わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

デュピクセント

アトピー性皮膚炎の全身療法を実行中の方が転院するときに気をつけること

デュピクセントを始めとする次世代型アトピー性皮膚炎の治療が開始されて4年目に入りました。

オルミエント、リンヴォック、サイバインコ、ミチーガと薬の種類も増え、使用中の患者さんも増えてきています。

それに伴い進学転居などの社会的変化に伴い転院されるかたも増えてきました。
その方にはもちろん転居先で治療を継続するようにお話をし、紹介状を記載しています。

紹介状にはいくつか記入が必要な事項もあるのですが、紹介状にそれが抜けていることを経験したために今回記事にします。

いや、だってこれが書いていないとおくすりを処方できないんですもの。

 

アトピー性皮膚炎の治療薬は非常に高価です。窓口で支払う金額でも十分に高価なのですが、それ以外の7割(から9割)の金額は実は保険者から出ています。

そのお金はもとをたどると毎月給与から引かれている保険料および税金となっています。

医療機関は毎月保険者にレセプトという名前の書類を提出し、その金額を請求することになっているのですが、そのレセプトには必ずいくつかの事項を記載しなければなりません。

特にアトピー性皮膚炎の場合には上記の写真にあるIGA、EASI、BSAというデータを記載する必要があり、そのデータがある数字以上でないと処方できないルールになっております。

で、問題になるのが治療中に転院した場合。調子が良くなって転院すると、転院先の病院でとった数字ではクリアできなくなる可能性があるんです。

この数字は患者さんがある時点でクリアしていることが証明できればいいので、一番合理的なのが全身治療を行う前の調子が悪い段階でのデータを使用することなんです。

なので、転院前の病院が持っているそのデータが一番大事なのですが、その数字が書いていない。となると転院先の病院は途方にくれてしまうのです。

もちろん、一番悪いときのデータを見ることでもともとその患者さんがどのくらい重症なアトピーだったのか、ひいてはどれだけしっかりと治療を行うべきなのかを知ることも大事なのですが。

 

なので、転院前の病院にお願いです。このIGA、EASI、BSAのデータはかならず紹介状に記載してください。処方薬のデータは患者さんのお薬手帳を見ればある程度確認できるのですが、この3点だけは紹介状に記載が無いと全く判断ができません。

あとは患者さんも可能であればこの3つの数字は教えてもらってお薬手帳などにメモしておくと良いかもしれません。実際に起こりうる話ですが、洪水で・地震でクリニックのデータが全部なくなってしまうことも理論的にはありますから。しっかりと自己防衛することも大事ですよね。

 

転居するときには紹介状をしっかりと書いてもらいましょうね。

 

 

デュピクセントの適応年齢が下がるかもしれません?(2022年10月)

先日キャッチしたニュースです。

 

アトピー性皮膚炎の治療薬であるデュピクセントですが、メーカーのサノフィさんから生後6ヶ月以降までの適応年齢拡大を申請したようです。

クリックして221026.pdfにアクセス

まだ、日程については確認できていませんが、もしもこれが通るとなると日本のアトピー性皮膚炎治療が一変するかもしれません。

今までは大人になって、長い湿疹の履歴のある人が対象となっていました。つまり、過去の積み重ねがあったということです。

しかし今回は湿疹が出てから魔もない小さなお子さんということでもあり、治療の効果が今までよりもより早く、高いことが期待できます。

まあ、まだ投与量や投与間隔などの情報が出ていませんので、今後情報を収集していく予定です。

 

当院でもデュピクセントの適応年齢が拡大したらば積極的に治療を行いたいと考えておりますので、院内の体制も順次整えていきたいと思います。

まずは現状できる治療をしっかりと進めて、湿疹を悪化させないようにしていかないとですね。

アトピー性皮膚炎内服治療薬の比較(2022年8月版)

アトピー性皮膚炎内服・注射薬の比較2022年8月版

アトピー性皮膚炎内服・注射薬の比較2022年8月版

 

先のブログに記載のとおり、8月から新規アトピー性皮膚炎の注射剤が開始になりました。

種類も増え、それぞれの特徴も出てきましたので簡単にまとめてみました。

院内で患者さんに配布用の資料ですので、一部文面を省略している部分もあります。

興味のある方はそれぞれのメーカーのWebを見て情報を入手してみてください。

また、当院では外来にて随時相談を行っております。

治療を希望される方は一度外来を受診の上、治療法を検討してみてはいかがでしょうか?

