わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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病気の話

パンツを履かないで寝るのもアリです

えと、タイトルが刺激的かもしれませんが、

子供の話ですよ?

 

幼稚園児から小学生にかけてですが、

ふとももの付け根から腰・おしりにかけての湿疹を作る子が多くいます。

その原因は何でしょうか?

 

大きく分けて汗と擦れです。

汗は言うまでもなく夜間にも出ています。

その汗がずっと残っていると湿疹になります。

そういう子に聞いてみると、朝パンツを変えないんですよね。

汗の刺激、ホコリの刺激がずっと付着して湿疹になってしまうわけです。

 

もう一つの擦れの原因はパンツ・ズボンです。

布の縫い目の部分が盛り上がってしまい、それが刺激になってしまう。

なので、よく見ると縫い目の部分に沿って線状に湿疹が出ていることがあるんですね。

 

ではどうすれば解決するのか。

洗う、流す、着替えるなどの解決策もありますが、もう一つの解決策があります。

そうです、パンツを履かないことなんです。

パンツを履くと、その布で擦れてしまう。

パンツに汗がたまって刺激になってしまう。

だったら履かない。

というのもアリだったりします。

 

まさか。と思う方も多いかもしれません。

でもね。この方法結構有効ですよ。

実際に効果のある子もいますから。

 

もちろん朝にはパンツ履くように指導していますよ。

流石に学校にノーパンで行けとは言えませんから。

 

このような一見常識はずれのような方法でも

実はスキンケアの一つの形として有効だったりするんですね。

もちろん、ひとは選びますよ。大人に言ったら一歩間違えばセクハラになりますしね・・・

子供のパジャマを切り替えるのはいつからにすべきか?

少しずつ秋も深まっていく毎日ですが、

ときに聞かれるのがこんな質問です。

少し考えてみましょうか。

 

といっても、一律に考えることは難しいので、いくつかのパターンに分けてみましょう

1)自分で洋服の脱ぎ着ができる年齢

2)自分で洋服を着替えることができないが、ある程度自由に動ける年齢

3)まだ自分で動けない年齢

という3つの区分に分けてみましょう。

 

まず1)から。

概ね3-4歳以降といったところでしょう。

まあ、自分で洋服の選択ができるかという判断も必要になるので、大雑把な区分ですが、

結論は

「放っておく」

で十分です。

寒かったら自分で温かいパジャマを選びますからね。

寒そう?自分で選びますから大丈夫。

まあ、毎日布団にくるまっているようでしたら、暖かいのにするように

声をかけてあげても良いかもしれません。

大汗をかいていたり、布団をけとばして寝ているようでしたら

そのままでも全然問題ありません。むしろ厚着の害が出てしまうでしょう。

 

次は2)です。より小さな年齢の子ですね。

概ね1歳くらいからと言うことになります。

この年齢の場合、親の介入がある程度必要になります。

パジャマの選択ですが、まず布団をかけて様子を見てみましょう。

蹴飛ばさないのであれば、少し厚手のパジャマに変えてあげても良いかと思います。

蹴飛ばしているときは少し様子を見てあげましょう。

途中で布団に潜り込むときは厚手に変更。布団を蹴飛ばしたままのときは

そのままのパジャマで問題ありません。

暑いときには布団をけとばす。寒いときには布団に潜り込むという行動を

無意識のうちにしていますので、そんなに心配は要りません。

布団に潜り込む=寒いかもしれない。と考えて大丈夫です。

 

最後に3)のパターンです。大体1歳くらいまでですかね。

実は一番むずかしいのがこの年代です。

暑い寒いの判断が難しいんですね。

一つの基準は少し薄めにするということ。

親と同じ枚数、同じ布団のときには子供は絶対に暑くなっています。

なので、基本マイナス1枚くらいでも十分です。

あとは暑いかどうかの基準はすぐに寝入ってくれるかです。

暑いときはぐずってしまいます。で、なかなか寝てくれません。

暑くなければすぐに寝てくれます。

寝入りばなに子供がぐずっているときにはまず布団を1枚剥がしてください。

それですやすや寝るようでしたら少しパジャマが暑いんですね。

もう少し薄手のものに変えてあげるようにしましょう。

すんなりと寝てくれるときにはパジャマの暑さはそれで十分です。

 

その子の性格や、面倒臭さとの兼ね合いもあるので、この問題は少し複雑になることもありますが、

概ねこのような考え方で良いかと思います。

 

これからの季節のパジャマ問題ですが、こんな形で考えてみてはいかがでしょうか?

