わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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わかばひふ科クリニック院長野崎誠(皮膚科医)及びスタッフのブログです。

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2017/3/14
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2023/1/3
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水いぼ取りの優先順位

今回は水いぼのお話です

 

 

水いぼ、ウチで取る場合には麻酔のテープを渡されるかと思います。

1回につき12個分をお渡ししているのですが、こちら細分化は厳禁です。

逆に痛み止めの効果がなくなってしまいますので。

なので12箇所の水いぼに貼る形になるのですが、どれを優先して貼っていけばいいのか?

というのは質問をされるところであります。

今回はその回答をしていきたいと思います。

 

水いぼ取りの基本的な考え方は

「増やしそうなものから取る」というものです。

つまり、今後数を拡大させる可能性の高い水いぼを優先的に取る必要があります。

では今後数を増やしそう=子供を生みそうな水いぼはどんなのかというと、まず、

1)白いみずいぼ

です。

水いぼには白い水いぼと赤い水いぼがあります。

赤いのは炎症の赤。つまり炎症が起きているのと起きていないのはあります。

炎症が起きている赤い水いぼは実は今後なくなっていく水いぼです。

自分の身体の免疫が対応し始めていますからね。なので、優先順位は下がります。

最優先にするのは白の、自分の身体の免疫は反応していない水いぼになります。

なので、色で言うなら白→赤の順に取るようにしましょう。

もう一つの判断基準は

2)大きいもの

です。大きいということはつまりその中にある水いぼのウイルス量が多いということですね。

なので、今後周りに広げる可能性があるということには注意が必要です。

逆に小さいのはウイルス量が少ないと思われますから優先度は下がります。

 

以上を考えると、取る順番は決まってくるでしょう

最優先は

1)大きくて白いみずいぼ

ついで

2)小さくて白いみずいぼ

3)大きくて赤いみずいぼ

4)小さくて赤いみずいぼ

となります。

 

場所については優先度は高くないです。

どこからとっても良いです。

ただ上の原則のとおりのほうが治りは早い印象があります。

一つの場所をまとめてではなく、全身の水いぼの中で感染リスクの高いものから順番に取っていく

そのようにするとよいかと思われます。

秋の季節の変わり目が始まりました?(2024年9月)

今回はアトピー、乾燥肌のお話です。

 

 

今年の秋の乾燥肌の季節、始まったかもしれません。

というのもここ数日乾燥肌の悪化傾向を指が感じるからなのです。

 

今までの経験ではだいたい9月下旬くらいに目立ってくるのですが、

今年は早いですねえ。

ただ気がついていないだけだったと言われるとそうかも知れないのですが。

 

乾燥肌は一般的には湿度の低下とともに悪化していきます。

印象として「一日の最高湿度が50%を下回ったら」乾燥肌が悪化するという印象を持っていたのですが、

どうも「一日の最低湿度が50%を下回ったら」乾燥肌が悪化する子が出始めるというのも

今年の印象として受けるのです。

ここ数日朝夕の気候が良くなっていますがそれが乾燥肌の始まりかもしれません。

ただまだ夏の勢いも残っているでしょうから今後数週間は夏の秋のせめぎあいが有るのかもしれません。

紆余曲折はありそうですが、湿度にも注目して乾燥肌の治療を進めていくことにしましょう。

そして早めに受診して早めに治療をしたほうがかゆみは抑えられますよというお話でもありました。

院内の電話をAI化していきます。

今回は一般的なお知らせです。

 

 

今月から院内の電話をAIを利用した電話に切り替えています。

順次診察券の電話番号も切り替わりますので、情報の更新をお願いします。

 

電話ですが、便利な半面色々と問題が起きていました。

特性上仕方ないのですが、受付が忙しいときに無遠慮に電話がなり、

その対応をするので、更に人手がなくなるということもありました。

また回線が1本しか無いのでそれが何らかの理由で塞がってしまうと、

他の方が電話できないという問題もありました。

 

今回の電話対応はそれぞれの内容について振り分け、

必要に応じてSMSで情報提供を行う。

必要に応じて内容を録音していただき、こちらから折り返し電話をかける

という形になっております。

 

ご協力をお願いいたします。

気温が下がってあせもになる?(2024年9月)

今回もあせものお話。

 

 

9月に入って気温が下がってきましたね。

朝夕の環境がだいぶ快適になった気がします。

ただその快適な環境があせもを呼ぶというお話もありまして。

 

その原因は何かというとエアコンとの複合作用です。

今までは気温が高かったからエアコンをしっかりと夜間も使っていました。

ただこれから朝夕気温が下がるので、エアコンを止めました。

ということも起きると思います。

実はコレが良くなくてですね。

エアコンを一気に止めてしまうと夜間から深夜の室温が結構上がってしまいます。

そのために汗をかいてしまう

そしてあせもを作ってしまう。

という状況になってしまうのです。

 

この時期のエアコンの使い方は難しいのはわかるのですが、

一気に止めるということはしないで、徐々に弱くするというような使い方が大事かと思います。

 

極端に走るのは良くないんですよ…

 

今週あせもが多かった理由(2024年8月)

今日はあせものお話。

 

いやあ、今週はあせもが多かったですねえ。

ということでどうしてそのようなことになったのか簡単に解説します。

 

まず要因の1点目は台風ですね。

台風は南から湿った空気を連れてきます。

今回の台風10号でも東京にやってくる雨雲は常に南からでした。

そして雨を降らせたわけですが、もう一つの特徴として湿度もつれてきました。

常に、一日中、湿度100%です。まあ室内はまだましかとは思いますが、夏の晴れの日よりも明らかに湿度は高いです

ということは汗はずっと蒸発できずに皮膚の表面に滞留します。

そのためにあせもを生じる結果になりました。

 

要因の2点目は新学期です。

まあ、学期前からかもしれませんが、スキンケアのレベルがどうしても落ちてくるんですよねえ。

そして新学期が始まると一気に下がる。

という現象が発生します。

今日の外来でも「忙しくて朝のシャワーが出来ません」という声を何度聞いたことか。

当然汗を流すことができないので、汗が皮膚の表面に滞留する時間が長くなります。

そのためにあせもが生じる結果になりました。

 

 

あせもの要因は汗であることがご理解いただけるかと思います。

ではあせもの悪化する要因は何かというと、汗の量と汗の付着時間です。

 

それが今週は、台風で汗の量が増える。

そして忙しくてシャワーが出来なくて汗の滞留時間が増える。

結果として汗疹が一気に悪化するというケースが発生したようです。

 

一般に夏休みの後半はあせもの頻度が下がってくるものですが、

今週は気候的な要因と社会的な要因が悪い方に組み合わさった結果として

あせもの子が多く受診することになったようです。

 

ちょっとしたことで皮膚は大きく変化するんですよねえ…

実に興味深いのです。