ご報告です。
先日受験雑誌の取材を受けました。
雑誌名は「サクセス12」。
早稲田アカデミー提携の雑誌です。
今回のテーマーは冬の乾燥肌です。
小学生の冬の乾燥肌についてお話しました。
乾燥を放おっておくと湿疹になります。
湿疹になると痒みが出て、それが勉強にも影響してくる可能性があります。
早めに対処しましょう。
というお話をしました。
書店で見かけたらぜひ手にとって見て下さいね。
TEL050-3355-9592
〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F
本日朝のテレビでやっていたみたいですね。
今回はそのお話を少ししてみようかと思います。
刺青のレーザー希望の患者さんが増えているということですが、
それもさもありなんと思います
だって、刺青を入れる人が以前より増えましたからね。
そもそも刺青がなぜ入れられたかの話をすると長くなるのでしませんが、(リンクはこちら)
定義からして、簡単に消えないものです。
これが、アートメイク、タトゥも同じ。
なので、一生のお付き合いをする覚悟で行う必要があります。
「すぐに消える」と思わない方がいいのです。
さて刺青を消す方法は簡単に2種類に分けることができます。
手術で取る方法とレーザーで色素を飛ばす方法です。
手術では、周りの組織ごとすべて取り去ります。
レーザーでは一般に周りの正常な組織に影響が及ぶことは少ないです。
(まったくない訳ではないことは要注意)
したがって、レーザーを選択するか方が多いだろうということが容易に想像することができます。
でも、レーザーも万能ではありません。
レーザーとは特定の波長の光を照射し、その光を色素が吸収して発熱し、細かな断片に粉砕されます。
その細かな色素の断片を体内のお掃除細胞が取り込み、おしっこの中に捨てるのです。
このような複雑な経過をたどって、色素は薄くなります。
問題点その1
直後に薄くなるわけではありません。
お掃除細胞が取り込む必要があるので時間がかかります。直後に消えるわけではないのです。
問題点その2
色素によって色の消え方が、変わります。
レーザーの種類や色素の種類によって、改善度合いが変わります。
レーザー光の波長をうまく吸ってくれる色素は消えるでしょう。
しかし、吸わない色素ではあまり効果ありません。
逆に吸いすぎても熱が予想よりも多く出ればトラブルになりますし、
色素が熱で変性したり、周囲の化学物質と反応して妙な色が逆についてしまう可能性もあります。
問題点その3
深いところにはレーザーは届きません。
光を組織の中に入れるわけですから、当然深い部分には光は届きません。
せいぜいコンマ数ミリから1ミリ、2ミリの単位です。
なので、深すぎる部分に存在する色素には光は届かず、当然効果もありません。
まあ、色素が深すぎても、皮膚からは見えないので逆に問題は無いのかもしれませんが。
同様の理由で、色素の存在する深さにムラがあった場合は、治療効果にもムラが出てしまいます。
プロの方が彫った刺青は、深さにムラがないので、消えやすいけど、
素人さんだと、色素の深さにムラが出てしまい、消えにくい。
なんていうお話もあります。
というわけで、レーザー治療も万能では無いということをわかっていただけたかと思います。
実際に、鉛筆の芯をさした時の色を消すのも大変な事があるくらいですから、
刺青を消すのはもっと大変なのです。
刺青をするときには、取る可能性があることも考えて欲しいのです。
取るのは、大変だよ・・・
追記。
刺青のレーザー治療については医療保険は原則として適応にはなりません。
ただし、外傷性刺青の場合は、
(何らかの事故などにより、皮下に色素が入ってしまうこと。さっきの鉛筆の芯が刺さることも含めます)
保険が効くこともありますので、その時には相談してみてくださいね。
アタマジラミの患者さんは相変わらずぽつぽつと受診されます。
スミスリンシャンプーも在庫が少なくなったので、追加で発注しました。
来週には届くでしょう。
さて、アタマジラミですが、以前にお話したように、シラミに対するアレルギーが生じるために頭が痒くなります。
痒くなってきて、髪の毛を見て、初めてシラミと気づくこともあるかと思います。
家族の誰かがシラミになっているのに気がついた時にまず行うべきこと。
それは家族全員の頭のチェックです。
痒くない→シラミがいない
ではありません。シラミが頭皮に存在しているにもかかわらず、アレルギー反応は起こっていないために
痒くないということもたくさんあるのです。
診察していると、特に子どもからお母さんに移っている確率が非常に高いです。
ですので、まず、家族全員髪の毛のなかまでしっかりとシラミをチェックしましょう。
これ、大事です。
・・・お父さんにアタマジラミが伝染っている例はほとんどありません。
お父さんは家にあまりいないのでしょうか。また、子どもとあまり遊ぶ時間が無いのでしょうか。
がんばれ、お父さん!
