わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL0422-22-1232


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

接触皮膚炎

花粉かぶれにご注意を(2018年3月)

花粉症のシーズンがやってきました。

患者さんの中でも続々と発症の報告がなされています。

早い人は1月中旬からでしたが、増加ペースからみて、完全に花粉症シーズンの到来ですね。

 

それに伴い、いわゆる「花粉かぶれ」の患者さんが沢山受診しています。

特徴は目の周りから頬部にかけての症状。

左右差は無いこともありますが、時に明らかに異なることがあります。

 

なぜそうなるのか?理由はいくつかあります。

まず発生の原因は花粉そのものである可能性。

花粉症は花粉の中に含まれるタンパク質に対するアレルギー。

ということは目や鼻だけでなく、理論的には皮膚に対しても発生する可能性があります。

もう一つはひっかくことによる影響。もしくはこすりつけに対する影響ですね。

掻爬することで皮膚に炎症が発生し、それが更に掻爬するという悪循環に突入します。

それで悪化する

 

左右の差が大きな人はひっかきの影響。

差の少ないひとは花粉そのものに対する反応。

なんて可能性ありますけど、はっきりとはしません。

治療はステロイドなどの抗炎症が目的となります。

同時に花粉症そのものも抑える必要があるんですけどね。

なので、皮膚科から飲み薬や目薬などを処方する場合もあります。

だって治んないんですもの。

 

実は結構眼科、耳鼻科で見過ごされている花粉かぶれ。

また、市販薬でもなかなか抑えることが出来ません。

目の周りが荒れてきてヒリヒリしたり、痒くなるようでしたら

一度皮膚科を受診することも考えて見て下さい。

NHK「あさイチ」にて掲載?されました。 2017年9月13日

本日のNHK「あさイチ」に出演?掲載?されました。

・・・まだ見ていませんが。

 

テーマは古い日焼け止めに気をつけろ。

ということで当院を受診された方にある傾向がありましたので、

そのお話について。

ボード一枚だったので、気がついた方は少なかったかもしれませんが・・・

 

このような形で古くなった塗り薬や化粧品などについての注意喚起がなされるのは

とても意味のあることだと考えてます。

みなさんも気をつけてくださいね。

 

男性の日焼け止め、胸にもしっかりと塗って下さい。

むう、ぬかったわぁ。

というわけではありませんが、週末に思いっきり日焼けをしてしまいました。

 

頭部は帽子でカバー。首も帽子から垂れる首覆いでカバーしました。

旧日本兵とバカにされましたが・・・

(Amazonで買えるのね・・・びっくりですが)

ちなみに購入したのはこっちです。

 

いやあ、しっかりと日焼けどめを塗っていたのですが、

胸元は盲点でした。

 

考えてみたら、世の中で出回っている日焼けどめを使うべき部位の絵ですが、

女性対応なんですね。

女性は胸元が大きく開く状態では外には出ませんものね。

 

というわけで、男性の方は胸までしっかりと日焼け止めを塗りましょうね。

 

2017年6月1日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様のご参加をお待ちしております。

    
 2017年6月1日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-040
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2017年6月15日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-043
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

 2017年7月6日
生後1ヶ月から6ヶ月までのスキンケア CS-A-041
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚にやさしいスキンケアをお教えします
    
2017年7月20日
アトピー性皮膚炎と乾燥肌のはなし AD-A-044
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

時間
  開場 10:45
  講義 11:00-11:45
  質問の時間 11:45-12:00

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
  おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は提携駐車場をご利用下さい。

予約時の注意事項
 キャンセルは直前まで承ります。問い合わせフォームよりご連絡ください。
防犯上の観点から電話ではお受けできませんのでご注意ください。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。


予約希望の方は最下段の問い合わせフォームより希望日時をご記入のうえ、ご連絡ください。
折り返し、電話にて当院より予約状況の連絡をさせていただきます。
よろしくお願い致します。



足の先の湿疹が増えています

ここ何日か、同じような症状で受診された子がいたので、注意喚起も兼ねて記事にします。

 

赤ちゃんから、よちよち歩きの子ですが、結構足の指先に湿疹をつくって受診されます。

亀裂まで行かない、皮一枚の剥け。表皮剥離と呼びますが、

そんな症状は両方、どちらかというと利き足に強く、

親指>人差し指>中指

とつくってきます。

 

これ、洗い方が足りないと出ることがあります。

 

どうしても歩くようになった子を洗う時には立ったまま洗うことが多くなります。

すると、足の指の洗い方が不足してしまうのです。

 

そのために湿疹ができるというわけです。

対処は簡単。洗うこと。

意識して洗ってあげてください。

きっとすぐにきれいになりますよ。

 

今回は足のお話でした。気をつけて洗ってね。

結婚前に、金属パッチテスト?


考えてみたら、そうだねえ。

といったお話です。今日のお話は。

 

結婚とパッチテスト?

