わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ブログ
わかばひふ科クリニック院長野崎誠(皮膚科医)及びスタッフのブログです。

医療の事、病気のことだけではなく、子どもに関する話や
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2017/3/14
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2021/3/1
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2023/1/3
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2023/1/3
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湿疹の判断は「つまんでみる」ことから

今回は症状の見分け方のお話です。

湿疹とはどうやって見分ければよいでしょうか?

 

湿疹というのは何か?難しいお話ですが、

簡単にまとめると、

皮膚表面の炎症

の事を呼びます。皮膚炎とも呼ばれますね。

 

炎症の部位は皮膚の表面です。その0.1-1mmの範囲に起きるトラブルです。

 

では、どのように見て湿疹と判断しているのか?

実は見ていません。触っているんです。

湿疹の時に起きる皮膚の変化ですが、

 

1)ザラザラする。

これは、湿疹の起きた部分の皮膚が厚く、そして剥けてくるから起きる変化です。

 

2)固くなってくる

これは、湿疹に伴い、白血球やリンパ球が皮膚のなかに入ってくるから起きる変化です。

細胞の密度が通常より高くなるので、起きる変化ですね。

また、炎症が起きた部分は水っぽくなりますので、そのせいもあり、固くなります。

 

3)少し盛り上がってくる

これも先ほどと同様の理屈になります。

 

4)熱くなる

炎症が起きた時にはその部分が僅かに熱を持つようになります。

これは炎症の反応として局所の温度をあげるからです。

温度が上がれば、異物を排除する働きが強くなりますからね。

 

5)痛くなる、痒くなる

これも炎症に伴う反応です。

痛みを出すことにより、その部分を動かないようにさせます。

(余談ですが、痛みを感じない子は、安静にできず、湿疹はどんどんわるくなることがあります)

痒くなるのはなんでか?それは皮膚に入り込んだ異物を物理的に排除する役目があるからです。

特にトゲなどが刺さった場合は、痒くて引っ掻いていたら有る瞬間に痒みが薄れることがあります。

というのも、異物が取れてなくなったために湿疹の反応が弱くなったからなんですね。

この痛みやかゆみの反応は皮膚表面には現れません。

でも、痛かったら、その部分を触った時に逃げますよね。

痒かったら引っ掻くので、その部分に引っかき傷が出来ますよね。

そんなわけで、触ればある程度痛みや痒みの程度を把握することができます。

 

一回撫で回すだけで、皮膚科医はどこにどれだけの湿疹の強さがあるのか、

確認することができます。

もちろん、見た目でも判断しますが、どちらかと言うと、目よりも手の情報を重視しますかね。

 

では、医者以外の人でも湿疹かどうか判断できるのか?

それは大丈夫です。なれが必要ですが、乾燥肌の子を持つお母さんの中には

結構上手に湿疹の確認が出来る方もいるんですよ。当然医療の経験などはない人でも可能なんです。

 

わかりにくい?

そうですねえ。1.0mmが湿疹のために1.1mmになってもわかりにくいですよね。

 

では、どうすればわかりやすくなるか?

そこの皮膚をつまむんですね。

隣の荒れていない部分も併せてつまんでみて、その違いを知る。

それにより、湿疹か否かを区別しやすくなります。

1.0mmと1.1mmの0.1mmの差よりも

2.0mmと2.2mmの0.2mmの差の方がわかりやすいですからね。

 

 

2016年1月 りんご病が流行しています?

たまたまでしょうか?

先週から今週にかけて、りんご病の患者さんが何人か受診されました。

いすれも幼稚園から小学校低学年くらいの子です。

りんご病を疑って受診した子はその中の半分くらいです。

 

時期的にりんごほっぺと紛らわしいものではありますが、

りんご病の場合は腕や太ももにも淡い網目状の赤みが出来ることがあります。

怪しいと思った時には皮膚科もしくは小児科を受診してくださいね

漢方薬でお腹の中が青くなる?

よく言われることですが、

漢方薬には薬のアレルギーが出ない。

あ、それ、都市伝説ですから。

副作用の報告もいろいろありますよ。

今回はそんなお話です。

 

私も漢方薬を処方することは多くは無いのですが、そのなかに独特の副作用があります。

それが「腸間膜静脈硬化症」です。

え?聞いたことない?

それもそのはず、漢方薬の中でも、特定の成分を長い間飲み続けて始めて起きる副作用ですから。

 

原因や発生するメカニズムは良くはわかっていません。

でも、発症した人に共通している成分がありました。

それが、「サンシシ」です。

これはクチナシの果実のことです。

 

このクチナシの実の中にはゲニポシドという成分が含まれています。

それが体内で分解され、ペニピンという分子に変わります。

で、これがさらに体のタンパク質と反応して青い色素になり、体内に沈着。

特に吸収されてすぐの腸からの静脈にてその反応が起きるために

腸間膜静脈のみ侵されるという理屈のようです。

 

そして、厄介なのは、自覚症状はあまり出ないこと。

そして長期間内服を続けて始めて出ることです。

数年ではなく、数十年して始めてでることもあり、要注意なんです。

 

非常に珍しいものではありますが、薬を飲む事を続けていると、

ある日思わぬ副作用が出てしまうことがあるんですね。

 

気をつけましょう。

 

2016年2月4日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様のご参加をお待ちしております。

2016年2月4日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-025
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年2月18日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-027
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2016年3月3日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-026
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年3月17日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-028
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください
    
2016年4月7日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-027
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年4月21日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-029
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

時間
  開場 10:45
  講義 11:00-11:45
  質問の時間 11:45-12:00

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
  おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は2台分あります。予約は受け付けておりません。
  駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。
問い合わせは下のサイドメニュー内からの問い合わせフォームをご利用ください。
予約完了時の返送は行っておりません。ご注意ください。

予約時の注意事項
 キャンセルは前日まで、問い合わせフォームよりお願い致します。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

お申し込みは下のカレンダーの該当する日時をクリックして行ってください。
問い合わせフォームからはお申込み出来ませんのでご注意ください。

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ガンにはそれぞれ「クセ」がある

そのような話を聞いたことがあります。

研修医の時だったかな?学生の時だったかな?

ということを思い出しました。

もちろん皮膚科の領域のガンにもそれぞれクセがありますよ。

 

さて、今日のニュースで出ていました、ガンの生存率について。

ニュースではさらっとだけでしたので、実際にデータを覗いてみました。

こちらです

それぞれのクセが良く出ていますね。

 

一般的には生存率の曲線というものは最初は急激に下がり、

ある程度のところでフラットになっていく特徴があります。

というのも一般的に転移再発が起きるリスクというのは時間の経過とともに

低くなるからなんですね。

細胞の異常で無軌道な増殖がガンですから、増殖率が高い細胞が残っていれば

短時間で再発すし、低い細胞であれば再発までの期間が長くなります。

ただ、増殖率の低いガンというものは言葉遊びみたいなもので、

それだったら寿命の方が先に来る=ガンでなくなることがない。

ということになりますよね。

したがって、最初は再発率の高いガンでも時間が経過するにしたがって再発しなくなるわけです。

 

でも、見ていると、一つだけ、その傾向から外れるガンがあります。

乳ガンです。

いつまでたっても生存率の傾きが低くならず、同じペースで下がっているのが見えます。

他の臓器とは全くちがう傾向があります。

 

そういえば、学生の時にもそのように習った気がします。

乳がんは20年たっても再発する。

と。今でも理由はわかっていないのでしょうかねえ。