わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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水痘、予防接種しているから大丈夫ってわけではなさそうです(週刊わかば2025年6月23日から6月28日)

 

武蔵野市吉祥寺、わかばひふ科の1週間の振り返りと来週の予報、当院からのお知らせです。

01:01 <今週の外来傾向>
水痘

09:10 <来週のアトピー>
梅雨が復活するまでは気温対策をしっかりと?

11:30 <混雑予想>
混雑

13:27 <おしらせ>
舌下免疫療法、実施中
夏休みの日程

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水いぼ取りの優先順位

今回は水いぼのお話です

 

 

水いぼ、ウチで取る場合には麻酔のテープを渡されるかと思います。

1回につき12個分をお渡ししているのですが、こちら細分化は厳禁です。

逆に痛み止めの効果がなくなってしまいますので。

なので12箇所の水いぼに貼る形になるのですが、どれを優先して貼っていけばいいのか?

というのは質問をされるところであります。

今回はその回答をしていきたいと思います。

 

水いぼ取りの基本的な考え方は

「増やしそうなものから取る」というものです。

つまり、今後数を拡大させる可能性の高い水いぼを優先的に取る必要があります。

では今後数を増やしそう=子供を生みそうな水いぼはどんなのかというと、まず、

1)白いみずいぼ

です。

水いぼには白い水いぼと赤い水いぼがあります。

赤いのは炎症の赤。つまり炎症が起きているのと起きていないのはあります。

炎症が起きている赤い水いぼは実は今後なくなっていく水いぼです。

自分の身体の免疫が対応し始めていますからね。なので、優先順位は下がります。

最優先にするのは白の、自分の身体の免疫は反応していない水いぼになります。

なので、色で言うなら白→赤の順に取るようにしましょう。

もう一つの判断基準は

2)大きいもの

です。大きいということはつまりその中にある水いぼのウイルス量が多いということですね。

なので、今後周りに広げる可能性があるということには注意が必要です。

逆に小さいのはウイルス量が少ないと思われますから優先度は下がります。

 

以上を考えると、取る順番は決まってくるでしょう

最優先は

1)大きくて白いみずいぼ

ついで

2)小さくて白いみずいぼ

3)大きくて赤いみずいぼ

4)小さくて赤いみずいぼ

となります。

 

場所については優先度は高くないです。

どこからとっても良いです。

ただ上の原則のとおりのほうが治りは早い印象があります。

一つの場所をまとめてではなく、全身の水いぼの中で感染リスクの高いものから順番に取っていく

そのようにするとよいかと思われます。

水いぼをつまむときの優先順位の付け方

水いぼの季節がやってきました。

プール前に全部取っておきたい気持ちわかります。

なくしておきたいですよね。

ただ問題になってくるのは取る個数ですね。

多すぎると嫌になってしまうし、少ないと時間がかかってしまいます。

また、取るもの次第ではなかなか落ち着かないということにもなってしまいます。

今回は、水いぼを取る際の優先順位についてお話をしていきたいと思います。

 

当院独自の方法かもしれませんが、

水いぼを取る場合には1日あたり12個までと決めています。

これよりもおおいと取っている間に子供が嫌になってしまい、

結局来てくれないという事になってしまいます。

したがって優先順位を決めることはとても大事になります。

 

優先順位ですが、原則は

1)大きいものからちいさいもの

2)変化の無いものから変化のあるもの

となります。

 

大きいものを優先するのは人るは取りやすいからと言うのもあります。

もちろんちょっとでも盛り上がっているものはつまんで取れますけどね。

ただ大きいものはそれだけウイルスの量が多いということであり、

今後他の場所にもウイルスをばら撒いてしまう可能性も高いというものでもあります。

したがって感染拡大リスクの大きな、サイズの大きいものを優先したいところです。

 

次に変化の有無についてです。

水いぼ自体は皮膚の色は変わりません。ただ盛り上がっているだけです。

では色の変化はどのようなものがあるのか?

