わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

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漢方薬でお腹の中が青くなる?

よく言われることですが、

漢方薬には薬のアレルギーが出ない。

あ、それ、都市伝説ですから。

副作用の報告もいろいろありますよ。

今回はそんなお話です。

 

私も漢方薬を処方することは多くは無いのですが、そのなかに独特の副作用があります。

それが「腸間膜静脈硬化症」です。

え?聞いたことない?

それもそのはず、漢方薬の中でも、特定の成分を長い間飲み続けて始めて起きる副作用ですから。

 

原因や発生するメカニズムは良くはわかっていません。

でも、発症した人に共通している成分がありました。

それが、「サンシシ」です。

これはクチナシの果実のことです。

 

このクチナシの実の中にはゲニポシドという成分が含まれています。

それが体内で分解され、ペニピンという分子に変わります。

で、これがさらに体のタンパク質と反応して青い色素になり、体内に沈着。

特に吸収されてすぐの腸からの静脈にてその反応が起きるために

腸間膜静脈のみ侵されるという理屈のようです。

 

そして、厄介なのは、自覚症状はあまり出ないこと。

そして長期間内服を続けて始めて出ることです。

数年ではなく、数十年して始めてでることもあり、要注意なんです。

 

非常に珍しいものではありますが、薬を飲む事を続けていると、

ある日思わぬ副作用が出てしまうことがあるんですね。

 

気をつけましょう。

 

2016年2月4日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様のご参加をお待ちしております。

2016年2月4日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-025
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年2月18日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-027
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2016年3月3日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-026
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年3月17日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-028
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください
    
2016年4月7日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-027
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年4月21日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-029
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

時間
  開場 10:45
  講義 11:00-11:45
  質問の時間 11:45-12:00

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
  おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は2台分あります。予約は受け付けておりません。
  駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。
問い合わせは下のサイドメニュー内からの問い合わせフォームをご利用ください。
予約完了時の返送は行っておりません。ご注意ください。

予約時の注意事項
 キャンセルは前日まで、問い合わせフォームよりお願い致します。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

お申し込みは下のカレンダーの該当する日時をクリックして行ってください。
問い合わせフォームからはお申込み出来ませんのでご注意ください。

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ガンにはそれぞれ「クセ」がある

そのような話を聞いたことがあります。

研修医の時だったかな?学生の時だったかな?

ということを思い出しました。

もちろん皮膚科の領域のガンにもそれぞれクセがありますよ。

 

さて、今日のニュースで出ていました、ガンの生存率について。

ニュースではさらっとだけでしたので、実際にデータを覗いてみました。

こちらです

それぞれのクセが良く出ていますね。

 

一般的には生存率の曲線というものは最初は急激に下がり、

ある程度のところでフラットになっていく特徴があります。

というのも一般的に転移再発が起きるリスクというのは時間の経過とともに

低くなるからなんですね。

細胞の異常で無軌道な増殖がガンですから、増殖率が高い細胞が残っていれば

短時間で再発すし、低い細胞であれば再発までの期間が長くなります。

ただ、増殖率の低いガンというものは言葉遊びみたいなもので、

それだったら寿命の方が先に来る=ガンでなくなることがない。

ということになりますよね。

したがって、最初は再発率の高いガンでも時間が経過するにしたがって再発しなくなるわけです。

 

でも、見ていると、一つだけ、その傾向から外れるガンがあります。

乳ガンです。

いつまでたっても生存率の傾きが低くならず、同じペースで下がっているのが見えます。

他の臓器とは全くちがう傾向があります。

 

そういえば、学生の時にもそのように習った気がします。

乳がんは20年たっても再発する。

と。今でも理由はわかっていないのでしょうかねえ。

 

今日の朝はペンギン歩きで

昨日は夕方になってやっと雨もやみましたね。

でも、雪はまだまだ積もっています。

こんな日の朝はきっと氷になっているのでしょう。

 

私事で恐縮ですが、東北地方に20年以上住んでいました。

その経験を経たうえで東京の人の歩き方を見ていると、

どうにも危なっかしく感じます。

よくテレビで滑っている人を見かけますが、

あれは装備の差だけではなく、歩き方の差もあるんですよね。

北国の人間は雪や氷の中では独特の歩き方をしています。

その歩き方で、滑らず安定して歩くことができるんですね。

 

それを名づけてペンギン歩き。

水族館のペンギンのような歩き方です。

 

特徴は

1)重心を前によせ、少し体は落とし気味にし、重心を下に下げる

2)歩幅は短く、ゆっくりと足を動かす。

3)必ず地面に付いている足の上に重心をおいておく。

4)歩くときは、まっすぐ上に足を上げ、まっすぐ下げる。

という歩き方です。

その様子がよちよち歩きのペンギンのように見えるんですよね。

 

と、そこまで書いて、いいイラストがないか探していたのですが、

いいのを見つけたんですよ。

これです

うん、わかりやすい。と思って読んでいると・・・

著者は・・・?フィンランド大使館??

