わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

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出産後にじんましんはよく出てきます

出産後の元妊婦さん。

結構な頻度で蕁麻疹が出てきますよ。

というお話です。

 

まず、蕁麻疹の原因ですが、

一番多いのは感染症に伴うもの、その他に何らかのアレルギーというのもそれなりの頻度でありますが、

以外に多いのは疲れたり、体調が悪くて出てきたりするものです。

 

特に赤ちゃんを育ていると、体調の悪化がよく見られます。

生後1ヶ月くらいは大丈夫なんですよ。多分妊娠出産の興奮が残っているから。

その後が結構たいへん。

 

生後2ヶ月から生後早い子で34ヶ月、遅い子では56ヶ月までが大変。

その後は少し楽になってくるものです。

なぜか?夜間の睡眠スケジュールが確立してくるからです。

でも、それまでの、夜も昼もない生活スケジュールが

体調を悪化させ、蕁麻疹を作ってしまう。

 

そういったわけで、出産後2ヶ月から半年くらいまではお母さんには蕁麻疹ができる確率は上がっているのです。

でも、大丈夫。

飲み薬で蕁麻疹を抑えることができますから。

また、おっぱいに入っていても大丈夫な飲み薬もありますから。

心配な方は早めに受診してくださいね。

 

出生届を出してみた

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今回は出生届を出してみた。

というお話です。

え、そのまま?ごめん・・・

 

出生届ですが、法律上は出生後14日以内に提出しなければいけません。

国外で出産した場合は3ヶ月以内で良いとのことですね。

提出先は市区町村の役所。

産科あるいは助産所で記載された出生証明書が必要となります。

 

第一子の時にも提出したはずですが、その時の記憶はすっかりと霧の彼方です。

また、一から思い出し、提出してきました。

次があればこのページを参考にできるかな・・・

 

この出生届、まず提出先がわからない。

役所のホームページをみても、どこの窓口に提出するか書いていなかったんですね。

・・・武蔵野市でも明記されていませんが、どうも市民課の窓口のようです。

そりゃあ印鑑証明や住民票、戸籍と違って、申請数が少ないので、「その他」あつかいされるのはわかりますが、

「など」の一言で済ませないで、せめて案内やホームページで記載してもいいんじゃないかな。

なんて思うわけです。

結局、市民課窓口と子ども支援課窓口。迷った挙句、近いからというだけの理由で

市民課の窓口に行きました。そこの案内の方に聞いたら大丈夫とのことでまずは一安心です。

 

ついで、窓口での申請です。書類を出して、ハイ終了ではありませんでした。

「一時間かかる」と言われて、またびっくり。住民票と違って時間かかるんですね。知らなかった・・・

まず書類提出。

これもあれやこれやと書き直しとなりました。

その後、一旦待たされます。数分かな。

その後、次に行うことは漢字の確認。

人名として使える漢字(これもまた面倒臭く、常用漢字+人名用漢字というものがあります。ややこしい・・・)の載った辞書を持ってきて、

この漢字で良いか確認をしていきます。

まあ、旧字体や変字などもありますからねえ。

その後、更に30分以上待ちます。

 

その裏で何をやっているかというと、戸籍や住民票に追加記載を入れているんですね。

そして、やっと終了となります。

 

午前お休み、午後から外来の日にお役所に行ったのですが、正直こんなに時間がかかるとは思いませんでした。

朝一で行ったので、外来には間に合いましたけどね。

 

あと、結構面白かったのは受付の方のサービスでした。

完成した出生届をこちらに見せてひとこと。

「コピーや写真を今撮られますか?」

とのこと。うちは何もしませんでしたが、きっと書類を保存しておきたい人もいるんでしょうね。

出生届そのものはお役所の棚にしまわれるわけですからね。

ちょっとしたサービスと言ったところでしょうか。

 

最終的には無事に終わることが出来ました。

持って行ってよかったものは

印鑑・・・書類は結構な確率で訂正を要求されます。その際には必要となります

ですね。

なお、お役所のホームページや窓口案内の不親切さは想定しておいたほうがいいかもしれませんね。

とにかく人に聞いてみるのが一番のようです。

 

処方された薬を塗っても湿疹が良くならない時にはどうすれば良いのか?

