。

翌日から23日経過した後に出ることが多いかな?

じくじくした発疹が一気に拡大してきたら要注意です。

 

最後には水虫

水虫は真菌。感染症で有ることが一緒なんですが、細菌よりも増殖のスピードは格段に下がります。

なので、タイムラグはとびひよりも長いのが特徴です。

大体1週間以上かかりますね。

 

なので、雨とその後の高温多湿が原因となる皮膚の病気も色々ありますが、

時間差で出てくることも往々にして有るのです。

ううむ、奥が深い。

 

 

しもやけの雨、水虫の雨、とびひの雨

今日の夜から明日の朝にかけては雨なんですって。

今回はそんな雨のお話です。

 

皮膚病は気象条件によっても左右されます。

気温もその一つ。一般的に気温が高くなるほど感染症は増えますね。

湿度もその一つ。湿度が下がると、乾燥が悪化し、湿疹も悪化する傾向があります。

 

雨もその一つです。

塗れることが皮膚病の誘引となることも有るのですが、

時期や季節によって微妙に異なるのです。

 

冬は最も多いのはしもやけ。

氷やけどは氷点下で起こります。ということは雪の季節。

雨の季節はしもやけです。

多くの子は気温10度以下の雨の日のあとに来院しています。

5度以下だと、もっと多くなるようです。

 

夏に多いのはとびひ。

気温25度以上の暑い日の雨のあと。

じくじくした発疹が一気に広がっていくのが特徴です。

また、急に気温が上がった時の雨も要注意です。

 

春と秋は水虫。

概ね10度以上の温度で注意が必要になります。

あとは朝の雨かな。

 

これから、季節は徐々に夏へと移り変わります。

雨も多く降りますが、しっかりと予防をしていきましょうね。

 

水虫かな?と思ったら何をするべきか?

暖かくなり、そろそろ水虫の季節です。

痒くなったかな?という時が治療の始めどき。

では受診の前には何を気をつけたら良いのでしょうか?

 

1)水虫の診断は菌を確認して始まる。

菌がいれば水虫確定です。

逆に言えば、菌がいなければ水虫とは言い切れません。

というのも、痒くなる原因は水虫以外にも沢山あるからです。

湿疹が一番多いのですが。

ある研究では足の痒みの半分は水虫では無いとのこと。

したがって、菌を見つけないと診断はできないのです。

 

2)受診前に市販薬を塗らない。

先の項目でも書きましたが、水虫の診断は菌を確認するところから始まります。

なので、受診前に薬を塗ってしまうと、わからなくなります。

もしも菌がいても塗り薬で全て死んでしまえば観察はできません。

とすると、湿疹と間違えて診断してしまう可能性があります。

そして湿疹の薬を塗ると水虫は増えやすくなりますので、結果として

治療には余計な時間がかかってしまうのです。

 

3)持病は正確に申告してください。

というのも、水虫の症状は免疫力により決まります。

免疫が落ちている状態では水虫はつきやすくなります。

また、痒みが出にくくなります。

なので、糖尿病の方、抗癌剤やステロイドを飲んでいる方、

放射線治療を行っている方は予め申告していただいたほうが

スムーズに診察を行うことができます。

 

4)家族に水虫がいないか?チェックしましょう

近親者に水虫がいる場合、環境の中には水虫の菌がそうでないところよりも

多くなります。

したがって、要注意。

子どもでもかかりやすくなっていますので、家族に居ないかは

必ず確認の上、診察を受けてください。

可能であれば怪しい人は全て連れてくること。

治療効果にも変わります。

いくら自分が治療しても、家族が菌をばらまいていたら・・・ねえ。

 

この4点は診察をうける上で結構大切なことだったりします。

早く確定診断をし、治療を開始する上では大切なことなので、

忘れずに確認してください。

 

台風の日は、足を拭いて水虫の予防を

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今日は台風です。

娘の学校もお休みになりました。

武蔵野市の小学校もお休みでしょうか?登校する子は今日はいませんでしたね。

ということで、台風の日のお話です。

 

大人の病気で台風の後に増えるものはなんだ?

答えは水虫です。

 

理由は当然ながら濡れること。

もちろん湿ることもあります。

 

水虫の原因菌は真菌です。難しい言葉のように聞こえますが、

要するにカビ。

カビですから、当然温度が高ければ増えますし、湿度が高ければ増えます。

後もう一つ、増える要因は、ふやけることです。

ふやけると皮膚は弱くなります。

そして、その後たとえ乾燥したとしてもそのバリア機能は以前よりも低いものです。

したがって、水虫はつきやすくなると考えられます。

 

対処法は濡らさないこと。

・・・といっても台風の日には難しい物があります。

では、せめて、濡れた足をすぐに乾燥させて下さい。

それだけでも、かなり水虫の感染率は下がると考えられます。

当然、一緒に靴も乾かして下さい。

余裕があれば、替えの靴下、替えの靴は用意しておきたいものです。

 

爪の水虫の人は「爪ダイエット」をしたほうがよい

爪の水虫、最近はいい塗り薬も出てきました。

でもただ塗れば良いというものでは有りません。

爪のダイエットも一緒にしていますか?

