わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ブログ

掲示板があたらしくなりました

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昨年末からですが、新しい掲示板が稼働をはじめました。

今までの物は一枚扉で、プリントを取る時に掲示物も一緒に風に吹かれてしまうものでしたが、

新しいものは上の掲示物用、下のプリント用とそれぞれ扉が別についています。

下の扉は通常は鍵はかかっていません。(雨や雪、台風の時には鍵をかけさせていただきます)

プリントの棚も合計8箇所まで増えました。(もっと入れていますが・・・)

 

プリントは自由に持っていけるようになっておりますので、

興味を引かれるものが有りましたらご自由にお取り下さいね。

ヴァンパイア・ニッポン

年末に時間があったので献血してました。

久しぶりに全血で400ml採取しました。

いつも、ヘモグロビンが少なめで色々言われることが多いのですが、

今回は比較的数値が高かったです。

もともと血液薄めの人間と思っていたのですが、いったい自分の体に何があったのでしょうか。

というわけで、少し気になったので、調べ物をしてみました。

 

献血センターに初めてお世話になったのは、大学の実習に入ってからでした。

田舎なので、献血センターなどはなく、行く機会がなかったんですよ。(今はできたみたいですが)

そこでのお話。

実は日本は血液は自給できていません!!(な、なんだってー)

赤血球や血小板などは大丈夫です。

でも、アルブミンやグロブリン、血液分画製剤などは自給できていなかったんですね。
(アルブミンやグロブリンの使用期限は赤血球や血小板に比べてはるかに長いのです)

これが15年位前のお話です。

 

さて、最近はどうかな。と思い確認してみました。

厚生労働書のHPに記載されています。

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ありゃりゃ、まだまだ自給されていないようですね。

分画製剤についてはほぼ問題ないようです。

しかし、グロブリンやアルブミンといった血液内の蛋白に関しては

まだまだ使用量が足りていないみたいですね。

不足分については輸入に頼っているのが現状のようです。

輸入状況についてのデータはなかなかないのですが、

どうも、いくつかの地域から供給を受けているようです。

 

さて、ここまで調べてみて、血液の供給に問題であろうということはわかりました。

でも、これを解決するのはなかなかむずかしそうです。

献血する人を増やすのが一番手っ取り早そうですが、うまくいかないみたいですね

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そもそも、献血可能な人数が減っているのに、血液が必要な人が増えていますから。
(一般に血液が必要な人は大きな手術を要する人です=高齢者になるほど必要になるのです)

iPS細胞が血液分野でも騒がれる理由がよく分かるというものです。

最終的には人工的に合成するしか無いのしょうが、途は長そうです。

それまでは、日本は吸血し続けなければならないのでしょうか。

ほくろは分裂するのか?

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丁度このような質問があるのを見つけたので。今日はこのお話をしてみましょうか。

 

まず、結論から言いましょう。分裂します。

この「分裂」にはいくつかの意味があり、それぞれできやすい時期があります。

 

まず、一つ目。ほくろが出来上がるときのお話です。

生まれつきのほくろは赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときにすでに出来上がります。

ほくろのモトは神経ですが、脊髄から皮膚に向けてその神経の細胞が走って行きます。

その時に何らの変異が置きると異常に増殖しながら皮膚に神経の細胞が走って行き、

その部分にほくろとして現れると考えられます。

じつは、その後、ほくろの皮膚が分離することがあります。

たとえば、まぶた。

ほくろが出来上がったあとに上のまぶたと下のまぶたが分離します。

そのために、上と下の瞼にわかれたようにほくろができることがあります。

これを「分離母斑」と呼びます。

これが一つ目。生まれる前のお話ですね。

 

ついで二つ目。

特に小さな子に多いのですが、ほくろに湿疹が(たまたま)できて。あるいはほくろを気にしていじってしまう。

いじっているうちに皮膚そのものを剥ぎとってしまい、ほくろが分かれたように見えることがあります。

大人でもたまにあります。また、自分で引っかかなくても、何かを引っ掛ければ同じようになることがあります。

詳しく覗いてみると、分かれたほくろの真ん中に傷跡の様子をうっすらと見える場合があります。

まあ、肉眼では難しいのですが。

これが二つ目。

 

