わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

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1年前と比べてみよう

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今回のタイトルは自己啓発本みたいですが、もちろん治療の話ですよ。

 

秋になって、乾燥がみんな悪くなってきました。

そして、よく聞かれるのは「良くなっていますか?」

そりゃあ、ここ1週間だけを見れば落ち着いていないかもしれませんが、

比較するのは1週前の症状ではございません。

1年前です。

 

なぜでしょうか?それは乾燥の原因によります。

湿疹の出来る原因は様々です。体質つまり遺伝に就いては1年前も今も当然同じでしょう。

アレルギーの強さは昨年よりも強くなっているかもしれません。

でも、もう一つ大きな原因である乾燥は年間を通して変わるものです。

ですので、1週間前とは乾燥の状態が異なります。

そのために、比較することが出来ないのです。大きな前提条件が異なりますからね。

では、どの時期と比較するのが良いのか?それが1年前です。

1年前の同様の気象条件と比較してみれば、乾燥の影響を除外することが出来ます。

そして、それ以外の条件のみ揃えて比較すれば良いのです。

 

では実際に比較してみたらいかがでしょう?

皮膚の状態でも構いません。薬の使用量でも構いませんし、下地の使用回数でも構いません。

どうですか?

多分多くの子どもたちは昨年の同時期よりも皮膚の状態は良く、薬の使用量や下地の回数が

きっと減少していると思います。

 

それが、乾燥肌の多くは「年齢とともによくなる」ということなのです。

毎日の状況は良くなったり悪くなったりかもしれません。

でも。長い範囲のなかで、条件を揃えてみることで長期の流れが見えてくるのです。

 

いかがですか?良くなっていますか?悪くなっていますか?

1ヶ月未満の子の湿疹が悪くならないわけ

新生児

1ヶ月未満の赤ちゃんの湿疹が悪くなることはほとんどありません。

 

・・・と言い切ってしまいましたが、これは意外に知られていません。

ではなぜなのでしょか。

 

実はこれには赤ちゃんの発達が関係しています。

具体的には手や腕の動かし方についてです。

 

手や腕の動かし方も年齢とともに段階を踏みながら発達していきます。

1ヶ月未満の子は肘を曲げて腕を動かすということはできません。

腕をバタバタさせることはできるのですが、よくみてみると、上下にブンブンと振り回すような行動しかできません。

そのために、湿疹ができたとしてもひっかくことができないので、

悪化することも長期化することもありません。

 

湿疹というのはどうも引っ掻いて初めて悪くなるようです。

まあ、いずれこのようなお話もしていけるかと思います。

1ヶ月以内の海外渡航をされた方は受付で申告ください

 

ということで、1ヶ月以内に海外渡航をされた方は、受付にて申告をお願いします。

 

なぜかと言うと、麻疹が海外から輸入されているんですよねえ。

今年の日本国内のはしかの患者さんはかなり増えています。

コロナ後最高になりそうな勢いですね。

 

特にベトナムが多く、ついでタイ、フィリピンなど。

ベトナムではここ数年麻疹の予防接種率は伸びていない状況です。

どうしても集団免疫に足りない量です。

そのために発生数が多く出てきているんですね。

 

そして麻疹の性質が拡大を食い止めにくくしています。

麻疹は最初に発熱だけの時期があります。

その段階ですでに周りにウイルスをばら撒く状況になっております。

そのためにその段階で見つけたいけど、臨床症状だけでは決め手にかけることもあります。

その場合に判断基準になるのは海外渡航の有無。

麻疹は潜伏期はだいたい1-2週間とされていますので、

そこでもらった可能性が高ければ麻疹と診断しやすくなるのです。

 

というわけで、最近流行しつつある麻疹を食い止めるのに重要な情報が

海外渡航の有無

なんですよね。

 

お手数をおかけして恐縮ですが、海外渡航1ヶ月以内の方はその旨を受付スタッフにお申し出ください。

よろしくお願いします。

12歳から内服可能なアトピーの治療薬が出てきました

さて、今回もアトピーの飲み薬の話です。

 

今月からJAK阻害剤というアトピー性皮膚炎の飲み薬の2種類目の製品

リンヴォックが使用できるようになりました。

 

