わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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「いもうとガイドブック」ポーラ・メトカーフ著

妹が居ました。

いや、今でもいますけど、遠くに住んでいるし、成人しているしで

現在はほとんど接触は無いんですけどね。

 

子ども頃の濃密な兄弟間での接触は

良きにつけ、悪しきにつけ、年齢とともに消失していきます・・・

 

なんて、鑑賞に浸る間も無く、今度は親の立場で経験をすることになりました。

まあ、当事者では無いので、少し斜めから、笑いながら見ていることも多いのですが。

(え、本人にしてみればたまったものではないって?)

 

そんな姉妹関係を楽しく描いた本です。

イギリス人なので、文章と絵のギャップに複雑な感情を見せるのは得意ですよね。

でも、それがまたいい味を出しています。

 

現在進行形で親をしている人も、

現在進行形で姉をしている人、妹をしている人も読んでいて楽しくなってくる本です。

待合室に置いてありますので、気になった方は受診待ちの間に読んでみてはいかがでしょうか?

 

なお、我が家では当の妹が大好きで読んで欲しがっています。

逆に姉はそんなに好きではなさそうですね。

なんでだろ?

 

「いま、なんさい?」

いま、なんさい?

3歳くらいから、こどもたちはお互いの年齢が気になり始めるようです。

 

幼稚園や保育園で、お誕生日会などのイベントがあったり、

遊園地の乗り物などでの年齢制限、チケットやビュッフェのこども料金の発生まで・・

 

様々なシーンで年齢を尋ねられるようになり、

こどもたちにも『わたしは◯歳!』という意識が芽生えてゆくのでしょう。

今日紹介するのは、そんなお年頃のこどもたちにぴったりな絵本です。

 

主人公はお誕生日をむかえた女の子。

ひとつ大きくなったことを自慢したいような、

でもみんなが知っててくれたらもっと嬉しいような・・

そんな子供心をみごとに表現した本です。

 

女の子は、まわりの大人たちに 『いま、なんさいでしょうか?』と聞いて回りますが、

『はくさい!』

『ぼんさい!』

『おならくさ〜い!』

と、はぐらかされてしまいます。

 

でも、本当はみんな知っていました。

 

最後はちゃあんとみんなから『おめでとう!!』って祝福してもらい、めでたしめでたし。

 

お誕生日が近いお子様に、ぜひ読んであげたい1冊です。

「いつも忙しい時間貧乏をやめる7つの方法」

いつも忙しい 時間貧乏をやめる7つの方法

いつも忙しい時間貧乏をやめる7つの方法

内藤忍 著

 

エビデンスレベル:症例報告

 

著者はマネックス証券の立ち上げに関わり、その後も金融関連の書籍を多数著している、

スーパービジネスパーソンなお方です。

他の著作もいくつか読んだことがありますが、今回はそれまでとは少し趣を変え、時間についてがテーマです。

 

自由にならないものの中でも筆頭は時間でしょう。

お金や空間についてはなんとか出来るところもありますが、時間のみは躊躇なく持っていかれます。

まあ、万人共通に持っているものであり、平等に奪われるものであることがせめてもの慰めでしょうか。

しかし、どうにもならないものでもあります。

 

その時間をいかに上手に使用するかがこの本のテーマです。

ズラす、前倒しする、分解する、楽しむ、捨てる、買う、俯瞰する

の7つに分け、いかに時間を上手に使うか著者が語っています。

それぞれ、納得の行く部分やためになる部分がたくさんあります。

 

もっとも気に入った部分は具体的にこそ書いてありませんが、

今自分は時給いくらの人間なのか?

を著者は常に自分に問いかけているところです。

その自分を意識する。

時間あたりの効率が落ちそうな時、モノ、状況には身を置かない。

より時間効率が高くなるのであれば、躊躇せずに投資を惜しまない。

また、他の人の力も積極的に借りる。

そして、その考え方を実践する。

その技術は他にも応用できそうです。

確かに、時間と空間、金額は相互に交換可能なものですからね。

 

この本は時間がうまく使えないと考えている方にはオススメです。

医療関係者にとってもためになる話が沢山有りますね。

「あのときすきになったよ」

あのときすきになったよ (教育画劇みんなのえほん)

しばらくぶりの絵本紹介です。

 

『あのときすきになったよ』

 

娘の学校で、夏休みに読みたい本として紹介されていた中の1冊です。

 

正直、この絵のタッチは好きではありませんでした。

好みの問題なので仕方ないのですが、我が家は女ばかりということもあり、柔らかい色彩、可愛らしい絵の絵本に偏りがちでした。

 