最後に三つ目です。

これは、ほくろがガン。つまり悪性黒色腫になってからのお話です。

悪性黒色腫は自分の体にとっても敵ですから免疫反応を起こすことがあります。

したがって、そのほくろの細胞を攻撃し始めることがあります。

そうすると、その部分の黒色腫の細胞が死滅してしまい、部分的に黒い色がなくなることが知られています。

そのために分かれたうに見えることがあるのです。

・・・え、どうして一部だけ攻撃されるのか?ということですが、これは難しいお話です。

詳細はまた後日お話することにしますが、ここでは、悪性黒色腫の一部だけ色が無くなる事があるという話が重要です。

 

というように、「ほくろが分裂する」のにはいくつかのパターンが有ることを理解頂けるかと思います。

では、「ほくろが分裂」した方が受診した場合、私達はどう考えるか。

まず、お話を聞き、いつ頃から分裂したのか話を聞き、診察をするのは当然ですが、

強く切除を勧めることが多いです

理由は上記の三番目の可能性があるから。

悪性黒色腫だった場合、放ったらかしにするリスクは大きいこと。最悪命に関わることがあります。

逆にその時点で切除してしまえば状況が悪化することを防げますしね。

もう一つ、顕微鏡でしっかりと細胞の「顔つき」を見ることができますからね。

というのも細胞1個1個の「顔つき」を顕微鏡で見ることによって初めて良性か悪性かの区別をつけることができるからです。

 

というわけで、分裂するホクロを見つけた時は皮膚科に行ってしっかりと診察してもらいましょう。

また、怪しい物はしっかりと切除して確定診断をつけましょう。

というお話でした。

「TVディレクターの演出術」

TVディレクターの演出術: 物事の魅力を引き出す方法 (ちくま新書)

 

「TVディレクターの演出術」
著:高橋 弘樹

 

開業して、初めて知った世界にTVの世界があります。

短時間ですが、1回だけ出演することがありました。

(他にもお話はいくつかあるのですが、ここでは割愛します)

そこで出会ったのが制作会社のディレクターさんです。

どの方も個性的でしたが、ある、一定の方向性があるように見えました。偏見と言ってもいいでしょうか。

そんなこんなで少しモヤモヤしていた時に見つけた本です。

 

この著者はテレビ東京のディレクターです。

テレビはNHKとテレビ東京くらいしか、しっかり見ようとしていない
(というか、のんびりテレビを見ている余裕が無い)

ので、非常に興味深く読むことが出来ました。

しかも、あの「空から日本を見てみよう」しりーずなど、個人的に興味深いと思っている作品を作るディレクターさんなので、

さらに楽しく読むことが出来ました。

 

番組のリサーチの仕方、脚本の作り方、カメラの回し方、撮影の仕方、話の持って生き方・・・

特にドキュメンタリー系の番組を多く作っているディレクターさんらしく、現実的でいて、なおかつ示唆に富んだ

お話が続きました。

瀬戸内海の無人島で見つけた19点のテスト用紙。

横浜の海のそばのガケの上に建てられたマンションに住んでいるおばあさん。

ソロモンで現地の人にココナッツを投げられた時の周囲の反応。

一つひとつのお話を丹念に拾い、それを広げて一つの物語を作っていく真摯な姿勢に素晴らしいと思いました。

 

でも、今のテレビでこの様な作り方をしている。そして許されているのはどのくらいの数なんでしょうか。

お金がない分、逆に知恵を絞らねばならないテレビ東京。

そして、「面白い」よりも「ためになる、知って嬉しい」番組を見たい人が他の局よりも高い割合で存在する(だろう)テレビ東京の立場だからこそ、

許されている方法なのでしょうか。

 

ということを考え、その他の局の番組を見ていると、なんだか悲しくなってしまいます。

最近、知的好奇心を刺激される番組が少なくなってしまったような気がするからです。

ドキュメンタリーの数も質も減っているような気がするからです。

 

