わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

今日は汗疹に注意して、明日はとびひに注意して、来週は水虫を警戒しましょう

昨日の夜から今日にかけて降っている春の雨。

嵐と言っても良いのかな?

そして、雨上がりに一気に気温が上がっていきます。

そんな日は何に注意をしていったら良いでしょうか?

今日はそんなお話です。

 

雨あがり、ほっとするのもつかの間、ぐんぐんと気温が上がっていきます。

そんな日ってありますよね。

そんな時にリスクの高くなる病気が幾つかあります。

 

まずは汗疹。

汗疹の要因は汗。

雨の日の朝は寒いので着込んでいきますが、日中に雨がやんで気温が上がると

逆にそれが辛くなります。

特に男の子は洋服を脱ぎませんからねえ。

それで、その日のうちに関節の内側を中心に汗疹を作ってしまいます。

 

次にとびひ。

とびひは汗をかいてムレた皮膚に細菌が付着して増殖する状態です。

なので汗疹よりも少しだけ時間がかかります。

翌日から23日経過した後に出ることが多いかな?

じくじくした発疹が一気に拡大してきたら要注意です。

 

最後には水虫

水虫は真菌。感染症で有ることが一緒なんですが、細菌よりも増殖のスピードは格段に下がります。

なので、タイムラグはとびひよりも長いのが特徴です。

大体1週間以上かかりますね。

 

なので、雨とその後の高温多湿が原因となる皮膚の病気も色々ありますが、

時間差で出てくることも往々にして有るのです。

ううむ、奥が深い。

 

 

しもやけの雨、水虫の雨、とびひの雨

今日の夜から明日の朝にかけては雨なんですって。

今回はそんな雨のお話です。

 

皮膚病は気象条件によっても左右されます。

気温もその一つ。一般的に気温が高くなるほど感染症は増えますね。

湿度もその一つ。湿度が下がると、乾燥が悪化し、湿疹も悪化する傾向があります。

 

雨もその一つです。

塗れることが皮膚病の誘引となることも有るのですが、

時期や季節によって微妙に異なるのです。

 

冬は最も多いのはしもやけ。

氷やけどは氷点下で起こります。ということは雪の季節。

雨の季節はしもやけです。

多くの子は気温10度以下の雨の日のあとに来院しています。

5度以下だと、もっと多くなるようです。

 

夏に多いのはとびひ。

気温25度以上の暑い日の雨のあと。

じくじくした発疹が一気に広がっていくのが特徴です。

また、急に気温が上がった時の雨も要注意です。

 

春と秋は水虫。

概ね10度以上の温度で注意が必要になります。

あとは朝の雨かな。

 

これから、季節は徐々に夏へと移り変わります。

雨も多く降りますが、しっかりと予防をしていきましょうね。

 

イボの治療をする前に、運動会の日程を申告したほうがいい

春になって増えてくるもの、それは感染症。

今回はウイルス感染症であるイボの治療のお話です。

治療の前にまず話しておくべきことは何でしょうか?

 

それは運動会の日程。

早いところではそろそろ運動会の準備が始まります。

その準備とイボの治療は相性が悪いことが分かっています。

 

イボの治療は液体窒素で焼くこと。

それにより、痛みが出てきます。

また氷やけどになりますので、水ぶくれ・水疱になることが有るのですが、

そのリスクは運動量が多いほど高くなります。

なので、運動会の練習が始まると水疱になるリスクが高くなるということです。

 

また、その水疱は時間が立つと破れる可能性があるのですが、

そのリスクもまた、運動量に比例します。

なので、運動会の練習が始まると破れるリスクが高くなるということです。

 

更に、水疱が破れたあとは、一皮むけたビランになりますよね。

これも運動すればそれだけ痛いということ。

なので、運動会の練習が始まると痛みが強くなります。

 

特に裸足で運動会の練習をしている子の足の裏にイボが出来ると、

治療をしてしまうと逆に大変な事になってしまいます。

 

したがって、運動会前のイボの治療については

なにもしない時のイボの痛み。

それと、

治療を行った時の水疱・ビランのリスク。

を天秤にかけて治療を行う必要があり、結構難しい判断を迫られることが有るのです。

どこかで一時中断をする可能性があるのですが、

一時中断するとその中断期間にイボが再度拡大することも有るので、

中途半端に治療をするくらいなら、最初から運動会の後まで待ったほうが良い。

そんな事態も起こりうるのです。

 

なので、最初に言ってほしいんですね。運動会が5月に行われる学校に通っている人は申告をお願いします。

 

 

そろそろ保湿剤はローションに切り替えましょう

春になってきました。

暖かい日が増えてきましたね。

今回はそんな春の日のお話です。

 

例年はゴールデンウイークくらいにと考えていたのですが、

どうも最近は汗をかいて湿疹を悪化させている子どもたちが多く受診している状況なのです。

そうです、春なのです。汗で悪くなる季節の到来なのです。

 

