わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

ステロイドの塗り薬は塗った直後から効いてくる

診察中、薬を処方しているときによく聞かれる質問に

「塗り薬はいつから効いてくるのですか?」

というものが有ります。

特にステロイドの外用薬を不安に思っている人は多いのか、

頻度も高い印象を受けます。

また、

「薬が効きすぎてしまった」

ために、塗るのをすぐにやめてしまい、結果として湿疹が良くならないという、

笑うに笑えない状態になることも時に遭遇します。

実際のところ、ステロイドの塗り薬はいつから効果が出てくるのでしょうか?

 

 

 

結論から言えば

「直後から」

が正解です。

まあ、実際のところは5分後くらいには効果の実感が得られるようです。

その前にも効果は出ているのですが、徐々に炎症に伴う痒みが引いてくるのに気がつくのは

意外に難しく、時間がある程度立たないと、はっきりとした差が見られないというのが本当のところですね。

 

ざらつきや赤みについても同じ傾向が有ります。

年齢に依る差もあまり無いようです。

理論的には子どもや赤ちゃんのほうが効果はあると思いますが。

 

ステロイドの塗り薬の効果はすぐに現れます。

びっくりしないでくださいね。

ただし、気をつけるべきは、効果が出た=治ったでは無いことです。

症状が完全に引くまでは気を抜かずにしっかりと塗ってくださいね。

中断することで結果的に治るまでの時間が余計にかかってしまうことも有るのです。

 

とびひ(伝染性膿痂疹)が出てくるようになりました。

今週に入ってからですが、

とびひの患者さんを数名診察しました。

 

そろそろ春ですね。

と思っていた矢先の出来事です。

 

毎年、気温が20度を超えるようになると一気に増えてくるのですが・・・

と思って気象データを確認しました。

練馬のデータでは昨日の最高気温は16度超えですね。

 

ということは、最高気温が15度を超えるようだと、ぼちぼちとびひが出るのかもしれません。

特に早春はまだまだ寒いのでみんな厚着しています。

その状態で室内(まだ暖房も動いていますもんね)に入ると、

大汗をかいてしまい、とびひになるのでしょうかねえ。

 

皆様、子どもの洋服はこまめに脱ぎ着させてくださいね。

 

花粉症の第2波は半日後にやってくる

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先週からかなり花粉が飛んでいますね。

診察中にクシュンクシュンしていても苦笑いしていただければと思います。

こんなことなら秋から冬の間にシダトレンをしっかりとしていればよかった・・・

と思うのですが、後の祭りです。

 

さて、花粉症ですが、一般には症状は花粉に暴露された直後から症状が出てくると考えれています。

これは実感としても有ることですので、だれも異論はないでしょう。

 

しかし、アレルギー反応の第2波が数時間から半日後に出ることはあまり知られていません。

お昼に花粉にさらされると、その日の夜から翌日の朝に症状が出るような状態ですよね。

 

これはアレルギーの反応によると考えられます。

詳しい話はよくわからないのでおいておきますが、アレルギーの反応は即時型と遅延型にわかれます。

即時型は抗体などの液体成分によるもの。

遅延型は細胞によるもの。

とお考え下さい。

 

即時型の反応はその名のとおり、その瞬間から出てきます。

遅延型はそれよりも少し遅れて出てくるのです。

そのタイムラグが数時間から半日なのです。

 

したがって、ある程度時間が経過し、室内で花粉がいないはずなのに

アレルギーの反応が出るという不思議な状況に見舞われるのです。

なお、反応の強さは即時型>遅延型ですので、

ご安心くださいね。

 

 

追記。

ここまで書いてきて、いい例が身近に有るのを思い出しました。

虫さされの反応。刺された直後にむくむのは即時型の反応。

少し時間が経ってから赤くなるのが遅延型の反応です。

当然、この2つが同時刻に見られることも有りますよね。

 

体の仕組みはある程度はどこでもいっしょなんですね。

自家製軟膏始めました?

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当院の薬です。

皮膚科で出される薬といえば、チューブの軟膏やクリームのイメージがあるのではないでしょうか

ですが、写真からも分かるように、クリームケースに入ったものがたくさんあります。

もちろん、当院でもチューブの薬はたくさん処方されます。

チューブのお薬は、多くの方に合うように作ってあるものなので、それで合う場合はなんら問題はありませんし、製薬会社の工場で作られておりますので、安心して使用できます。

ですが、患者さんの症状は千差万別です。
また、年齢、肌質、塗布部位、生活状況は様々です。
チューブの薬でも大丈夫だけれど、できれば薬を混ぜたものの方が、より良いのだけど・・
という事があります。

