わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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雑記

アワビと青菜と耳のないネコ

この原稿は第一出版株式会社より発行されている「栄養と職事ニュース」の中の「星霜」というコラムに執筆した原稿です。

第一出版株式会社より許可を得て、全文を掲載致します。

このような随筆形式の原稿を依頼される方はfc@wakaba-hifuka.comまでご連絡ください。

 

アワビと青菜と耳のないネコ

 

最初に質問です。ドラえもんに出てくるのび太君ならずとも一度は「光合成ができるようになったらずっとお昼寝できるのにな」と思ったことはありませんか?

では、人間に葉緑素を合成して加えてみたらどうなるでしょうか。その答えは、皮膚科医が知っています。

 

皆さんは光線過敏症という病気を知っていますか。遺伝子の異常や膠原病などにより、光を浴びると、皮膚に強い反応が起きてしまう病気です。

テレビで「宇宙服を着ないと外に出られない子」と紹介されることがあるのでご存知かもしれません。

原因となるのは光の中でも紫外線が多いとされています。。

 

実は薬剤でも同様のことが起きることが知られています。

ある抗生剤や痛みどめを飲んだり貼ったりした後に強い光を浴びると、激しいやけどや湿疹のような反応がおこることがあります。

特にある種類の痛み止めのシップでは貼った後に半年たっても起こることが知られています。

露出部で「長方形」に見える湿疹を診察したときに皮膚科医はまず、「シップを張ったことがありますか?」と聞くのはそのためです。

 

当然薬剤で起こることは食品でも起こりえます。(人間の体は「化学物質」としか判別しませんからね)

一昔前はクロレラによる光線過敏症が多発し、「クロレラ皮膚炎」と呼ばれていました。

原因はフェオフォルバイトと呼ばれる葉緑素の代謝産物です。

しかし、フェオフォルバイドについては当時の厚生省が規制を行ったため、今ではこうした症状は殆ど見ることはありません。

 

葉緑素といえば「光合成」。

なんとなく皆さん、光合成というと葉緑素のみが葉緑体の中でせっせと酸素とデンプンを作り出しているようにイメージするかもしれませんが、

実際は光合成とはもっと複雑な反応なのです。

 

実は葉緑体の表面には多数の葉緑素がパラボラアンテナのように配列しています。

また、その中心部には特別な葉緑素が漏斗状に付着しています。

そして光を浴びることで周囲の葉緑素はエネルギーを作り出し、それが中心の葉緑素に受け渡され、更に周囲にエネルギーが渡る反応を光合成と呼ぶのです。

(ちなみに、最初に水分子がエネルギーを受け取るので、水が分解され、結果的に酸素が生成されます)

 

逆に葉緑素のみ存在する状態では、光から受け取ったエネルギーは余ってしまい、周囲に光や熱という形で発散するしかなく、周囲が傷ついてしまうのです。

つまり人間の場合、その反応は光の当たる部分の皮膚で特に起こるので、皮膚科医がその状態の皮膚を観察することになるのです。

 

では、今では葉緑素やフェオフォルバイトによる光線過敏症は起きないのでしょうか?厚生労働省が規制しているから大丈夫?

いえいえ、そんなことはありません。今でもたまに報告がなされています。

健康食品については報告はないようですが、一般の食品、特に浅漬けの青菜漬などで起こることが知られています。

 

さて、最初の質問に話は戻ります。人間に葉緑素のみ加えただけでは、皮膚は日光を浴びるとただれてしまいます。

したがって、葉緑素のみならず、その周りの光合成のシステムを全部組み込まないといけません。

人間が日光浴のみで生きていける日は遠そうです。

 

最後に「耳のないネコ」の話です。

昔から漁師さんの間では、「ネコに食わすなアワビの肝」と言われていました。

アワビの肝の中には濃い緑色のものがありますよね。実はその緑色はアワビが食べた海藻の中に含まれる葉緑素の色です。

小さなネコがアワビの肝をたくさん食べると、(昔の港ではアワビの肝はその辺に転がっていたみたいです。うらやましい)

その葉緑素が全身を駆け巡り、皮膚にも蓄積されます。

光の当たりやすい耳の部分では、皮膚も薄いために光線過敏症の症状がとても強く現れて、最終的に壊死して耳がなくなってしまうのです。

また、慢性的に続く皮膚の刺激がきっかけとなって皮膚がんが発生し、耳がなくなってしまうこともあるようです。

まあ、最近はアワビの肝はその辺には落ちていないので、大丈夫だとは思いますけどね。

なく?なかない!

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数日前に書いた、「チェロキーはじめました」の記事の続きです。

スタッフ全員が白衣をやめた理由。

それは白衣を着ていると子どもが泣いてしまうからでした。

 

開院後数日がたちましたが、やっぱり白衣を着ていない方が

子どもたちの評判はいいようです。

少なくとも診察室のなかで泣いている子どもは少ない印象があります。

 

そもそも、子どもは診察室でなぜ泣くのか?

