わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ブログ

よく見る「おでき」 粉瘤の診断と治療 その2治療編

さて、今回は粉瘤の治療についてのお話です。

前回の話からの流れでススメましょう。

1)通常時

2)炎症時

2)’破裂時

3)慢性化時

です。具体的な症状については前回を参照してくださいね。

 

まず、2)からお話しましょう。

2)炎症時

炎症が起きているときは、まず炎症を抑えることが大事です。

細菌による二次感染が合併している可能性があるので、抗生剤を飲んだほうが良いでしょう。

まず、炎症を抑えることが大事です。大事なことなので二回言いました。

その後、治療をゆっくりと考えましょう。

 

2)’破裂時

こちらはまず、内容物をすべて除去したほうが良いのです。

物理的に圧迫して、内容物を押し出しますが、時には穴を大きくして(円形の穴を開けて)中身を出すこともあります。

これは粉瘤の大きさや破裂状況、時間的な余裕(仕事している人は早くとった方が良いですよね)によって決まります。

そして、中の物を出したら後は2)に準じた治療を行います。

 

1)通常時

粉瘤の根本的な治療法は1)の通常時に行ったほうが良いと考えられます。

これは腫瘍の大きさは1)<<2)であることや、

炎症が起きている時に処置で手を加えると、更に病態が複雑になる可能性があるからです。

根本的な治療は粉瘤の袋そのものをとってしまうことです。

小さく取る(袋を内側から取る)か、大きく取るか(袋の外を大きく取る)かは状況次第です。

ただし、3)慢性化時にが大きく取らなければいけません。

周りの皮膚の中に断片が沢山残ってしまうからです。

 

袋を取る手術自体はそんなに難しいものではありません。痛み止めの注射をして、30分くらいで

完了することが多いです。(まあ、大きさにもよりますが)

ただし、3)慢性化時には再発する可能性は少し高いです。

 

粉瘤とは一般的な疾患ですが、治療の方針は少し複雑になります。

状態をみて、治療法を決める必用があるのです。

もしも粉瘤で心配な方が居りましたら一度受診してみてくださいね。

 

よく見る「おでき」 粉瘤の診断と治療 その1診断編

今日の晩ご飯をたべるときに、台所から悲鳴が上がりました。

何事かと思って聞いてみると、汁物の中に胡椒を入れようと思ったら

蓋がはずれ、中の胡椒がどばどばとお椀の中に・・・

そんな漫画みたいなコト、あるんですねえ。

 

 

さて、今回はおできの話をしようと思います。

おできと言っても沢山の病気があるのですが、その中でも最も一般的な病気である、

粉瘤についてお話をしていきたいと思います。

まあ、類皮嚢腫やら奇形腫やら、似たような皮膚の腫瘍がいくつもあるのですが、

一番多いのは粉瘤ですね。

なお、ピノコは出来ませんので、あしからず。

(↑ネタ古い?)

 

 

450px-Epidermal_Cyst_ear

粉瘤というのは、皮膚の中に皮膚がめり込んでおきる病気です。

結構見られるもので、だれでも一つや2つありますね。

良くできるのは、耳、顔、首など。

もちろん全身にできますが、上半身に多いですね。

 

一般に大きさは普通は数ミリですが、大きいものでは10センチ以上のものもあります。

症状は以下のようになります。

 

1)一般の状態はおとなしいですね。

触ってみても、小さな丸いしこりを触れることもあるくらいです。

疲れた時や体調が悪い時にはしこりが少し大きくなり、痛みを生じることもあります。

 

2)しかし、時に腫れて、ばーんと大きくなることがあります。

大きさは数倍から十倍くらいになることもよくあります。

何もしなくても痛くなることもありますが、触るともっと痛くなります。

これは炎症で容量の増えた内容物が周囲の皮膚を圧迫し、神経を刺激するからと思われます。

 

