わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

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【重要】遠隔医療システムの変更と一時停止について

【重要】遠隔医療システムの変更と一時停止について

 

今年の4月に国民健康保険制度の変更がありました。

いわゆる診療報酬改定というものです。

 

診療報酬とはみなさんが受診をしたときに医療機関がお金を国(保険者)に請求する際の

計算方式のようなものです。

それが今年の4月に変更されました。

 

その変更点ですがいろいろあります。

今回お話にするのはその中でも遠隔診療もしくはオンライン診療と呼ばれるものについてです。

 

今年の4月の診療報酬改定でオンライン診療の可能な範囲というものがきちんと確定されました。

可能な疾患、可能な患者さんの対象その他のシステムがきちんと確定したということになります。

 

そして、残念なことに、そのシステム変更により、今まで行っていた遠隔診療が今後行えなくなる患者さんが

出ることが判明いたしました。

 

当院ではこのシステム変更に対応するために、一時的に遠隔診療の新規受入をストップすることに致しました。

現在すでに遠隔医療を行っている患者さんにつきましては、一部に制限はありますが、今後も継続して

診療が行えるような暫定措置が取られていますので、継続して受診することが可能になります。

(こちらについても後日お知らせをさせていただきますので、ご注意ください)

 

システム変更等についてご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、ご了承くださいますよう

よろしくお願いいたします。

 

【重要】2016年4月1日より診療時間が変わります

2016年4月1日より一部診療時間に変更があります。

 

水曜日午前(10時から12時):新規開始

水曜日夜間・木曜日夜間(18時より19時):一時休止

 

となります。

 

午前中の外来は今までの月曜日・金曜日に水曜日を加え、週3日となりました。

夜間診療は週2日減少し、月曜日と金曜日となります。

 

予約枠もそれにともない変更されますので、ご注意ください。

【論文】イボはどこからもらうのか?

たまには真面目に論文の話でもしましょうか。今回はイボのお話です。

タイトルは

Warts Transmitted in Families and Schools:A Prospective Cohort

です。雑誌は(小児科の専門雑誌ですよ)

PEDIATRICS2013;131;928

です。

 

ここで英語の時間です。

Wartは世間一般で使われる用語で「イボ」です。水いぼはWater Wartです。水の付き方は日本と一緒ですね。

Prospective Cohortとは研究の方法です。

ある集団をいちからずっと観察し続ける、非常に手間のかかる方法です。逆に信頼性は高い研究方法です。

この論文ではオランダの3つの小学校を1年から1年半観察し、イボ保有率と、その悪化原因を観察しています。

対象者数は約1000人です。

 

さて、結果ですが、

イボの保有率は約30%です。結構高いですねえ。

この論文では、色々な因子により、イボの保有率がどのように変わるのかを観察しています。

 

ざらっと紹介しますと、イボにあらたにかかる可能性は、

男の子では1.1倍(95%の可能性で0.8-1.3倍←人数があまり多くないので、95%の可能性でこの範囲内に入るということを意味します)

白人では1.9倍(1.4-2.7倍)

過去にイボにかかっていると1.5倍(1.2-1.9倍)

となっています。

なぜ白人のみがこんなに可能性が高いのでしょうか?

遺伝?生活習慣?謎です。

 

さて、生活習慣とイボのかかりやすさですが、

個人との親密度から幾つかグループに分けてみると、

<家族>

家族にイボ持ちがいると2.1倍(1.5-2.9倍)

<教室>

そのクラスのイボ保有率が40%を超えていると1.5倍(1.2-1.9倍)

→イボ保有率が10%増えることに1.2倍(1.1-1.3倍)

親友がイボ保有者だと0.9倍(0.7-1.2倍)←その子は本当に親友ですか そんなことは言っちゃ行けません。

<社会・公共>

公共のプールを使っていると1.4倍(1.0-2.0倍)

裸足のスポーツをしていると1.1倍(0.9-1.6倍)

公共のシャワーを使っていると1.0倍(0.7-1.4倍)

となります。

 

