わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

2013年

2013年10月2日 院内勉強会のお知らせ

勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様の御参加をお待ちしております。

2013年10月2日
生後1ヶ月から3ヶ月までのスキンケア CS-A-001
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚科にやさしいスキンケアをお教えします

2013年10月16日
わかば式アトピー性皮膚炎治療マニュアル AD-A-002
難しいアトピー性皮膚炎の診断から治療まで
ステロイドの使い方もふくめ、お教えします。

2013年10月30日
あざのはなし NV-A-001
生まれた時から有る赤ちゃんの「あざ」について
診断から治療まですべてお教えします。

時間
開場 10:15
講義 10:30-11:15
質問の時間 11:15-11:30

場所
わかばひふ科クリニック 待合室
180-0002
吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
0422-22-1232

定員
6名

費用
無料

講師
野崎誠
わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
駐車場は1台分のみあります。予約は受け付けておりません。
駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。

予約時の注意事項
キャンセルは前日まで、メールでお願い致します。
当日のキャセルは申し訳ありませんが、お受け出来ません。

個人情報について
個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

JTC801に期待すること 番外編 フィラグリンの異常は目でわかるのか?

すみません。まだ論文は手元にないので、今回は番外編をお送りします。

おかしいな、18日には雑誌のHPを除いたのですが、ありませんでした。

結構時間にルーズなのかもしれません。

 

さて、このフィラグリンの変異はある程度の割合で見られることがわかりました。

しかし、一般の病院では検査をすぐに行うことは出来ません。

現時点ではいくつかの大きな病院で検査を行っているくらいです。

では、フィラグリンが減少しているか否かをすぐに判断することが出来るのか?

実はある程度は判断ることができるとされています。

 

まず、フィラグリンの欠乏で起きる病気にかかっていること。

もともとフィラグリンの欠乏は「尋常性魚鱗癬」で見られることがわかっていました。

この尋常性魚鱗癬とアトピー性皮膚炎の合併が多いことからアトピーにも転用され、

原因の一つで有ることがわかったのです。

では、この尋常性魚鱗癬とは一体どのような症状なのか?コレは漢字が教えてくれます。

尋常性。これは「普通の」という意味です。尋常小学校は今は小学校ですね。

魚鱗。つまり、魚のウロコですね。

癬。これは皮膚の病気の事です。

魚のウロコのように皮膚が見えること。これが魚鱗癬の症状です。

尋常性魚鱗癬は子どもの病気です。

冬になって、すねの部分に白い菱型の模様ができる子がいます。

そして、その模様の部分から粉が落ちてくる。これが尋常性魚鱗癬の症状です。

 

まず、この尋常性魚鱗癬があると、フィラグリンの欠乏がある可能性が高いです。

もう一つは手足のシワです。

手には指紋、掌紋がありますよね。足にも同様ですが、

この特に掌紋がとても深い人がいます。

掌紋の深さとフィラグリンの欠乏には関係がある可能性が高いことが知られています。

 

スネと手のひら。その部分をチェックすることで、フィラグリンの状態を間接的に知ることが出来るのです。

子どもに絵本を読ませてみる

ちょっとした宿題があり、子どもが自分で絵本を読んでいるのを聞く機会がありました。

1年ぶり・・・とは行きませんが、数カ月ぶりでしょうか。

 

思ったよりも上手に絵本を読んでいます。

痛い時には痛そうな声で。時には優しく、時には早く。

緩急をつけながら絵本を読んでいます。

 

・・・ということは自分でもある程度文章が理解できているのでしょう。

事務長は思わずビデオを取っていました。

 

この絵本読み。

1年に1回くらいビデオに撮ってみて、どのように変わっていくのか見てみても面白いかもしれません。

 

・・・むう。なぜもっと早くに気が付かなかったんだ。

 

いたいのいたいのとんでけ (日本傑作絵本シリーズ)セミくんいよいよこんやです

夏の終わりにとびひが増えるのは、やっぱりエアコンのせいだと思う

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今回はこの人の話です。

 