多くの場合は1)、たまに2)の状態です。

2)の状態になっても、ふつうは1周間から2週間くらいで1)に戻ります。

ただし、何回も2)を繰り返すと、別の状態に移行することがあります。

(もちろんいきなり↓になることもありますが。)

 

2)’ たまに腫れが強くなると、「破裂」することがあります。

破裂するときは大きく腫れた時や、中心部に「へそ」(コメドといいます)がある時などです。

破裂すると、中から血と膿と脂と汗と垢の入り混じったくさーい内容物が溢れてきます。

内容物が出尽くしてしまうと、一般的には1)の状態に戻ります。

 

でも、一つ気をつけてほしいことがあるのですが、何度も破裂すると、そのうちに皮膚の下の内容物が

皮膚の下にバラバラに埋まってしまい、広い範囲に散らばってしまうのです。

 

最後に粉瘤についてよく質問されるのですが、悪性になる(癌になる)ことは普通はありません。

その部分が悪性になる可能性は皮膚から悪性の癌ができる可能性と同程度と考えられています。

まあ、100万分の1くらいでしょうか。

 

次は治療のお話です。

 

やさいはいきている

IMG_6874

これは何でしょう?

答えは、ニンジンです。

コップの底の方に、オレンジ色のニンジンの頭が見えるでしょうか。
切れ端を水につけておくだけで、意外と育つものですね。

ニンジンは、スーパーでは葉っぱが付いて売っていることはほとんどないため、こんな葉っぱだと知らない方も多いかもしれません。

我が家の子供達は、上がニンジン嫌い、下がニンジン好きと見事に分かれ、食事が面倒なのですが、このニンジンは二人とも大好き!

毎日、大きくなるのを楽しみにしています。

上の子のリクエストで、次は大根をやってみたいそうです。
大根は大きいので、ちょっと大変そうですが・・

こちらの写真絵本を読んで、試してみました。
ほかにも、色々な野菜が紹介されています。楽しいですよ〜♪

やさいはいきている―そだててみようやさいのきれはし (しぜんにタッチ!)

やけどの初期治療に冷却ジェルシートは推奨しません

というお話です。

たまに使われている方がいるのですよ。

 

動画で確認したい方はこちら。

 

 

 

やけどで受診された方にはどのような初期対応をしていたのかを外来で確認しているのですが、

ほとんどの方は氷で冷やしているのです。しかし、冷却ジェルシートを目にしたりして…

 

まず大前提として冷却ジェルシートは皮膚のトラブルが有るところには使ってはいけません

メーカーにより記載は少し異なりますが、

ライオンの冷え◯タ

小林製薬の熱◯まシート

の記載事項です。

どちらのメーカーもやけどには使えませんと明記していますね。

ということでメーカーも非推奨だったりします。

 

あとは実際に使ったときにはどうなのかという問題があります。

それぞれ見ていきましょう。

比較対象は一般的な保冷剤、つまり氷です。

 

1)熱を取る力は強いのか?

まずは最も大事なこの点についてです。

そもそもやけどというのは熱により皮膚のタンパク質が変性し、

壊れてしまうために生じるわけですから、

どのくらいの熱量を取ることができるのかが大事になります。

でも…資料がない

冷却ジェルシート全般についての資料は見当たらないのです。

小林製薬はこのように書いていますが。

ただし、気をつけるべきは実際にそのようなデータの詳細です。

どのような使い方をしたのか、どのように測定したのか。

有効成分の入っていない冷却ジェルシートとの比較はどうだったのか。

こちらについての資料が一切見られません。

あとは氷と比較してどうなのか?も不明です。

同量の氷と比較してどうなのか?わからないとしか言えないのです。

つまり、冷却ジェルシートの温度低下作用が氷より高いとは言いにくいようですね。

なお、解熱作用についてもないとする報告があるようです。参考までに。

 