普通は全く結びつかない単語ですが、

指輪という言葉を介するとうまくつながります。

 

結婚指輪や婚約指輪、高いですもんね。

たしかに、金属アレルギーがあったから、高い指輪をつけようとしたら

ダメでした。

というお話は切ないですもんね。

 

今まで全く聞いたことのないお話なので、

最初はびっくりしましたが、考えてみたらちょっとの手間暇とお金をかけて

予めテストしておいたほうが安心ですもんね。

確かにそっちの方は合理的だ。

 

という話でした。

なお、パッチテストは暑い日には積極的に行いたい検査では有りません。

汗だくの季節は向きませんからね。

もしも、ご希望の方が居ましたらお早めにどうぞ。

 

パッチテスト希望の方はお早めに

春ですねえ。日も長くなってきました。

少しずつ空気も緩んできたように見えます。

温かいっていいですねえ・・・

 

でも、暖かくなることが問題になる検査方法もあります。

今回はそんなお話です。

 

パッチテストという検査があります。

パッチという言葉の通り、背中に貼り付ける検査です。

なにを?

アレルギーの原因と思われるものを。

です。

 

接触皮膚炎。つまりかぶれですが、この原因は多岐にわたります。

その原因を探す一番シンプルで確実な方法。

それがパッチテストです。

 

やり方も実にシンプル。

背中にあやしい成分を塗ったパッチを当てる。

ただそれだけです。

 

貼り付けて2日後から7日後に原因であれば、反応するし、

原因でなければ反応しない。

そんな検査方法です。

 

ただ、問題の一つが剥がれて取れてしまうリスク。

なので、そのリスクを最低限にするために、パッチテストの製品は

その周囲に防水テープで覆いをして、剥がれないようにするのです。

 

が、それが、痒い。

防水テープなので、

(ある程度の通気性はありますし、最も通気性の高い製品を使ってはいるのですが)

蒸れる。

で、痒くなる。

 

そんな問題点があったりするのです。

痒くていじられてパッチがずれたりすると反応を正確に測ることができなくなりますし・・・

 

というわけで暖かい時期にはなかなか行いたくない検査。

それがパッチテストなのです。

 

動いて汗ばむ季節には始めたくない検査なので、

もしもご希望の方はお早めにどうぞ。

ちなみに、当院では開院時間の都合により、

月曜日スタートもしくは水曜日スタートの2コースの準備がありますので、

ご希望の方は一度ご相談くださいませ。

食べ物がつくとアレルギーになるから食品由来成分は全部使っちゃダメですか?

食物アレルギーが元は皮膚から入った成分に反応するところから始まるんだ。

このお話はここ数年で一気に広がった感じがありますね。

今回はその先のお話についてです。

 

さて、では食品由来の成分を皮膚に使用するのは一切良くないのかというお話です。

 

うん、結構難しいんですね。これは。

と言うのはどこで線を引けば良いのかという問題があるからです。

 

まず最初に「食物アレルギーがどのようにして発生すると考えられているのか」から説明しましょう。

最初のきっかけは実はお肌にあります。

皮膚特に顔の荒れた皮膚(湿疹の皮膚)に食品由来の化学物質がくっつきます。

するとその成分に対して感作という生体反応が起こります。

この「感作」とは、アレルギーの準備状態のこと。

つまり、この感作された物質に後日もう一度触れるとアレルギーが起こりますよ。

という状態になります。

 

そして、後日の話です。

顔にその物質が付着することからアレルギー性の皮膚炎が起こります。

いわゆるかぶれですね。

そしてこの感作は全身全体に起こるものですから、

当然口やお腹の粘膜でも起こります。

口の粘膜で起これば口の周りの蕁麻疹、嘔吐の反応を起こすこともあります。

お腹の粘膜で起これば腹痛や下痢、嘔吐。当然体の蕁麻疹という形で症状が起こります。

これが食物アレルギーの症状という形で目にみえてきます。

当然反応が強ければ血圧低下などのアナフィラキシーに至るわけです。

 

で、問題はその成分。

一つわかっていることは、小さいものよりも大きなもののほうが危険であろうということ。

それなりのサイズが必要になるんです。

したがって、分解されているものであれば相対的に危険度は低いと考えることができます。

 

 

ココまでが基礎編。

ココからが問題なんですが、由来成分を全て塗ってはいけないのか?

どちらかというと、Yesです。

 

使わなければ行けない理由があれば別ですが、

そうでなければ使用する必要は無いでしょう。

と考えます。

無用なリスクはとらないほうが良いのではないでしょうか?

 

ただし、例外があります。

過去にすでに使われていて、問題ないのがわかっていればOK

と考えてもいいかと思います。

だって、過去に一杯の人が使っていてOKだったわけですからね。

過去からのデータの蓄積が有るわけです。

 

 

まあ、でも、使わなくてもイイんじゃないの?