芸人がひな壇で騒いでいるだけの番組には飽きました。

張る必要もないのに体を張ってお笑いを誘おうとしている番組にも飽きました。

このお正月もきっとテレビのスイッチはついているのでしょう。

でも、ただそれだけ。時にちらりとテレビに目をやっては、他のことをしているのでしょう。

まあ、中の人がそれでいいなら、それでいいのですけどね。

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

2014年、今年もよろしくお願い致します。

 

昨年を振り返れば、3月の開業の前も、後もずっと突っ走ってきたように思います。

とにかく必死にクリニックを立ち上げよう、成功させようと考えて毎日を過ごしてきました。

現在もなんとかやれているのは、ひとえに、家族、スタッフの皆さんの献身的な協力と、

そそっかしい院長にもかかわらず、貴重な時間を割いてまで来院してくれた患者の皆さんのおかげです。

 

皆さんのおかげで、毎日30人以上の患者さんに来ていただき、

ホームページの閲覧者も1日500人以上になりました。

昨年の1月1日にホームページを開設した時には1日一人か二人しか来なかったことを考えると

感無量です。

 

今年は今まで以上に皆さんのお役に立てるようにいろいろなことに手を広げ、

今あることをより伸ばしていけるように努力していきたいと思います

 

今年もよろしくお願いいたします。

 

2014年1月1日

野崎誠

アトピー性皮膚炎と温泉のお話

年末です。皆様はどこでこの年末をお過ごしでしょうか。

私は相変わらず仕事をしています。統計などをとっているので、時間があれば皆様にお目にかけることもできるかとは思いますが。

 

さて、年末の診察をしていると、よく旅行の話が出てきます。

この中でも、よく聞かれる事は温泉のお話。

特にアトピー性皮膚炎や乾燥肌の子の温泉のお話です。

今回はそんなお話をしていきましょう。

 

だたし、気をつけていただきたいのは小さい子と大人ではだいぶ話が変わるということです。

つまり、成人の場合は、リラックス効果や温度に対する鈍感さがあり、温泉がアトピー性皮膚炎の治療に

有効になることもあるのです。

ですので、あくまでも今回は小さな子の温泉のお話とお考えください。

 

さて、子どもが温泉に行っていいのか?これは別に問題ないでしょう。

ただし、気をつけて欲しいのは、小さな子は温泉に行っても別にリラックスすることはありません。

息抜きして、のんびりするということはあまり期待できないでしょうね。

自分をふりかえってみても、温泉地の旅館でのんびりは退屈だった記憶が有りますし。

 

問題は温泉に入ること。これは条件付きです。

まず、確認すべきは泉質です。これはしっかりと確認して下さい。

まず、硫黄系。これは皮脂をとってしまいます。

「ニキビを、乾燥して、なおしマース」というCMを昔、目にしたかもしれませんが、あれも硫黄系ですね。

このように、硫黄分は皮膚を乾燥させてしまいます。

 

ついでアルカリ系。特に「美人の湯」などと言われているものは注意が必要です。

なぜ、「美人」なのか?これは皮膚の表面がつるつる・ぬるぬるするからなのですが、

このぬるぬるの理由は皮膚の角質が溶けているからです。

つまり、弱くはありますが、ケミカルピーリングをしていると考えてもよいでしょう。

逆にいえば、皮膚のバリアを落とす行為です。

もともと皮膚のバリアが弱い子では更に症状を悪化させる可能性があります。

 

海水系はまだよいかもしれませんが、一般に浸透圧が高いのが特徴です。

したがって、湿疹やかきこわしがあるとしみる可能性があります。

また、塩分をよく取らないと、皮膚に付着した塩分により、湿疹が悪化する可能性もあるでしょう。

大深度地下水は逆にそんなに問題と捉える必要はなさそうです。なにせ井戸水ですからね。
(あ、もちろん海のそばでは海水を汲んでいるところもありますから確認はするべきです)

 

もう一つの問題は湯温です。

一般に温泉の温度は高めです。たまに、入れないこともあるくらいです。

また、子どもは体積は無いためにすぐに体温が上がってしまいます。

これが問題。体内深部の体温が上がると痒みが強くなってしまいます。

また深部体温はなかなか下がってくれません。

なので、いつまでも、「ほっこり」してしまうのです。

大人にとっては「きもちのいい」ほっこりさですが、子どもにとってはかなりつらいものがあります。

そして、引っ掻いてしまうのです。

 

