わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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春の病気

そろそろ保湿剤はローションに切り替えましょう

春になってきました。

暖かい日が増えてきましたね。

今回はそんな春の日のお話です。

 

例年はゴールデンウイークくらいにと考えていたのですが、

どうも最近は汗をかいて湿疹を悪化させている子どもたちが多く受診している状況なのです。

そうです、春なのです。汗で悪くなる季節の到来なのです。

 

なので、保湿剤は冬場用のクリーム基剤から、夏用のローション基剤に切り替えることが多くなってきました。

手持ちのクリームを塗るとベタベタして嫌がってしまう、

汗を多くかいてしまう。

という方はローション基剤の保湿剤に変更しますので、

一度受診してみてくださいね。

 

秋に悪くなるアトピー、春に悪くなるアトピー

今回もアトピー性皮膚炎と季節のお話です。

最近、診察をしていると、季節の変わり目に悪くなる人の層が違うように思えてきました。

春と秋ですよ。

 

まず秋。こちらは乾燥です。

多くの子を見ていると、全員乾燥してくるのですが、

湿疹が悪化するのは幼稚園児くらいまでの子が多く、

それ以上の年齢になると、カサカサするものの引っかき傷はあまりできない印象があります。

 

対して春。こちらは汗です。

で、悪化するのは幼稚園児以上の傾向があります。

それ以下の子は汗疹と言うかたちで出ることが多いように見えます。

 

年齢とともに秋に悪化するパターンから春に悪化するパターンに切り替わる。

そんな傾向が見えてくるのです。

 

不思議なお話です。

皮膚科医、花粉症になる

花粉症の季節はそろそろおしまいですが、今回は花粉症の話です。

 

花粉症ですが、発症したのはいつからかははっきりと覚えていなかったりします。

でも、悪化した原因ははっきりとわかります。

東京に引っ越しをしたこと。

その後毎年激しく症状が出るようになりました。

 

原因は何でしょうねえ。

はっきりとはしませんが、

関東に移って花粉の量が増えたこと。

大気汚染やPM2.5の影響。

等があるかもしれません。

 

花粉が増えるのは南の地域だから仕方有りません。

大気汚染は・・・どうなんでしょう?

無いとは今無いでしょうけど、証明するのは難しいですよね。

大気汚染が無く、花粉の多い地域に行けばよく分かるのかもしれませんが、

完全に比較試験を行うわけには行きませんし。

 

ということで、花粉症、東京に来ると悪化する可能性がありますので、

この春に引っ越しをされた方は要注意ですね。

春先にアトピー性皮膚炎/乾燥性湿疹が悪くなる理由

最近、診察をしていると、湿疹が悪くなる子が増えている印象があります。

その理由はなぜなのか考えてみました。

 

アトピー性皮膚炎やそれ未満である小児乾燥性湿疹は季節の変わり目に悪くなると言われます。

特に冬から春と、夏から秋の2つの季節にはその傾向は強い様に見えます。

そして、いま正にその季節に至りつつあるようです。

で、悪化している。

なぜでしょう?

 

悪くなっている子の話を聞くと、原因の多くは寝汗、

汗で悪化しているようです。

そして、やや年長の子にその傾向があるようです。

 

ではなぜ寝汗をかくか。

それは多分最低気温。

最近気温が上がっています。しかし、細かく見ると、最高気温の差は大きいのですが、

最低気温は一段上がってそのままのようです。

どうも、このあたりに原因がありそうですね。

 

つまり、最低気温が上がっても、寝巻き、布団はそのまんま。

その結果として夜間に大汗をかいてしまい、その汗で湿疹が悪化する。

そのような因子が影響しているように見えます。

 

まあ、他にも影響はあり、風邪もその一つかもしれません。

でもね、寝汗で悪化するパターンは秋から冬には見られないものですので、

きっと原因の一つとしてはありそうなんですね。

 

なので、最低気温を見て、寝巻き、布団、あとはエアコン。

これらは毎日細かく調節したほうが良さそうですね。

 

水いぼの有る子はそろそろ取ることを考えましょう

今回も新学期のお話です。

でも、少し先に目線がありますよ。

 

水いぼ。この病気は幼稚園児・保育園児にはポピュラーなものです。

統計によると、10人にひとりは有るようですね。

 

で、問題になるのはプール。

プールに入れないことがあります。

皮膚科・小児科医はいいとおもっているのですが、

運営者が首を縦に振らないのであれば仕方ありません。

取らざるを得ないことになります。

 

さて、では、いつ取りましょう。

逆算してみましょう。

 

6月下旬

早いところではプールが始まります。

この時に出ているとアウト。

ただ、水いぼは数週間待って、出ないことを確認しない限り

治癒とはいえません。

その4週間前には除去を済ませておきたいところです。

となると、タイムリミットは

5月下旬

になりますね。

それまで摘除を進めていきますが、本当は経過観察後の時間がこれくらい。

になっていたいところです。

この時に一度再発した水いぼを全部取って経過観察。

としていたいところです。

だと、更に4週間前に最初の全摘除を終わらせたいところです。

4月下旬

最初の全摘除の終了期間です。

さて、水いぼ取りですが、毎日の様に皮膚科受信できますか?