早速来年の花粉情報が開示されました。(リンクはこちら)
幸いなことに、来年は「裏年」らしく、今年の半分くらい、いつもよりも少なめです。
しかし、気をつけるべきことですが、スギの花粉の飛散開始は2月上旬なのですが、
花粉の断片(でも抗原性はあります)はその前から飛んできます。
では、1月下旬から対策すればいいのか?
というと、これもまた違います。
花粉症の飲み薬ですが、(本当はどんな薬もそうなのですが)
飲んでその日から効くということは無いのです。
血液の中に十分な量が持続して現れるには数日かかるのです。
ですので、飲み薬は早めに飲み始めること。
これが大事です。
したがって、お正月が終わったら飲み始める。
結構違いますよ。
・・・まあ、私は毎年飲み忘れてしまい、痒くなってからあわてて飲み始めるんですけどね。
と言われ、分かる人はどのくらい居るのでしょうか?
「はたけ」とは最近あまり耳にしなくなった印象があります。
この「はたけ」ですが、子ども達の間では結構良く見られる皮膚の症状です。
正式な病名は「単純性粃糠疹」といいます。
粃糠とは米ぬかのこと。米ぬかサイズの小さな小さなカサカサが集まり、皮膚の表面に見られるので、
そのような名前がついたそうです。
原因は軽い湿疹です。多くは乾燥が原因です。
アトピーの子にも、そうでない子にも出てきます。
普通はほっぺたにできることが多いのですが、おでこや口の周りにもできることが有ります。
この粃糠疹ですが、何故白く見えるかはあまり知られていないようです。
昔は単純に皮膚の凸凹により乱反射して白っぽく見えるのだろう。と考えていたのですが、
実際のところはもう少し複雑なようですね。
どうもその粃糠疹部分ではメラニン色素があまり作られていないようなのです。
そのために白く見えるのだそうです。
たしかに、粃糠疹を治療した直後。カサカサがなくなっても粃糠疹だった部分はなんとなく白く見えますからね。
でも、時間が経てば徐々に色が戻ってきますので、ご安心ください。
この「はたけ」を見るといよいよ冬が来たと感じます。
寒くなってきました。また、日が落ちるのも早くなってきましたね。
部屋の暖房も付き、お風呂の温度もじわじわと上がっているこの頃です。
さて、最近外来で汗疹の赤ちゃんを見ることが多くなってきました。
冬なのに、汗疹?と思う方もいるかと思いますが、皆さんが思っている以上に冬場の汗疹は多く見られます。
原因の一つは抱っこの時間です。
赤ちゃんが冬の北風にさらされないように抱っこをする。
逆にお母さんも暖かくなりますよね。
そして、その状態で赤ちゃんをコートでくるむと、赤ちゃんの温度が上がります。
それで、汗疹ができてしまうのです。
もう一つはお風呂です。
汗疹が出来るか出来ないかは非常に微妙なところがあります。
実際にうちの娘で経験したことなのですが、入浴時間が1分、お湯の温度が1度違うだけで
汗疹は出来たり出来なかったりします。
それだけ環境に敏感に反応するんですね。
最後の一つがお布団。
寒かろうと思い、いつもより、1枚お布団を余計にかけると、それだけで汗疹ができてしまいます。
布団なら、暑い時に自分で蹴っ飛ばしますから温度調整が出来るので良いのですが、
スリーパーを着せてしまうと、自分では温度調節ができないので、汗疹が沢山出来てしまいます。
つまり、スリーパーは「汗疹製造機」なのです。
そして、「寝入りばなは少し機嫌が悪いけど、その後ぐっすり眠っています」と言われるんですね。
・・・・それ、暑いのがどうにもならないので、ふて寝しているだけなんですよ。
当院でアトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹、乾燥肌の治療をされている患者さんも
おかげさまで徐々に増えてきました。
でも、塗り薬の使い方で戸惑われている方も多いようです。
今回は「わかば式アトピー性皮膚炎治療マニュアル」の勉強会の中から
塗り薬の使い方について簡単にお話をしていきたいと思います。
もしも詳しいお話を聞いてみたい方は勉強会にご参加くださいね。
当院のお薬の塗り方はいわゆる成育方式を取っています。
他の病院とは少し違う塗り方をしています。
その理由についてお話をしていきましょう。
まず、そもそものアトピー性皮膚炎についてですが、こちらは体質と周囲の環境が影響します。
つまり、家族にアトピー性皮膚炎の方がいると発症しやすい。
皮膚のバリアを司る遺伝子に問題があれば発症しやすい。
ということもご存知の方は多いでしょう。
また、周囲の環境との関連についても、冬になると乾燥するという話があるのも理解できるのではないでしょうか。
遺伝子も全身の皮膚に影響しますし、環境も全身の皮膚に影響するのです。
そして、全身の中で刺激を受けた部分に湿疹ができるのだと考えられます。
ということは・・・
何もない皮膚に湿疹ができてくるのではなく、弱い湿疹が出ている皮膚の一部に強い湿疹ができる。