2)皮膚が一緒に剥がれてしまう可能性

ジェルシートというだけ有り、皮膚との接触部分にジェルがあり、

皮膚に密着するようになっています。

つまり剥がすときには一緒に皮膚を持って行ってしまう可能性があります。

特にやけどは症状は強くなると水ぶくれを作ります。

つまり、シートを剥がすときに水ぶくれを剥いてしまう可能性があるのですよね。

これは皮膚科医に取っては嬉しい状況では有りません。

やけどの水疱を剥がすことによるデメリットもあるからです。

・水疱のお水の中には傷を早く治す成分が入っている

・剥けた面が露出するのでこすれや痛みの刺激が強く出てしまう

・剥けた面に二次感染を起こす確率が出てくる

と良いことなしです。

氷を当てるだけの場合は上記のリスクは当然有りません。

 

3)成分にかぶれるリスク

冷却ジェルシートのジェルを作るには色々な成分を必要とします。

理論的にはその成分のどれに対してもアレルギーを起こし、かぶれるリスクはあります。

もちろんその可能性は高いものではないのですが、ここで注意したいのは

やけどの部位に使うということ。

皮膚に異常があるところにある物質を接触させたとき、

その成分に対してアレルギーを起こす確率は正常な皮膚に接触するよりも高くなる

ことがわかっているのです。

つまりやけどの皮膚に対しても同様のことが起こる可能性がある。

氷つまり水でかぶれる可能性はないので、これについては

冷却ジェルシートのみに存在するリスクとなります。

 

まとめましょう

1)熱を取る力

優劣不明だが氷のほうがよさそう(私見)

2)皮膚を剥がす可能性

冷却ジェルシートのみ

3)かぶれるリスク

冷却ジェルシートのみ

となります。

このように考えると、やけどの部分に対してあえて冷却ジェルシートを使う理由は

ないですよねえ…

 

 

 

もう年末年始のご案内なの?

と思われた方もいるかも知れません。

年末年始の案内開始はずいぶん早くにしてみました。

2ヶ月半前ですかね。

 

とはいいますが、4週間毎に受診されるかたはもう2回あとの話になりますし、

6週間毎だと2回後に引っかかる可能性がもう出てきます。

早めに出せば、そのような方も調節がしやすいのかなとも思いましたので、

少し早くしてみました。

準備する時間も比較的ありましたしね・・・

 

今回の早めの情報提示をしてみて、

特に問題がないようでしたら、今後も少し早めに情報を出していこうかなと思っています。

早い?遅い?

意見がありましたらコメント欄にいただけましたら幸いです。

もう一回水虫のスキンケアの復習を!(2025年6月30日から7月5日)

武蔵野市吉祥寺、わかばひふ科の1週間の振り返りと来週の予報、当院からのお知らせです。

00:37 <今週の外来傾向>
水虫
07:53 <来週のアトピー>
もう夏ですよね?
10:00<混雑予想>
混雑
13:00 <おしらせ>
舌下免疫療法、実施中
夏休みの日程、7月24日は臨時休診です

🪄🐍奥行きなき医師団
https://lit.link/okuyukinaki

🦊キャラクターデザイン
高菜 しんの さん

🐧Live2Dデザイン
乃樹坂 くしお さん

♬BGM
Daily News
https://dova-s.jp/bgm/play16107.html
作者:Make a field Music さん
サンタは中央線でやってくる
https://dova-s.jp/bgm/play13761.html
作者:しゃろう さん
爽やか朝ダイニング
https://dova-s.jp/bgm/play19644.html
作者:alaki paca さん
できるかなって
https://dova-s.jp/bgm/play253.html
作者:こおろぎ さん
2:23AM
https://dova-s.jp/bgm/play13513.html
作者:しゃろう さん
Lykeion
https://dova-s.jp/bgm/play17401.html
作者:のるさん

🥁効果音:効果音ラボ
https://soundeffect-lab.info/

もうとびひの時期がやってきました(2020年3月)

