わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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幼児

Twitterまとめ:指先採血で花粉症の検査をしましょう

もう2歳から花粉症の症状が出る子がいますし、診断もしています。

では確定診断をどういうふうに行うか。

血液検査は難しいお年頃ですので、指先採血を行っています。

今回はそんなお話です。

 

Twitterまとめ:赤ちゃんの顔の湿疹にコレクチムを勧めるわけ

Twitterですが、Noteに書くほどではない記事を連投形式で掲載することがあります。

今回はコレクチム軟膏のお話ですね。

生後6ヶ月からコレクチム軟膏がアトピー性皮膚炎に対して使用できるようになりました。

その辺のお話です。

興味がある方はぜひご一読ください。

 

ほっぺたのカサカサが増えてきました。今年ならではの特徴も?(2022年11月)

冬になってきましたねえ。

ほっぺたのカサカサで受診される子が増えてきました。

 

一般的に湿度の下がる冬期間、ほっぺたのカサカサの悪化する子は非常に多いです。

よく見てみると粉を吹いていて、なんとなく色が白っぽく見えるのが特徴なのですが、

今年のほっぺたは白くなくて赤いのが特徴なんです。

ただ触ってみるとカサカサしているんですね。

りんごほっぺといえばそれに近いのかもしれませんが。

 

原因は多分マスクの擦れ、マスクの中の蒸れ。

それが刺激となり、乾燥+軽い湿疹で赤くしているだろうと推測されます。

 

ということは例年よりも症状が少し強いっていうこと?かもしれません。

例年は乾燥だけですから。

つまり痒くなる可能性もそれだけ高くなっているというわけなんですね。

 

早めに治療開始しないと引っ掻いてどんどんこじらせることもある湿疹ということになります。

 

ほっぺたのカサカサ。早めに見つけてしっかりと治療をしてあげたほうが良さそうです。

デュピクセントの適応年齢が下がるかもしれません?(2022年10月)

先日キャッチしたニュースです。

 

アトピー性皮膚炎の治療薬であるデュピクセントですが、メーカーのサノフィさんから生後6ヶ月以降までの適応年齢拡大を申請したようです。

クリックして221026.pdfにアクセス

まだ、日程については確認できていませんが、もしもこれが通るとなると日本のアトピー性皮膚炎治療が一変するかもしれません。

今までは大人になって、長い湿疹の履歴のある人が対象となっていました。つまり、過去の積み重ねがあったということです。

しかし今回は湿疹が出てから魔もない小さなお子さんということでもあり、治療の効果が今までよりもより早く、高いことが期待できます。

まあ、まだ投与量や投与間隔などの情報が出ていませんので、今後情報を収集していく予定です。

 

当院でもデュピクセントの適応年齢が拡大したらば積極的に治療を行いたいと考えておりますので、院内の体制も順次整えていきたいと思います。

まずは現状できる治療をしっかりと進めて、湿疹を悪化させないようにしていかないとですね。

子どものアトピー性皮膚炎の治療選択肢は2歳から増えるのです

今日はアトピー性皮膚炎の治療薬についてのお話です。

ここ数年でアトピー性皮膚炎の治療薬の選択肢が一気に増えました。

現在そのハードルは2歳です。

つまり2歳になると一気に選択肢が増えるんですよね。

 

現時点でのアトピー性皮膚炎の治療の選択肢とその年齢です。

0歳からOK

保湿剤

ステロイド外用剤

2歳

プロトピック軟膏

コレクチム軟膏

モイゼルト軟膏

12歳

リンヴォック錠(内服)

サイバインコ錠(内服)

13歳

ミチーガ注(注射)

15歳

デュピクセント注(注射)

オルミエント錠(内服)

※内服、注射剤についてはある一定以上の症状の方のみ投与可能です

 

つまり、2歳までは炎症を抑えるのはステロイド一本槍で行く必要があるのですが、

2歳を過ぎるとそれ以外の選択肢が一気に増えるということです。

また、こちらの外用薬はステロイドではありません。

ということはステロイドの長期投与に伴う皮膚の菲薄化や色素の抜け、多毛といった

副作用もないということになります。

 

もちろん薬というのは必要に応じて使用するものですから、これをもって

ステロイドは一切使用しなくて良くなったということではありません。

ステロイド以外の薬にも欠点や弱点はありますからね。

ただ、多様な薬をうまく使い分けることによってステロイドの使用量は減らせるのではないか。

などと考えています。

 