このように子どもを温泉に入れるということはいくつかのリスクが存在しています。

最終的に実際に入ってみて/入れてみて、症状が悪くなるかどうかを見るしか無いでしょう。

ただし、心配でしたらお部屋備え付けのお風呂に入れてあげてください。

 

最後に家族で温泉に行くことが、子どもの乾燥肌の治療になるかということですが、

多くの場合は良い方向に行くと思います。

 

理由はいくつかあります。

まず、アレルゲンの暴露。温泉旅館と自宅ではアレルゲンの質と量が異なります。

特にダニについてはずいぶん異なります。

室内の環境アレルゲンに暴露されることで湿疹が落ち着かないような子は別の土地にいくと

良くなることがあります。転地療法という言葉もあるくらいですからん。

 

ついで、「ゆっくりできること」。これは本人にとっても家族にとっても良いことです。

特に母親は家事から開放されてのんびりと過ごすことができます。ストレスも多くの場合減るでしょう。

スキンケアを行う人のストレスも、病気に結構関係します。

ゆったりとした気持ちで、ゆっくりと薬を塗ってもらうだけでもずいぶん効果は変わってくるでしょう。

もちろん、本人も何かに追われることなく、生活することができますから、これだけでも違います。

自分でスキンケアを行う時間もきっと出来るでしょう

 

ということで「温泉地に行くこと」はアトピー性皮膚炎の子にとっては決して悪いことではありません。

ただし、「温泉」そのものには気をつけて。

 

ということで、今年のお話はこれで最後です。

では、また来年です。

 

ではでは。

駅ナカ施設と案内放送

本日往診中です。

でも、電車がこない・・・

どうも人身事故で運転見合わせのようです。

本日はもともと朝ごはんを途中で食べようと思っていたのでいいんですけどね。

ということで、本日は駅の改札の目の前のお店で朝ごはん中です。

禁煙席しか空いていないので、煙たいんですけど。

 

 

と、のんびり朝ごはんを食べているうちに目の前の路線が運航再開したみたいです。

というのも、電光掲示板が、「運転見合わせ→遅れ」になったのが見えたから。

見る見るうちに人が減っていきます。

ある意味非常に興味深い光景です。

 

というのを見ながら考えてみました。

これって、電車が止まった時にはよくあることですよね。

みんな、電車の再開を待つ間に少しお茶しますよね。

そして、こういう時は大体駅のそばですよね。

 

実はここに、一つの問題が発生します。

電車の運転が再開した時には、その情報がなかなか受け取れないこと。

今回は微妙に改札の外なので、その影響はもろに出てきます。

駅ナカでもわかりにくい施設もあるでしょうけど。

 

なので、駅のそばの飲食店に一つのお願いがあります。

必要に応じて駅の中の放送を聞くことはできないのでしょうか。

 

必要な情報が必要な時に届けることも一つのお仕事かと思うのです。

電車が動かなくなったので、お茶をしに来てくれたお客さん。

彼らの中には急いでいる人もきっといます。

サービスの一つとして、必要な時に駅構内に流れる放送を流してあげることもできると思うのです。

 

と、そんなことを考えながら朝ごはんを食べたある師走の朝でした。

 

ベビーカーは通気性がないものと最初から考えておくべき。汗疹対策のお話

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ベビーカーの通気性の広告内容について、消費者庁から是正勧告が出たそうです。

リンクを張っておきますが、リンク切れの可能性もあるので、コピー&ペーストでお願いしますね。
http://www.aprica.jp/system/uploads/191/original/warning_message_final.pdf?rf=20131226top
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG26038_W3A221C1CR8000/

そのページによると、どうも中綿の通気性は高いものの、その周囲を覆うカバーその他の通気性が不十分なために

結果として通気性は宣伝の通りではなかったということのようです。

これじゃあ、結果として特定の方向に誘導する表示と受け取られても仕方ありませんね。

 