停電時にデュピクセントの自己注射を行う場合の注意事項

地震、結構激しかったですね。11年前を思い出しました。

 

現在東北関東地方を中心に停電が発生しております。

中にはデュピクセントの自己注射を予定している方もおられるかと思います。

 

停電当日、翌日程度であれが常温で保存いただき注射を行うことは可能です。

ご心配なさらないでください。

 

ただし、その次以降の(つまり2週間以降ですね)注射製剤については

処方時に渡された資料よりサノフィさんの問い合わせ窓口を確認し、

そちらに連絡を取ってください。

もしくは処方した薬局にご相談ください。

 

繰り返しになりますが

今日17日の注射については全く問題ありません。

予定通り自己注射頂いて大丈夫です。

“デュピクセント”と”オルミエント”の比較をしてみました

前回の記事でアトピー性皮膚炎の新薬の処方開始のお話をしました。

アトピー性皮膚炎の治療として数年前より”デュピクセント”が使用されておりますが、

それとの関係が気になる方も多いかと思います。

 

私も少し気になっておりましたので、比べてみました。

というのが今回の記事の内容です。

 

オルミエント内服の話2

 

↑リンクを貼っておりますので、印刷か別タブに置いて眺めながら話を聞いていただければと思います。

 

まず基礎的な事項として”デュピクセント”は注射、”オルミエント”は内服という違いがあります。

注射いやだー!という人はオルミエントの方がいいでしょうね。

 

効果ですが、”デュピクセント”と”オルミエント”の通常内服量でしたら大きな差はないと

考えて良さそうです。

ただし、オルミエント減量の場合は効果は少し落ちてしまうでしょうね。

1日おきでしたらもっと落ちる可能性があります(が正式なデータはないのであくまでも推察です)

逆にオルミエントは増量減量が比較的簡単に行なえますので、そちらはメリットかも知れません。

 

副作用です。”デュピクセント”は免疫抑制はありませんが”オルミエント”はあります。

ただし、デュピクセントは眼の周り・中の炎症がかなりの確率で出現すること、

オルミエントの免疫抑制は減量に伴い減らすことができることは特徴でしょうね。

 

使用制限はいずれも中等度から重症のアトピー性皮膚炎と限られています。

こちらは使用希望時に全身のチェックを行い、使用可能か検討を行った上で

投与判断を行います。

症状が軽いときはダメかもしれません・・・ご了承ください。

 

事前検査ですが、影に隠れている感染症が”オルミエント”内服開始で現れることがあるので、

オルミエントの場合は内科での血液検査/胸部レントゲンが必須です。

そちらで問題ないことを確認しない限り処方はできませんからご注意ください。

 

治療期間ですが、どちらの薬も中断は難しいかなと考えたほうが良さそうです。

やっぱりアトピーは手強いのです。

調子が良くなったときは”デュピクセント”でが注射感覚の延長、”オルミエント”では

内服量の減量という手段は取れますが、ゼロにするのは難しいかな・・・

 

受診間隔ですが、”デュピクセント”自己注射に限り3ヶ月に1回でOKです。

院内注射の場合は当然注射間隔ごとに受診必要ですし、

”オルミエント”は現時点では最長で4週間とさせてください

(なお十分なデータが当院で集まった場合には延長する可能性があります)

 

最後にある意味いちばん大事な金額のお話です。

”デュピクセント”と”オルミエント”通常内服の場合は金額はほぼ一緒とお考えください。

なお、オルミエントは減量、投与間隔の延長も柔軟に行なえますので、金額はその分

少なくてすむ可能性もあります。

・・・が、いちばん大事なのは病気がコントロールできることですからね。

調子が良くないのに減量することはあまりおすすめできませんからね。

 

 

ということで簡単に比較してみました。

なんにせよ選択肢が増えるのは良いことです!

治療方法を決める一つの参考資料にしてくださいね。

デュピクセントのペン型注射器が発売されるようです。

11月からとのことでした。

あ、金額は今までのとはほとんど変わりないようですよ。

 

デュピクセントの自己注射の注射器が変わるようです。

いままでは普通の注射器に安全装置がついたような形でしたが、

今後はペン型の製剤が出るようになります。

 

ちょうどエピペンのように

皮膚に強く押し当てると、シリンジが自動的に動作して、勝手に注入してくれるようです。

まあ、速度の設定はできませんので、ゆっくりと注射したいという方には不向きかもしれませんが、

難しい手順が必要なくなるので、簡単にはなります。

 

発売は11月頃を予定しているということで正式な日程はわかりません。

また、電子カルテでの対応が終了次第使用開始になるので、

発売開始即使用開始とはなりませんが、遅くとも年内には使用開始できるかと思います。

 

使用開始と前後して該当者にはアナウンスさせていただきます。

ぜひ検討してみてくださいね。

デュピクセントとコレクチムのコラボが素晴らしい件

最近の知見です。

 