なので、保湿剤は冬場用のクリーム基剤から、夏用のローション基剤に切り替えることが多くなってきました。

手持ちのクリームを塗るとベタベタして嫌がってしまう、

汗を多くかいてしまう。

という方はローション基剤の保湿剤に変更しますので、

一度受診してみてくださいね。

 

オテズラ、乾癬に効果あり!みんな症状がよくなっています

尋常性乾癬の新薬、オテズラですが、

当院ではすでに何名かに処方を開始しております。

そのすべての方が2週間内服開始し、2回目の受診を行いました。

今日はその結果についてのお話です。

 

まず、効果。

すごーく良いです。

最初の2週間は漸増期間でもあり、効果はあまり高くは無いと考えられますが、

それでも皆さん、乾癬の症状は半減しています。

如実に変わったのは塗り薬の使用量です。

処方必要量=毎日の使用量ですが、

半減以下です。

これはすごいですね。

 

問題は副作用。

まず皆さんに出ています。

腹部の違和感やダルさ等があるようです。

ただ、日常生活に大きな支障はなさそうです。

なんとか送れているとのこと。

でも、効果がとても高いために少々の副作用が我慢して皆さん内服を継続すると言われます。

どうも、それだけの効果を実感しているようですね。

 

 

そして、診察して何よりも思ったのは、

皆さん、外来に入ってくる時の声が明るいこと。明るいこと。

今までの乾癬の外来って、なんとなく沈んだ感じだったんですね。

ああ、今日も変わりない・・・という感じだったんですね。

でも、オテズラの内服を開始して、劇的に変わった診察風景になりました。

これは純粋にうれしいですね。

 

オテズラ、値段と副作用に少し欠点がありますが、

効果を考えると、試してみても良いかもしれませんね。

医者が「次は3日後に来てください」という理由

開業医を受診したあとに「次回は3日後に来てください」と言われることがあります。

(病院では言われる可能背は少し下がりますが。)

早いなあ。と思ったことはありませんか?

医者の側からの理由を見ていきましょう。

 

1、治療の方向性が間違っていないかを見たい

治療の方向性がそもそも的外れであれば症状の改善は有りません。

例えば細菌の感染症に対して抗ウイルス剤や抗真菌剤を使っても良くなりませんよね。

なので、その方向性が間違っていないかを確認する必要があるのです。

 

2、薬の効果が出ているかを知りたい

先ほどと似た文章ですが、方向性は合っているのだけれども、薬が効いていないということがあります。

細菌感染症であれば、実は耐性菌がいて、それに効果のない薬剤を使用していた。とかですね。

その影響がはっきりするまでには3日位を見ていたほうが良いのです。

 

3、症状の改善具合を知りたい

薬に効果があれば、症状は引いてきます。

その症状の引き方も少しだけ時間が必要なのです。

ある程度はっきりしてくるまでには23日かかることも多いんですね。

 

4、悪化因子は無いか知りたい

飲んでいる、飲んでいない。ケアしている、していない。

この変化を見るには同様に23日は必要になります。

処方する側が想定している、改善具合に対して、実際はあまり改善していなければ

悪化因子を探さなければいけません。

そのために3日位で来てもらったほうが良いのです。

 

この3日ですが、病気によって違います。

感染症などであれば十分に症状の変化ありますが、

生活習慣病であればもうすこし時間を見て判断したいところです。

 

最後に、病院ではなぜ頻度が落ちるのか?

純粋に忙しくて時間が確保できないからです。

その分、治療効果も少し落ちるかもしれませんね。

 

3日後に来てください。

のひとことの裏にはそのような思考回路が合ったりするのです。

出産後にじんましんはよく出てきます

出産後の元妊婦さん。

結構な頻度で蕁麻疹が出てきますよ。

というお話です。

 

まず、蕁麻疹の原因ですが、

一番多いのは感染症に伴うもの、その他に何らかのアレルギーというのもそれなりの頻度でありますが、

以外に多いのは疲れたり、体調が悪くて出てきたりするものです。

 

特に赤ちゃんを育ていると、体調の悪化がよく見られます。

生後1ヶ月くらいは大丈夫なんですよ。多分妊娠出産の興奮が残っているから。

その後が結構たいへん。

 

生後2ヶ月から生後早い子で34ヶ月、遅い子では56ヶ月までが大変。

その後は少し楽になってくるものです。

なぜか?夜間の睡眠スケジュールが確立してくるからです。

でも、それまでの、夜も昼もない生活スケジュールが

体調を悪化させ、蕁麻疹を作ってしまう。

 

そういったわけで、出産後2ヶ月から半年くらいまではお母さんには蕁麻疹ができる確率は上がっているのです。

でも、大丈夫。

飲み薬で蕁麻疹を抑えることができますから。

また、おっぱいに入っていても大丈夫な飲み薬もありますから。

心配な方は早めに受診してくださいね。

 