ということで、今回はベビーカーの通気性のお話をしましょう。

赤ちゃんのあせもは夏と冬で出来る場所が違うという印象を受けます。

夏は背中、冬はお腹。

というのも、1年間外来をしているとわかるのですが、これば多分に

ベビーカーと抱っこひもの使用割合に関係しているという印象を受けます。

熱いところ、くっついているところにできるのが汗疹ですから、これが生活を反映したもので、合理的と考えます。

かように、ベビーカーは汗がたまるものです。

 

今回のケースはシートの通気性ですが、このシートの通気性と居住性は相反するものがあります。

当然です。一番通気性がいいものはハンモックのような網ひもの上に乗せることですが、これでは安定して座ることができません。

少し歩くたびにゆらゆら。ゆらゆら。

これでは赤ちゃんが車酔いになってしまいます。

では、もう少ししっかりとした網目にしたら?

と考えていくと、現在のしっかりとしたクッションにはそれなりの理由があることがわかります。

 

でも、その分、通気性は絶対に制限されてしまうのです。これが難しいところです。

というわけで、赤ちゃんのベビーカーによる汗疹問題をベビーカーの面から改善することが難しい。

とすると、洋服や赤ちゃんのほうで対処するしかないのです。

でも、赤ちゃんは汗をかくものですしねえ。

 

すると、洋服で対処する必要があります。

可能であれば、汗をかかせたら洋服を着替える。これがベストです

しかし、これも難しい。着替えをいっぱい持っていくのも難しですから。

なので次善の策として、タオルを利用する形がよいでしょう。

肌着の下に一枚タオルを敷いておく。

そして、しばらくベビーカーにのったらタオルをとる。場合によっては新しいタオルをかけてあげる。

これで、ある程度汗疹を予防することが可能になります。

また、たまに抱っこをして、ベビーカーのクッション部分を乾かしてあげることも当然有効ですよ。

電車に乗る時など、たまには抱っこさせてもよいかもしれませんね。

 

 

この方法は車のチャイルドシートに乗せる場合にも応用ができます。

飛行機のシートについても同じことができますので、試してみてくださいね。

 

おや、そろそろ帰省ラッシュの時期ですね。また、そろそろ空港も混んでくる時期ですね。

赤ちゃんの汗疹にも気を付けてあげて、よいご旅行を。

2014年1月8日 勉強会のご案内

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勉強会のご案内

当クリニックでは毎週テーマを決めて勉強会を行なっております。
皆様の御参加をお待ちしております。

2014年1月8日
生後1ヶ月から3ヶ月までのスキンケア CS-A-002
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚科にやさしいスキンケアをお教えします
    
2013年1月22日
わかば式アトピー性皮膚炎治療マニュアル AD-A-005
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2013年2月5日
あざのはなし NV-A-001
生まれつきのそのあざの見分け方。
その子のそのあざ、治療は待てますか?
    
2013年2月19日
わかば式アトピー性皮膚炎治療マニュアル AD-A-006
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

2014年3月5日
生後1ヶ月から3ヶ月までのスキンケア CS-A-003
小さな赤ちゃんに湿疹を作らないように、
皮膚科にやさしいスキンケアをお教えします
    
2013年3月19日
わかば式アトピー性皮膚炎治療マニュアル AD-A-007
アトピー性皮膚炎、乾燥性湿疹の診断・治療について
当院での治療を希望される方は一度はご参加ください

時間
  開場 10:15
  講義 10:30-11:15
  質問の時間 11:15-11:30

    
場所
 わかばひふ科クリニック 待合室
  180-0002
  吉祥寺東町2-11-2伊藤ビル1F
  0422-22-1232

定員
 6名

費用
 無料

講師
 野崎誠
  わかばひふ科クリニック院長

受講時の注意事項
 赤ちゃん、子どもと一緒の受講は可能です。
  他の参加者の迷惑にならないようにお気をつけください。
  勉強会の進行に支障がある場合は、席を外していただく場合があります。
 おむつ替えスペース、キッズスペースはありますが、授乳スペースはありません。
 駐車場は1台分のみあります。予約は受け付けておりません。
  駐車場が一杯の場合は近くのコインパーキングをご利用ください。

