わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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書評

「おへんじ、はあい」

おへんじはあい (はじめてのあかちゃんあそびえほん)

「おへんじ はあい」

著:あらかわしずえ

 

我が家で「画伯」という言葉が使われる場合は2人のどちらかです。

あらかわしずえさんと、もう一人はいりやまさとしさんです。

どちらも、娘が大好きな絵本の著者です。

 

次女もこの本が大好き。

どうも、「はーい」のセリフが好きなようで、

「はーい」と言われるたびにきゃっきゃと笑っています。

 

1歳未満の赤ちゃんには楽しいようです。

上の娘は幼稚園に入ってもたまに読んでいましたが・・・

 

でも、残念なのは現在新品ではほとんど出回っていないようなのです。

うちにある本も、上の娘が赤ちゃんだった時に購入したものをとっておいたから

残っていただけなんですよね・・・

それだけが残念です。

「お父さんがキモい理由を説明するね」

お父さんがキモい理由を説明するね―父と娘がガチでトークしました (Linda BOOKS!)

 

お父さんがキモい理由を説明するね

著:中山順司

 

ウ、ウチはまだキモいなんて言われていませんからね。

その辺りはお間違いなく!

 

まあ、小学校に入ったばかりの娘なので、まだ考えていることもそれなりに分かるのです。

しかし、これから徐々にわからないことも増えてくるのでしょう。

いまでも、時にはっとするようなことを言ってきますからね。

 

この本は中学生の女の子とそのお父さんのお話を綴ったものです。

会話がなくなってくるこのお年ごろ、世のお父さんは戦々恐々と迎えるであろうことは

容易に想像できます。

 

じゃあ、実際に子どもはどのようなことを考えているのか?

詳しくは中身を読んでいただくにしても、思ったよりもしっかりと考えているな。

と言うのが正直な感想でした。

 

この時期の父親と娘の関係は非常に複雑かつ難しい物です。

過去を引きずり、子ども扱いする父親と、

成長している実際の娘のギャップ。

娘側も、しっかりとその変化に気がついているわけではないので、もどかしさが先に出てしまう。

また、単純な男性と繊細な女性という性差もあり、

すれ違いが多くなってしまう時期なのでしょう。

母親と男の子ではそうすれ違わないのかもしれませんが・・・

 

さて、ここで気になったことが一つ。

著者は小学校の時はすれ違ったまま時間が過ぎてしまいました。

では、その小学校の時からしっかりとしはお話をしてみたらどうなるのでしょう。

実際に試してみる価値はありそうですね。

 

「ゼロ」

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

「ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく」
著:堀江貴文

 

世間ではホリエモンと呼ばれている著者ですが、初めて知ったのはいつ頃でしょうか。

年齢は大きく変わりません。しかし組織の中の一人として仕事をしていた自分と比べて

上場会社の社長であり、大型の買収合戦をしてみたり、プロ野球球団を持ってみようとしたり、

選挙に出てみたりと、非常に輝いて見えました。

しかし、その後世間の風向きは変わります。

裁判で有罪となり、刑務所に収監されてしまいました。

この辺りの経過は未だに何がどうなったのかよくわかりませんが、

刑務所から戻ってきた著者の初めての書籍となります。

 

彼を見ていて、一つわからなかったことがあります。

どうしてそれだけのことをしているのか?彼はなぜそのような仕事をしているのか?

です。

人生の目的と言ってもよいでしょう。

マスコミの報道からはわかりませんでした。

当然ですね。マスコミ自身によるバイアスがかかっていますから。

本人の著作も読んでみました。

でもはっきりしませんでした。

(多分その頃は自分自身でもよくわかっていなかったのかもしれませんね)

ずっとモヤモヤしていた気持ちは「ゼロ」を読んでみてなんとなく理解できるような気がしました。

 

つまり、

あの仕事とこの仕事を分ける理由なんてないじゃん。

と思ったわけです。

本人の中ではすべて「やってみたい」仕事なんですね。

それを周りが、ITやらメディアやら政治やらラベリングして分けていたんですね。

そのラベルしか見ないから、軸が見えなかったんですね。

 