そんなとき、状況に応じて、混ぜたものを使うようにしているのです。

チューブの薬が既製品だとしたら、セミオーダーのようなものでしょうか。

ただ、これはすべてのクリニックで出来ることではないかもしれません。

軟膏の在庫をたくさんクリニックに用意し、ドクターの注文に応じて作る必要があるからです。

当院では、薬剤師がおりますので、薬を混ぜたときに分離したり、効果が落ちたりするなどの問題がないかを確認し、安全に使用できる期間内で使いきるよう管理しております。

そして、患者さんの、かゆい・痛いなどの症状を一刻も早く改善することを目指して、診察時に薬を処方するだけでなく、処置として塗るようにしております。

花粉症の症状が出てきました

嫌なのですが、花粉症の季節がやってまいりました。

そろそろ、外出時に鼻が痒くなっています。

先週末より抗ヒスタミン剤の予防内服を開始しました。

 

花粉症はアレルギー反応です。

アレルギーとはいえ、少量では反応は弱く、多量では反応は強く出るものです。

まあ、重症になると、少量でも強い反応が出るのですが・・・

 

どうも今年は花粉の飛散量はなかなか読めないようですね。

媒体によっては、例年より多かったり、少なかったりとはっきりしません。

 

そのようなときにはどのような対応を取れば良いのか?

まずはガッチリと対策を行った方が良いでしょう。

しっかりと治療をしていれば、花粉が少なかった時にも症状は出ないだけですが、

対策を立てずに、花粉が多かったら、目も当てられません。

 

そろそろ予防内服や、点眼・点鼻などの治療を始めていきましょう。

特に抗ヒスタミン剤は、予め数日内服していたほうが症状はより落ち着いていきます。

予防薬という考えで。使用するとよいでしょう。

 

これからどんどん花粉は多くなっていきます。

頑張って、乗り切っていきましょう!

組み立てPOP ★ 大野智 「アレグラ」

 

 

おばあさんのような手です・・・

おばあさんのような手です・・

 
赤ちゃんを持つお母さんは、皆さん辛い赤切れを経験されるのではないでしょうか。
なにしろ、手洗いの回数がハンパない。

しかも、先週から下痢の続いている我が子は、一日ウンチを5~6回。
洗った手が乾く前に、下手すると次のオムツ替え。

合間に家事をし、なにか触る度に、また手洗い、を繰り返していたら、こうなりました。

病院勤務時代は、患者さんの所に出向く度に手洗いと消毒、粉や液剤を調剤すれば手洗い、
と繰り返していましたが、こんなに酷いことにはなりませんでした。

ハンドクリームをつけたところで、次の手洗いですぐとれてしまうし、手洗い後なんて、
だいたい赤ん坊が号泣していて、次のクリームをぬるヒマなんてありません。

院長からは、ビニール手袋を勧められたけど、そんなのいちいち面倒で、現実的ではないし。

しかし、なんとかしないと、出血するわ、痛いわで、ツライ。
ガサガサの手では、触られる赤ちゃんだって痛いでしょう。

そんなお母さん、是非受診してください。
お薬の入ったクリームで、短期集中で治しちゃいましょう。

正直、市販のハンドクリームでは、限界があります。

どうぞ、お辛いお母さん方。ガマンせずに来てくださいね。

カルテのルールは石鹸で?

さて、今回は昨日の記事の解説をしていきましょう。

 

今回は石鹸の話です。

正確にはSOAPについてですね。

 

カルテの記載方法にはいろいろな方法があります。

その中でもスタンダードな記載方法がSOAPですね。

それぞれ意味がありまして

S:Subject 主観所見
O:Object 客観所見
A:Assesment 評価
P:Plan 方針

となっています。

 

まず、Sですが、主観的な所見となります。

これは概ね患者さん(今回は赤ちゃんなので、そのお母さん)のお話が中心となります。

もっとも、お話をそのまま記載するわけではなく、その中から必要な情報を選んで記載していきます。

また、こちらの質問に対する答えも記載していきます。

当然間にはその人の思考が入りますので、正確ではありません。

また、正確である必要もないのです。

言われたことをありのままに、簡潔に書いていくことが大事です。

 

Oは客観的な所見です。

診察をした時の症状など、こちらがみたままのデータを記入していきます。

内科では体温や血圧などの数字、場合によってはレントゲンやCT写真なども含まれます。

本来であれば、誰が見ても同じに書けるのですが、これも難しいのです

いずれそのお話も出来るでしょうか。

 

Aは評価です。

今まで記載してきた、SやOの情報から何が考えられるのかを分析し、

どのような診断をすることが出来るのかを考える必要があります。

前回の記事は非常に単純ですので、単純に診断をつけましたが、

複雑な病気や診断をする情報が少ない場合、疑わしい病名がいくつも出ることになります。

これも、多すぎてはいけませんし、少なすぎてもいけません。

 

Pは方針です。

今後、どういった薬を使うのか。どのような検査をするのか。

生活指導は何をするのか。

といったお話を進めていきます。

 

現在、大きな病院のカルテではそれぞれ別の欄を設けていることが多いのですが、

そのようなカルテではなくても、多くの医師はこのような書き方をしていることが多いです。

紙に記載するのと違い、電子カルテでは、挿入や追加が簡単にできますからね。

わかりやすく、見やすいということは事故を防ぐ上でも重要なポイントとなるのです。

娘の耳が切れたお話

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今回は実際にあったお話をカルテに記載するように書いてみましょう。

