わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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しもやけの雨、水虫の雨、とびひの雨

今日の夜から明日の朝にかけては雨なんですって。

今回はそんな雨のお話です。

 

皮膚病は気象条件によっても左右されます。

気温もその一つ。一般的に気温が高くなるほど感染症は増えますね。

湿度もその一つ。湿度が下がると、乾燥が悪化し、湿疹も悪化する傾向があります。

 

雨もその一つです。

塗れることが皮膚病の誘引となることも有るのですが、

時期や季節によって微妙に異なるのです。

 

冬は最も多いのはしもやけ。

氷やけどは氷点下で起こります。ということは雪の季節。

雨の季節はしもやけです。

多くの子は気温10度以下の雨の日のあとに来院しています。

5度以下だと、もっと多くなるようです。

 

夏に多いのはとびひ。

気温25度以上の暑い日の雨のあと。

じくじくした発疹が一気に広がっていくのが特徴です。

また、急に気温が上がった時の雨も要注意です。

 

春と秋は水虫。

概ね10度以上の温度で注意が必要になります。

あとは朝の雨かな。

 

これから、季節は徐々に夏へと移り変わります。

雨も多く降りますが、しっかりと予防をしていきましょうね。

 

しもやけの雨、しもやけの雪

毎日が寒くなってきました。

まさに冬到来です。

そして、予報が雪かもしれない・・・

ああ、とうとうこの季節がやってきました。

 

そうです、しもやけの季節です。

 

今までの外来の経験だと、気温が5度を下回る雨の日、雪の日のあとには

しもやけの発症がぐっと増えます。

とうとう今年もその条件の日がやってきました。

注意事項についてお話をしておきます。

 

まず雨に濡れないこと。

温度が下がることはしもやけの発生の条件となりますが、

そこに濡れることが加わると発生率は一気に増加します。

なので、濡らさない。

雨の日のスニーカーは絶対にダメです。

使うのであれば雪用のスノートレーナーか、

長靴をしっかりと使うようにしてください。

それだけでもしもやけの発生を減らすことができます。

 

そして、濡れても短時間で済ませること。

こちらは行動パターン、交通機関の見直しが必要になるかもしれません。

 

最後に、しっかりと乾かすこと。

これは足も、靴もです。

足は家に帰ったらすぐにお湯を張った洗面器を使用して

洗い、その後乾燥させること。

そして、乾燥した靴下を履き、可能であればスリッパも使いましょう。

裸足のフローリングがその後の症状を悪くしてしまいます。

必ず保護することが必要ですね。

靴も室内に持っていき、一緒にエアコンの下において乾燥してあげてください。

 

これらの対策を講じるだけでも随分しもやけの発生を減らすことができます。

気をつけて外出してくださいね。

しもやけの季節がやってきた(2022年11月)

外来でしもやけの患者さんを見ることが増えてきましたね。

冬です。

 

しもやけですが、気温は0度以上のときにも見られる病気です。

意外でした?

皮膚が凍りついて障害を起こすのではなく、寒さにより血流が低下して損傷を起こすためです。

肌感覚として気温5度以下になるとき、もしくは気温10度以下の雨のときに見られる印象を受けますが、とうとう今年もその温度になってきたようです。

 

多くの場合は小学生くらいまでの小さな子に起こるのですが、循環の悪い高齢者でも起こることがあります。特にしもやけのなりやすさは遺伝するので家族や兄弟にしもやけになって事がある人は要注意ですね。

場所は晴れた日であれは耳や手袋をしない指。雨の日だと更に足の指も出てくることが多いようです。つまり末端部分ですね。

予防はまず温めること。そして乾かすこと。

逆に言えば冷えて濡れたときにはその状態から早く抜け出すことも大事になります。

耳あて、手袋、厚手の靴下やしっかりとした靴をはくようにしてください。

 

冬の病気、しもやけ。

しっかりと予防して対処していきましょう。

しもやけが心配? であればまず足元のチェックを

ああ、真冬のような日が続きます。

誰ですか。今日雪は降らないと言った人は・・・

なんか、空から白いものがちらついているですけど。

 

という日の数日後にはしもやけの人がたくさん受診します。

しもやけですが、やはり気候の影響を強く受けるんですね。

と思う外来風景です。

 

でも、そのときに気になることが一点あります。

あ・し・も・と。

 

スニーカー率が極めて高いのが特徴です。

しかも、スノートレーナーのようなしっかりとした作りではない

メッシュのスニーカーですね。

 

このメッシュのスニーカーはしもやけとは非常に相性が悪いです。

というのも、風通し、通気性がよ「すぎる」から。

 

冷たい北風が入り込んでしまい、足先の温度を下げてしまう。

また防水性が無いために、すぐに足先が濡れてしまう。

そのために結果としてしもやけを作ってしまうんですね。

 

なので、しもやけの場合、足元から予防することが大事になってくるのです。

 

寒い日にはまず足元を見直してみて下さい。

 

しもやけが出てきました(2018年11月)

冬ですね。

 

すでにしもやけの患者さんが出てきました。

今までお話をしているように、しもやけは一般的には子供んの病気ですが、

高血圧の薬を飲んでいる高齢者にも出現することがあります。

 

最低気温が10度以下、特に体感気温が5度以下になると

しもやけの患者さんが増加するような印象があります。

 

つまりすでにしもやけの季節が始まっているんですね。

 

もう、耳あて、手袋は準備しましたか?

冬用の暖かい靴は準備しましたか?