なんとまあ。です。

でも、なんとなく納得しせんか?

フィンランドも日本も、雪道の歩き方は一緒なんですね。

ま、それもそうか。

 

2016年1月18日 今日はしもやけに注意です。

今日は、雪の日です。

でも、もう雨になりました。

こんな日はしもやけに注意です。

 

しもやけの起きる原因は濡れること。

冷たい雨に濡れると、しもやけはできやすくなります。

冷たいけど乾いているよりも、あまり冷たくないけど濡れている方が

しもやけになりやすいのです。

なんでだろう・・・

 

特に今日のような、雪が湿ってぐちゃぐちゃになった道路を歩いていたりすると、

スニーカーのような、水が染み込みやすい靴を履いている子は一日でしもやけになってしまいます。

この様な日は、ゴム長靴のような、防水性の高い靴を履き、靴が濡れないように気をつけて下さい。

 

もしもしもやけになってしまった場合は、近くの皮膚科を受診してくださいね。

痒みにはステロイドの塗り薬が良く効きますよ。

 

2016年1月 花粉症が始まりました。

年も明け、少しずつ日が長くなってくるのを感じるようになりました。

そして、とうとうやって来ました。アイツが。

花粉症。始まりです。

 

え?花粉の情報が出ていないのにですって?

それよりもまず自分の体の声に耳を傾けてみてください。

 

最近、外出時に目が痒くなることがあります。

自転車に乗っていると涙が出ます。

朝起きたら花が詰まっていました。

くしゃみの回数も増えています。

 

一つだけではなんともない症状も同じ頃に同時に出てきたのであれば

話は違いますよね。

そう、アレルギーの始まりかも知れません。

もう一つ、大きな情報。

周囲にも同じことを言っている人はいませんでしたか?

これも大きな情報です。

 

総合的に考えると、花粉症が始まった。

と考えるのが妥当かもしれません。

 

・・・まだ納得いきませんか?

では、医学的に少し追加の情報を。

実は花粉が飛ぶ前に花粉のタンパク質の一部だけが出ることが知られています。

当然その中にアレルゲンも含まれていることでしょう。

なので、完全な花粉を確認する前から。アレルゲンは空中に飛散している可能性は

十分に考えられるのです。

花粉の検出の前に、症状が出てくる可能性もありうるのです。

 

 

もう一つ、花粉の検出はあくまでその土地で行われます。

自分のいる土地ではありません。

また、その時の風や雨の動き、杉の木の分布やその状態により、

かなり花粉のでき方、飛び方にはばらつきが見られると考えられます。

したがって、花粉検出情報はあくまでも参考に留めるくらいで良いのではないでしょうか。

また、花粉の飛びかたと症状の出方は微妙に異なることもありますので、

留意しておいたほうが良いでしょう。

 

ああ、今年も憂鬱な季節が始まるんですね・・・

2016年1月21日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様のご参加をお待ちしております。

    
2016年1月21日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-026
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2016年2月4日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-025
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年2月18日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-027
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2016年3月3日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-026
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2016年3月17日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-028
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

時間
  開場 10:45
  講義 11:00-11:45
  質問の時間 11:45-12:00

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
  おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は2台分あります。予約は受け付けておりません。
  駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。
問い合わせは下のサイドメニュー内からの問い合わせフォームをご利用ください。
予約完了時の返送は行っておりません。ご注意ください。

予約時の注意事項
 キャンセルは前日まで、問い合わせフォームよりお願い致します。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

お申し込みは下のカレンダーの該当する日時をクリックして行ってください。
問い合わせフォームからはお申込み出来ませんのでご注意ください。

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2016年1月 シラミが流行っています!