悪天候が指先を救う(2018年10月)

今年の指の湿疹は皆さんなんとなく調子良いですね。

よくよく考えてみると気候天候の影響があるようです。

 

指先の湿疹の悪化因子は言わずとしれた外遊び。

多くは砂遊びですが、それ以外にも雲梯等があるようです。

また、学校行事による手荒れというものがありまして、

例えばイモ掘りとか、あとは運動会ですね。

 

ここ数週間は運動会シーズンです。ということは運動会の練習で

手指がホコリまみれになり、湿疹が悪化するパターンが多く見られるのですが、

毎週末のようにやってくる台風のために今年はなかなか屋外での練習ができず、

屋内で練習することが多いようです。

で、結果として手や指の湿疹が抑えられているという状況にあるようです。

 

本当に皮膚の湿疹とは社会・環境に大きな影響を受けるんですね。

そろそろ保湿剤も冬支度を始めましょう

秋です。しかし本日は寒いですねえ。

最高気温20度を切っていますか・・・

 

さて、秋になってきたので、そろそろ保湿剤の変更を始めております。

今までは保湿効果は少し劣りますが塗り伸ばしの良いローション基剤を中心に

処方していました。

 

しかしそろそろ乾燥も強くなってきましたので、少しずつクリーム基剤に

保湿剤を切り替えていく予定です。

現時点では特に乾燥の強い子を中心に一部の子のみ変更していますが、

今後徐々に切り替えを進めていく予定です。

 

もしも、クリーム基剤に早期切り替えを希望される方は

一度外来に受診ください。そのときに相談していただければ

一気に切り替えることも可能です。

 

本格的に乾燥が始まる前にしっかりとした保湿剤で予防をしたいという方は

一度相談してみてくださいね。

 

秋のとびひが増えています(2018年9月)

どうもここのところとびひの患者さんが増えているような印象があります。

秋なのに・・・

と思っていたのですが、よくよく考えるとまだとびひの季節なんですね。

 

例年と異なり、今年のこの季節は雨が多いのが特徴です。

なんとなくいつもジメジメしている。

そうです、その環境こそがとびひを呼んでいるのです。

 

とびひは細菌による感染症です。

つまり、高温・多湿の環境で爆発的に増殖します。

 

ではこの高温環境とはどのくらいの温度か?

概ね最高気温で25度以上です。今までの経験からするとこれ以上で

一気にとびひの患者さんが増えてきます。

実はまだ気温の条件はとびひにとって「高温」な環境だったりするのです。

では多湿とは?雨の降っている日の湿度は十分に多湿環境になっています。

 

そして、もう一つ。スキンケアの問題があります。

「秋になったので」シャワーを止めてしまう子が多いのがこの季節の特徴です。

シャワーは細菌の増殖を抑える効果がありますので、

シャワーをやめることで結果的に細菌を増殖させる手助けをしてしまうのです。

 

そのため、この季節にかえってとびひの患者さんが増えてしまうという

不思議なことになるのです。

 

まだまだとびひには注意が必要な日が続きますね。

冬がはじまるよ(2018年9月)

そういえば、昔そんな歌があったような気がしますが。

 

最近の外来で赤ちゃんの新患さんが増えてきました。

また、少しずつですが乾燥肌で受診される患者さんが増えています。

 

季節的にみて、今年は秋が早い印象があります。

この調子で行くのかイマイチ読みきれませんが、冬の乾燥も早く出てくる可能性があります。

特に今年は8月下旬に一時的に湿度がガクッと下がったので、油断は禁物です。

 

保湿剤、しっかりと塗るようにしてください。

夏は少しサボっていても問題のなかった子が、同様のやり方では冬にはパサパサになっています。

保湿剤をしっかりと頻繁に塗ってあげたほうが良さそうです。

顔のプロペトも同様です。

今まで以上に頻繁に塗ってあげましょう。

常にベタベタしている状態が理想です。

 

これからの冬をしっかりと準備して乗り切りましょう。

あ、準備は早いほうが絶対にいいですからね。

急に寒くなった日に考えるべきスキンケア(2018年9月)

秋雨の季節になりました。

三寒四温とでも言ったら良いのでしょうか。気温が毎日安定しません。

そのようなときにどんなスキンケアを考えればいいのでしょうか?