週1回+αといったところでしょうか?

そうすると、34回とるためには開始時期はどうなるか?というと、

4月上旬

になってしまうんです。

 

あらあら、時間ありませんね・・・

 

早めにとることにしましょうね。

 

 

皮膚科医が考える、幼稚園・保育園に入った時に確認しておきたいこと

新年度です。新学期です。

新学期、新しい幼稚園・保育園に入る時には何を気をつければいいのか?

皮膚科の立場からお話してみましょう。

今回もそんなお話です。

 

1)塗り薬のポリシーを確認すること

お薬を保育園や幼稚園で塗ってくれるのか?

これは大きな問題になることがあります。

薬も大丈夫なのか?市販薬のみOKなのか?

保湿剤のみOKなのか?全部ダメなのか?

確認しておきましょう。

アトピーの子を始め、湿疹の子が園で薬を塗れないことは

湿疹のコントロールを図る上では良くないことです。

また、虫刺されなどから痒疹になって、長期間の塗り薬の使用が

必要になることもありますからね。

どんな子でも知っていて損はありません。

 

2)プールのポリシーを確認すること

こちらは主に、水いぼが当てはまります。

水いぼの子のプールをどうするか。

小児科皮膚科などは問題ないとお話していますが、(こちら

運営側がOKと言わなければ入ることができません。

水いぼはある日突然気がつく病気でもありますから、

予め確認しておいたほうが良い事柄になります。

早めに確認しておきましょう。

 

3)アレルギーのポリシーを確認すること

アレルギーの有る子の場合、どこまで対応できるか?

こちらも確認しておいたほうが良いでしょう。

少ない例ではありますが、幼稚園・保育園に入ってから

アレルギーが新たに現れるとがあります。

時に食物アレルギーが新たに現れると厄介です。

予めどのレベルで対応できるのかを確認しておきましょう。

もちろん、緊急時の対応もですね。エピペンとかね。

 

4)ケガの治療ポリシーを確認すること

ケガをした時の対応も園ごとにだいぶ異なります。

園での初期治療はどのレベルまで行うのか?

医療機関に連絡するのはどのレベルからなのか?

どこの医療機関に連絡が入るのか(多くは園医可と思いますが)?

その先生のケガの治療方針はどうなのか?

特に湿潤療法を希望される方は、

必ず確認する必要があります。対応医療機関はまだそんなに多くはありませんからね。

 

と皮膚科が関与する部分だけでも、これだけあります。

もともと湿疹がある子はしっかりと確認したほうが良いでしょうし、

そうでなくとも知っておいて損はありません。

確認しておきましょうね。

 

新年度になって皮膚病は悪くなるのか?

新しい年度が始まりました。そのために色々と生活の変わった人もいるようです。

学校はまだですが、就職や異動などもありますし、

保育園なんかはすでに始まったりしていますしね。

今回はそんなお話です。

 

さて、年度が変わると皮膚の病気は悪くなるのか?

ウイルスや細菌、真菌といった人間の生活を考慮することのない

病原微生物はともかくとして、

アトピーなどの湿疹性病変はどうなるのか?

気になるところですが、

結論から言うと、「悪くなることが多い」

です。

少なくとも良くなる要素はあまりなさそうです。

 

なぜか?

人間にとって「変わること」はストレスになるからです。

あ、良しにつけ悪しきにつけ。ですよ。

 

まず行動パターンが変わります。

これもストレス。

通勤通学も変わりますし、

ご飯の中身や内容が変わる人もいるでしょう。

当然仕事や学校の始まる時間も変わったり、終わる時間も変わったりしますね。

これ全部ストレスになります。

スキンケアの時間もどうやって捻出すべきか頭を悩ませている人も多いでしょう。

試行錯誤が始まるわけですね。

そして、錯誤と言うくらいですからうまくいかないリスクも当然ながら有るわけです。

 

食事の内容も変われば摂取できる栄養素が変わります。

一人暮らしを初めたばっかりの学生さん、社会人さんを考えると、

栄養状態の急激な悪化も充分に考えられますよね。

で、その後湿疹は悪化するでしょう。

 

