わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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抗ヒスタミン剤/抗アレルギー剤と睡眠薬は一緒に飲んではいけません

何があったのかはよく分かりませんけどね。

以前勤務していた病院の前を通る道路、まあ、より川崎よりですが、

その道路で起きた件ということで、少し話題にしてみることにします。

 

車の事故?では無いみたいですが、異常な挙動を示す車に乗っていた人が

警察に保護されて、どうもその人が朦朧としていたらしい。

で、詳しく話を聞いてみたら、睡眠剤と抗アレルギー剤を一緒に

飲んでいたらしい。

ということのようです。詳細は流石に分かりません。

 

この話を聞いて思ったこと。

「ダメ」

ただその一点だけです。

 

誰がどのような形で薬を出したのかは分かりません。

そこに薬剤師さんが介入していたのか、

服薬指導はあったのか、内服薬の確認はできていたのか。

実はいろいろな問題があるのですが、

少なくとも言えること。

 

この2種類の薬を一緒に飲むのは危ないこと。

その状態で車を乗るなんて、良くないこと。

です。

 

眠剤に付いては皮膚科医なので、完全には把握していないのでパス。

 

抗アレルギー剤の多くは、車の運転には注意するように説明書きがされています。

もともと副作用として眠気が多く出る薬剤ですしね。

なので、ある一部の眠気の出る確率が少ない薬剤を除いては

車の運転をするのであれば飲まないほうが望ましいとされています。

アメリカではこの薬剤については車の運転は完全に不可になりますし、

航空機のパイロットでも、禁止扱いになっているような薬剤です。

 

眠くなければ大丈夫かって?

いいえそんなことはありません。

はっきりと自覚していない、眠気などもあるのです。

インペアード・パフォーマンスといいますが、眠いような自覚はなくても、

実際の覚醒状況が落ちている。

そんなこともあるんです。

まあ、酔っぱらいがふらつきながら、「俺はシラフだ!」というようなイメージでしょうか?

 

これ、厄介なんですね。自覚がないだけに。

 

抗アレルギー剤って、だから大変なんですよ。処方するの。

ふらつきのリスクは常にあるので、若年者も高齢者もそのリスクを考えなければいけません。

当院でも、良く「出して」と言われるのですが、

あまり処方することは無いですね。

処方する時には

「車の運転、高いところの作業、細かい作業は気をつけるように」

と必ず説明するようにはしていますが・・・

 

難しい問題です。

 

最後に。

でも、誰もケガしなくてよかったです。

 

 

抗アレルギー薬のシロップを嫌がる子はいません

今回は治療の話をしていきましょう。

抗アレルギー薬のお話です。

小児向けのシロップを何種類か飲んだことがありましたが、

まずい薬は1つも有りませんでした。

まあ、飲み終わった後にわずかに違和感を感じるときはありますが・・・

 

なんでこんなお話をするのか?

もちろん聞かれることが多いからでもありますが、

先日にザイザルシロップを処方されたうちの娘が

そのシロップ(をいれたスポイト)を見ると満面の笑みを浮かべて、

ハイハイしていくのを見たからです。

 

なんだかなあ。

 

手足口病は、落ち着いた・・・か・・・な?

続続手足口病のお話です。

 

最近、手足口病で受診される患者さんの数は減ってきたようです。
でも、いままでの毎日2人レベルだったのが、2日に1人レベルですから気が抜けません。

 

もう一つ、問題が。

 

子どもたちがみんな東京から地方に脱出しているのです。
多分、それで患者さんの数が減っているんだと思いますが、
逆に、地方に手足口病を拡散することにもなるんじゃないかと
少し心配しています。

 

お盆明けにはどうなっているでしょうか・・・

手足口病の発疹部分に薬を塗ってもいいのか?

本当に今年は手足口病の患者さんが多いですねえ。

今週も20人ペースでの診察となっています。

当院で初めて診断がつく子もときにいます。

 

さて、ときに聞かれる質問なのですが、手足口病の発疹が出ているところに

薬を塗っても良いものでしょうか?