夏休みも終わり、そろそろ秋の声が聞こえてきたような気がする今日このごろです。

と言うか、先週の台風の後は完全に秋が来たような気がしますね。

 

毎日診察をしていると、病気のはやりが見えてきます。

8月の下旬に少しへったとびひが9月に入って明らかに増えてきました。

これはなぜかと考えて居たのですが、まったく見当もつかず、

夜中も考えながら寝落ちしていたのですが・・・

 

朝に起きてみて、周りを見渡してみて、ピンときました。

「エウレカ」

と叫んだアルキメデスの気持ちが分かりました。

(いや、ユリイカでも、ユーレカでもいいんですけどね。)

 

エアコンなんですよ。きっと。

エアコンはエアコンでも、みんなつけるのをやめてしまっているんです。

それで、夜間の室温が上がり、汗をかき、とびひができやすくなってしまう。

もしくはとびひが広がってしまうのでしょう。

 

というわけで、エアコンのスイッチはもう少しつけておいたほうがいいでしょう。

または、ドアを開けて、周囲の空気と上手に循環させてもいいのかもしれません。

 

室内の環境管理の難しさを思い知った話でした。

 

お肌の乾燥注意報

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先日、事務長がポツリと、「足の裏が乾くんだよね・・・」と。

そうです。皮膚の乾燥が始まったのです。

 

大人の皮膚が乾くときには子どもの皮膚も乾燥してきます。

実際、今週になって、乾燥肌が悪くなって受診する子どもがだいぶ増えました。

多分そういうことなんだと思います。

 

また、テレビやインターネットなどで、温度とともに湿度にも注目してほしいものです。

湿度が50%をコンスタントに割るようになった時から皮膚の乾燥は強くなる印象を受けます。

 

例年は秋分の日を過ぎてからでした。

しかし、今年は今週に入ってから急に出てきました。

多分、台風が秋の空気を運んできたのでしょう。

そう、思っています。

中秋の名月

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昨日は満月でした。

中秋とは、秋の真ん中の日のことで旧暦の8月15日限定だそうです。
ちなみに、仲秋と書くと、秋の3ヶ月のうち、真ん中の1ヶ月になるので、期間はぐっと長くなります。

なぜ、中秋と仲秋を比べたかというと、
どうも今年は本物の中秋の名月にあたったようです。

なんでも次は8年後とか。

おお、オリンピックの後になってしまうんですね。

皆様は昨日のお月様、見ましたか?

月見団子がメインの人も多かったかとは思いますが・・・

よく見る「おでき」 粉瘤の診断と治療 その2治療編

さて、今回は粉瘤の治療についてのお話です。

前回の話からの流れでススメましょう。

1)通常時

2)炎症時

2)’破裂時

3)慢性化時

です。具体的な症状については前回を参照してくださいね。

 

まず、2)からお話しましょう。

2)炎症時

炎症が起きているときは、まず炎症を抑えることが大事です。

細菌による二次感染が合併している可能性があるので、抗生剤を飲んだほうが良いでしょう。

まず、炎症を抑えることが大事です。大事なことなので二回言いました。

その後、治療をゆっくりと考えましょう。

 

2)’破裂時

こちらはまず、内容物をすべて除去したほうが良いのです。

物理的に圧迫して、内容物を押し出しますが、時には穴を大きくして(円形の穴を開けて)中身を出すこともあります。

これは粉瘤の大きさや破裂状況、時間的な余裕(仕事している人は早くとった方が良いですよね)によって決まります。

そして、中の物を出したら後は2)に準じた治療を行います。

 

1)通常時

粉瘤の根本的な治療法は1)の通常時に行ったほうが良いと考えられます。

これは腫瘍の大きさは1)<<2)であることや、

炎症が起きている時に処置で手を加えると、更に病態が複雑になる可能性があるからです。

根本的な治療は粉瘤の袋そのものをとってしまうことです。

小さく取る(袋を内側から取る)か、大きく取るか(袋の外を大きく取る)かは状況次第です。

ただし、3)慢性化時にが大きく取らなければいけません。

周りの皮膚の中に断片が沢山残ってしまうからです。

 