この薬剤の特徴としては12歳から内服可能なんですよね。

デュピクセント、オルミエントはいずれも15歳以上なので、3歳の違いがあります。

ちょうど中学生、小学6年生が使用できるようになったわけですね。

 

治療手段の選択肢が増えるのはいいことです。

特に中学受験、高校受験生を控えている子にとっては良い話かもしれません。

アトピーの症状は勉強の妨げになりますからね・・・

 

ただし、誰でも使用可能なわけではありません。

・症状の強さがある一定以上必要なこと

・使用前に内科で血液検査などを行う必要があること

・感染症にかかりやすくなる副作用があること

という特徴もあり、簡単には処方はできませんが、

もしも興味のある方がおりましたら外来を受診いただけましたら

説明させていただきます。

 

選択肢の増えたアトピー性皮膚炎の治療をどのように進めていくのか?

悩ましいところですが、中学生の重症のアトピーも治療できるようになったことを

まず喜ぶことにします。

12月より、東大和療育センターでの勤務を開始します。

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12月より、月2回(第2,第4火曜日午前中)東大和療育センターで皮膚科としての勤務を開始いたします。

外来及び通所・入院患者さんの治療にあたります。

 

療育という言葉は耳慣れないかもしれません。

療育とは、一般の子どもたちとは違う成長、発育をする子どもたちが、

社会に出て行くことの出来るようなお手伝いをしていく事です。

脳性麻痺や何らかの疾患、または自閉症などの疾患を持つ子どもたちの

皮膚にトラブルが起きないようにお手伝いをしていくことがお仕事になります。

 

正直な所、小児皮膚科に進むまで、そのような子たちと触れ合うことはほとんどありませんでした。

前の病院の中のデイケアで、病棟で沢山の子達にあい、治療をしながら沢山のことを学ばせていただきました。

開業をしても、そのような子の皮膚トラブルを治すことが出来るお手伝いをすることが出来るのは非常に嬉しく思います。

 

本人、家族が、治療をすることで少しでも良くなってくれるように頑張りたいと思います。

12月はデュピクセントに向かない月かもしれません

今月のデュピクセントのお話です。

12月ですが、実はあまりデュピクセントの治療開始には向いていないかもしれません。

 

デュピクセントは年末になるというお話はありません。もちろん。

問題になるのはお金のお話です。

 

まず1つ、年末のお話です。

医療費がある一定以上になると医療費控除を受けることができます。

こちら確定申告が必須となりますが、概ね年間の医療費10万円を超えると

税金軽減の可能性が出てきます。

しかし、12月にデュピクセントを開始した場合は、デュピクセント開始

1ヶ月間の医療費は自己負担額で7万5千円となり、医療費の上限を

デュピクセントのみで超えることは難しくなってしまいます。

(もちろん他の疾患も含めて合計10万円を超えた場合は、

還付の可能性がありますので総合的にご検討ください)

 

もう一つは月3回投与の可能性です。

月初にデュピクセント治療を開始した場合、

初回2本5万円。

2回め2週間後1本2万5千円。

3回め4週間後1本2万5千円。

合計4本10万円を使用することが可能になります。

しかし、12月は残念ながら月に3回の投与を行うことができる日程はありません。

 

この2点についてはデュピクセントをおすすめしきれない理由となっています。

もちろん病気の症状が強いためにデュピクセントを一刻でも早く投与したいという場合は

その限りではありません。

 

でも、1ヶ月待てという人は、お金の事を考えて、来年の1月になってから

治療を開始してみても良いかもしれませんね。

 

今回は治療だけではない、結構大事なお金のお話でした。

12月1日より先の日の予約ができるようになりました

お知らせです。

 

2015年12月1日より、予約システムの一部変更を実施いたしました。

内容としましては

・1ヶ月先までの予約開始

・時間枠を30分→15分に変更

となります。

 

以前より、多くの要望がありました先の予約ですが、

1ヶ月先とさせていただきました。

また、枠に限りがありますので、1名に付き1日、1枠のみの予約制限となっております。

数日に渡る予約はシステム上行えませんのでご注意ください。

あくまでも「次回」の予約となります。

あわせて、受付に次回の予約をお取り出来るように専用端末も用意いたしました。

タッチパネルでの予約が可能となっておりますので、お帰りの前にぜひ次回の予約をお取りください。

 