 

爪ダイエットとは、爪を削って薄く、軽くすることを言います。

なぜそのようなことが必要なのでしょう?

それは爪の生態に関わってきます。

 

爪とは、根本で発生したものが押されて伸びてくる死んだ組織です。

良く有るのがケガをした後に、根本から新しい爪が生えてきますよね。そのことです。

しかし、木をつけるべきは、爪が伸びるのは根本から押されるから。ということ。

何らかの理由で一度爪が厚くなると

爪が重くなる

→爪が伸びにくくなる

→爪が厚くなる

→爪が重くなる

→・・・

と悪循環になり、どんどん爪が厚くなっていきます。

そうすると、爪の中に水虫が出来た時に、なかなか爪が伸びず、取れない。

ということになってしまいます。

 

もう一つ、爪の表面は特に硬いという特徴があります。

逆に表面の硬い部分の下には軟かく、脆い爪が存在します。

当然水虫の薬が硬いところからは滲みませんが、柔らかいところからはしっかりと入っていきます。

効果も同様です。

 

したがって、爪を薄くし、軽くすることによって、

爪の伸びを良くし、薬の効きを良くするというような効果を期待することが出来ます。

高齢者の爪の水虫の治癒率はより若年者に比べて悪いのですが、

その理由の一つは爪の肥厚にあると考えられます。

爪を削って薄くするということは爪の治療の上で大事なことなのです。

爪ダイエット、試してみてください。

 

 

台風が過ぎた後に増えた皮膚の病気

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少し時期を逸したお話ですが、2014年7月に日本を直撃した台風が過ぎた後に

増えた皮膚の病気がいくつかありました。

多分夏の台風が過ぎた後には同じような傾向があるかと思いますので、

この機会にまとめてみたいと思います。

 

今回の台風は幸いな事に関東を通過したのは夜間から深夜にかけてであり

関東では大きな人的な被害はありませんでした。

 

でも、その後患者さんが増えたのは事実ですし、

(まあ、台風のために受診を控えていたということはあるのでしょうが)

いくつかの病気が明らかに台風の影響と考えられる増え方をしていました。

その理由も合わせて考えてみました・

 

>汗疹

特に乳児から幼稚園前の子に増えました。

台風が来ることで室内の湿度がほぼ100%になること、

また、今回の台風が南風を連れてきたために気温が上がったことが原因のようです。

首の前面、おむつをしている子では、腰からおしりにかけてのおむつの中に広い範囲に汗疹を

作る子が多かったです。

痒みはあまりなかったようですね。

 

>とびひ

こちらは保育園、幼稚園児から小学校低学年の子に多く出てきました。

こちらも湿度と温度の関与が考えられます。

ipetigo

 

以前に成育でまとめたスライドですが、もともと夏に多い病気です。

意外に7月に多く出てくる病気なのですが、台風の時は特に多い印象をうけました。

汗疹と同様に汗で悪くなるようです。

 

今回の台風では意外に水虫はいませんでした。

まあ、もともと子どもは水虫にはかかりにくいものなのですが、大人も少なかったのは意外です。

理由ですが、夜間に雨が降り、朝には雨が止んでいたことがあるでしょう。

つまり、濡れた靴で歩来まわる人がいなかった。

そのために水虫になる人は少なかったのかもしれません。

 

台風はさまざまです。雨が多い台風、風が強い台風。

台風が来る時間によっても状況は変わります。日中に来るのか?夜間に来るのか?

一律に考えることは難しいのですが、どうも汗疹ととびひ、水虫は増えると考えて良さそうです。

 

 

対処法はどうでしょう。

まずはエアコンをしっかりと点けること。特に湿度の管理を徹底したほうが良さそうです。

少し温度は低くなりますので、大人は一枚洋服を着るくらいでいいかもしれません。

また、外出後は必ず体を洗い、靴や靴下が濡れているようであればしっかりと乾かしてください。

また生乾きの靴は履かないこと。長靴もしっかりと乾かすようにしましょう。構造上どうしても乾きにくいですからね。

 

でも、これだけやっても、停電になったり、避難するような場合にはどうしようもないんですよね・・・

 

 

水虫の菌が破裂する瞬間

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暖かくなってきました。

シャッターを開ける時に、寒さにあわてて室内に逃げ込むことが無くなったのは嬉しいですね。

 

暖かくなってきて、水虫の患者さんが増えてきました。

水虫の検査の回数が一気に増加した印象があります。

 

水虫の原因は白癬菌です。

これは「菌」は菌でも「真菌」というカビの仲間です。

カビだけに、菌糸を伸ばし、枝分かれをしながら増えていきます。

 

そして、水虫の薬を塗って治療をすると、白癬菌は死んでしまう。

というのも理解している方は多いかと思います。

 

では、どのように白癬菌は死んでいくのか?

と言われると、???と思われるのでは無いでしょうか。

 

実際に白癬菌に水虫の薬を加えた時の動画がありました。

リンクはこちら。

見ていただくとわかるのですが、白癬菌の先端部分が破裂していくんですね。

皮膚科医でもなかなかこのシーンは見たことが無いと思います。

実際、私も見るのは初めてでした。

 

・・・そうか、白癬菌はこうして死んで行くのか。

知らなかった・・・