わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ブログ

ワクチン接種済み者対象のIPL/光脱毛キャンペーンのおしらせ(2021年12月末まで)

秋になりました。

第5波も落ち着き、冬に向けての準備も進んできていると思います。

 

さて今年の秋もIPLのキャンペーンを行います

ただし、今回は新型コロナウイルスワクチン接種済みの方のみ限定となります。

 

ワクチン接種済みであることを証明する書類を持参もしくはFAXで送付頂いて

割引適応となりますので、ご注意ください。

 

今回も昨年と同様に回数限定なしの20%割引とさせていただきます。

メニュはIPLについては顔面2周のみ。

光脱毛についてはすべてが対象となります。

 

期間は年内いっぱいです。

 

夏に日焼けしその後のシミが気になるという方。

コロナの影響でなかなかサロンに行くことが出来なかったという方。

来年に備えて準備を始めたいという方

ぜひご検討くださいね。

ワキ汗の治療薬の選択肢が増えました:ラピフォートワイプ新登場

今週からワキの多汗症治療の薬の選択肢が増えました。

ラピフォートワイプの登場です。

 

現在当院で処方できる治療薬は2種類あります。

・塩化アルミニウム

・エクロックゲル

 

ここに3種類目が登場したわけですね。

 

今回の薬は不織布に染み込ませた形の剤型となります。

珍しいですよね。

しかしその形から想像できるように使用方法は簡単。

中に入っている布を取り出して腋の下を拭い、

そのままゴミ箱にポイ。

すればいいだけです。

 

なんて簡単なんでしょう!?

 

ただし注意点もいくつかあります。

目が眩しくなる、しみる。口が渇くなどの副作用があります。

特に塗った後に手を洗わないでいるとその手で顔を触った後には

その副作用が強く出るかもしれません。

また、手や足の多汗症には今のところ使用はできません。

新薬ですので、1回の診察で2週間分しか処方ができません。

 

ただ何よりも簡便なのはありがたいところです。

 

これからの季節に気になるワキの汗ですが、

一度受診されてみてはいかがでしょうか?

わかば式、夏の夜のエアコン利用術

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梅雨に入り、蒸し暑い日が続くようになりました。

みなさんはどのように毎日をお過ごしでしょうか。

 

今回は特に小さな子のいる家庭での、夏の夜のエアコンの話をしたいと思います。

結論から述べると、積極的に使うべきでしょう。

 

問題は使い方です。

必要なら使う、必要なければ使わない。

そのメリハリをしっかりとするべきかと思います。

 

エアコンを使わないデメリットは何か?

まず、汗をたくさんかくこと。特に小さな子はアセモができやすいです。

また、寝てくれない。また睡眠の質が落ちること。

良く眠れないと、起きている時の質も悪くなってしまいます。

湿疹がある子の場合は特に痒みが強くなってしまい、湿疹が悪くなってしまいます。

逆にエアコンを使わないメリットは何か?

まあ、電気代は減りますね。でも、メリットはそのくらいでしょうか。

 

次に、エアコンの上手な使い方です。

基本は、除湿⇒冷房。間欠的⇒連続的。

の2つです。

除湿のみで落ち着くなら、それのみで済ませる。

間欠的につける状態で落ち着くなら、それのみで済ませる。

のが良いでしょう。

 

特に、ずーとつけなくても大丈夫そうならば、

まず、寝入る時に1時間だけタイマーでつける。

または寝る前(お風呂に入っている時にでも)キンキンに冷やしておく。

ことで、寝入りばなの寝苦しさを抑えることが出来るでしょう。

途中で暑く感じたら、そこで1時間だけスイッチを入れる。

というように連続してつける必要は無いことも多いです。

 

最後に子供の様子を見てあげて下さい。

寝付きが悪い、途中で何度も起きてくる

という時には部屋の温度が高いことが考えられます。

まず、寝間着の厚さや枚数を調節する

布団の厚さや枚数を調節する

ことを考えて下さい。それでも難しいならエアコンも仕方ないと思います。

 

でも、子供って、よくわかっているのです。

部屋の中で一番涼しいところを。

変な所で寝ていたら、多分そこが部屋の中で一番涼しいところです。

この勘の良さは親も見習いたいものですね。

 

わかばひふ科クリニックでの後発医薬品の使用方針について(2024年10月:先発医薬品の選定療養費化に合わせての変更)