やりたいことをやり、そのために周囲との摩擦が起きる。

いろいろなことを進めようと思うから、周囲との摩擦が大きくなる。

その摩擦がすこしずつ大きくなり、破断点を迎えた。

とかんがえると、あの時のホリエモンブームが理解できるように思えます。

その「周囲との摩擦」をなんとなく感じる若い人たちが喝采を送り、

「摩擦のないように人生を送ってきた」年長者たちは苦々しく感じる

という反応を示すのも当然のことでした。

 

刑務所の中でやりたいことを考え、世の中に戻ってきた著者が

今後何を考えて、何を行っていくのか、ゆっくりと見て行きたいと思います。

 

「へんしんするゆび」 かがくのとも 2014年3月号

かがくのとも 2014年 03月号 [雑誌]

 

写真

「へんしんするゆび」
かがくのとも2014年3月号

 

毎月我が家に届く「かがくのとも」です。

幼稚園から送られてくるのですが、結構楽しい本もあります。

この前の月のモノレールの話も楽しい物でした。

 

しかし、今月の「へんしんするゆび」ですが、この本を最初にみてびっくり。

あのう、真ん中に穴が空いているんですけども・・・

 

この本のキモはまさにこの真ん中の穴にあります。

穴に指を入れて、ページをめくると・・・

あら不思議、指先が色々なものになってしまうのです。

広い意味でのしかけ絵本といえば良いのでしょうか。

 

指を中に入れると、その部分がフライパンの上のソーセージになったり、

イカの足になったり・・・

などなど。様々なものに指先が変身します。

 

他にはどのようなものがあるのか、実際に本を読んでみて楽しんでみてくださいね。

「あたりまえだけどなかなかできない 仕事のルール」

あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール (アスカビジネス)

あたりまえだけどなかなかできない 仕事のルール

著:浜口直太

 

医者という職業について、私の友達が言っていた冗談があります。

「職業の前に”お”がついて、終わりに”様”が付く職業は”お医者様”と”お代官様”しかいないよね。」

お代官様はもういませんよ・・・

どうも、偉そうということを言いたかったみたいです。

たしかに、偉そうですもんね。でも、現在はそうも行っていられません。

医師といえど、会社の中の一員としての働きを求められることもあるのです。

 

さて、仕事を進める上で必要なことは多岐に渡ります。

その中のすべてを個別に教えることは不可能です。

そのエッセンスを上手にまとめた本があればと思っていたのですが、調度良い本が見つかったので読んでみました。

 

書いてある内容は基本的なものばかりです。

しかし、「何故」「どうして」までしっかりと記載されています。

なんとなく済ませていたこと、なあなあで終わっていたこともこれからしっかりしなければいけないと思えるお話です。

 

そろそろ年度末です。

新入社員は卒業式から入社式までの間にぜひ読んでおきたい本ですね。

もちろん研修医になる前にも読んでおくべき本です。

 

私も、研修医になる前に、この本を読んでおけばよかったと思いました。

医療の世界は特殊であることは理解しています。しかし、その前に人間が作った社会の中の組織であることは同じです。

きっと、沢山のことを読みとることが出来るでしょう。

「疾病と世界史」

疫病と世界史 上 (中公文庫 マ 10-1)

 

「疾病と世界史」

著:ウィリアム・H・マクニール

 

高校時代、世界史は私には合いませんでした。

その当時はなんとなくだったのですが、

最近になってその理由がおぼろげながらわかってきました。

つまり、歴史というものは、地理、気象その他の分野のバックグラウンドがわかって初めて理解できるのです。

当然、言語や風習、文化もわからない状態では単語の羅列になってしまいます。

日本史であれば、地理や気象条件は大きく変化することがないと直感的にわかるのですが、世界史ではそうも行かないですよね。

(でも、気象については気象歴史学という、真面目な学問になっています。地理についても条件が変わっていますので、逆に注意が必要ですが)

 

いままで世界史では政治、経済の話を中心に語られることが多い状態でした。

しかし、最近は気象条件も合わさり議論になっているようです。

例えば、飢饉と火山の噴火や太陽光の強さ、寒冷化などは有名でしょうか。

 