下の娘の爪が腫れた話

そろそろ3歳になる娘の爪の回りが腫れました。

 

ああ、まあ、あることですね。と皮膚科医は冷静です。

 

というのも、コレくらいの年齢では時に見られる症状だからです。

 

原因は爪の反り返り。スプーンネイル(匙状爪)と呼ばれる状態が原因です。

そっくり返っている爪の回りには変な力がかかります。

特に一杯遊んだ場合にはそうなることが多いようです。

それで爪の周囲には小さな傷ができ、そこからバイキンが入るというわけ。

またバイキンの侵入口がもう一つありまして、

爪のガジガジ。つまり先端部の不整形部分。

そこの隙間からバイキンが入り炎症を起こしてしまうのです。

 

そんなわけで、幼稚園前の子には時々爪囲炎が起きますよ。

というお話でした。

ウチは治療を開始。抗生剤を1日から2日くらいのむと簡単に引きますので、

もしも心配な方は皮膚科を受診してみると良いかもしれませんね。

 

春先にアトピー性皮膚炎/乾燥性湿疹が悪くなる理由

最近、診察をしていると、湿疹が悪くなる子が増えている印象があります。

その理由はなぜなのか考えてみました。

 

アトピー性皮膚炎やそれ未満である小児乾燥性湿疹は季節の変わり目に悪くなると言われます。

特に冬から春と、夏から秋の2つの季節にはその傾向は強い様に見えます。

そして、いま正にその季節に至りつつあるようです。

で、悪化している。

なぜでしょう?

 

悪くなっている子の話を聞くと、原因の多くは寝汗、

汗で悪化しているようです。

そして、やや年長の子にその傾向があるようです。

 

ではなぜ寝汗をかくか。

それは多分最低気温。

最近気温が上がっています。しかし、細かく見ると、最高気温の差は大きいのですが、

最低気温は一段上がってそのままのようです。

どうも、このあたりに原因がありそうですね。

 

つまり、最低気温が上がっても、寝巻き、布団はそのまんま。

その結果として夜間に大汗をかいてしまい、その汗で湿疹が悪化する。

そのような因子が影響しているように見えます。

 

まあ、他にも影響はあり、風邪もその一つかもしれません。

でもね、寝汗で悪化するパターンは秋から冬には見られないものですので、

きっと原因の一つとしてはありそうなんですね。

 

なので、最低気温を見て、寝巻き、布団、あとはエアコン。

これらは毎日細かく調節したほうが良さそうですね。

 

皮膚科医が考える、幼稚園・保育園に入った時に確認しておきたいこと

新年度です。新学期です。

新学期、新しい幼稚園・保育園に入る時には何を気をつければいいのか?

皮膚科の立場からお話してみましょう。

今回もそんなお話です。

 

1)塗り薬のポリシーを確認すること

お薬を保育園や幼稚園で塗ってくれるのか?

これは大きな問題になることがあります。

薬も大丈夫なのか?市販薬のみOKなのか?

保湿剤のみOKなのか?全部ダメなのか?

確認しておきましょう。

アトピーの子を始め、湿疹の子が園で薬を塗れないことは

湿疹のコントロールを図る上では良くないことです。

また、虫刺されなどから痒疹になって、長期間の塗り薬の使用が

必要になることもありますからね。

どんな子でも知っていて損はありません。

 

2)プールのポリシーを確認すること

こちらは主に、水いぼが当てはまります。

水いぼの子のプールをどうするか。

小児科皮膚科などは問題ないとお話していますが、(こちら

運営側がOKと言わなければ入ることができません。

水いぼはある日突然気がつく病気でもありますから、

予め確認しておいたほうが良い事柄になります。

早めに確認しておきましょう。

 

3)アレルギーのポリシーを確認すること

アレルギーの有る子の場合、どこまで対応できるか?

こちらも確認しておいたほうが良いでしょう。

少ない例ではありますが、幼稚園・保育園に入ってから

アレルギーが新たに現れるとがあります。

時に食物アレルギーが新たに現れると厄介です。

予めどのレベルで対応できるのかを確認しておきましょう。

もちろん、緊急時の対応もですね。エピペンとかね。

 

4)ケガの治療ポリシーを確認すること

ケガをした時の対応も園ごとにだいぶ異なります。

園での初期治療はどのレベルまで行うのか?

医療機関に連絡するのはどのレベルからなのか?

どこの医療機関に連絡が入るのか(多くは園医可と思いますが)?

その先生のケガの治療方針はどうなのか?

特に湿潤療法を希望される方は、

必ず確認する必要があります。対応医療機関はまだそんなに多くはありませんからね。

 

と皮膚科が関与する部分だけでも、これだけあります。

もともと湿疹がある子はしっかりと確認したほうが良いでしょうし、

そうでなくとも知っておいて損はありません。

確認しておきましょうね。