当然密接に関係する人間のイボ保有率がダイレクトに影響しているわけですね。

しかし、プールであまり上がらないというのも正直意外でした。

最も、プールに入っている時間や期間については詳しい調査がされていないので、

その部分がはっきりしないと関連性も言えないとおもいますが。

 

ただし、ここからわかることは

家族にイボがいると移りやすい

ということでしょう。当然といえば、当然ですが、家族に移さないこともしっかり考えないといけませんね。

 

最後に、私が簡単にまとめた図です。

確かに、接触の強さとリスクが揃っていますね。

イボ

【緊急】エピペンの回収ですが、追加もあるそうです(2017年4月)

 

先日も記事にしたと思うのですが、

エピペン0.3mgに追加の回収指示が出たそうです。

 

ロット:PS00025A

使用期限:2017年10月

 

です。

該当の方はファイザーさんまでご連絡くださいとのことでした。

 

なお、念のために回収する形であり、

まだ、事故の報告は無いとのことです。

でも心配ですから、該当者はお早めに対処ください。

【専門家】2月23日講演会の参考文献

注:このエントリーは専門家の方を対象にしております。

 

 

講演会に参加された皆様、お疲れ様でした。

私の拙い講演を聞いていただきありがとうございます。

 

今回の講演会の参考文献を挙げさせて頂きます。

今後の診療の参考になればと思います。

 

もともと皮膚科医が対象とする子は成長・発達が正常な子が多いです。

そのため、「正常な」発達を理解する必要があると考えます。

特に小児の発達の専門家ではありませんので、多い写真と簡便な説明が

なされている書籍を紹介いたします。

 

「正常発達」

正常発達―脳性まひ治療への応用

脳性まひの子の治療を行うためには正常の発達を知る必要があります。

長期療養中の脳性麻痺の子を診察する機会がある方にはぜひ読んで貰いたいです。

なぜ、彼らはあのような反応をするのか?その一端が理解できると思います。

 

「小児生理学」

新版 小児生理学

実は、大学時代は生理学はあまり得意ではありませんでした。

今回、勉強のために買ってみましたが、学生時代に比べ、はるかに面白く読めました。

多分学生時代には生理学は早すぎたのでしょうね。

基礎的な部分も理解することで今後の診療の役に立てると思います。

成長発達の項以外でも、栄養・感覚・外分泌の項は参考になると思います。

 

「写真で見る乳児の運動発達」

写真でみる乳児の運動発達―生後10日から12カ月まで

豊富な写真と詳しい説明がそれぞれの月齢ごとに記載されています。

ベッドサイドでの赤ちゃんの観察を再度体系的に確認するには調度良い一冊だと思います。

ぜひ日本人版も作ってほしいものです。

 

以上3冊、参考にさせていただいた書籍です。

皮膚科の書籍は省略させて頂きました。

 

赤ちゃんの診察になれるためには数多く行うことが必要です。

その中で見えてくるコツのようなものがありますから。

しかし、時に系統だった質のよい資料に当たることにより、

その理解が更に深まると考えています。

 

今回の講演で間違い等ご指摘のある方はメールをいただけると嬉しいです。

間違いの一切は私、野崎誠の責任です。

また、こんなよい本ありました。など情報ありましたらコメントやメールをいただけると嬉しいです。

 

今後もよろしくお願い致します。

【ニュース解説】吉祥寺から病院が消えた…

元記事はこちら

https://toyokeizai.net/articles/-/855404 (一部有料)
https://dot.asahi.com/articles/-/251740
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240930/1000109558.html

 

2024年、吉祥寺南病院が突如として閉院しました。
2025年には森本病院も閉院し、吉祥寺から病院が1軒もなくなる事態となりました。

吉祥寺の病院で何が起きているのか?
どのような問題が生じ、今後発生しうるのか?
今後どのような形で地域医療が作られていくのか?
簡単に解説しました。

本件についての質問・相談についてはマシュマロからどうぞ。
https://marshmallow-qa.com/b6dx6esl6jou27p?t=Uu6lG7&utm_medium=url_text&utm_source=promotion