赤くなっているか否かを確認していきます。

赤くなる原因はいくつかあります。

まず、感染を起こしていること。細菌感染を起こしているわけですね。

こちら、取るときにはとても痛いです。

そして、取らなくても膿が出るかかさぶたになるかの変化を起こして

数日で消えていくことがあります。

もう一つは自分の免疫で認識され、炎症がおきていること。

この状態では自分の体が自分で水いぼを「敵」だと認識して攻撃を加えています。

そのために時間が経過すると水いぼを完全に駆除し、自然に赤みと盛り上がりはなくなります。

したがって慌てて対処する必要はありません。

最後に自分でいじってしまい赤いかさぶたを作っていること。

こちらも物理的に水いぼの中のウイルス量が激減しています。

またかさぶたになることで上記の炎症を引き起こします。

そのために消えてなくなっていくのです。

 

このように赤くなった水いぼは普通の皮膚色の水いぼに比べて何らかの変化がおきています。

多くはウイルスの量も減少傾向にあり、それに対してつまんで取ったときの痛みも強く出ます。

 

結論として、真っ先に取るべき水いぼは

1)皮膚の色をした大きな水いぼ

です。ついで

2)皮膚の色をした小さな水いぼ

3)赤くなっている大きな水いぼ

4)赤くなっている小さな水いぼ

の順となります。

 

水いぼのシールを貼る場所に悩んだときはこのような順番で貼っていけば良いのではないでしょうか?

あとは一気にとって一気に直してしまいましょう。

 

水いぼを「虫」と言ってしまっていいのか?

今日のお話は昨日のお話の続きです。

水いぼの原因は正式には伝染性軟属腫ウイルス。

これを「虫」と言い切って良いのか。

特に専門家レベルからは色々と言われそうなお話ですが。

 

子どもに理解してもらうためには正確さはある程度失われるのは仕方ないかな。

と思っています。

もしも、将来その子が大きくなって正確な理解ができるようになってから細かな知識を

与えれば良いわけです。

例えば、高校生や大学生に水いぼを「虫」という必要はありませんし、

医療関係者には最初からウイルスの話をすればいいでしょう。

必要なのは相手の属性を見て、それに併せて話をすることだと思います。

 

まあ、ウイルスのお話をするのもありなのですが、小さい子にはウイルスはなにか。

からお話をする必要があります。

学校であれば良いのでしょうが、時間の限られている中ではなかなか難しい物があります。

延々とお話をするのもどうかなと思いますしね。

 

小さな子どもを持つ親として、子どもを病院に連れて行くこともあります。その時の話ですが、

時々、子どもに向かって難しい話を難しいまましゃべっている医療従事者を見かけます。

でも、そのようなときは子どもの頭に??マークが浮かんでいるのです。

脇で見ている自分としては、苦笑いするしか無いのですが・・・

 

人のふりみて、我がふり直せ。

ですね。

水いぼは大人には伝染らないって本当ですか?

本日、専門職向けのクイズを見ていました。

雨降っていて、時間に余裕ありましたからねっ。

それに今回話題が水いぼだったのもありましたので、試しに行ってみました。

 

・・・あれ、外れた。

そんな。まさか。

と思って詳しく確認をしてみると・・・

「水いぼは大人には感染しない」

○か×か。

 

いやあ、そりゃああるでしょう。

○!

 

そしたら×ですって。

 

あれー。

と思いまして問題と解説を読んでみました。

問題

「免疫が成立している健康成人には通常感染しない」

解説

大抵すでにウイルスに対する免疫を持っているために感染することは稀です。

ただし、免疫不全状態にある成人に対しては感染することがあります。

ですって。

 

・・・この書き方では、水いぼをが出た大人の人は大問題ある人じゃあないですか。

そんなことないんですけどね。

 

普通に大人にも水いぼは感染します。

今日はそんなお話をしていきましょうか。

雨の日のお供に少しだけお付き合い下さいませ。

 

水いぼは一つだけなの?

さて、前回のお話の続きです。

健康な成人は水いぼに感染することはないのか?