学校からの、なかば強制に近い形でなければ、まず手に取らなかったと思います。

本の紹介文にも、『おしっこを漏らしてばかりいるので、ついたあだ名がしっこさん。最初は、私もしっこさんが好きではなかったけれど・・』と。

 

しっこさん、って・・・。オイオイ、イジメじゃないんかい。

ぜーんぜん興味をそそりませんでした。

 

でも、まあ仕方ありません。とりあえず、課題となっている8冊を全部目を通してみようと思い、大型書店に行きました。

数冊は、その場ではとても読み終えられない長さでしたので、パラパラ見で、短い本だけ全部読みました。

この本は、その中で一番短いものだったので、本を読むことがあまり好きではない子向けだったのでしょう。

 

このしっこさん。まあ、このあだ名は完全にイジメですよね。発行が1998年ですので、時代背景も違ったのでしょう。

まあまあ、期待どおりな子供です。しっこさんと呼ばれているのを知ってか知らずか分かりませんが、

登校拒否になることもなく、堂々としております。お勉強も、あまり出来そうではありません。

 

でも、この子は人の気持ちの分かるこでした。

一生懸命書いたであろう手紙、『わたし』をかばって、言い訳もせず、廊下にだまって立つしっこさん。

 

小学生の描く人物画のような絵。出てくるのは可愛げのない子供。

 

私のストライクゾーンからは、ほど遠い絵本でしたが、ラストまで読むと、たまらなくこの子が愛おしく思えました。

 

ぜひ、一度読んでみていただきたい絵本です。

「アナと雪の女王2」を見に行ってきました

ステマではありませんよ。念の為に。

 

本日、子どもたちを連れてアナと雪の女王2を見に行ってきました。

前作は残念ながら映画館では見ることが叶いませんでしたが、

今回はなんとか時間を作って行くことができました。

だれも風邪を引くことがなくてよかった・・・

 

 

さて、感想だったり、技術的なお話などはいろいろなところで公開されていると思うので、今回はそれと違うポイントに付いてお話をしてみたいと思います。

それはソバカス。

 

アナにはそれなりに、エルサとクリストフにはごく僅かに、ソバカスがあるのが見えました。

そのソバカスなんですが、実に自然に見えるんですね。

結構ソバカスを自然に見せるのは難しいように思えます。

なんとなくランダムに存在しているようでそれでいて分布領域はある程度確定していて。

という分布の形。

そして、ソバカス1個1個の中の色調の分布であったり、1個の形であったり。

それがすごく自然に見えてました。

 

あまりアニメーション映画は見ることがありませんが、ソバカスまで丹念に描かれているのはあまり目にしたことはありません。

まったくないか、思いっきり目立っているかのどちらかですし。

 

そしてもう一点自然に見えるのは、ソバカスの位置はシーンが変わっても全く同じ位置に存在しているということ。

 

これは3Dアニメの特性としてセルアニメよりも簡単なのかもしれませんが、逆にいうと、キャラクターの造形を考えるときにソバカスの位置まで細かに設定を作り、モデルを作成したということになるのでしょうねえ。

 

技術の進歩はこんな細かな部分にまで現れているのかもしれません。

 

・・・なんてことを家に帰って奥様にお話したら、普通に引かれてしまいました。

職業病ですかね・・・

 

「あたりまえだけどなかなかできない 仕事のルール」

あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール (アスカビジネス)

あたりまえだけどなかなかできない 仕事のルール

著:浜口直太

 

医者という職業について、私の友達が言っていた冗談があります。

「職業の前に”お”がついて、終わりに”様”が付く職業は”お医者様”と”お代官様”しかいないよね。」

お代官様はもういませんよ・・・

どうも、偉そうということを言いたかったみたいです。

たしかに、偉そうですもんね。でも、現在はそうも行っていられません。

医師といえど、会社の中の一員としての働きを求められることもあるのです。

 

さて、仕事を進める上で必要なことは多岐に渡ります。

その中のすべてを個別に教えることは不可能です。

そのエッセンスを上手にまとめた本があればと思っていたのですが、調度良い本が見つかったので読んでみました。

 

書いてある内容は基本的なものばかりです。

しかし、「何故」「どうして」までしっかりと記載されています。

なんとなく済ませていたこと、なあなあで終わっていたこともこれからしっかりしなければいけないと思えるお話です。

 

そろそろ年度末です。

新入社員は卒業式から入社式までの間にぜひ読んでおきたい本ですね。

もちろん研修医になる前にも読んでおくべき本です。

 

私も、研修医になる前に、この本を読んでおけばよかったと思いました。

医療の世界は特殊であることは理解しています。しかし、その前に人間が作った社会の中の組織であることは同じです。

きっと、沢山のことを読みとることが出来るでしょう。

「あした死ぬかもよ?」

あした死ぬかもよ?