解説は次回に。

 

主訴:耳を引っ掻いている

既往歴:なし

家族歴:父親に乾燥肌、父親・母親に花粉症

 

S:気がついたのは昨日くらいです。

耳を時々引っ掻いていました。見てみたら少し赤かったです。

昨日も寝ながらおっぱいをあげていました。

O:左耳介内に軽度の乾燥が存在している。

紅斑も軽度存在。鱗屑もわずかにみられる。

掻破行動はなし。掻破痕もはっきりしない

A:よだれ・母乳による接触皮膚炎

P:まずは石鹸でしっかりと洗うこと。それでも落ち着かない時には外用を検討する。

 

といった感じでカルテには記載されています。

 

この後、娘の湿疹は無事良くなりました。

めでたしめでたし。

鼻血の原因は空気の乾燥もある

新年あけましておめでとうございます。

本年も当クリニック及び当ブログをよろしくお願い致します。

 

さて、お正月は皆様どのようにお過ごしでしたでしょうか。

我が家の娘は前半は父方の実家、後半は母方の実家にそれぞれ旅行に行っていました。

そこで起きたちょっとしたトラブルとその原因についてちょっとお話をしていきましょう。

 

ちょっとしたトラブルとは鼻血。

それぞれの家で仲良く1回ずつ鼻血を出したようです。

 

もともと、娘は鼻血を出す体質ではありません。

鼻血そのものは出す人、出さない人の差が大きなものです。

子どもはもともと鼻血を出しやすい傾向にありますが、

それでも、今までほとんど出しかことのない娘が2週間で2回出しています。

 

その原因について考えていたのですが、

どうも、鼻をいじる癖が原因のようでした。

 

では、なぜ鼻をいじるのか?

もちろん鼻の中が気になるからですね。

ではなぜ鼻の中がきになるのか?

 

実はそれは空気の乾燥の影響があるのです。

 

空気が乾くことにより、鼻の中の感覚が過敏になります。

そして、ちょっとした刺激で鼻の中が痒くなってしまうのです。

 

思い返してみると、どちらの家も加湿器はあまり見当たりませんでした。

東北地方の私の実家では雪が降っているから大丈夫?

かと思いたいところですが、室内には雪は降りません。

そして、エアコンで室内の温度をあげるので、湿度はとても低いものになるのです。

 

そのため、湿度の低い室内でずっと過ごしているために

鼻をいじってしまい、結果的に鼻血を出してしまうのです。

 

鼻血予防に加湿器?と思われるかもしれませんが、

結構大きな予防になるのです。

 

子どもの鼻血に悩まれる親御さんは加湿器を試しても良いのかもしれませんね。

足の冷え

貼るカイロ快温くん くつ下用 白タイプ 15足分入

いよいよ寒くなってきました。
そろそろ霜焼け注意報の時期ですね。
ちなみに、院長は、霜焼け体質です。

しかも、この寒い中自転車で通勤するため、今朝は足用ホッカイロの登場となりました。

 

この足用カイロ、靴用とくつ下用があるのをご存知でしょうか。

実は、昨年幼稚園の保育参観で、使用したのですが、私は靴用しか知らず、大変な思いをしました‥

娘の通っていた幼稚園は、参観の際に保育の妨げにならないよう、園児達を園庭側のベランダから観ないといけません。

幼稚園に入る際に、靴は脱がないといけないので、園内用のスリッパを履くようになります。
また、園内に階段があるため、脱げにくいように、スリッパはかかとのあるタイプを履いておりました。

参観は真冬日。
外からの見学は寒いと思い、手持ちの靴用カイロをスリッパの中に入れ、万全の防寒対策。
ところが‥

ちょうど、ヒールを履いた時に地面と接する部分が、どんどん熱くなってきました。
最初はよかったのですが、途中からものすごく熱くなり、スリッパが脱げにくい形のため、外すことも出来ず、モゾモゾしながら一時間たってしまいました。
終了後、すぐにトイレではずしたのですが、足の底はジンジン。
しばらくすれば治るかと思っていましたが、翌日になっても治らず、足の底の皮が浮いているような違和感と、歩行の際に地面に接する度に痛みが。
どうやら低温やけどになってしまった様でした。

カイロのパッケージをよく見ると、『くつを履かない時は使用不可』の文字。
最高温度は43度になっていましたが、どうやらそれ以上に上がってしまった様です。

その後購入したくつ下用も一緒に調べたところ、
靴用は最高温度が43度、くつ下用は41度でした。
市販のカイロでは、最高温度は39度から44度まで、マチマチでした。
平均はこの温度より低くなることを想定してあるようですが、室内温度や使用状況によっては、私のように低温やけどをおこす場合がありますので、十分に注意してください。

また、足先が冷えるからと、就寝時に使用するのは絶対に避けてくださいね。

布団のなかは暖かいので、カイロの成分の化学反応が進み、高温になる可能性が高くなり危険です。

やけどに注意して、皆様暖かくお過ごしください。