予約時の注意事項
 キャンセルは前日まで、メールでお願い致します。
  当日のキャセルは申し訳ありませんが、お受け出来ません。

個人情報について
 個人情報は勉強会までの連絡及び統計的資料作成のために使用致します。
 各個人の情報につきましては、勉強会終了後に破棄致します。

ご予約は下のカレンダーよりお願いします。
コメント欄からは受け付けておりませんのでご了承ください。
    
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ありえへん∞世界でみた「ジンバブエの民間療法」には科学的な根拠がある(かもしれない)

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クリスマスイブの夜、Googleでサンタさんが出陣するのを見ながら娘は寝てしまいました。

 

その後何となく、テレビをザッピングし見つけたのがテレビ東京の「ありえへん∞世界の世界スぺシャル」でした。

 

その中でジンバブエの紹介があり、その最後のコーナーはジンバブエの民間療法が紹介されていました。

紹介された後に、スタジオでは「ありえなーい」の大合唱でしたが、

実は意外に科学的な根拠があるのではないか。

というお話です。

 

さて、番組の内容ですが、 まず一つ目は「傷口を治すのに砂糖を振りかける」ということです。

番組内では傷口を水で消毒し、粉砂糖を振りかけていました。

実はこれ、日本でも使われています。

まあ、粉砂糖をそのままかけるわけではありませんけどね。

精製した白糖を使用することにより、創傷治癒が進むというデータがあります。

白糖は浸透圧が高く、傷口の余計な水分を吸い取ります。

つまり、傷口のむくみをとることができます。

また、繊維芽細胞の増殖を促進する作用もあるとのことです。

 

現在、精製白糖そのものは医薬品にはありませんが、これに消毒剤のイソジンを加えたものは

処方箋医薬品として立派に通用しています。

ユーパスタという名前で処方されていますよ。

 

次に出てきたのは、頭痛に対してある木材を粉にしたものを鼻から吸入するというものです。

木の粉を吸うなんて・・・と思う方もいるかもしれません。

しかし、もっとも有名な頭痛薬はもともとある植物から作られたものです。

 

その頭痛薬はアスピリンです。

アスピリンは正式な名前はアセチルサリチル酸といいますが、大元はサリチル酸です。

そのサリチル酸の安全性を高めるためにアセチル基を付加し、化学的に合成したものがアスピリンです。

そもそも元のサリチル酸はヤナギの木に含まれており、化学的にヤナギの木から分離されました。

そのため、ヤナギsalixから分離されたサリチル酸salicylic acidと呼ばれるようになったのです。

 

もともとヤナギの木が鎮痛作用を持つことは遠くギリシア時代から知られていました。

またアメリカ先住民や日本人の間でも知られている知識でした。
(日本でも歯痛には柳楊枝を使うことで痛みが軽減できることが江戸時代には広く知られていたようです)

したがって、ある種の植物にはサリチル酸が多く含まれている可能性は十分にあるのです。

 

また、番組では鼻から吸引していましたが、これも合理的なのかもしれません。

サリチル酸は強力な酸であり、内服すると胃に障害を与える可能性があります。
(まあ、そのために安全なアスピリンが合成されたのですが)

アスピリンは胃や腸から吸収された後に肝臓でサリチル酸に代謝され、

薬剤としての作用を発揮します。

これに対して、サリチル酸を鼻から直接吸入すると考えると、 直接血管に吸収され、

サリチル酸が頭痛に効く可能性は十分にあり得るのです。

 

まあ、しっかり植物名を確認し、検証したわけではないので、あくまでも仮説ですが、

十分に効果を発揮する可能性はあると思います。

 

私たちは錠剤になった薬剤を飲んでいます。

しかし、その薬剤が開発されるまでは別のものを使用していました。

その薬の祖先は自然に由来するものはほとんどです。

極端な話、薬の祖先はみな民間療法から始まりました。

それを様々な人が少しずつ改良し、使いやすいように作り変えてきたのです。

私たちはそのことを忘れてはいけないと思うのです。