この話もよく聞かれるお話です。

まず、話を簡単にするために状況ごとに分けてみましょう。

薬を塗っているのに湿疹が良くならない場合は、大きく2種類に分けれれます

・薬のせいでカブレてしまった

・薬が湿疹に合っていない。

この合っていないは更に2種類に分けられます

・そもそも、その薬が効く湿疹ではなかった

・薬は聞いているが、弱いためにあまり良くならない。

という感じですかね。

 

それぞれ、対処法があります。

まず、薬のせいでカブレてしまった可能性。

確率はあまり高くは無いのですが、どんな薬でも塗っている以上その可能性とは無縁ではいられません。

確率が高くなるのは

>混合軟膏

有効成分がたくさんある場合、カブレは起こりやすくなります。

例えばリンデロンVG(ステロイド+抗生剤)、ネオメドロールEE(ステロイド+抗生剤)

などですね。

もう一つは

>基材成分

が挙げられます。つまり、サラリとした成分の薬ほど負ける可能性が高くなります。

数式にすると、

軟膏基剤<クリーム基剤<乳液・ローション

の順番ですね。

 

判断する方法は、別の部分に塗ってみること。

つまり塗布テストを自分で行ってみるんですね。

例えば、肘の内側などの皮膚が薄い部分に塗ってみる。

それで、同様に赤くなるのであれば、それがカブレの原因

とかんがえることが出来ます。

 

 

次に薬が合っていない可能性。

湿疹の薬は湿疹に使うものです(当然ですが)

逆に湿疹の薬を感染症に使った場合は

良くなることが有りません。

外来で目にすることが有るのは、

「とびひ」にステロイドを使った。

水虫、たむしにステロイドを使った。

それで良くならなかった。ということがありました。

方向違いであればどうあっても効果が出るはずは無いのです。

 

もう一つ、薬が弱かった場合。

こちらも、塗っても塗っても改善傾向は無く、落ち着かない状態が続きます。

こちらも外来で目にしますね。特に、

子どもの湿疹に弱いステロイド歯科塗っていないために良くならなかった。

という話は正直、多いです。

 

このような場合はどうするのか?

方向性が間違っている場合はそれぞれ検査を行います。

とびひを始めとする細菌感染症を疑った場合は、培養を行い原因を調べる。

水虫、たむしを始めとする真菌感染症を疑った場合は、皮膚から真菌がいないか検査をする。

ヘルペスなどのウイルス感染症を疑った場合ば、採血を行い、免疫反応の状況を確認する。

また、時に有るのは皮膚ガンに薬を塗っている場合です。

当然こちらも改善することは無いですから、皮膚を生検し、がん細胞の有無を確認する。

など、検討する形になります。

 

薬が弱い場合はどうするか?

この場合は、単純に薬を強くし、症状の変化を確認していくことになります。

 

いずれの場合でも、数日の間に湿疹に対する変化が現れてきます。

(もちろん、カブレはある日発生するので、しばらく時間が経った後に出ることもありますが)

塗っても良くならない場合は、それを塗り続ける必要はあまり無いのです。

数日のうちに(少なくとも1週間以内のうちに)皮膚科を受診し、

薬を変えるか、詳しい検査を行うか、何らかの方法で対処を始めた方が良いと考えます。

待ってもあまり良いことは有りませんからね。

 

冷静と情熱のあいだ

アラフォーには、懐かしいタイトルでしょうか。

竹野内豊、カッコよかった・・・はぁ(≧∇≦)

 

 

それはさておき、本日は医療における冷静と情熱のあいだのお話です。

先日、プライベートでケアマネージャーをされている男性の方と、お話する機会がありました。

 

