わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

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サトウザルベが変色している時は、使用は控えて下さい。

ある日、当院で薬を作ってくれている薬剤師さんがやってきて、棚を明けてひと言。

「色が変わっていますね」

ん?どれどれ。

 

あらまあ。保管してあったサトウザルベの色が黄色くなっているではありませんか。

もうこうなってしまうと使えませんね。残念。

 

メーカーさんにも聞いてみました。

なんでも、いろいろな油分が入っているので、時にこうなることがあると。

基本的に時間が経過するとできやすいとのこと。

 

品質的にはあまり心配はないとのことですが、結局油が変質して色がつくのだから、

当然最初は存在しない成分が新しく出ているわけですね。

そして理論的には何か問題を起こす可能性があるわけですね。

 

つまり、色が変わった軟膏は危険。

というわけです。

そりゃあそうだ。と思いますが、結構大事なこと。

 

処方された薬剤は時間とともに成分が変質していく可能性があります。

特に色を見て変化が出てきている場合は使用はせずに、廃棄してくださいね。

 

 

さくらんぼ狩りに行って来ました。

先日さくらんぼ狩りに山梨まで行って来ました。今回はこのお話です。

 

山梨って、日帰りで行くのは結構たいへんなんです。渋滞も読めないですし。

なので、前日の夜に予め山梨入りし、当日の朝から出陣することにしました。

 

 

今回、お邪魔したのは野沢勝久農園です。

山の裾野を走り、最初は農協前で待ち合わせ。

農協の前には観光客が沢山乗っているバスが何台もありました。

情報不足ではじめて知りましたが、この農協はさくらんぼ狩り一押しのようです。

農協の職員に名前を告げると、目的の農園前まで軽トラックで先導してくれます。

その後ろをよちよちと追いかけながら(急な山道でスピードが出ないのです)目的地にたどり着きました。

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農園の方に案内され、説明を受け、ビニールハウスの中に入ると、

さくらんぼの樹が沢山有ります。

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ものによってはさくらんぼの重みで枝が垂れ、地面に付いているものもありました。

種類は樹ごとに異なり、「自由に取って食べ比べてみてね」とのこと。

定番の佐藤錦に加え、高砂、紅さやかなど、さまざまな色、様々な大きさ、様々な味わいのさくらんぼを

沢山食べることが出来ました。

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娘は「おしりのさくらんぼ」を見つけるたびに大喜びです。

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時間は30分と比較的短いのですが、1粒1粒がそんなに大きくないさくらんぼとはいえ、30分も

ずっと食べ続けられるわけではありません。

ハウスの中を散策して、実のなる樹とそうでないものとの違いを考えたり、種類を見分けられるかじっくり見たり、

のんびりと時間を過ごすことが出来ました。

 

興味を持たれた方はぜひ一度遊びに行ってください。

パンフレットは沢山頂いたので、待合室にも飾っておきます。

我が家は来年も行く予定ですよ。

 

さくらんぼ帯状疱疹?

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あれは、医者になってから2年目の事だったと思います。

ゴールデンウイークが終わった後、医局人事の都合で何回か地方の病院に行くことになりました。

 

その病院は地域の中心の病院で沢山の患者さんが来ると脅かされ、ビクビクしながら行ったのですが、

外来はガラガラ。のんびりと診察が出来ました。

診察終了後、その土地名物の肉そばを食べながら、看護師さんにその話をすると、

笑われ、理由を教えてくれました。

その時期はさくらんぼの収穫時期だったのです。

聞くと、さくらんぼの収穫時期はてんやわんやです。

普段はのんびりしているおじいちゃんやおばあちゃん、小さな子どもまで狩りだされ、

収穫、梱包、出荷と夜が明ける前から深夜まで、大忙しなのです。

当然、大きな病院にのんびりと受信している余裕はなく、病院側は閑古鳥が鳴く事になるのです。

なんでも、癌の手術ですら延期されることもあるとか。

 

逆に、その季節が終わると帯状疱疹の患者さんが増えるのです。

先のエントリーの通り、気が抜けてしまうのでしょう。

それを病院のスタッフは「さくらんぼ帯状疱疹」

と呼んでいました。

 