 

といってもあまりにも漠然としているので、いくつかのパターンに分けて

考えてみましょう。

 

1)傷薬

傷薬を塗ること自体は問題ないでしょう。

二次感染の予防という面においては塗る意味はあるかと思います。

しかし、発疹を早く治す効果はありませんのでご注意ください。

手持ちにあったとしても塗るように指示がない限り、積極的に塗る必要はありません。

 

2)ステロイド

こちらはまた難しい問題になります。

一般的に塗る必要はありません。ステロイドの薬を塗ることで発疹が治るものではありません。

またステロイドの副作用でもある、細菌感染症や真菌・ウイルス感染症のリスクは高くなりますので、

何も症状はないのに塗ることは有害とすら言えるでしょう。

 

では、かゆい部分は?というと、こちらは結構難しい問題になります。

かゆみがあり、皮膚をひっかくとその部分からとびひなどの二次感染を引き起こす可能性があります。

なにより、かゆみそのものが不快なものですからね。

・・・あまり資料が無いので言い切ってしまうのは問題もあるのですが、

かゆいのであれば、その部分にステロイドを塗ることは緊急避難としてやむなしかと

考えています。

まず、手足口のウイルスは皮膚の発疹部分には存在しないとされています。

そこから感染のリスクがないので、学校を欠席する必要はないわけですから。

したがってステロイドを塗ることにより、手足口が悪化したり治りが遅くなるリスクは

非常に少ないと考えられます。

であれば、かゆいとき、かゆいところにはステロイドを一時的に塗って

感染のリスクを下げて、かゆみを取って上げることには意味があるのではないかと

考えます。

 

でも、注意。

あくまでも一時的にですからね。痒くなくなったらすぐに止めてくださいね。

 

手足口病にご注意を ふたたび

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先週、手足口病の注意を喚起する記事を書きましたが、
その後も手足口病の患者さんが続々と受診しています。
「手足口病」という病名のみ気をつけていると、足をすくわれますよ
というお話です。

 

あまり多くない(悲しいことに)当クリニックの受診患者さんの中でも、
先週末から今週にかけて、一番多く受診したのが手足口病の患者さんです。
先週の土曜日には新規で4人。1週間以内に小児科で受診された方が2人。
今週月曜日にも新規で1人手足口病と診断された患者さんがいました。
月曜日に受診された方はかかりつけの小児科を受診した所、
お姉ちゃんも手足口病と診断されていました。

 

これらの子もやはり手のひら、足のうらにはほとんど発疹はありませんでした。
主体は体、腕、足です。また、肘や膝、腰からおしりにも沢山見られます。

 

もしも、体のぶつぶつを見つけたら早めに皮膚科を受診しましょうね。
早く診断をつけてもらえればきっと安心出来ますから。

 

手足口病が流行中です(2024年8月)

 

流石に少し落ち着いてきましたかねえ?

 

でも手足口病はまだまだ流行しています。

ご注意ください。

 

今年の手足口病の特徴は手のひら、足の裏、口の中にはあまり症状が出ないこと。

むしろ肘や膝やおしりといったそれ以外の部位に多くの発疹が出るのが特徴です。

手足口というよりも手足口肘膝尻病ですね。

今年は。

 

そして、発疹が大きいのが特徴です。

それに伴いかさぶたも大きくなります。

 

この理由はウイルスの種類によります。

手足口病の原因ウイルスはいくつか有るのですが、

今年はその中でもコクサッキーA6という型のウイルスだろうと想定されます。

 

コクサッキーの手足口の特徴はまさに上に書いたとおりですが、

もう一つだけ注意することがあります。

 

それは爪が剥がれること。

1ヶ月くらいしてからポロッと爪が剥がれ落ちるということが知られています。

 

今年の手足口の流行が7月からだったので、早い方は爪に病変がそろそろ出てくるかもしれません。

もしも爪がポロッとしても、びっくりしないでくださいね。

また生えてきますので

 

ということで手足口のお話でした。

手足口病が流行っています

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手足口病が流行っているようです。

東京都の感染症情報センターから、警報が出されました

ニュースにもなっているみたいですね。

 

当クリニックにも先週一人、今週一人患者さんが受診されました。

今年の手足口病の特徴をいくつか上げると・・・

 