2歳になったらアトピーの塗り薬、どう選んでいくかと一度検討みる必要がありそうです。

冬の乾燥肌が始まったようです(2022年10月)

今日の外来、小さなお子さんのお久しぶり受診が多かったです。

 

乳児期には一年中乾燥傾向のある子どもたちも年齢が上がってくると

皮膚がしっかりとしてくるので夏場は湿疹がなくなります。

ただ、秋冬には湿疹の悪化が見られるようになるのですが、

どうもここのところその悪化が多く見られるようになってきました。

 

この季節に湿疹が悪化するのは普通にあることですので、

まずは対処することを考えていきましょう。

 

早めに受診。早めに治療開始。

大事なポイントですね。

 

汗疹(あせも)のタイプ別分類と対処法

今回は前回のお話の続きです。

予告のとおり、汗疹のタイプ別分類とそれぞれの対処法についてお話をしていきましょう。

 

まずは注意事項です。

こちらのタイプ別分類は正式に専門家の間で認定されたものではありません。

わかばひふ科クリニックでの患者さんの症状から大雑把に分けたものになります。

ご注意ください。

 

ではタイプ分けを始めてみましょう。

 

汗疹のタイプですが、大きく分けて3つに分けることができます

1)赤ちゃんの汗疹

2)子どものかゆい汗疹

3)子どもの痒くない汗疹

です。

 

分け方が大雑把ですか?

年齢で分けられないか?

いえいえ、それは難しいものがあります。

乳児期、幼児期のそれぞれの汗疹はそれぞれオーバーラップしますので、

くっきりきっちりと分けることができないのです。

なので、大雑把な傾向として見ていただけると良いかと思います。

 

1)赤ちゃんの汗疹

まず赤ちゃんの汗疹についてお話をしていきましょう。

赤ちゃんの汗疹の特徴はその発生時期と発生部位です。

まず発生時期。実は年中、いつでもでます。

真冬に出ることもあります。意外に多いですよ。

もちろん夏にも多くできます。

次に発生部位。

他のタイプの汗疹とは異なり、関節部分にはできることが少ないです。

一番多いのは胸部腹部、ついで腰背部、陰部など。

躯幹のほうが四肢よりも多く出現する傾向があります。

また最大の特徴ですが、すぐできるがすぐに引っ込む。

痒みが無いというのは症状の特徴になります。

ちょうど蕁麻疹のようにも見えることがありますね。

 

上記のような特徴をもちますので対処方法もそれに合わせてとなります。

基本的にはかゆみ止めやステロイドは積極的に使用する必要はありません。

洗い、流し、乾かして冷やす。

それだけで十分に抑えることが可能なのが特徴です。

(ステロイドを塗っても抑えるのは可能なので、無用とまでは言いませんが)

引っ掻いてこじらせることもありませんので、悪化もあまりありません。

びっくりはされるのですが、治療として怖い病気ではないのが特徴です。

 

 

2)子どものかゆい汗疹

汗疹の中で最も厄介であり、こじらせる可能性があるのが

子どものかゆい汗疹です。

一般的には2,3歳位から出るかと思います。赤ちゃんにはなぜかありません。

発生部位は一般的に汗疹としてみなされる関節の内側部分。

特に頸部、肘、膝の3箇所が最多です。

それ以外にも脇の下、鼠径部、おむつの中などに出現します。

また発生は夏場がほとんどです。

前項との大きな違いは発生部位にもありますが、とにかくかゆいこと。

引っ掻いてしまい、汗疹を悪化させることもありますし、

ときにとびひになったり、ヘルペスの二次感染を起こしたりと

手こずることがときにあります。

また症状が引くまでには数日が必要になることも赤ちゃんの汗疹との

大きな違いです。

言ってしまえば赤ちゃんの汗疹が蕁麻疹に近いのに対して、

子どもの汗疹は湿疹に近い状態と考えられます。

 

治療についてですが、痒くなる以上積極的に行うべきでしょう。

特に二次的なトラブルの発生率を下げる目的もあります。

ステロイドなどのかゆみ止めの塗り薬を積極的に使用しますし、

必要があればかゆみ止めの飲み薬を併用することもあります。

ガッチリと治療を行い一気に症状を抑え込むことを推奨します。

 

 

3)子どもの痒くない汗疹

こちらの汗疹もときに目にすることがあります。

しかし当初から痒くない汗疹として出現するわけではなく、

汗疹が痒くない状況に変化していくと考えたほうが良さそうです。

したがって、発生部位はかゆい汗疹と同じような状況になります。

 

症状は帯状に存在しているかさぶた、もしくは白い発疹です。

当然痒くありませんので、引っ掻いたりいじったりしている様子はありません。

治療方法は逆に厄介です。

基本的には痒くない汗疹については、放置を推奨しています。

もとは痒い汗疹でしたが、痒いときと同様の治療は却って治りを遅くします。

したがって、ステロイドなどの塗り薬は禁止となります。

乾燥し、枯れて剥がれていくのを待つのが一番の治療法です。

 

では痒くない汗疹とは一体どのような状況なのか?