病は気からとはよく言ったものです。

サクセス12に取材記事が掲載されました

中学受験サクセス12 1 ・2月号(2014)

早稲田アカデミーと提携しているサクセス12の2014年1・2月号に

当院の取材記事が掲載されました。

 

今回のテーマは冬の乾燥肌です。

特に小学生にとっても冬の乾燥肌は問題になることが多いのです。

いつも外来では時間がなくてお話ができない、「なぜ」の部分までしっかりと説明されていますので、

ぜひ参考にしてみてくださいね。

サイコロ算数

CHESSEX 6面ダイス/サイコロ Translucent 12mm d6(6面体) 10カラー 10個セット

さて、前回の記事の続きです。

先日サイコロを買いに行ったお話をしましたね。

 

その時に購入したサイコロですが、

4面体サイコロ(D4) 1個

6面体サイコロ(D6) 2個

10面体サイコロ(D10) 2個

20面体サイコロ(D20) 2個

の合計7個です。

金額は1000円から2000円といったところです。

きれいなクリスタルのサイコロにし、娘のテンションを高めるために、色もすべて選ばせました。

 

サイコロを購入し、早速問題開始です。

レベル1 D4+D6 Max10,Min2

まずは手慣らし。繰り上がりの無い足し算から。

レベル2 D6+D6 Max12,Min2

次いで少しレベルアップ。時には繰り上がりが出てきます。

レベル3 D10+D10 Max18,Min0

10面体サイコロの登場です。10面体では、記載されている数字は0-9ですので、

18が最大値となります。結構な確率で繰り上がりが出ます。

レベル4 |D20-D10| Max20、Min0

今度は引き算です。2個のサイコロを振り、大きな数字から小さな数字の差を求めます。

繰り下がりがかなりの確率で生じ、難しさが上がります。

 

とりあえず、小学1年生の娘にはここまでさせておけばよいでしょう。

 

それぞれ10問ずつ。

まず自分でサイコロを振り、上記ルールにしたがって問題を作成します。

そして、その問題を自分で解いていきます。

 

かかった時間が得点です。

1問間違えることに+10秒のペナルティをつけましょう。

 

やっていることはとても簡単ですが、普通のドリルとちがうのは本人のモチベーションです。

明らかにドリルよりも「ノリノリ」です。

どうも、問題を作るというのが目新しい。サイコロを振るのが単純に面白いようです。

 

単純な計算問題はとにかく回数をこなしミスを減らすことが大事です。

算数、数学では計算が早いことはとにかく重要ですので、そのトレーニングを行いたいわけです。

本人のモチベーションを保ったまま、いかに計算の数をこなしていくか?

とても大事なことなのです

 

最後に解答用紙を載せておきますね。

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サイコロを買いに行きました

CHESSEX TRPGダイス/サイコロ Translucent Polyhedral(多面体) Smoke w/white 7個セット

先日、サイコロを買ってきました。

クリスタルの、きれいなサイコロです。

娘に選ばせたところ、本人はご満悦だったようです。

 

このサイコロ、何に使うか?

今はまだ秘密です。

 

近日中に解答をお示しできるかと思います。

今はナイショ。

コンビのベビーカートラブルに思うこと

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昨日でしょうか。

コンビのベビーカーがリコールになったというニュースが有りました。

 

コンビといえば、子育て中の家族であれば必ず一度は耳にした、目にしたことのあるメーカーかと思います。

ベビーカーでコンビ製品を使っている人が多いように思えますが、

それ以外にもアパレルなど、様々な分野で商品を販売しているメーカーです。

 

そのコンビのベビーカーのアームレスト部分に破断が生じたためにメーカーはリコールを始めたというのがニュースでした。

製造台数は2万3千台。トラブルの報告数は600件にもなりますが、重大な事故はなかったとのことから、

メーカーの正式な対応は2012年7月の最初の報告から1年半経過した、2014年1月になったということです。

 

メーカーは安全基準は満たしていた。重大事故はなかった。

都のことで、発表が遅くなったということですが、では、それで対応は良かったのでしょうか。

 