睡眠時間も同様に変わります。

試行錯誤するということは今までと同じことをするのにも余計に時間がかかるということ。

そのため、睡眠時間が影響を受ける場合も往々にしてあるわけです。

その後、湿疹は悪くなるでしょうね。

 

スキンケアも同様に変わらざるをえません。

先程書いたように、スキンケアの状況も変わってしまいます。

時間がなければ割を食うこともありますし、

効率が変わることもあります。

 

そして、受診率も悪化します。

引っ越しをしたならばまず医療機関を探さなければいけません。

時間も忙しい中捻出しなければ行けないんですね。

見つかっても同じような処方がもらえるかは分かりません。

と考えると湿疹の治療の程度が悪化することも当然ながらあり得るわけです。

 

そんなこんなで、見てきました湿疹の治療はどうなるのか?

良くて現状維持、多くは悪化してしまう可能性が高いと考えられます。

 

また、子どもたちの生活を考えると、

年度が明けて、「暇になる」ような生活に移行するパターンはほとんどありませんね。

考えてみると。

忙しくなると湿疹が悪くなるのは定めのようなものですから、

あまり明るいお話ではなさそうです。

 

春は季節の変わり目だから湿疹が落ち着かない。

とはよく聞く話ですが、

どうも詳しく考えてみると

春になったからではなく、生活の変化が湿疹に悪影響を及ぼしている可能性も

充分にありそうです。

 

なにはともあれ、この時期はしっかりと湿疹のコントロールを図るように

しなければいけませんね。

 

 

この冬最後の、「しもやけ雨」

いやあ、今朝は寒かったですね。

そういう日の雨は嬉しく有りません。

しもやけになるってば・・・

 

今までの診察経験から、気温5度以下の雨に降られた後には

しもやけの発生が増える印象があります。

 

あまり冷たくてもしもやけにはならないのですが、

概ねこれくらいの気温までですね。

それ以上は大丈夫です。

 

天気予報を見てみると、これから気温は徐々に上がっていくみたいですので、

今後しもやけの多発する雨にはならなさそうです。

 

つまり、今日はこの冬最後の”しもやけを作る雨”ということになりそうです。

でも、患者さんは少なさそうですね。

なぜなら、春休み。だからです。

雨降っても外出しなければいけない子どもたちは学期内に比べて少ないですからね。

 

さてさて、この冬最後のしもやけの患者さんは、やってくるのでしょうかねえ。

 

4月から保育園に入る子と塗りぐすりと。

そろそろ年度末です。

そして、4月から保育園に入る子たちが目に着くようになりました。

 

そこで聞かれるのが、保育園に行く子たちの塗り薬の使い方についてです。

 

基本的な考え方を見ていきましょう。

 

湿疹の治療の上で一番大切なのは本人のQuolity of Life(QOL)です。

この場合は、痒くないか。ということ。

痒ければそれだけ辛い時間が長くなりますからね。

その、痒みのコントロールがどれだけ出来るかが大事なポイントとなります。

つまり、湿疹をどれだけ抑えているかですね。

次に大事なポイントは、湿疹のできやすい皮膚をどれだけ抑えているかです。

 

つまり、痒いならば塗っておく。

痒くなければとりあえず塗らずに様子を見る。

というのが基本的なスタンスとなるでしょう。

 

実際問題として、塗ってもらうのは、保育園側からすると結構な負担になります。

保護者側、保育園側の双方の負担と本人の皮膚の状態を勘案すると、

上記のようなスタンスが一番現実的ではないでしょうか。

と思うのですが、どうでしょうか?

 

確かに保湿剤を塗れば湿疹の予防にはなります。

そのことはすでに実証済みでデータも出ています。

しかし、もともと湿疹がなく、痒くない子まで、保湿剤を塗るというコストをかけるかは

また別の問題でもあります。

保育園側のスタッフや時間は限られていますからね。

 

そんなこんなで、4月からの保育園。

まずは塗る回数を減らしても大丈夫か、少し待ってみても良いのでは無いでしょうか?

でも、いちばん大事なのはその子の症状によって決まることですので、

その点が一番大事ですね。

まず、お医者さんに相談を。

ですね。

 

帯状疱疹にも流行があるのか?

流行といったものがあるのかどうかは知りません。

でも一つ言えるのはどうも最近患者さんが増えてきた印象がありますね。

 

原因としてまず思い当たるのはGWです。

みんな疲れたのかな?寝不足になったかな?

あとはGW明けに溜まった仕事を一生懸命に片付けたからかな?

などと考えてしまいます。

 

ちょうど今は気温も上がりつつあり、疲れも溜まりやすくなってきています。

くれぐれも疲れを残さないように夏を迎えましょう。