 

「明日死ぬかもよ?」
著:ひすこたろう

 

衝撃的なタイトルです。

でも真実です。

 

以前、計算したことがあります。

私は20年後に死んでしまう確率はどのくらいだろう。

結果は衝撃的でした。

娘ですら1%

妻は2%

私は3%です。

昔の話なので、今はもっと高いのでしょう。

 

この3%という数字は衝撃的でした。

わかりにくいですかね。簡単に例えてみましょう。

私は昔ゲームでよく遊んでいました。ゲーム機の前の、テーブルの上でサイコロを転がす時代の話です。

さて、サイコロを3個用意しましょう。

転がして、出た目を合計します。

目が3(つまり、1,1,1)の確率は0.5%

目が4以下であれば2%

目が5以下は4。5%

となります。

 

3個サイコロを振って、5以下なんて出るわけが無い?

いえいえそんなことはありません。結構出るのです。しかも、ここぞという時に限って。

一度、サイコロの目で人生の残り時間が決まってしまうと考えてみてください。ちょっとした恐怖ですよ。

 

20年後と言わず、今日元気だった人(もちろん自分かもしれません)が

明日には死んでしまっているかもしれません。

 

さて、このことを頭のなかに入れましょう。

明日死んでしまうかもしれない。

 

では次に質問しましょう。

そしたらあなたはどうしますか?

 

 

今日と同じことをしていますか?

それはやりたいことですか?

やりたくないのにやらされていることですか?

誰かに言われたからですか?

 

でも、きっと、その通りしに生活て人生最後の1日を無駄にした時、

翌日にその「言った人」はどうするでしょうか?

どうもしませんよね。

 

そうですね。いつか人は死ぬんです。自分もいつか死んでしまうんです。

先ほどのサイコロの話で例えましょう。

六面体のサイコロ3個。目の合計が18だったとしても上位0.5%です。

厚労省の統計をみても、上位0.5%で男性は107歳くらいでしょうか。

実はそれしか時間は無いのです。

3個サイコロを振って、全部6の目を出す自信がありますか?

私は少なくとも18が出るなどとは考えることはできません。

 

もしも、明日死ぬとしたら、あなたはどうしますか?

 

 

追記

生命表というものがあります。

この表の意味するのは何人が何歳まで生きているのかというお話です。

赤ちゃんが1万人生まれたときに、その中の何人が何歳まで生きていけるのかという表です。

自分の年齢からスタートし、その前を少しずつ見に行ってください。

あなたは何を感じましたか?

「TVディレクターの演出術」

TVディレクターの演出術: 物事の魅力を引き出す方法 (ちくま新書)

 

「TVディレクターの演出術」
著:高橋 弘樹

 

開業して、初めて知った世界にTVの世界があります。

短時間ですが、1回だけ出演することがありました。

(他にもお話はいくつかあるのですが、ここでは割愛します)

そこで出会ったのが制作会社のディレクターさんです。

どの方も個性的でしたが、ある、一定の方向性があるように見えました。偏見と言ってもいいでしょうか。

そんなこんなで少しモヤモヤしていた時に見つけた本です。

 

この著者はテレビ東京のディレクターです。

テレビはNHKとテレビ東京くらいしか、しっかり見ようとしていない
(というか、のんびりテレビを見ている余裕が無い)

ので、非常に興味深く読むことが出来ました。

しかも、あの「空から日本を見てみよう」しりーずなど、個人的に興味深いと思っている作品を作るディレクターさんなので、

さらに楽しく読むことが出来ました。

 

番組のリサーチの仕方、脚本の作り方、カメラの回し方、撮影の仕方、話の持って生き方・・・

特にドキュメンタリー系の番組を多く作っているディレクターさんらしく、現実的でいて、なおかつ示唆に富んだ

お話が続きました。

瀬戸内海の無人島で見つけた19点のテスト用紙。

横浜の海のそばのガケの上に建てられたマンションに住んでいるおばあさん。

ソロモンで現地の人にココナッツを投げられた時の周囲の反応。

一つひとつのお話を丹念に拾い、それを広げて一つの物語を作っていく真摯な姿勢に素晴らしいと思いました。

 

でも、今のテレビでこの様な作り方をしている。そして許されているのはどのくらいの数なんでしょうか。

お金がない分、逆に知恵を絞らねばならないテレビ東京。

そして、「面白い」よりも「ためになる、知って嬉しい」番組を見たい人が他の局よりも高い割合で存在する(だろう)テレビ東京の立場だからこそ、

許されている方法なのでしょうか。

 

ということを考え、その他の局の番組を見ていると、なんだか悲しくなってしまいます。

最近、知的好奇心を刺激される番組が少なくなってしまったような気がするからです。

ドキュメンタリーの数も質も減っているような気がするからです。

 

芸人がひな壇で騒いでいるだけの番組には飽きました。

張る必要もないのに体を張ってお笑いを誘おうとしている番組にも飽きました。

このお正月もきっとテレビのスイッチはついているのでしょう。

でも、ただそれだけ。時にちらりとテレビに目をやっては、他のことをしているのでしょう。

まあ、中の人がそれでいいなら、それでいいのですけどね。

「2月の勝者」とアトピー性皮膚炎

2月の勝者というドラマ、ご存知ですか?