ということになります。
実は乾燥し、粉を吹いている状態で既に顕微鏡では湿疹ができ始めていることが知られています。
そうなると、治療方法も変わります。
何もない皮膚に湿疹が出来るのでしたら「保湿剤+ステロイド」で十分でしょう。
しかし、弱い湿疹に強い湿疹ができているわけですから、保湿剤では不十分です。
実際に薬を塗るのをやめると、すぐに湿疹が出来てしまうのもそういうわけです。
つまり、「弱いステロイド+強いステロイド」という形で塗り薬を使っていく必要があるのです。
当院ではこの「弱いステロイド+強いステロイド」を「下地+上塗り」と呼んで使っていくのです。
もちろん症状が落ち着いている子には保湿剤も使いますが。
次のお話は下地と保湿の使わいわけのお話です。
今年の秋は短かったですね。
もう、既に西日本でも初雪が降っているところもあるようです。
さて、山形に長年住んでいて、東京に引っ越しをした後に
子どもたちの冬の登校風景を見ていて思ったことが有ります。
それは、手袋が薄いことです。
山形では、厚い合成皮革やゴアテックスの手袋をみんなしていましたが、
東京の子はあまり手袋をしていないですね。
手袋をしていても毛糸の薄い手袋をしていることが多いようです。
東京と山形の朝の気温はじつはそう大きな違いはありません。
唯一の違いは雪が降るか否かだけです。
しかも、雪が降ったほうが気温が高いこともままあります。
(放射冷却で気温が下がるため、晴れた日の方が最低気温は低くなる傾向があります)
逆に東京の子の方が指先が冷たくなっているような気がします。
東京と山形のしもやけの子のでき方に大きな差がないのは、このようなことも有るのでしょう。
この手袋も、山屋さんや。スポーツショップでしっかりとしたものを買うことが出来ます。
ですので、しもやけが心配な方は一度探しに行ってはいかがでしょうか。
木枯らしも吹き、そろそろ街も冬支度を始めています。
吉祥寺駅前もイルミネーションが灯り、華やかになりました。
さて、しもやけ対策のお話、3回めは靴のお話屋外編です。
今の時期の子どもの靴を見ていますが、あまり夏と代わり映えしない印象があります。
特に男の子はまったく同じ靴で走り回っていますよね。
これでは足先が冷えてしまいます。
今回も山屋さんからご紹介しようかと思ったのですが、それではあまりにも芸がないので、
別のところから話を持ってきたいと思います。
また、登山靴などでは走り回るにはあまり向いていないですからね。
今回紹介するものは「スノトレ」です。
正式にはスノートレーナー。雪の降る環境の中でも使うことが出来るスニーカーです。
恥ずかしながら東京に引っ越しをして数年。スノトレの存在を忘れていました。
数年前に思い出し、お店で探したのですが、どこにもおいておらず、結局インターネット通販で購入しました。
毎年、お店に行っているんですが、毎年見つかりません・・・
でも、実際に履いてみると全然違います。
スニーカーの布張りとは違い、全体的に通気性のない素材で出来ていますので、
冷たい風は靴の中には入りません。
また、防水素材ですので、雨や雪の浸透も大分防ぐことが出来ます。
まあ、一番の問題は東京ではお店に置いていないことなんですけどね・・・
でも、足先の寒さは大分違います。オススメですよ。
さて、少し間が空きましたが、しもやけ対策のお話です。
今回は靴下に続き靴のお話をしていきましょう。
今回は室内編です。
室内ではみなさん何を履いているでしょうか。スリッパ?あるいはムートンで出来たブーツ?
小さな子の場合はいかがでしょうか。
・・・結構みんな裸足なんですよね。
裸足の欠点は2点あります。
まず。一つ目。足の裏が乾くこと。
これは足の裏にいる皮脂がフローリングなどに吸われてしまうからなんですね。
そのために足の裏が乾いてしまう。
2つ目は足先が冷えることです。
冷えることが問題なのではなく、正確には汗をかいて濡れた足が冷えること。
これは完全にしもやけの原因となります。
対策は、靴下を履くことなんですが、これは意外に難しかったりします。
子どもによっては自分で靴下をとってしまうこともありますし、滑って転んでしまうことを心配される方も多いです。
また、スリッパも同じような問題を抱えています。
ここで一度見てほしいものが有ります。
それは「キャンプシューズ」です。
このシューズは本来はキャンプ用のものです。山の上でキャンプをするとき、テントの中を歩けるように設計されたものです。
つまり、一般の室内用シューズよりも過酷な環境で使用することを想定されていますので、
防寒についてもバッチリです。
もちろん底面もしっかりとしています。
一般の室内で履くにはやや重装備かもしれませんが、
しもやけや足先の冷え、乾燥が気になる方は一度考えてみても良いのでは無いでしょうか。
大人用でしたらもっと沢山の種類がありますよ。