というものは使用しないのがベターかと思います。

 

皮膚科医の娘でも、顔のかぶれの予防は困難です。

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秋も深まってきました。

食欲の秋です。

というわけでもありませんが、実家から柿と洋梨が送られてきました。

下の娘は果物が大好きです。(というよりも食べるの大好き?)

下手をすると7歳上の娘よりも食べていたりなんかして・・・

 

まあ、そういうわけも有るのでしょう。

とうとう口の周りの湿疹が出てきました。

果物食べ過ぎだよ・・・

 

皮膚科医がついていながら。

と思われるかもしれません。

でもね、顔の湿疹。これだけは周りに専門家がついていようが

完全には防げません。

 

乾燥肌、アトピーでも顔の湿疹が落ち着かない子が居ます。

でも、これも原因は多くはかぶれ。

よだれやミルク、食材などが顔面に付着するために出現するものです。

したがって予防は困難なのです。

出来るとすればワセリンを何回も何回も塗ること。

それである程度の予防を行うことができます。

だから、ワセリンを塗る回数が大きればそれだけできないんですよね。

診察をしていると、それが如実にわかります。

ワセリンの塗布回数と症状には関連があるのです。

 

でも、それでも完全には抑えることはできません。

ある程度は出現することがやむを得ないと考えたほうが良いでしょう。

 

だから、顔の湿疹は予防もしっかりとしたほうがいいけれども、

湿疹が完全には抑え込めないものだと考える。

そして、湿疹が出たら早めに見つけて、ステロイドなどの塗り薬を開始する。

 

そのように考えた方が現実的だと思いますよ。

なによりも湿疹を全く作らないという完璧主義に陥ると

できてしまった時にがっくりと来てしまいますからね。

 

出来ることをゆっくりと進めていく。

子供のお肌との付き合いは長くなりますから、

まあ、慌てず騒がずに淡々と進めていくくらいで良いかと思います。

花粉症にワセリンを使うのは、予防には良い方法かもしれない

最近のTwitterなどで流れているようですが、

花粉症にワセリンを使用することの是非について、

耳鼻科医では有りませんが、ある程度アレルギーの知識のある医者として考えてみました。

なにより、皮膚科医が一番ワセリンを処方していますからね。

 

ワセリンとは何か?

物質的な云々を除いて、体に塗ることを目的として考えた場合、

その目的は皮膚の保護です。

実際に何に処方しているかというと、一番多いのは赤ちゃんの顔。

いわゆるよだれカブレ防止のための保護膜としての作用です。

逆に保湿剤としての作用はあまり期待しては処方しません。

 

今回、花粉症にワセリンをいう考え方の基本となるのは、

皮膚及び粘膜の保護が一番でしょう。

つまり、花粉が直接皮膚や粘膜に接触しないようにワセリンを塗るということ。

そのために粘膜の刺激が起きず、炎症が起きない。

というのが使用の目的になります。

 

もう一つの目的としては炎症の抑制及び乾燥やひりつき感の軽減が考えられます。

表面を覆うことにより、刺激が多少なりとも減少しますから

炎症はある程度は抑制できるでしょう。

また、特に皮膚では炎症やそれに伴う掻破行動のために皮膚の表面が荒れ、

それが更に炎症を悪化させるという悪循環になっています。

また皮膚の表面が露出していると神経が刺激され、皮膚のひりつきが多くなりますので、

予防としてワセリンを使用することも大事でしょう。

 

 

と考えてみると、意外や意外。ワセリンを使うというのはあまり悪い選択では無さそうです。

少なくともリスクとメリットの割合は良さそうですね。

 

ただし、気をつけることがいくつかあります。

まず、この方法はあくまでも予防ですから、症状が出る前に行ったほうが効果は高いでしょう。

症状が出現し、炎症が出てしまうと、その炎症自体を取り除かないかぎりなかなか落ち着きません。

ですので、炎症出現後の効果は出現前に使用するよりも低くなると考えられます。

次に、きちんとしたものを使用すること。

具体的には精製された、純度の高いものを使用することです。

病院ではプロペトという名前で純度の高いワセリンを処方することができます。

また、市販品ではサンホワイトが純度の高いワセリンを使用しています。これですね。

サンホワイト P1

なぜ純度の高いものを使用すべきか?それはカブレのリスクです。

純度の低いものはかぶれやすい。

また、いろいろなものが入っていればそれだけ、かぶれるリスクが高くなります。

特に荒れた皮膚や粘膜の場合は更にリスクが高くなりますので、

純度の高い製品を使用したほうが良いでしょうね。

次に、保護剤の性質上、剥がれたら効果は無くなってしまいます。

そのために頻回に使用すること。

顔を拭いた、鼻をはんだ、目を拭ったら効果がなくなるので、

そのたびに塗ること。

が大事になります。一回あたりの厚さよりも回数を重視して塗ったほうが良いでしょう。

最後に、マスクやメガネその他の保護具も併用することです。

それぞれの器具で少しずつ花粉をストップしていくことが大事ですので、

後2ヶ月、しっかりと花粉をブロックしていきましょうね。