薬剤師でもケアマネ資格を取得することは可能ですが、仕事内容とあまり一致しない為か、ほとんどいません。

実際には看護や介護の現場出身者が多いそうで、それ故ケアマネの世界も女性比率が高く、厚労省のデータでは7割以上が女性のようです。

私も正直、男性ケアマネは珍しいな〜と思い、お話をうかがったら、思いがけない話になりました。

 

女性ケアマネは、どうしても相手に感情移入しやすいから、それゆえのトラブルや問題を抱え込みがちで、男性とはそこが違うのかもね、と。

彼が言うには、『僕はそこは線を引いて、最初にできることとできない事を相手に話しちゃう。それで合わなければ、

ケアマネをチェンジできる事も説明しちゃう。だから、ストレスもトラブルもないよ』との事でした。

 

仕事での感情移入・・・。

 

確かに、若い頃やってました。しかも、こんな風にあからさまにビジネスライクな仕事をする人は、周りにいなかったし、いたのかもしれないけど、おおっぴらにはしていませんでした。

 

かつて大学病院で薬剤師をしていた頃、病棟で入院患者さんの服薬指導や副作用チェック、投薬量の確認などをしていました。

担当患者が20〜30人位いたのですが、仲良くなった方もいれば馬の合わない方もいました。話をしたがる方もいれば、面倒くさそうにハイハイ言うだけの方もいました。

訪問のタイミングが悪い!と怒鳴られた患者さんなどは、こちらも苦手意識が出てしまい、必要最低限しか行きたくないのが正直な所でした。

一方で、可愛がってくださるおばあちゃま達も沢山いて、その中にご家族に恵まれない境遇の方がいたりすると、必要以上に関わって世話をした記憶があります。

 

その当時は、そうした半ばボランティアに近い行動も、上司やナースから一生懸命やっていると評価を受け、私自身も自分の仕事に酔っていたのかもしれません。

そうした患者さんが一人二人なら対応できましたが、徐々に受け持ち患者が増えてくると、場合によっては対応しきれなくなることがありました。

また、そうした仕事が重なると、時間が足りなくなり、他の患者さんへの対応がおろそかになった事も否めません。

 

要するに、仕事にムラができてしまったのです。

私達の場合、ケアマネさんのように、患者都合での担当替えは不可能でした。従って、一部の患者さんは不利益を被ってしまったかもしれません。

 

時間は有限です。誰かに割く時間が増えれば、他の人にかける時間は削らざるを得ません。

でも、駆け出しの薬剤師だった私にその事を指摘する人は誰もいませんでした。

 

医療職は対人間の仕事です。そのため、気持ちに寄り添う事、すなわち感情移入は必要なことだと思っています。そして、女性は比較的、感情移入に長けている方が多いと思います。

ただ、その感情に振り回され、冷静な判断力を失うと、かかえる仕事の多さにいっぱいいっぱいになり、最悪の場合、投げ出したり、医療者本人がメンタルを病んでしまう事もおこります。

必要とされる事を寄り添ってやることは大事な事です。

 

しかし、その中でもどこまでを良しとするか。それは、医療者個々の価値観や判断に委ねられますが、

受け持つ全ての患者さんに不利益が出ないレベルを冷静にコントロールする事こそ、真のプロの仕事なのかもしれない、

と考えさせられました。

冷房を強くすると夏のアトピーは良くなる??