年齢ごとにいろいろな理由があるようです。思いつく限り、

~0歳6ヶ月 お母さんと離れるのが不快でなく

0歳6ヶ月~0歳9ヶ月 横にされる・寝かされるのが嫌で泣く

0歳7・8ヶ月~2歳 白衣を見て泣く

2歳すぎ 痛いことをした人の前で泣く

といったところでしょうか。

 

このなかで発達の上仕方ないのは1歳前までです。

どうしても泣いてしまうので、基本的にお母さんに抱っこしてもらうか、前抱っこして診察するしかありません。

逆に2歳以降は一度泣かせることをしてしまえば、(いぼや水いぼの処置など、痛いことですね)

どうしてもしばらくは泣いてしまいます。

 

では、その間の時期の子はなぜ泣いてしまうのでしょうか。

それは、大まかな印象しか子どもは見ていないからでしょう。

つまり、この時期は相手が誰の判別は上手ではないようです。

ということは大きな「記号」を見ながら区別しているようです。

「メガネの人に懐く」とか、「若いお姉さんなら好き」という話ですね。

では、記号はなにか?多分それは「白衣」でしょう、

この年齢の子には予防接種がたくさんあります。

そうすると、子どもにとっては、

白衣=予防接種=痛いこと。

→白衣を見ると痛いことをされる

と思考回路が繋がってしまうでしょう。いわゆる条件反射ですね。

年齢が上がるとその判断がより精密になり、

「この人は痛いことする」とか、「この人なら大丈夫」

となっていくのでしょう。

 

つまり、小児科の先生と皮膚科の先生は区別がついていないのです。

ならば、区別をつけてしまえ。ということで白衣をやめてみました。

 

今後、もう少し様子を見て行かないと詳しいことはわかりませんが、

そんなに間違っていないかな。と思っています。

いかがでしょうか?

初音ミクは気になる?

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ファミリーマートの期間限定の「初音ミクまん」です。

中身は普通のこしあんでしたが、

どこから食べるかしばらく悩んだのはナイショです。

 

初音ミク。今でこそ普通に見られますが、最初にパソコンのソフトが出た時に、

初めて初音ミクの曲を聞いた時、あまりの声質に

「なんじゃこりゃ?」と思った記憶があります。

現在は慣れましたが。

また、事務長はなれないようです。

 

今まで、人間の声としては聞いた事のない声を聞いた時に、

違和感を生じるのは年齢のせいだとすれば、

現在の赤ん坊たちがおとなになった時には

どのように感じているのでしょうか。

違和感を持っているのか、それても慣れてしまうのか?

まあ、慣れてしまいそうですが・・・

 

社会の変化と人間のそれに対する反応の出方をみてみるのも興味深いものでしょう。

 

なんということでしょう〜!

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院内見学会にお運びいただきました皆様、ありがとうございました。
お近くの方が多かった印象でしたが、
中には1時間半以上かけて
遠くからお運びいただいた方もいらっしゃいました。
ご来院の皆様には、たくさんのあたたかいお言葉を頂き、
ただただ感謝しております。
ありがとうございました。
21日の開院にむけ、スタッフ一同頑張っておりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
さて、問題です。
内覧会の際、お世話になった方々、また多くの友人よりたくさんのお花を頂き、
ただいま、院内はお花でいっぱいなのですが、
そのお花のお世話に奔走しておりましたところ、
ある重大な問題が発生いたしました。
なんだと思われますか?
写真の可愛らしいアレンジメント。
造花でした!!
あまりに精巧にできており、その美しさから、
造花と気づかず、せっせとお水をやっておりました。
なんということでしょう〜!!!
あわてて、傾けてみましたところ、
たっぷりとお水が溜まっておりました・・・
たしかに、きちんと確認しなかった私が悪いのですが、
あまりによくできている〜!
たくさんの生花と一緒で、全く気づきませんでした。
お恥ずかしい失敗談でした。

ヘリウムがない!!