この本はさらに「病原微生物」による伝染病という軸を中心に世界史を語っています。

つまり、歴史にたびたび出てくる伝染病がいかにその当時の社会に影響を与えたのか。

という話が中心となります。

 

読んでみて、ひとつ言えること。

それは社会の動乱が伝染病を呼び、伝染病が社会の動乱を呼んできた

という話です。

 

古代ローマ帝国を始めとして幾つもの強大な国家が伝染病のために滅んだ

という非常に興味深い仮説が示されています。

医学に携わる人間として、非常に感銘を受けた一冊でした。

 

日本ではどうだったのでしょうか。今度時間がある時に調べてみましょうかねえ。

「あした死ぬかもよ?」

あした死ぬかもよ?

 

「明日死ぬかもよ?」
著:ひすこたろう

 

衝撃的なタイトルです。

でも真実です。

 

以前、計算したことがあります。

私は20年後に死んでしまう確率はどのくらいだろう。

結果は衝撃的でした。

娘ですら1%

妻は2%

私は3%です。

昔の話なので、今はもっと高いのでしょう。

 

この3%という数字は衝撃的でした。

わかりにくいですかね。簡単に例えてみましょう。

私は昔ゲームでよく遊んでいました。ゲーム機の前の、テーブルの上でサイコロを転がす時代の話です。

さて、サイコロを3個用意しましょう。

転がして、出た目を合計します。

目が3(つまり、1,1,1)の確率は0.5%

目が4以下であれば2%

目が5以下は4。5%

となります。

 

3個サイコロを振って、5以下なんて出るわけが無い?

いえいえそんなことはありません。結構出るのです。しかも、ここぞという時に限って。

一度、サイコロの目で人生の残り時間が決まってしまうと考えてみてください。ちょっとした恐怖ですよ。

 

20年後と言わず、今日元気だった人(もちろん自分かもしれません)が

明日には死んでしまっているかもしれません。

 

さて、このことを頭のなかに入れましょう。

明日死んでしまうかもしれない。

 

では次に質問しましょう。

そしたらあなたはどうしますか?

 

 

今日と同じことをしていますか?

それはやりたいことですか?

やりたくないのにやらされていることですか?

誰かに言われたからですか?

 

でも、きっと、その通りしに生活て人生最後の1日を無駄にした時、

翌日にその「言った人」はどうするでしょうか?

どうもしませんよね。

 

そうですね。いつか人は死ぬんです。自分もいつか死んでしまうんです。

先ほどのサイコロの話で例えましょう。

六面体のサイコロ3個。目の合計が18だったとしても上位0.5%です。

厚労省の統計をみても、上位0.5%で男性は107歳くらいでしょうか。

実はそれしか時間は無いのです。

3個サイコロを振って、全部6の目を出す自信がありますか?

私は少なくとも18が出るなどとは考えることはできません。

 

もしも、明日死ぬとしたら、あなたはどうしますか?

 

 

追記

生命表というものがあります。

この表の意味するのは何人が何歳まで生きているのかというお話です。

赤ちゃんが1万人生まれたときに、その中の何人が何歳まで生きていけるのかという表です。

自分の年齢からスタートし、その前を少しずつ見に行ってください。

あなたは何を感じましたか?

「TVディレクターの演出術」

TVディレクターの演出術: 物事の魅力を引き出す方法 (ちくま新書)

 

「TVディレクターの演出術」
著:高橋 弘樹

 

開業して、初めて知った世界にTVの世界があります。

短時間ですが、1回だけ出演することがありました。

(他にもお話はいくつかあるのですが、ここでは割愛します)

そこで出会ったのが制作会社のディレクターさんです。

どの方も個性的でしたが、ある、一定の方向性があるように見えました。偏見と言ってもいいでしょうか。

そんなこんなで少しモヤモヤしていた時に見つけた本です。

 

この著者はテレビ東京のディレクターです。

テレビはNHKとテレビ東京くらいしか、しっかり見ようとしていない
(というか、のんびりテレビを見ている余裕が無い)

ので、非常に興味深く読むことが出来ました。

しかも、あの「空から日本を見てみよう」しりーずなど、個人的に興味深いと思っている作品を作るディレクターさんなので、

さらに楽しく読むことが出来ました。

 