デュピクセントが使用可能になり2年以上が経過し、

多くの方に治療を行うことができるようになりました。

デュピクセントは治療効果の非常に良い薬ではありますが、問題も無いわけではありません。

まずは金額。まあこれは時間とともに下がるのを待つしか無いです。

もう一つは目の周りの湿疹が治らないこと。

顔特に眉毛のあたり、目の周りのまぶたの縁はとにかく時間がかかります。

体の湿疹が徐々に良くなっているのに比べてもどかしいくらいの治癒効果の遅さです。

 

でも、コレクチムが使えつるようになって、顔の湿疹に塗ってもらったところ、

おやおや、結構調子いいですねえ。

という結果になってきました。

 

ステロイドはあまり塗りたくない場所だし、

プロトピックは刺激になるしということで治療の手段がなかなかなかったところに

コレクチムを使用することで治療の効果が出てきた。

 

本当にありがたいことです。

デュピクセントとコレクチムを上手に利用することで治療の幅が広がっていく。

新しいアトピー性皮膚炎の治療の幅が出てきました。

デュピクセントのシリンジが変わります

公式に情報が公開されました。

以前より問題点としてあった、デュピクセントの自己注射器のトラブルですが、

基本的には、注入を人力で行うということが問題でした。

 

今回発表されたのは自動で注入が行われる器材です。

ちょうど糖尿病などにも使用されるようなペン型の器材で、

ぶすっと刺して薬液の注入を行うところまでボタン一つで全自動で行ってくれます。

 

まあ、問題もありまして、注入速度を選べないようです。

つまり、注入速度が高いと、痛みになってしまうということで、

患者さんによっては非常にゆっくりと注入したりと、

注射器型では比較的自由に投与状況を決めることができました。

しかしペン型器材ではある一定の速度のみになります。

なので、人によっては痛みが強くなる可能性が否定できません。

 

ただ、選択肢が増えるのは確実に良いことです。

痛くないので、ゆっくりと自分で注射することもできますし、

怖いからボタン一つで全部済ませてしまう。

と選択することができますので。

 

今後当院にも製剤見本が入ってくると予想されます。

その製剤見本を確認して、

自動注入に変更しても構いません。

また自己注射指導の際にはどちらを希望するのかを選択してもらうことになります。

 

最後に注意点ですが、こちらは処方箋上は別の製品扱いになります。

受診し、処方箋を渡す際に変更することは可能ですが、

注射中に別の器材に変更することは不可能ですので、

ご注意ください。

2020年3月末から4月はじめにかけてのデュピクセントの注射は一時中止となります。

今年の3月末から4月上旬にかけての数日間はデュピクセントの注射は中止となります。

 

年度内の最終注射日程は3月28日土曜日までです。

翌年度の注射開始日程は4月4日土曜日殻となります。

 

ちょうど年度の変わりにあわせて診療報酬改定が行われます。

そのため、多くの事務手続き及び在庫調整が必要になり、混乱が予想されます。

現時点では投与希望者はおりませんので、それにあわせ年度変更時には

注射の一時見合わせを行います。

 

なお、処方箋については通常通りの運用体制となります。

あくまでも院内注射のみの中断とお考えください。

 

よろしくお願いいたします。

 

デュピクセントの「在宅自己注射を推奨」に変更します(2020年2月)

当院のデュピクセント治療についてのスタンスです。

現在デュピクセントは在宅自己注射及び通院注射の双方が可能となっております。

 

今までは注射方法については「希望に応じる」というスタンスでしたが、

今後は注射方法について「在宅自己注射を推奨」という方針に変更することにしました。

通院注射を強く希望されない方は在宅で自己注射を行って頂く形になります。

 

理由は新型コロナウイルス感染症(以下Covid)です。

今後日本では患者数が急増することが予想されます。

普通に市中で感染しうる環境になることも推定されます。

 

そのためにアトピー性皮膚炎の注射を受けに医療機関を受診することですらリスクとなります。

交通機関を使用している中で、待合室の中で、もしかしたら医療関係者から

Covid感染を受けてしまう可能性についても検討を行うべき時期に来ております。

 

そのため、感染リスクを最小限に抑えうる方法としての

在宅自己注射について前向きに考えて頂く必要があると判断いたしました。

 

本当にありがたいことなのですが、デュピクセントは今までの内服治療、

つまり、ステロイド内服、シクロスポリン内服とは異なり、

体内の免疫力を低下させるリスクは少ないとされています。

せっかくそのような画期的な治療法が出てきて使用しているのに、

通院中にCovid感染の追加リスクを背負うことが果たして必要なのかどうか、

検討していただきたいと考えております。

 

そのため、当院では今後当分の間、デュピクセントの投与方法について

「在宅自己注射を推奨する」という方針で治療を行うことにいたしました。

現在通院注射を行ってる方にも上記について説明を行ったうえで

治療法について検討いただくことにいたします。

 

よろしくお願いいたします。