年末からでしょうか。

頭のシラミの患者さんが多発しています。

 

多分昨年の夏から秋にかけて感染をしているものと考えられます。

 

流行地域ははっきりしませんが、

吉祥寺の北から練馬関町にかけて多発しているようです。

でも、都心部の小学校でも流行のお知らせが出ているので、

かなり広い範囲かもしれません。

情報不足で何とも言えないのがもどかしいのですが。

 

頭がかゆい子は要注意。

心配な人は皮膚科を受診し、確認してもらったほうがいいでしょう。

同じ学校、同じ習い事をしている友達に出た場合も、

念の為に頭の中を確認し、虫と卵が無いか確認しましょう。

また、診断された子の兄弟姉妹、両親も皮膚科に受診して、

確認してもらった方が良いかと思います。

 

シラミの診断をする上で一番大事なことはただ一つ。

疑うことです。

そして確認することです。

 

飲み薬を飲む人は全員必ず血液検査をしましょうね。

皮膚科なので、塗り薬がほとんどです。

飲み薬を出すことはあまり有りません。

他の皮膚科医よりも少ないかな?

 

また今年も薬の副作用のニュースが出てきました。

高血圧の薬を飲んでいる人に副作用が出現し、

なくなった人も出たとのこと。

 

まず最初に大切な事を一点

飲み薬で副作用が出るリスクは、どんな薬でも、誰にでもあります。

次に大事なこと一点。

副作用によっては頻度は少ないですが、命に関わります。

最後にもう一点だけ。

副作用はいつどのような形で出るかは誰にもわかりません。

 

 

この3点。処方する側としては忘れたことは有りません。

できれば、飲む人も必ず知っていてほしいことなのです。

 

どんな薬でも自分の体に存在しない化学物質が入っている以上、

その成分に対して異常な生体反応を起こす可能性はあります。

 

そしてその反応は時に激烈になることがあるのです。

今回の記事にある、横紋筋融解症や腎不全などということもありますし、

スティーブンス・ジョンソン症候群など、皮膚にも重症の副作用が起こりえます。

時には皮膚症状から生命が脅かされることも有るのです。

 

なので、薬を飲まなくても済む環境であれば、

薬は飲まないに越したことは有りません。

 

薬は飲むものでは有りません。

リスクとメリットを天秤にかけて、飲むかどうか考えるものなのです。

 

後一点だけ、マスコミにお願いです。

メッセージ性が高く、話題になるからでしょうが、

死亡者が出たことをセンセーショナルに記事にするのではなく、

なぜそのようなことになるののメカニズムについてきちんと検証して

記事にしてもらいたいですね。

そのうえで、薬をのむという行為に対するスタンスを考えて欲しいのです。

一医療従事者からのお願いです。

 

 

 

子どもの虐待は見抜けるのか?

今年も年始から悲しいニュースを目にしました。

3歳の女の子がやけどを含む全身に傷を負い、なくなったというお話です。

非常に悲しく、残念なお話です。

なぜこのような自体になったのかはこれからのお話ですが、

早く虐待を見ぬくことも大切なことでしょう。

 

皮膚科を長年やっていると、虐待を確認して欲しいという連絡を受けることがあります。

入院している患者さんの傷を見て、虐待かどうかを確認して欲しいとのことですが、

これは非常にむずかしい判断を強いられます。

主にヤケドが話題になりますが、「虐待」と確信をもって連絡出来たことは未だに有りません。

 

なぜか?

症状だけで見ぬくのは難しいのです。

ヤケドや外傷の症状から解ることは、こういう傷が出来た。ということだけ。

なぜこうなったのか?についてはわかりません。

明らかに特徴的な状況があれば分かりますが、そんなことは有りません。

(いやらしい話ですが、虐待を行う側は目立たないように傷をつけるからです)

自分で熱いものを触ったのか、親に押し付けられたものか?

難しいのです。

 

これが意識不明の子の傷だけを見せられて判断することは非常に難しい。

虐待の判断を行うのは傷だけを見ているのでは無いからです。

本人に話を伺う際の本人の様子や状況。

親や周囲に話を確認する際の様子や状況。

むしろ、病気以外の部分を総合的に判断し、病気の裏に隠れているものが無いかどうかを

確認する必要があります。

 

となると、虐待の判断を医療機関「だけ」で行うには限界があることがよく分かります。

むしろ近所の方の方が重要な情報を持っていることもちらほら・・・

当然そのような人からは医師は情報を聞き出すことができません。

そうすると、大切になってくるのは児童相談所や警察などの、

周囲から情報を聞き出すことが出来る機関の存在が重要になり、

その情報を確認しながら虐待かの判断を行わなければいけません。

 

社会が見つけ、病院でケアをしてあげる。

虐待の対応には社会全体で当たる必要があるのでしょう。

 

 

 

最後に一点だけ、最近のニュースで気になったこと。

児童相談所の人も、その子、その家族だけではなく、

その周囲の人や警察にも情報を当たるべき何でしょうねえ。

情報の共有について考えさせられます。