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内覧会の準備は少しずつ進んでいます。

 

小さな子どもに上げるための風船を探していたところ・・・

なんという事でしょう。ヘリウムガスがどこにもありません。

 

そういえば、先日こんなニュースを聞きましたが、

まだ改善はさせていなかったんですね。

 

どうもこのヘリウム、ほぼアメリカで生産されているようで、

日本は純輸入国みたいです。

レアアースなどよりも需給バランスはよほど悪いみたいです。

 

知らなかった・・・

けいけんち

経験値ではありません。経県値です。

こう書くとRPGっぽいです。

まあ、やっていることはRPGのマップ探索のようなものですね。

(絵をクリックするとリンクします)

keiken

各都道府県ごとに経験の深さ(通過しただけ?降りた?泊まった?など)を調べ

それを単純に合計するだけですが、

見事にその人の人生が見えてしまいます。

 

もと東北人の得点は126点でした。

(これが高いのか低いのかがわかりませんが・・・)

山陰は手付かず、四国、九州も弱いですね。

学会で結構渡り歩いたのですが・・・

 

 

二重らせんを目でみれば

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顕微鏡もここまで細かく見ることができるようになったんですね。

アブストラクトはこちらです。

 

NHKスペシャルかな?初めて見た時にはただただ関心しているだけでした。

まあ、見えないしねえ。

と思っていたのですが、最先端の技術でそれすらも見えるようにしてしまったようです。

 

分子や原子の世界になると、どうしても原子の配列でしか物を考えることが

できなくなっているので、その分子が実際にはどのように見えるのかを

この目で確認できるというのはすごいことに思えてきます。

 

もっと細かい所までわかるようになる日が来るのでしょうか?

都道府県でお勉強

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我が家のお風呂の壁には日本地図が飾ってあります。

小学生向けの雑誌の付録ですが、なかなか侮れません。

 

もともと東北の人間なもので、九州や四国、山陰地方は難しいです。

鳥取と島根のどっちが東かわかる自信がありません。

(まあ、最も西国出身者に山形と秋田のどちらが北かを聞いても

同じ答えが帰ってくると思いますが)

 

「ご」のつく都道府県2つ。

出ませんでした。1時間以上悩んでいました。

・・・もう一度勉強しよ。

 

バイバイ、VHS

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すこし前のお話です。

 

手術を行うときには、病棟の担当看護師さんから手術室の担当さんに引き継ぎがあります。

時間は数分かかるためにそこには時間を潰せるものがおいてあります。

 

この日は2歳くらいの子どもの手術でした。

引き継ぎを行なっている時にその子がつまらなさそうにしています。

おや、近くのあ○ぱ○ま○のVHSのビデオテープを見つけたようです。

しきりにそれを欲しがるので、渡してあげたところ、

そのVHSのビデオテープの中をこじ開けようとするではありませんか。

「ちょっと待って、それは開かないから」

と看護師さんと二人で押しとどめ、その時には事なきを得ました。

 

そうですね。確かにこの子たちにとっては

記憶媒体はディスクか、メモリですものね。

と、みんなで苦笑い。

 

さて、そのVHSですが、我が家にはVHSとDVD兼用のデッキがあります。

当初自宅に残っているVHSを見ようかなと思って購入したのですが、

数年前の購入以来まったくVHSを見ていなかったので、

ちょうどいいので、クリニックに持っていくことにしました。

先日、自宅においてあるVHSを全部DVDに焼いてしまったので、

自宅のVHSは1個もなくなっちゃいました。

これも時代の流れなのでしょうか。

バイバイ。VHS。

ダウンコートでアレルギー?

 

この冬、親に似て寒がりの子供にせがまれ、子供用のロングダウンコートを購入しました。

 

デパートのセールで半額だったので、踏ん切りがついたというのが真相ですが・・

 

いいなあ、と思っていたメーカーで、ちょうど最後の1着をゲット。

ですが、欲しかった黒は完売。

汚れが気になりそうだなあ、と思いつつベージュのコートを購入しました。

 

その際の店員さんとの会話で、

『やっぱり黒は人気があるんですね。』

『ダウンコートはアレルギーのお子様が増えているので、お作りする数自体が減ってきているんです』

と言われ、ちょっとビックリ。

 

たしかに、動物の毛ですものね。

あんまり聞いたことはないけど・・と思いつつ、アタマの片隅で気になっていました。

 

先日、妹と電話で話したときに、この話題になり、

妹が羽毛布団で呼吸困難を起こしていたことを聞き、またまたビックリ。

こんな身近にいたとは!

 

調べてみたところ、羽毛そのものによるアレルギーの他、

その中に住み着いてるダニやハウスダストが原因となるようです。

羽毛の洗浄や消毒がいい加減だと、鳥のフンや鳥についていた虫の死骸などが

羽毛と一緒に紛れ込むとのこと。

ひえ〜!!

 

羽毛布団の場合は、羽毛が出てこないようにしたり、ダニが入り込んだりしないよう、

生地に様々な加工が施されていることが多いようですが、

耐久性の問題もあるようなので、何年も使い続けていると、織りムラなどから小さな穴が空き、
そこからダニが入り込むこともあるようです。

 

コートはそこまで加工がされていないのか、結構高いものでも羽毛がでてきますね。

そういえば私の安いコートは、中にウールのセーターを着ていたら、羽だらけに・・。

 

いずれにせよ、アレルギーのある方は慎重に選んだ方がいいかもしれませんね。