うん、ちょっとまずいよね、これは。

と思う人もおおいのではないでしょうか。事実、私もこのニュースを聞いた時には呆れてしまいましたから。

メーカーの「ルールさえ守っていればそれでよい」という考えにはどうも納得できません。

ケガをするのは赤ちゃんですよね。それに、事故が起きたら「重大じゃない」事故でも

一生、皮膚に傷が残る場合もありますよね。

それって、本人や母親によっては大事なことだよね。

と思ってしまうのです。

 

さて、メーカーはこのように考える人にはどのように答えるのでしょうか。

気になるところです。

 

あと、ひとつ気になった点が有ります。

2万3千台の中の650台。発生率は2.8%です。

といっても、ピンと来ないかもしれないので、言い換えましょう。1/35です。

35台ベビーカーがあったら1台にトラブルが発生したということです。

さて、学校のクラスで例えれるならばクラスで1人。

サイコロでたとえるなら、2個サイコロを振って、1と1の目が出る確率。

これは多いか少ないか。いかがでしょうか。

よくゲームをやっていた人間としては、結構でる確率だと思うんですが。

 

 

最後にコンビ社の「製品への想い」のページから抜粋しました。

赤ちゃんを育てることが、いつも楽しく幸せであってほしいから。
コンビが何よりも優先しているのは、子育てする家族が心から信頼を寄せられるものづくりをすることです。
安心して使えるよう、厳しく品質管理をすることはもちろん、育児の専門家集団による赤ちゃんの快適性も追求しています。

残念です。

コロナ禍で増えた病気減った病気 3:毛虫が増えすぎてヤバい話

前回、この記事を書いたあとに、なにか忘れているなあとずっと思っていたのですが、

思い出しました。毛虫の話していませんでした。

 

今年、毛虫、むちゃくちゃ多いです。

まあ、予想していましたが。

 

 

というのも、今年の社会状況のせいです。

毛虫は一般的に春と秋に発生する病気です。

毛虫の毛により、点々とした発疹が体の一部を中心に散在するのが特徴です。

 

なんで、春と秋か?

毛虫の生体として、その時期には幼虫になっているからです。

蛹や成体(蛾)にも毛はあるのですが、本数は毛虫の時期が極端に多いのです。

なので、毛虫が多い時期に発生する。

 

では今年はなぜ大量に発生したのか?

それは毛虫が大量に生き残ったからです。それはなぜか?

今年の春に誰も駆除できなかったからなのです。

 

つまり、毛虫が発生するとそれがその土地の管理者に情報として渡ります。

その情報を元に管理者が駆除を行うのですが、

今年の春はだれも外出しませんでした。

そのために毛虫が駆除されることなく大量に生き延びてしまい、卵を植え付けました。

その卵が孵化し、秋の毛虫の大発生につながっているというわけです。

 

なので、春の段階から予想はできたのです。

毛虫患者さんの多さと外出する人の少なさと。

それで、ヤバ。と思っていたのでした。

残念なことに予想はあたってしまいましたが。

 

どうも都市の中の生態系は人間が社会活動を行うことが前提で組まれているようです。

なので今回の騒ぎで人間の社会生活が変化したために生態系も変化した。

この様に考えても良さそうですね。

 

コロナ禍で増えた病気減った病気 2:減った病気編

今回は先の記事とは逆に減った病気について考えてみましょう。

 

いくつかの病気が明らかに減少したように思えますね。

 

まずは、とびひ。

正式名称は伝染性膿痂疹といいますが、細菌特に黄色ブドウ球菌の感染により発生します。

今年は8月末まではとにかく少なかったです。

悪化する要因としては汗や湿度などがありますが、今年の夏に関しては

湿度は例年同様か、むしろ初夏の時期は湿度は高かった印象があります。

となると発生が少なかった要因は社会的なものに求めることができます。

特に屋外活動にあるのかもしれません。

まず登校頻度、登校時間が例年に比べ半分から4分の1まで減少しました。

それが多湿空間の滞在時間を減らしたことが考えられます。

次に放課後活動の低下もあるでしょう。学童についても例年以下の活動量でしたし、

7月から8月のピリピリとした社会環境の中の活動も低調だった可能性があります。

そのために感染症も少なくなった可能性があります。

また消毒及び石鹸使用の増加は指先の細菌数を確実に押し下げているでしょうし、

自宅にいる時間が増えたので、シャワーの回数が増えた可能性があります。

 