1)全身の症状が強いこと

一般に手足口病といえば、その部分にしか症状が出ないという印象があります。

しかし、今年の手足口病の症状は全身にできることが特徴です。

体や手足に血豆みたいな水ぶくれがたくさん出来ます。

そして場合によってはそれが破れてじくじくすることもあります。

特にできやすいのはおしり、膝など。

もともとおしりは一般の手足口病でもできやすい部分ですが、今年のは特に数が多い印象があります。

また、痛みがあったり、痒みを感じることもあります。

逆に、手のひら、足のうらの発疹の数は少なく、症状も弱い印象があります。

手のひらに1個。足の裏に1個しか発疹が出ていないのに、体には100個以上も発疹が出ている。

果たしてこれを手足口病と呼んでいいのだろうか・・・と考えこんでしまいます。

 

2)治った後に爪が剥がれること

手足口病の原因ウイルスはいくつかあります。

今回は、その中でもある種のウイルスだろうと考えられています。

そのウイルスからの手足口病に感染すると、

症状が出てから数週間後に手や足の爪がポロリと剥がれることがあります。

痛みは無いので安心ですが、びっくりしますよね。

でも、この剥がれた爪は新しく再生することがほとんどのようですので、ご安心下さい。

 

 

夏は感染症の季節です。

手足口病の影に隠れていますが、水痘や伝染性紅斑で受診された方もいました。

また、まだ風疹も流行は続いているようです。

毎日、しっかりと石けんでの手洗い、うがいとプールのあとの目洗いもしっかりとしましょうね。

手足口病が流行しているようですね 2014年9月

今年は例年に比べて遅い時期に流行っているなという印象です。

例年は6月から8月だったように思いますが、

今年は9月に入ってからポツポツと患者さんが受診しています。

 

なお、昨年の手足口病が手足の爪が剥がれるタイプでした。

今年の手足口病は・・・

ごめんなさい。まだ、そこまで確認できていません。

 

お気をつけ下さい。

手足口病が流行しています(2019年7月)

今年の春から九州で流行していた手足口病ですが、

関東でも一気に流行の様相を呈してきました。

当院でもここ23週間は、毎週20名以上の患者さんが来院されています。

 

今年の手足口病ですが、実はかなり注意が必要な症状を表しています。

というのも典型的な症状が少ないのです。

手足口病なのですが、他の医療機関ではその他の病気の診断をされた患者さんも

多く受診されました。

ヘルペスからのカポジ水痘様発疹症

細菌感染である伝染性膿痂疹(とびひ)

他のウイルス感染であるジアノッティ病(もしくはジアノッティ症候群)

このような疾患と誤認されることがあるようです。

 

典型的な手足口病の症状は

手のひら

足のうら

口のなか

が主体なのですが、今年はいずれも少ない。

ほんの1個2個しか出ないこともあります。

特に口の中にはほとんど症状が出ません。

まあ、手足口病は時には水も飲めないほど症状が強く出るので、

入院にならない分それはそれでありがたいのですが。

 

では典型的な場所ではなくどこにできるのか?

四肢及び臀部にできます。

また珍しいことに躯幹・体幹にも出ているように見える子がいます。

 

と、発生部位が例年とは大きく異なる今年の手足口病ですが、

症状の移り変わりや治り方は例年通りです。

赤い発疹が水ぶくれになり、かさぶたになって剥がれていく。

という治り方は例年通りですので、ご安心ください。

治るまでの期間も例年通りですので、ご心配なく。

 

あ、最後に1点だけアドバイスです。

今年の手足口病は直った後に1ヶ月くらいして、手や足の爪が剥がれ落ちる

ケースが有るようです。

でもご心配なく、殆どの場合はきれいにまた爪が生えてきますので。

手足口病が増えてきたようです(2017年6月)

ここ1週間位でしょうか?

 

ぽつぽつと手足口病の患者さんが受診されるようになりました。

 

今回の手足口は肘、膝、お尻に症状が結構出るようですね。

むしろそっちの症状を主訴に受診して、手足を見てみたら

発疹があったというパターンが多い用に見えます。

 

これから夏になりますので、まだまだ患者さんは増えそうな感じです。

 

症状は独特ですので、早めに見つけてあげてくださいね。