少し見てみましょう。

 

この時期に問題になるのは急に寒くなったときです。

気温は一気に低下します。

したがって厚着を進めることは大事なんですが、

まだ汗をたくさんかくような体の状態は続いています。

したがって、寒いのに汗をかいているわけですね。

なお、ベッタリしているのは汗の水分が蒸発したためです。

パット見た感じ汗が出てないからと言っても油断は大敵。

その汗の中の成分は接触しているので意外に汗疹になりやすいんです。

だから本当はシャワーはまだしっかりとしてあげたいところです。

特にこんな寒い日には少し暖かめのシャワーの水量を多くして

一気に汗を吹き飛ばしてしまいましょう。

しかし流し過ぎは厳禁です。

暖かくしすぎると深部体温が上がってしまい逆に汗を書いてしまいます。

程々に流して程々に温めてください。

 

次に気をつけるべきは気温と湿度の管理です。

気温は低くなっていますので、しっかりと適温まで上げることを考えるか、

洋服を1枚増やすかを考えてみてください。

エアコンについては単純に暖房の使用を開始しても大丈夫です。

もしも気温が上がりすぎることが心配でしたら

除湿をかけつつ設定温度を高めにすると良いでしょう。

(気温が上がることによる不快感を湿度を下げることで相殺することができます)

湿度についてはそんなに低下することはありませんので、

そのままで良いかと思います。

むしろ少し高くなることが多いので、除湿を少し進めるくらいで良いかと思います。

洋服ですが、子どもたちは寒がっていないこともありますので、

その時はそのままで構いません。しかし寒そうなときは薄手の羽織ものを用意すると

良いでしょう。そして状況に応じて脱ぎ着できるようにすると便利かと思います。

 

これから徐々に秋も深くなってきますが、

スキンケアと環境管理をしっかりとすることである程度は乗り切ることができます。

しっかりとケアをしてあげてくださいね。

手足が赤くなる、ウイルス性発疹が流行しています(2018年9月)

ここ最近のお話ですが、

どうも手足が赤くなるウイルス性発疹症が流行しているようです。

 

今回のウイルスのパターンは赤みです。

手のひら、足の裏が全体的に真っ赤っ赤になり、全体的にむくんだ形になります。

耳たぶも左右同様に赤みとむくみが出てきます。

 

経過は過去の例をもとに考えると概ね3週間から1ヶ月位です。

1週目:赤くなり、腫れた状態になる

2週目:赤みは改善。腫れも改善する。

3週目:赤みは消失するは皮膚がガサガサ、しわしわになる。

4週目:しわしわも消失する。

という流れを取ることが多いようです。

 

今回もそんな形でのウイルス性発疹性が出ているようです。

皮膚に対しては大きな影響はありませんが、風邪そのものが気になる方は

小児科をしっかりと受信するようにしてください。

とびひには創傷被覆材とカットバンは使わないようにしましょう

あまり推奨はしていません。

そのココロは悪化するから。

 

まずとびひはなぜ起きるのかを考えてみましょう。

原因は細菌です。

細菌の出す毒素が皮膚の細胞の接着を溶かしてしまい、

結果的に皮膚が溶けて剥がれてしまう症状が出てしまうのです。

 

ですので、皮膚の表面の剥がれや剥けに対して

創傷被覆材を使用することで逆に温暖・湿潤環境が

形成されてしまい、逆に細菌の増殖が起こってしまうという

問題が出てしまうのです。

(被覆材の使用説明書にも同様の記載があるかと思います)

 

同様にカットバンもあまりおすすめはできません。

問題になるのは粘着剤の部分です。

この部分に細菌の感染が起こり症状の拡大が進んでしまうという

事態になるのです

 

したがって、とびひに感染したときには「蒸らさない」「ふやかさない」が

鉄則となります。

とびひの症状の部分はあえて隠す必要はないのですが、

隠したい場合にはガーゼを貼って紙テープで留めてあげる

というのはベストの対応の用に思えます。

隠すときには通気性は保つこと。ですね。

運動会の前には足裏のイボの治療は行いません(2018年9月)

さあ、秋です。運動の秋の季節がやってきました。

そして、児童・学生の皆さんは運動会の季節がやってきました。

最近は春に運動会を行うところも多いようですが、まだまだ秋に運動会が来るところも多いかと思います。

 

その運動会についてのお願いです。

運動会の前1週間は、足裏のイボの治療は中断してください。

 

というのも、イボの処置後に水ぶくれになり、それが剥がれることになると、

それがすごく痛くなってしまうんです。

また、運動をすることにより、処置をしたあとのイボはより水疱になりやすくなってしまいます。

 

したがって、運動会の直前にイボの処置を行うことで逆にトラブルの頻度を上げてしまうことになりますので、

イボの処置はその時期は控えておいたほうが良いでしょう。

 

ということでイボのお話でした。