番組のリサーチの仕方、脚本の作り方、カメラの回し方、撮影の仕方、話の持って生き方・・・

特にドキュメンタリー系の番組を多く作っているディレクターさんらしく、現実的でいて、なおかつ示唆に富んだ

お話が続きました。

瀬戸内海の無人島で見つけた19点のテスト用紙。

横浜の海のそばのガケの上に建てられたマンションに住んでいるおばあさん。

ソロモンで現地の人にココナッツを投げられた時の周囲の反応。

一つひとつのお話を丹念に拾い、それを広げて一つの物語を作っていく真摯な姿勢に素晴らしいと思いました。

 

でも、今のテレビでこの様な作り方をしている。そして許されているのはどのくらいの数なんでしょうか。

お金がない分、逆に知恵を絞らねばならないテレビ東京。

そして、「面白い」よりも「ためになる、知って嬉しい」番組を見たい人が他の局よりも高い割合で存在する(だろう)テレビ東京の立場だからこそ、

許されている方法なのでしょうか。

 

ということを考え、その他の局の番組を見ていると、なんだか悲しくなってしまいます。

最近、知的好奇心を刺激される番組が少なくなってしまったような気がするからです。

ドキュメンタリーの数も質も減っているような気がするからです。

 

芸人がひな壇で騒いでいるだけの番組には飽きました。

張る必要もないのに体を張ってお笑いを誘おうとしている番組にも飽きました。

このお正月もきっとテレビのスイッチはついているのでしょう。

でも、ただそれだけ。時にちらりとテレビに目をやっては、他のことをしているのでしょう。

まあ、中の人がそれでいいなら、それでいいのですけどね。

「たんけんライト からだたんけん」

からだたんけん (はじめての発見―たんけんライトシリーズ)

 

この本はその名の通り、ライトをてて、体の中を探検していくお話です。

 

ライトと言っても実際に光をあてるわけではありません。

この本の中には、プラスチックのページと黒いページが有ります。

付属の白い紙で出来たライトを、その2ページの間に挟むことで、

白い部分(ライトの形になっています)が浮かび上がってくる寸法です。

 

また、上手なことに、一部分しか白くなるようになっていないので、

ライトを動かすと、本当に暗闇の中に懐中電灯を当てているかのように見ることが出来ます。

 

内容はレントゲン、顕微鏡、体の中の透視など、ある意味定番ですが、

楽しんで見ることができるようです。

 

いろいろなことが気になるお年ごろの子にはちょうどいいかもしれませんね。

「パパ、ちょっとまって」

パパ、ちょっとまって! (アルフォンスのえほん)

 

我が家での定番の会話です。

「◯◯◯、お風呂はいるよー」
「パパ、ちょっとまってー」
「おーい、アルフォーンスぅ」
「違ーう!」

 

この本の少年アルフォンスはパパといつも一緒です。

でも、子どもなので、いつも遅れがち、よそ見がち、イタズラがちです。

そのたびにパパに

「おーい、アルフォーンスぅ」

呼ばれてしまいます。

そして、アルフォンスの返事は決まって

「ちょっとまってー」

なのです。

 

我が家でも、いつも「ちょっとまってー」の毎日ですが、

その言葉が出るたびに家族の誰かが「おーい、アルフォーンスぅ」と混ぜっ返します。

 

普段はイライラしがちの環境で出てくる言葉ですが、

この一言で、いい意味で力の抜けた状態になります。

パパもママも怒るに怒れません。

 

家で、いつも怒ってばっかりのお父さん、お母さん。

是非この本を呼んでニヤリとしてくださいね。

 

最後に少しだけ本のお話を。

いつも「ちょっとまってー」のアルフォンスですが、

少しだけ仕返しが出来ます。

その時の状況も読んでいてニヤリとさせられるものです。

さて、その時パパは何をしていたのでしょうか。

 

この本はパパが子どもに読み聞かせをしてほしいものですね。

 

 

 

・・・余談です。

アルフォンスというと、最初はどうしてもこの子が出てきてしまいました。

そういえはそろそろ実写映画化されるとか。

見に行きたいけど、イメージが壊されていそうで、少し怖いです。どきどき。

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