袋を取る手術自体はそんなに難しいものではありません。痛み止めの注射をして、30分くらいで

完了することが多いです。(まあ、大きさにもよりますが)

ただし、3)慢性化時には再発する可能性は少し高いです。

 

粉瘤とは一般的な疾患ですが、治療の方針は少し複雑になります。

状態をみて、治療法を決める必用があるのです。

もしも粉瘤で心配な方が居りましたら一度受診してみてくださいね。

 

JTC801に期待すること 予習編 フィラグリンとアトピー性皮膚炎の関係について

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さて、今回は昨日から様々なメディアで話題になっている、京都大学皮膚科学教室による、アトピー性皮膚炎に対する内服薬(候補)

JTC801について、皮膚科医の立場から解説をしていこうと言う、(ある意味無謀な)試みです。

 

プレスリリースはこちら.

ニュースの記事だけでは非常にわかりにくいです。

多分、新聞記者の方もあまりよく理解していないのかもしれません。

そもそも・・・がわかっていないのではないでしょうか。

 

そもそも、皮膚の一番大事な役目は、皮膚の外と中を区分けすることです。

外界の成分が生体内に入ると、アレルギーの反応を起こします。

また、人間の構成成分が外に出ることも、問題となります。

特に問題になるのは水分です。

陸に上がった動物はいかに体内の水分を外に出さない様にするかが、きっと進化の大きな問題になったでしょう。

その大切な皮膚のバリア機能が破綻すると、湿疹が起こります。

 

特にアトピー性皮膚炎の病気の一部は皮膚のバリア機能の障害によるものということがわかってきました。

(もちろん、アレルギーも大きな原因になります。どちらが主で従かはまだわかっていないことも多いのですが。)

子どもにアトピー性皮膚炎が多いのも、皮膚のバリア機能が未熟だからと考えるとつじつまが合います。

しかし、その一部に、フィラグリンと呼ばれるタンパクの遺伝子異常を持っている人が入ることがわかってきました。

概ね、患者さんの1/3から1/2位の人がそうだと言われています。

 

なぜ、フィラグリンタンパクの異常がアトピー性皮膚炎を引き起こすのか?

これはフィラグリンが皮膚のバリア機能に重要な役目を持っているからです。

もともと、フィラグリンは皮膚の細胞の中で作られます。

細胞の中の骨の成分、ケラチンとともに皮膚のバリア機能を作り、

最終的には分解されて、天然保湿因子となります。これも皮膚のバリア機能の補助となるのです。

 

つまり、遺伝的な問題がありフィラグリンの作成量が減ると、皮膚のバリア機能が悪くなり、結果的に

アトピー性皮膚炎になりやすくなってしまいます。

 

・・・さて、ここまでの話で皮膚バリア機能障害の解決策は出てきたのではないでしょうか。

なんとかして、このフィラグリンのタンパクを増やしてあげれば、皮膚バリア機能の改善につながり、

ひいてはアトピー性皮膚炎の予防につながるということになるわけです。

今回の発表はある化学物質がこのフィラグリンの産生を進めるということなのです。

 

後日、論文を読んでみて、どのようにしてこの研究が進められたかを見ていきたいと思います。

9月18日の勉強会は中止になりました。

参加者が規定の人数になりませんでしたので、

9月18日の勉強会は中止となりました。

今後も同テーマは継続して勉強会を行う予定です。

 

・・・残念です。

あまり診察で話題になることは少ないのですが、

[あざ]も専門分野だったりするのです。

レーザー治療も行っていたので、診断と治療について網羅的にお話はできるかと思ったのですが、

残念です。

 

いずれ、あざの話もブログでしていきたいですね。