今回はアトピーのお話。

それとクーラのお話でもあります。

 

外来で診察をするときに 夏場はほぼすべての患者さんにエアコンの話をしています。

エアコンをしっかりと点けること。できれば実測25度以下で。

そして室内で汗をかかないように生活をすること。

 

こちら、口を酸っぱくして説明しています。

だってねえ、エアコンをしっかりと点けるだけで、アトピーが良くなる子を見てしまえばねえ。

 

そうなんです、エアコンをしっかりと点けるだけで、アトピーが良くなる可能性があるのです。

ポイントは汗。

 

汗をかくということは否定はしません。

ただしアトピーで問題になるのはかいた汗をそのままにしておくこと。

これが良くないのです。

シャワーでしっかりと洗って流すことが大事なのは言うまでもありません。

あともう一点、必要ないときに必要のない汗をかかないこと。

というのもスキンケアでは大事なポイントになります。

汗の量と、ついている時間の掛け算で刺激の量は決まると考えられますから、

そもそもの汗の量を減らすというのは大事なことだったりするのです。

 

そして、汗の量で無視できないのは屋内安静時及び就寝時の汗の量です。

不感蒸散といい、汗を書いていないような状況でも汗は出ています。

その汗も減らしてしまえというのがエアコンの設定の基本的な考え方になります。

 

本当に夜間のエアコンの設定温度を1度下げるだけで症状が良くなる子が出てくるんですよねえ。

ちょっとしたことなのですが。

 

このようにスキンケアではほんのちょっとしたことが湿疹の出方に大きく影響するということが起こります。

だから適切なスキンケアは大事になるんですよねえ…

冬の自由工作

冬休みということもあり、下の娘が折り紙で工作をしていました。

何でも、毎月の雑誌に少しずつ掲載されていたシリーズ物を一気に作成したのだとか。

 

おせち料理の折り紙です。

まあ、一部は切ったり貼ったりで折り紙じゃない。とママさんが憤慨していましたが、

きれいな見た目のお重が完成しました。

頑張りました。

冬の乾燥肌が始まったようです(2022年10月)

今日の外来、小さなお子さんのお久しぶり受診が多かったです。

 

乳児期には一年中乾燥傾向のある子どもたちも年齢が上がってくると

皮膚がしっかりとしてくるので夏場は湿疹がなくなります。

ただ、秋冬には湿疹の悪化が見られるようになるのですが、

どうもここのところその悪化が多く見られるようになってきました。

 

この季節に湿疹が悪化するのは普通にあることですので、

まずは対処することを考えていきましょう。

 

早めに受診。早めに治療開始。

大事なポイントですね。

 

冬がはじまるよ(2018年9月)

そういえば、昔そんな歌があったような気がしますが。

 

最近の外来で赤ちゃんの新患さんが増えてきました。

また、少しずつですが乾燥肌で受診される患者さんが増えています。

 

季節的にみて、今年は秋が早い印象があります。

この調子で行くのかイマイチ読みきれませんが、冬の乾燥も早く出てくる可能性があります。

特に今年は8月下旬に一時的に湿度がガクッと下がったので、油断は禁物です。

 

保湿剤、しっかりと塗るようにしてください。

夏は少しサボっていても問題のなかった子が、同様のやり方では冬にはパサパサになっています。

保湿剤をしっかりと頻繁に塗ってあげたほうが良さそうです。

顔のプロペトも同様です。

今まで以上に頻繁に塗ってあげましょう。

常にベタベタしている状態が理想です。

 

これからの冬をしっかりと準備して乗り切りましょう。

あ、準備は早いほうが絶対にいいですからね。

再度、しもやけは遺伝する

今年の冬は寒かったようですね。

2回大雪が降りましたし、今年はしもやけにはなりやすい年だったようです。

 

今年もクリニックにはしもやけの患者さんがたくさん受診されした。

10人以上はいたんじゃないかなあ。

 

ここでしもやけの子を連れてきたお母さんに必ず聞く質問があります。

「両親のどちらか、しもやけになったことがありませんでしたか?」

と確認します。

すると、今年は全員。家族にしもやけになった方がいました。(もちろん、今出ていないのです。大体は子どもの時でしたけどね)

 

しもやけは遺伝するのか?

と言われたらはっきりとは言えないのですが、遺伝すると言えそうです。

 

・・・え、なんでそんなに歯切れが悪いのか?

だって、しもやけにならない人は皮膚科に来ないじゃないですか。

遺伝性の確認って結構面倒くさいんですよ・・・