 

冬支度はしっかりと行ったほうが良さそうです。

ジベルがきたぞぉー(2017年3月)

ジベル。

なんか、格好のいい名前ですね。

正式名称は

「じべるばらいろひこうしん」

と言います。

念仏?違います。病名です。

 

そのジベル、出ました。

 

ジベルばらいろひこうしん

正式にはジベル薔薇色粃糠疹と書きます。薔薇、書けませんよってば。

 

原因については完全には分かっていませんが、ウイルスだろうと言うことが分かっています。

全身の何らかの感染後、半月から1ヶ月位立って体に少し大きな発疹が出ます。

これをヘラルドパッチと言います。

その後それよりも少し小さな発疹がパラルパラリと出て、徐々に消えていく。

そんな症状の流れがあります。

興味深いのは、その発疹の形。

お腹背中に出ることがほとんどですが、そのかたちは楕円形なんですね。

横長の。

(腕、太ももに出ることもたまにありますが、それはまんまるです。)

普通、発疹のキホンの形はまる。

なのに、これだけ楕円形になる。

という不思議な現象。これをクリスマス・ツリー様と呼ぶこともあります。

 

だから、診断自体は難しいものでは有りません。

では何が問題になるかというと、ウイルス感染後に出るものなので、

周囲にも同様の人がいる可能性があるということ。

いわゆる、はやりすたりが有るんです。

と言うか、一年のうちに数週間だけ流行るんですね。

 

なので、ジベルの人が来たということは周りにも発症するということ。

つまり診断をする上で気をつけてみていかなければ行けないということなんです。

 

だから、ジベルがきたぞー。

という必要があるんですね。

 

 

それにしても、ジベル・ヘラルドパッチ・クリスマスツリー用発疹と

面白いキーワード満載ですね。

そのため、この病気はお医者さんになるための試験問題(医師国家試験)の常連だったりもするんです・・・

 

シダトレンの処方は来年3月をもって終了となります。

今回は薬剤のお話です。

当院で処方を行っております花粉症の舌下免疫療法の治療薬である、

シダトレン

の販売終了のアナウンスがなされました。

2021年3月末をもって終了となります。

 

終了となる理由は後継薬の存在です。

シダキュア

が現在同様の目的で処方されておりますので、シダトレンがなくなったとしても

薬剤の変更があれば影響は少ないためです。

 

なお当院では本年に入ってからシダトレンの処方履歴はありませんが、

ご無沙汰処方の可能性もありますので、アナウンスさせていただきます。

 

シダトレン使用中の方はおいおい切り替えが必要になりますね。

シダキュア(舌下免疫療法)開始は年内いっぱいとなります。

スギの花粉症に対する舌下免疫療法、

シダキュアの初回導入ですが、花粉の飛散もありますので、

年内いっぱいまでとなります。

花粉が飛散している時期には初回導入は行えないので、

その後の開始はGW明けとなります。

 

治療をご希望の方はお早めに受診くださいね。

シェーバーの消毒、していますか?

今回は髭剃りのお話です。

 

 

男性は特に毎日のルーチンとなっているかと思いますが、

ひげそり、ひげ関係の疾患というのはいくつか見られます。

 

切り傷、毛穴のちぎれ、毛包炎

あたりでしょうか?

 

切り傷というのは毛穴以外の皮膚に傷をつけてしまい発生します

毛穴のチギレは、毛を剃るときに負荷がかかり、毛穴そのものにダメージが入ること

毛包炎とは、毛穴にバイキンが入って腫れることですね。

これらの疾患はときに外来で目にするのですが、シェーバーのメンテナンスをしっかりと行えば

ある程度予防することができます。

そのメンテナンスをしっかりとやっていますか?

というお話ですね。

 

これらの疾患の要因として、刃先に問題があることが見られます。

刃がかけている、刃切れ味が鈍っている、刃先に皮脂などの汚れが付着しているなどですね。

刃そのものの劣化に伴う問題は刃先を変えましょうというお話に帰着するのですが、

刃先が汚れていて、それが刺激となりもしくは感染の原因となるのは避けたいところです。

そのためには刃先そのものをきちんと消毒することが対処法になるのですが、

それを毎日手作業で行うのは面倒くさいものです。

現在の電動シェーバーの中には、自動で消毒液を使用して洗浄消毒をしてくれるものもありますので、

そういう製品を選んでも良いのではないかと思います。

少なくともそのような製品を使用していれば、毛穴の汚染からの二次感染というリスクは減らせるのではないかと思うのです。

お値段は少しかかりますが、使用期間を考えるとそこまで割高にはなりません。

ちょっとしたことですがトラブルを起こすリスクは確実に下げることができますので、

ぜひ検討していただきたいところです。

シートン動物記 追記

先のエントリーに追加しようと思いましたが、少し長くなりそうなので、

独立したエントリーにしました。

 

じつは、シートン動物記を読みながら時に違和感を感じることがありました。

読み進めながらその違和感の理由を考えていたのですが、

その当時の人間が持つ、自然や動物に対する考え方が、

今のそれとはかなり異なっているのが、違和感の正体でした。

当時の人間の考え方が、傲慢で、無邪気に思えたのです。

 

これは、当時の社会を考えるとやむを得なことなのでしょう。

その考えを、今の人間はああだこうだとは言っては行けないのでしょう。

 

昔の人間の行動を現在の価値基準に照らして批評することは簡単なことですが、

その当時の空気を見ないでものを言ってはいけないのでしょうね。

子どもにもしっかりと教えてあげたいものです。