実はこれは感染症に近い状況です。

ちょうど、とびひのかさぶた、マラセチア毛包炎の白いぶつぶつに近いものと

考えても良いいかもしれません。

なので、ステロイドを塗ることにより却って悪化してしまうと考えられます。

だから何もしないのが一番だったりするのです。

 

 

似たような発疹。しかしそれぞれの形は全部異なります。

したがって全てに万能な治療法というものはありません。

それぞれの汗疹の形を見て、どのような治療法が有効なのかを推測しながら

治療法を組み立てていく必要があるのです。

 

たかが汗疹、されど汗疹。意外に奥が深いのが汗疹だったりするのです。

またまた手のひらが赤くなる発疹が増えてきました。(2018年2.3月)

寒さも徐々に和らいできた今日この頃ですが、

また子どもたちの手のひらのあかみが出てきたようです。

まだ頻度はそんなには高くないようですが、注意喚起のために記事にすることにします。

 

手のひらの赤みということで今回も多分ウイルスだろうなと思ってみています。

しかし昨年夏から秋に流行したものと少し異なるのは

・あまり痒くない

・足の裏には症状が出ていない

んですよね。

なので、実は昨年のものとはまた微妙に異なるウイルスが原因なのかもしれないです。

 

その他の特徴は概ね昨年と同じです。

・良く見られるのは幼児特に幼稚園前。

・全体をみると、幼児から小学生くらいまで。

・まず手のひらが全体的に赤くむくんでくる。

・かゆみはあったりなかったり。どちらかと言うと無い子が多い。

・その時の直近には何も思い当たる原因は(当然ですが)ない。

・徐々に萎れてくるが、その後一皮むける。

・最終的に萎れた皮膚が元にもどる。

・経過は全体的に2-3週間程度。

・症状が出る2-3週間前には風邪を引いたり、体調を崩したことがある。

こんな感じです。

 

今回も原因は全身性のウイルス感染症でしょう。

ウイルスの検査をしてもまず出ないので、通常は経過を見る形になります。

 

これからも増える可能性はありますかね。

注意してみて行く予定です。

 

足の先の湿疹が増えています

ここ何日か、同じような症状で受診された子がいたので、注意喚起も兼ねて記事にします。

 

赤ちゃんから、よちよち歩きの子ですが、結構足の指先に湿疹をつくって受診されます。

亀裂まで行かない、皮一枚の剥け。表皮剥離と呼びますが、

そんな症状は両方、どちらかというと利き足に強く、

親指>人差し指>中指

とつくってきます。

 

これ、洗い方が足りないと出ることがあります。

 

どうしても歩くようになった子を洗う時には立ったまま洗うことが多くなります。

すると、足の指の洗い方が不足してしまうのです。

 

そのために湿疹ができるというわけです。

対処は簡単。洗うこと。

意識して洗ってあげてください。

きっとすぐにきれいになりますよ。

 

今回は足のお話でした。気をつけて洗ってね。

下の娘の爪が腫れた話

そろそろ3歳になる娘の爪の回りが腫れました。

 

ああ、まあ、あることですね。と皮膚科医は冷静です。

 

というのも、コレくらいの年齢では時に見られる症状だからです。

 

原因は爪の反り返り。スプーンネイル(匙状爪)と呼ばれる状態が原因です。

そっくり返っている爪の回りには変な力がかかります。

特に一杯遊んだ場合にはそうなることが多いようです。

それで爪の周囲には小さな傷ができ、そこからバイキンが入るというわけ。

またバイキンの侵入口がもう一つありまして、

爪のガジガジ。つまり先端部の不整形部分。

そこの隙間からバイキンが入り炎症を起こしてしまうのです。

 

そんなわけで、幼稚園前の子には時々爪囲炎が起きますよ。

というお話でした。

ウチは治療を開始。抗生剤を1日から2日くらいのむと簡単に引きますので、

もしも心配な方は皮膚科を受診してみると良いかもしれませんね。