また、予約枠を15分単位に変更いたしました。

現在の30分枠ですと、短時間で患者さんが多数来院し、待ち時間が長くなってしまいます。

そのために、時間枠を短くし、それぞれの定員を少なくすることで、

来院時間の分散と、それによる待ち時間の短縮を図りたいと考えております。

 

その他も希望や改善点などありましたら当院スタッフや院長に直接お声がけを

いただけましたら、検討させていただくこともあるかと思います。

今後もわかばひふ科クリニックをよろしくお願い致します。

 

11月の虫刺されは悪くなる!?(2022年11月)

んじゃないかな?というお話です。

 

11月の虫刺されが悪化する患者さんを立て続けに何人か診察しました。

まあ11月も中旬になってから虫に刺されることなんてあまりないので、今まではスルーしていたのですが、今年はなぜか症状の悪化が多い。

なぜかと考えていたのですが、これも虫刺され経験値で説明ができそうな気がします。

つまり、しばらくぶりの虫刺されは反応が強くなるの法則ですね。

 

こちら、一般的には5月6月の虫刺されの最初期に見られることが多いです。

体の免疫反応がより強く出てくるのでしょうね。きっと。

まあ、こちらの反応は合理的ではあります。久しぶりのアレルギー反応なので、最初は強めに反応しておく。

そして頻繁に反応するようであれば徐々に弱くしていく。

異物に生体が侵食されないように、逆に反応を強いままにしないように程々に調整をしていく。

と考えるとわかりやすいのではないかと思います。言わゆる馴化ですね。

 

ただ、夏に虫に刺され、秋になって刺されなくなった。そして晩秋にまた刺された。

ということでアレルギー反応はしばらくぶりの反応ということで強めに出た。

と考えることができそうです。

 

11月の虫刺され、意外に侮れませんね・・・

 

11月でも”とびひ”は起きる

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だいぶ寒くなりました。

薄着ではもう外には出られませんね。

でも、こんな時期にも意外にとびひは有るんです。

 

とびひの原因は黄色ブドウ球菌や溶連菌といった細菌です。

それが皮膚の表面で増殖し、とびひという形を取るのです。

当然、気温が上がれば細菌の増殖は増える。

逆に言えば気温が下がれは落ち着くはずなのですが、

11月になって、とびひで受診する子が意外に多くいます。

その理由は乾燥と汗です。

 

冬に入ると空気の乾燥が一層進みます。特に今年は乾燥がより強い印象を受けます。

そのために皮膚も乾燥し、ヒビ割れます。

そのひび割れた乾燥した皮膚には細菌が住み着きやすく成るのです。

そのためにとびひがよく発生するようになります。

まず、これが第一の理由。

 

もう一つの理由は汗です。

汗をかいた部分にはとびひは広がりやすい状態になっています。

一般に上から下にとびひの症状が広がっていくのはこのためでもあります。

冬になって、気温が下がると、洋服の枚数が増えます。

そして、この寒い状況に慣れていないために逆に厚着をさせすぎてしまいます。

また、室内でも着たままだったりします。

そのため、汗を沢山かいてしまい、結果的にとびひを増やしてしまうのです。

 

11月に意外に多く出てくるとびひ。

環境の変化とそれに合わせようとしてうまく合わせきれない着衣習慣の2つが

隠れた原因となるのです。

 

11月12日は皮膚の日です。

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3月3日は耳の日です。

8月8日は歯の日です。

10月10日は目の愛護デーです。

縦にすると、眉毛と目の形になりますからね。

 

実は、皮膚の日というものも有るのです。

ひ・ふなので、12?・・・でも、12月12日ではありません。

「い・い・ひ・ふ」で11月12日なのです。

 

全国各地でその時期には皮膚科のイベントが有ります。

テレビCMこそありませんが、新聞には広告が出るはずです。

東京都では今年は10月20日に日経ホールで講演会を開くようですね。

今回はアトピー性皮膚炎とニキビのお話です。

それぞれ、皮膚科医の中でもスペシャリストの先生が講演されるみたいです。

 

もしも興味の有る方は足を運んでみてはいかがでしょうか?

事前申込みは必要なさそうですしね。