え?もう?と思われるかもしれません。

私もそう思っているのですが、どうもとびひの時期がやってきたようです。

 

春のとびひの一番の原因と考えられるのは実は洋服。なのです。

日毎に暖かくはなってきているのですが、その内実は毎日暖かい日と寒い日の繰り返しです。

本当に交互にやってくるかのような印象があります。

 

問題になるのは当然暖かい日。

先日の冷たい日と同じ洋服を着たまま、その翌日に温かい日に同じような洋服で

行動すると、体温が高くなり、汗を沢山かいてしまいます。

そのためにとびひができるのです。

 

対応はシンプルにまず外に出てその日の気温を確認すること。

そして天気予報を確認することです。

その日の気温に応じてこまめに洋服を脱ぎきさせることが、

一番の対応にもなるのです。

 

あと、余裕があれば帰宅後にシャワーをしてあげるといいかもしれません。

一緒に花粉も取れますからね。

 

洋服の枚数調整とシャワーが予防になります。

毎日、気温を確認する習慣をつけるといいかもしれませんね。

もう、子どもが寝るときにエアコンを使っても構わない

と思います。

 

最近、夜に寝苦しくなってきました。

原因は気温。徐々に上がっています。

しかも、湿度もそれなりに高くなってきましたからね。

 

また、診察室でお話を聞いていても寝入りばなに落ち着かないお話を良く聞くことがあります。

これも温度と湿度のせいでしょう。

 

ということは・・・

もうエアコンの出番ですね。

実際に我が家でもすでにこの週末よりエアコンを導入しました。

すると、娘はぐっすりと眠るようになりました。

ついでにわたしもぐっすりと眠れるようになりました。

これは嬉しい誤算です。

 

もしもエアコンのクーラーをつけるのが心配であれば、

除湿・ドライにするだけでも違います。

 

あとは寝るとき1時間だけ、タイマーをかけて寝ること。

さすがに一晩中だと寒いですし、電気代の無駄になりますから。

また、途中で起きたらその後1時間だけつけるようにして下さい。

 

まあ、窓を開けるのでもいいのかもしれませんが、

今の時期は気温が下がるとともに湿度が上がっていくので、

結果的にムシムシする状態はあまりかわりません。

 

なので、エアコンの方が良いかな。

と思います。

試してみてください。

モイゼルト軟膏のアトピー性皮膚炎に対する処方を開始します

本日モイゼルト軟膏の販売が開始されました。

薬局にも納入されたとのことでもあり、処方を開始します。

 

モイゼルト軟膏はアトピー性皮膚炎に対する新規の塗り薬です。

特筆すべきは過去の他の塗り薬と異なり、感染症を起こしやすくする副作用がないこと。

したがってより安全に使用できる薬と考えています。

 

しかしまだ何分情報が足りていないので当初は少しずつ使用を開始することになりそうです。

現在の軟膏に追加して処方する感じになるのではないでしょうか?

副作用についてもプロトピックの刺激感のようなクセのあるものはありませんので、

そういった意味では使いやすいのですが、まだ炎症を抑える効果の強さが未知なんですよね。

 

というようにいくつかの小さな不明点はあるものの治療の選択肢が増えるのは

とても良いことではあります。

 

モイゼルト軟膏。今後に期待です。

またどの様にこの薬の特徴を生かしていけばよいのか、

当院での今年の課題になりそうです。

みんな疲れています?ヘルペスが増えてます(週刊わかば2025年6月2日から6月7日)

00:29 <今週の外来傾向>
ヘルペス

05:42 <来週のアトピー>
とにかく湿度対策をしていきましょう

07:56 <混雑予想>
やや混雑

10:12 <おしらせ>
運動会1週間前からはいぼの治療は中断します
スギの舌下免疫は開始炭。なおヒノキは6月2日から
夏休みの予定(確定)
帯状疱疹予防接種