わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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2017/3/14
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手足口病、爪の変化が出てきました(2024年8月)

今回も手足口病のお話です。

 

先月にも簡単に説明しましたが、手足口病の今年の流行は爪に影響が出るパターンのようです。

実際に外来でもそのようなケースに遭遇してきました。

 

手足口病はいくつかの種類のウイルスが原因となり発生します。

その中でもコクサッキーA6型を原因とする手足口病は、発生してしばらく立った後に

爪に影響が出ることが以前から知られていました。

またコクサッキーA6型手足口病はその他にもいくつかの特徴が知られています。

 

そして、今年の手足口病はどうもこのコクサッキーA6が原因ではないかと症状から考えられてきました。

そうすると一つのポイントとして爪の脱落が起きるのかということになります。

この反応は感染してからしばらく立って、概ね1ヶ月ぐらい経過して出現するのですが、

最近の外来でこのような変化が出た方が出現してきましたよ。というお話です。

 

つまり、予想の通りのウイルスの感染が原因となるわけです。

 

 

ではこの爪の変化はどのようなことが起きるのか?

まず、爪の一部が浮いてきます。爪の中途から丸い形の白く濁った爪が出てきます。

実はこれは爪が皮膚にくっつかずに浮いている様子を反映しているんですね。

また、爪の根元が同様に白く濁って浮いてくることもみられます。

こちらは同じ反応が爪の根元で起こっている様子。

そして、それが爪の伸びと伴い、かぱかぱ浮いてきます。

途中で浮いた爪は側面まで浮いている状態が拡大し、どちらかの端だけで爪がくっついているようになりますし、

根本が浮いた爪は、先端部だけでくっついているように見えます。

そして最後に爪を何処かに引っ掛けた拍子にポロリと落ちる。

という流れで症状が出てきます。

 

その後は、何事もなかったかのように新しい爪が生えてくることがほとんどなので心配はいらないのですが、

爪がポロッと行ったらそりゃあびっくりしますよねえ。

 

 

対応は…残念ながらありません。

一度浮いた爪がもとに戻ることはありません。なので、剥がれるのを待つ形になります。

なので、どれだけ良い状況で剥がれるかという状況になります。

浮いている爪を引っ掛けて剥がして出血するというのが一番良くないパターンですので、

引っかからないようにあらかじめ爪を切って整形して引っ掛けないようにすることもよくあります。

あとは段差をジェルネイルで埋めるとかですかねえ…

 

コクサッキーA6型の手足口病はこのように終わってからしばらく立ってから爪の症状が出てくるので

いやらしいんですよねえ…

今年は注意が必要ですね。

という話でした

 

日焼けかと思ったらりんご病でした…(2024年8月)

というケースを複数経験したので、簡単に解説します。

 

日焼けとりんご病。実は合併して出ることがありまして。

特にりんご病の顔や手足の発疹の出現のきっかけになるのは

陽に当たることだったりします。

(なお、ストレスや寝不足も同様に原因になるのですが、

今回の話の趣旨とは変わるので割愛します)

 

ではひやけとりんご病の発疹の出方はどのように違うのか?

まず顔から

・日焼けの主体である、鼻の頭、おでこにはりんご病では症状はでない。

・下顎、口の周りにもりんご病の症状は出ない。

・日焼けするときは唇もがさがさになるが、りんご病ではきれい。

次に体の方も

・首の後ろにはりんご病では症状が出ない。

腕についても同様に

・日焼けはベッタリとした赤み。りんご病は網状の赤み。

・りんご病では手の甲に赤みが出ることはあまりない。

ですね。

 

理由としては日焼けは露光部に照射量に比例して症状が出るのに対して

りんご病は出る部位が決まっていること、特に腕足では網状に出ること

の違いがあります。

りんご病の赤みがなぜ出現するのかはわかっていませんが、

ウイルスが壊れたあとの欠片によるアレルギーと考えられています。

そのため血管の位置に合わせて症状が出てくる可能性があります。

 

確かにどちらも日にあたったあとに症状が出るのが特徴ですが、

日焼けとりんご病の発疹は細かく見ていくと少し違うことがわかるかと思います。

ただ、パット見ではわかりにくいかもしれませんね。

もしもどちらかわからなくて気になる方は一度皮膚科にご相談ください。

クロックスが原因の足の皮むけ?

という例を毎年経験するので、簡単に解説をしてみましょう

 

足の裏の皮むけを理由に受診される患者さんが毎年夏に見られます。

幼稚園児から小中学生くらいまでかな?

もちろん大人も多いのですが、大人の場合は水虫。

でも子供の場合は少し話が異なりまして。

その原因、実は汗なのですよ…

 

もちろん水虫の検査はしますが、水虫はいません。

ではなぜ皮がむけるかというと、汗っかき。

その汗が足の皮をふやかして皮むけを作るのです。

ではなぜ汗がたくさん出るのか?

おおもとの原因は夏だから。

なのですが、もう一つ理由がありまして。

 

それがクロックスをはじめとする靴なのです。

ゴムやビニール底の靴が原因です。

 

つまりスニーカーのような布や革の靴と異なり、

吸水性・吸湿性が一切ありません。

なので、汗をかいたその汗が靴の裏にそのまま残り、

皮膚の方へと再度浸透します。

そのために皮膚がふやけてしまい、結果として弱くなり剝けてくる。

という現象が起きるのだと考えます。

こういう子にはスニーカーを履くように、靴下をはくように指導すると

症状が良くなることも多いので、たぶんそうなんだろうなあと思っています。

 

勿論水虫は考える必要があるので、

心配な方は一度皮膚科を受診してください。

検査して有無を確認しますので。

 

足の皮むけが気になる方はまず足元のチェックをしてみてはいかがでしょうか?

 

アトピー性皮膚炎ですが、水泳教室に通わせてもいいですか?

という質問をときに聞くのですが、

答えは

「まずはやってみましょう。ダメならその時考えましょう」

になります。

なぜか、そこについて解説していきます。

 

アトピー性皮膚炎、別にスポーツをやってダメというわけではありません。

ただ状況によって湿疹が悪化することが有るというだけの話なのです。

悪化要因は人によって異なります。

その悪化要因とスポーツとの相性になってくるんですね。

なので、それを事前に判断することは正直むずかしいのですよ。

 

したがって、結果として

・まずやってみる

それで問題なければ継続する

ダメなら対応を考える。

色々対応してそれでもダメなら中断する

という流れになることが多いですね。

 

ただ今までの経験からするとダメでしたというケースは非常に少ないのです。

だから、本人がなにかしたいというのであれば、まずやらせてみていいと思うんですよね。

 

まあ、走りながら考えましょうの精神で進めていくのが良いんじゃないでしょうかねえ。

大きくなる頃にはアトピーの治療がもっと進歩して問題なくなっている可能性もありますしねえ。

 

というお話でした。

武蔵野市:新型コロナウイルスワクチンの任意接種医療機関が公開されました

リンクはこちらです。

 

武蔵野市の新型コロナウイルスワクチンの接種可能医療機関が公開されました。

市民からの問い合わせがあり、健康課がまとめてくださったのです。

うちも含め、結構ありますよ。

 

接種希望の方はそれぞれの医療機関にご相談くださいね。