 

いえいえ。そんなことはございません。

その理由の一つには水いぼのウイルスそのものにあります。

 

水いぼの原因ウイルスは伝染性軟属腫ウイルスと呼ばれますが、

こちらのウイルスは1種類だけではなく、いくつかのサブタイプに細かく分けることができます。

なぜ分けるのか?それぞれ免疫のでき方が異なるからです。

 

したがって、一つのサブタイプに子供の頃に感染をして、治った後に免疫を得たとしても

大人になって子供が別のサブタイプの水いぼに感染をしたばあい、親に普通に感染を起こすということも

十分に可能性があるんですよね。

 

だから、「感染は稀である!」と言い切ってしまうのもいかがなものかと思うのです。

 

・・・データ出してみようかな。

水いぼの治療はどうすればよいか

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水いぼの診察をしていると、タイトルの通りの質問を受けることがあります。

 

実は決まった回答はありません。

生命に危険がないこと、自然に治癒する病気であることから、逆に方針を決めにくいのです。

そのために、それぞれの子に合わせて方針を決める必要があります。

 

では、家で水いぼを見つけた時に、どうすればよいか。

皮膚科医の目からみた、方針の決め方について説明したいと思います。

 

1)悪化しやすいか、悪化することで困ることがあるかを考える。

・アトピー性皮膚炎がある。または乾燥肌がある。もしくは免疫異常を伴う病気を持っている。(悪性腫瘍含む)

・ステロイドの塗り薬・飲み薬その他免疫抑制剤で治療をしている。

・兄弟や家族に病気があるため、もしくは薬を飲んでいるためにうつってほしくない。

という場合には積極的に取らないと、一気に増えてしまい、大変になってしまいます。

・学校や習い事、課外授業などに参加する際、水いぼがあると参加できない。それが困る。

という場合も取らなければいけませんよね。

・友達などに移った時に、人間関係で問題になることが心配

という場合も、取る方向で考えてみてもいいかと思います。

 

2)次に情報収集です。

・習い事、学校に、水いぼがある場合に何か不都合になることがないか確認する。

・小児科あるいは皮膚科を調べ、水いぼに対する治療方針を確認する。

この2つを確認する必要があります。

上の項目は1)のとおり、ダメな事があり、それで困るなら取るしか無いでしょう。

下の項目は以外に忘れてしまいます。

取らなければいけない事情があるのに、医師が取らない方針だった・・・では困ってしまいます。

一般に小児科は取らず、皮膚科は取ることが多いですが、その原則に合わない先生もいますので、確認したほうが良いでしょう。

 

3)水いぼを取る

取ることに方針を決めたら、あとは取るだけです。(放置するなた病院に行く理由はあまりないですしね。)

取るときには短期間のうちに一気にとってしまいましょう。特に最初が肝心です。

水いぼはウイルス感染症です。増えるときには加速度的に増えますので、

取るときも一気に取る必要があります。

数が減ってきたら一安心ですが、目に見えない小さな水いぼが残っていますので、

その後も要注意です。

最後の方になると、1個出てきたらすぐに取りに行く位がちょうど良いです。

治療終了の基準はありませんが、1ヶ月、1個も出て来なかったら終わりでしょうと考えています。

 

今までの経験では、初回水いぼの話をして、

取る人は7割、

取らない人は3割(2割は取りたくない人、1割は治りかけで、取る必要は無いと判断したひと)

と行ったところでしょうか。

また、取リたくないと言った2割の半数程度は最終的には取ることになりました。

参考まで。

 

水いぼの有る子はそろそろ取ることを考えましょう

今回も新学期のお話です。

でも、少し先に目線がありますよ。

 

水いぼ。この病気は幼稚園児・保育園児にはポピュラーなものです。

統計によると、10人にひとりは有るようですね。

 

で、問題になるのはプール。

プールに入れないことがあります。

皮膚科・小児科医はいいとおもっているのですが、

運営者が首を縦に振らないのであれば仕方ありません。

取らざるを得ないことになります。

 

さて、では、いつ取りましょう。

逆算してみましょう。

 

6月下旬

早いところではプールが始まります。

この時に出ているとアウト。

ただ、水いぼは数週間待って、出ないことを確認しない限り

治癒とはいえません。

その4週間前には除去を済ませておきたいところです。

となると、タイムリミットは

5月下旬

になりますね。

それまで摘除を進めていきますが、本当は経過観察後の時間がこれくらい。

になっていたいところです。

この時に一度再発した水いぼを全部取って経過観察。

としていたいところです。

だと、更に4週間前に最初の全摘除を終わらせたいところです。

4月下旬

最初の全摘除の終了期間です。

さて、水いぼ取りですが、毎日の様に皮膚科受信できますか?