といろいろと要因を考えてみましたが、季節的な悪化要因よりも

社会的な抑制要因のほうが遥かに強かったためにとびひの発生は明らかに少なかった

印象を受けます。

 

とびひについては逆に8月末から9月にかけて一気に発生しました。

原因は多雨=湿度の上昇。台風9号10号は関東に直撃はしませんでしたが、

大雨をもたらしました。そのために湿度の上昇をもたらしました。

また例年と異なるのは社会状況です。

夏休みは早期に終了し、学校活動が始まりました。

社会的な活動抑制も8月上旬に比べると格段に弱くなり、

例年比ややマイナス程度まで戻ってきました。

それがとびひの増加をきたしたと考えることができます。

 

次にアトピー性皮膚炎です。

アトピーについては6月から7月くらいまで明らかに状況が良かったようです。

コントロールがうまく行っていた印象を受けます。

こちらも社会的なものかと考えることができます。

まず学校つまりスキンケアが最も上手に運べない環境にいる時間が短かった。

逆に自宅にいる時間が伸びたために、薬を塗ることやシャワーを浴びるなどの

スキンケアに時間をとることができた。ということがあるでしょう。

そのためにコントロールが良かった可能性があります。

もう一つの可能性は感染症です。

感染症そのものがアトピー性皮膚炎を悪化させるかははっきりしていませんが、

感染症に伴い汗が増えることやシャワーなどのスキンケアの状況が悪化するために

間接的にアトピーが悪化することはときに見られます。

そしてこの期間、感染症の発生数は非常に低かった。

そのために悪化する人が少なかった可能性も考えられるのです。

まあ、季節的にも春から夏というそもそもアトピーの落ち着く期間であったことも

影響しているのかもしれませんが。

 

今後新型コロナウイルス感染症がどの様に推移していくかはわかりません。

その社会状況がどの様に変化するかも全く読めませんが、

今後もそれに伴い増える病気や減る病気が出てくるのかもしれません。

 

コロナ禍で増えた病気減った病気 1:増えた病気編

考えてみると東京に緊急事態宣言が発令されてから半年が経過したんですよね。

それ以前と以後ではあまりにも変化したものが多かったような気がします。

今回は皮膚科の外来をしていて増えた病気減った病気について考えてみたいと思います。

明らかなデータを出してみたいですね。

 

まず前提条件としての来院された患者さんの数についてまとめておきます。

3月の緊急事態宣言発令後、受診される患者さんの数は徐々に減少してきました。

4月が最も下がったときで概ね半減。

3月5月は4分の1ほどの減少でした。

6月以降は概ね昨年と同等程度かとおもいます。

そしてこの傾向は現在も継続しているように思えます。

 

 

まずコロナ禍の中で増えた病気について。

一番増えたと感じたのは帯状疱疹でした。

特に5月から7月・8月にかけて多かった印象があります。

9月に入ってからは大分落ち着いた印象がありますが。

 

原因はシンプルにストレス。

最近はストレスが掛かるのが原因というよりはストレスの変動が原因と言われています。

つまり、ストレスが掛かっていた期間があり、それがなくなってから発症するという考えです。

言われてみると、その傾向はあるかもしれません。

仕事が原因で帯状疱疹になる方は多いのですが、忙しいのが終わってから出るんですね。

むしろ本当に忙しいときにはでない。

という印象があります。

 

なので、この帯状疱疹の発生状況についても同様のことが言えるのでしょう。

3月から4月末まで緊急事態宣言の下で緊張した生活を強いられていた。

それが5月以降に解除されてストレスが無くなった。

そのために解除されてしばらくして発症してきた。

 

という図式が簡単ではありますが、成り立つということでしょうか?

証明することは難しいかもしれませんけどね。

 

他に増えた病気については特には無いかな?

増えた症状については先程までの記事に記載しましたので、

参考にしてみてください。