まだ見てはいないのですが、原作の漫画は読んでいました。

今は忙しくてフォローできていませんが・・・

舞台が吉祥寺なので、ニヨニヨしながら読んでいましたね。

この場所知っている!

 

さて受験についてあれこれ言うほどの知識はないのですが、わかっていることもあります。

それは

アトピー性皮膚炎の子の受験は大変

ということ。

 

実際に親しい人の話を聞いたこともありますし、患者さんからもたくさん見聞きしています。

ゆる受験が増えたといってもガチ受験している子も多いでしょうしね。

アトピー性皮膚炎のかゆみってかなり厄介なんですよね。

集中力を阻害してしまいますし、睡眠時間その他の時間も阻害されます。

また薬を塗る時間というハードルも課されてしまいます。

 

以前より治療をどうすべきか考えていたのですが、新薬の登場で一気に状況が

変わる可能性が出てきました。

内服JAK阻害薬です。

現在12歳から内服可能ですので、誕生日が過ぎた受験生にも使用可能です。

いくつか事前に検査が必要であり、内服処方開始までに少し時間がかかりますが、

内服開始すれば1日2日でかゆみは一気に改善します。

湿疹も当然良くなっていきますので、本人のストレスもきっと減るでしょうね。

集中力も増す可能性が高いですし、塗すぐりも減らせる可能性があります。

 

こうやって考えてみると今の時期には非常に良い薬のように見えますね。

お値段はどうしてもそれなりに掛かってしまいますが、保険診療ですので、

小児医療券も使用可能です。

また期間限定で初めてやめることも可能ですので、春までは頑張るという

使用方法もあるでしょう。

 

結構症状の強いアトピー性皮膚炎持ちの子で受験を考えている子については

少し考え見てもいいかもしれませんね。

もちろん中学受験だけではなく、高校受験、大学受験、就職活動いずれも

使ってみる価値はあるかもしれませんよ?

ぜひご検討ください。

 

「「働くパパ」の時間術」

仕事も家事も育児もうまくいく!  「働くパパ」の時間術

 

周りからよく忘れられていますが、私も「働くパパ」です。

興味があり、この本手に取り、大きな共感とともに読了しました。

 

子どもが出来てしみじみと感じたことですが、

時間が最も貴重になってしまいました。

子どもの世話というタスクがことでいままで以上にどんどん時間が削られます。

ママの方がより顕著でしょうが。

 

その貴重な時間をどの様に活用していくかが本書のテーマです。

考え方の基本は、シームレス化と時間密度の向上、段取りです。

 

必要以上に時間を区分けすることでそれぞれの無駄な時間が出てきてしまいます。

開業して思ったのですが、仕事と休みを分けて考える必要はありません。

あるときは仕事を重視し、ある時には休みを重視する。また有るときは家庭を重視する。

これを、切り替えるのではなく、重点を変えることでより効率的な時間の使い方ができるのです。

個人的には今は疲れが強いですが、そのうちに慣れていくのでしょう。

 

次に重要なのは時間密度の向上。

同じ時間に2つ以上のことをすすめるわけです。

ランニングしながら考え事でしょうか。

通勤時に読書する。自転車に乗りながら考え事をする。

一緒に出来るなら一緒にしてしまおうという考え方です。

職業柄、子どもと遊んでいる時にも仕事のアイデアやよい言い回しが浮かんでくるので、

これを忘れないようにしたいものです。

 

次に段取り。

何事にも手順があります。その手順を明確にすることで、同じ時間で沢山のことが行えるわけです。

いままで、経験によりなんとなく行っていた作業をしっかりと見える化し、段取り良く行えるようになれば、

時間はもっと開いてくるのでしょう。

 

最後にここには詳しく書かない大事なことが一つ。

それはママさんとの関係です。

関係をよく保つことで、よりよい時間を行うことが出来るのです。

・・・まったくもってそのとおりですね。

 

この本は忙しいとぼやいているパパさん必見の書籍です。

また、同じシリーズとして

「働くママ」の時間術

もありますので、いずれ読んでみたいものです。