週1回+αといったところでしょうか?

そうすると、34回とるためには開始時期はどうなるか?というと、

4月上旬

になってしまうんです。

 

あらあら、時間ありませんね・・・

 

早めにとることにしましょうね。

 

 

水いぼの子はプールに入れますか?

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水いぼの治療をしているとよく聞かれるのは上記の質問です。

 

もともと、水いぼはプールで伝染ることが多いものです。

世間では感染源はビート板などとも言われていますが、それだけではありません。

当然、ビート板の共用はあまり良くはありませんが、

子どものプール教室を見ていると、じゃれあっていますよね。

あれだけくっついていれば水いぼのウイルスは直接移ってしまいます。

 

そこで問題になってくるのは水いぼの子はプールに入れるのかどうか?

明確なルールはありませんが、学会では指針を出しています。

その指針では「問題なし」です。(日本小児皮膚科学会

でも、実際にプールに入れるかどうかを判断するのはそれぞれの施設なので

最終的にはその判断に任せなければなりません。

 

ということで………

当クリニックのスタッフに手伝ってもらい、吉祥寺の周辺の水泳教室に

電話で聞いて見ることにしました。

結果は・・・

様々です。

あまりルールとして決まっているところは少ないようでした。

しかし、ルールとして、「水いぼがなくなるまでは教室には参加出来ません」というところもいくつかありました。

また、「医師の判断による」とするところもいくつかあるようです。

意外だったのは、電話をしたその時に即答してもらえないことです。

たらい回しもいくつかありました…………

 

結構その辺はルーズなようですね。

 

 

2013/5/23追記

もしも心配な方はプールに相談してみて下さい。

OKな場合もありますし、治療していればOKなこともあります。

まったくダメなところは数は少ないですよ。

 

あと、一つ。

友達に感染させてトラブルになることが心配な方は

物理的に取るのが一番かと思います。

今は痛みを少なくする方法もありますので、

皮膚科医に相談してみてはいかがでしょうか。

 

2013/5/29追記

水いぼの治療方針についての記事を掲載しました。興味のある方は参照下さい。

水いぼがかゆくなってきた時の対処法

今回も水いぼの話です。

さて、みずいぼを診察しているとときにはその部分がかゆくなってきたと言って

受診される方がいます。

そのような状況での対処法はどうしましょうか?というお話です。

 

こちらの対応ですが、それだけでは決まるものではなく、

より大きな「水いぼをどうするのか」という考え方から決めていく必要があります。

簡単にいえば、取るのか取らないのかですね。

 

水いぼを取るのであればある意味話は簡単です。

薬を塗ってかゆみを抑えながら一気に水いぼを取りにかかります。

かゆみを抑える薬はいわゆるステロイドの塗り薬になりますが、

長期であれば水いぼを増殖させる方向に向かいます。

しかし短期間であればその副作用はあまり問題にはなりません。

そして水いぼを取りきってしまえばおしまいですから比較的単純な話になります。

 

逆に水いぼを取らないのであれば話はより複雑になります。

選択肢は更に2つ。薬を塗るか塗らないかですね。薬は同じステロイドになります。

薬を塗ると決めた場合は水いぼが長期化する可能性は否定できません。

もちろん数も増えることになるでしょう。

逆に塗らない場合はかゆみを我慢するか、

飲み薬などでかゆみを抑えるか(あまり効果は高くはありません)

をしながら自然にかゆみと水いぼが引いてくるのを待つ必要があります。

時間はかかりますが手間も痛みも一番少ない方法ではあります。

 

ちなみに、水いぼが痒いときにはいくつかの可能性があります。

アトピーなどの別の湿疹がたまたま同じところに出た可能性。

もちろん汗疹もできやすかったりしますね。

水いぼのウイルスに対して免疫が形成され、水いぼが排除される過程である可能性。

(モルスクム反応と呼ばれます)

水いぼに細菌が感染し、いわゆる二次感染の状態になっている可能性。

などが考えられます。

まあ、最後のときは痛みや熱も出てくるので別の対応が必要になるのですが。

 

実は水いぼが痒いという状態は複雑な症状が入り混じっていることも多いので、

一度診察の上で方針を決めてしまったほうが良いかと思います。