【お知らせ】2025年度の舌下免疫療法の開始時期について



2025年舌下免疫療法の開始時期について

スギのみの方は5月7日から
ヒノキのある方は6月2日から
となります

また現在シダキュア2000の出荷調整が続いているために、現時点での開始可能人数には制限があります。
先着順の導入となりますのでご注意ください

【お知らせ】 車椅子、ストレッチャーで来院の方へ

車椅子やストレッチャーで来院される方へのお知らせです。

 

当クリニックの入り口は1箇所のみです。

自動ドア、バリアフリー対応と成っていますが、

自動ドアの入り口は幅77cmとなっております。

 

それよりも広い幅の場合、物理的に診察が行えませんので、

来院前に車椅子やストレッチャーの幅の確認をお願い致します。

また、当院にて侵奪を行うことが難しい場合には往診も承りますので、

訪問看護師やケアマネージャーさんと相談のうえ、ご連絡下さい。

『君たちはどう生きるか』

書店でこの本を久々に目にしました。
何周目かの流行りなのでしょうか、岩波文庫のほか、マンガ、そしてついに解説本まで出ました。

解説するのは、ご存知池上彰さん。
そして、出張授業先が武蔵中学というのも納得です。開成には向いてないでしょうね・・

とても古い本で、初版は1937年、なんと戦前です。私自身は中学生の時に読んだ記憶はありましたが、当時はなんだかめんどくさい本だな、位しか思いませんでした。

今回、約30年ぶりに読む前に、先に池上解説を読んでみました。
こちらは、NHKで2011年から続いている、『100分de名著』の特別授業です。テレビでの放送はないそうなので、NHKテキストのみになります。

結論から言えば、解説を読んでからのほうが、くじけずに読了出来る気がしました。
自分自身がまだまだ人間として未熟者ですので、物事の捉え方が一辺倒であることを痛感。

それでも、中学や高校の時なら受け入れることが難しかったり、腹を立てたりするようなエピソードも、歳を重ねたことで許容出来るようになっている事も発見。

まだまだ器は小さいままですが、多少の伸び縮みは出来るようになったのでしょうか・・

10年に一度くらい読み返してみると、読む人それぞれの人生と相互作用を起こして、また違った想いを起こさせてくれるような気がします。

お正月休み、解説と文庫とをセットで是非読んでみてください。



 

『たんぽぽ』

春、入園や入学、それぞれの進級で、何かと忙しい季節ですが、そろそろ落ち着いてきた頃でしょうか。

今年は桜の開花が早く、東京では4月にはソメイヨシノはほとんど終わってしまいましたが、まだまだ春爛漫、道端ではたくさんの花が咲いています。

我が家では幼稚園の行き帰り、少し歩みを止めて花々を観察しています。

ちょうど花盛りがたんぽぽ。3月くらいから咲き始め、5月いっぱい位までよく見かけます。

このたんぽぽ、3日かけて咲くことをご存知でしょうか。
私も知りませんでした。一日目の花、二日目の花、三日目の花、よく見ると違いが分かります。

 

 

そして花が終わるとしぼんで倒れます。
ところがそこでもうひと頑張りするのです!
そこから花の茎が伸びるのです。しかも尋常じゃないくらい‼︎

そして再度立ち上がり、上に向かって真っ直ぐに伸びた後、あの綿毛を開くのです!

40年以上生きてきて、知りませんでした。
娘と観察してみると、たしかに花も違いますし、綿毛になったたんぽぽの背が異常に高いことにも気がつきました。

綿毛のたんぽぽは、あとから急速に伸びたと思われる部分の茎が、色が違いました。
妊娠線みたいなものでしょうね(笑)

当たり前の風景ですが、まだまだ知らないことがいっぱい。
我が家は、春になるたび、この本を出してきて読んでいます。
ぜひ、お子さんと一緒に楽しんでみてください。

注記:我が家の娘は、フレーベル館のしぜんシリーズの『たんぽぽ』が大好きなのですが、このシリーズは月刊で、バックナンバーがなくなると購入できなくなるので、同じ内容の本を紹介させていただきました。