今回はおくすりの使用方法についてのお話です。

 

 

2024年10月1日から先発医薬品の選定療養費化が始まります。

この制度、簡単に説明すると

・後発医薬品のある製品を

・医師が後発品を指定しているのに

・患者さんが先発品を希望した

というときに実費で誰にでも先発品と後発品の差額を支払う必要がある

という制度です。

こちら、乳幼児0割負担の方にもかかってきますので、ご注意ください。

 

そのため、今回から後発医薬品の使用方針について明示することにします。

 

<内服薬>

まず内服薬についてです

こちら、

すべて後発品

でお出しする形になります。

 

過去には先発品と後発品の製品により治療効果が変わってくるという話もありましたが、

今はもうそうでもなさそうです。

またメーカーごとの細かな違いに影響される疾患というのもクリニックの外来ではそうそうありませんので、

こちらは全部後発品指定という形になります。

 

<外用薬>

塗り薬目薬その他のおくすりについてですが、こちらは少し複雑になります。

というのも効能効果の問題ですね。

皮膚科の軟膏は「混合」つまり、混ぜるという作業が発生することがあります。

こちらが曲者でして、軟膏の種類によっては分離したり、効果が落ちたりするわけなんですね。

カレーにいれるじゃがいもの種類が変わると、口当たりだったり変わってきますよねえ。

ということが軟膏でも起こってきます。

なので、軟膏については

基本的にはすべて後発品

では有るのですが、

「下地」:保湿剤+抗炎症外用薬の混合剤については先発品と医師指定を行う

という形になります。

流石にアトピーの子の全身にプロアクティブとして使用する薬剤については

安定性のデータを求めていきたいとことです。現時点でそのデータが十分に揃っているのは先発品のヒルドイドだけなのです。

特にコレクチム、モイゼルトといった新規の抗炎症外用剤との混合データはたぶんジェネリックさんは持っていないと思うのです。

(持っているメーカーさんは資料を送りつけていただけると嬉しいです)

ステロイドとの混合データはジェネリックさんは持っていそうですが、逆に今は混合しませんからねえ…

というわけで、下地に関しては先発品指定を継続する方針となります。

 

また他の混合剤についてですが、

保湿剤+保湿剤の混合剤は以前は「軟膏つぼにするのが目的で」処方していましたが、

つぼタイプの保湿剤も出てきていることもあり、今後は行わない方針とします。

混合の欠点でもある、微生物汚染の問題もありますし、純粋に薬剤交付が遅れる問題もありますので。

もしもつぼタイプが希望の方がおりましたら薬局で(つぼ代は有償でしょうが)詰めてもらうか、

おうちで詰めて行くかのどちらかでお願いします。

またそれ以外の混合材についても単剤化を進めていく方針です。

 

以上2024年10月現在の方針について簡単に解説させていただきました。

ロドデノール含有化粧品回収についての愚痴

昨日ニュースを見ていたらあれあれと思いました。

カネボウから発売されている美白化粧品について、

ロドデノールが含有されている商品の回収を始めたというではありませんか。

 

その後、情報を集めたのですが、詳しい話がはっきりしません。

なんでも、皮膚科医からのトラブルの話があったらしいとのこと。

それも、「肌がまだらに白くなる」らしいという事しかわかりません。

 

実際に「肌がまだらに白くなった」患者さんが受診されうる側としては

もう少し詳しい情報が欲しいものです。

 

炎症はあるのか無いのか。もしも炎症があるのなら治療にステロイドが必要になりますし、

炎症が無いのなら日焼け止めなどの対症療法が主体になるでしょう。

使用中止後広がるのか広がらないのか。

化粧品を使っていないところまで症状が拡大することがあるのか。

やめたら色は戻るのか戻らないのか。

色が戻り始めるまでどのくらいの時間が必要なのか。

 

数人しか症状は出た人がいないのであれば、その人がどのような出方をしたのか、治ってきたのか?

たくさんいるのならどのような傾向があるのか?

というところまで含め、情報が欲しいのです。

 

お客様センターまで問い合わせてみましたが、電話は通じず。

皮膚科の学会関連ホームページを見ましたが、まだ上記以上の情報は載っておらず。

日本皮膚アレルギー学会・接触皮膚炎学会日本臨床皮膚科医会日本香粧品学会

厚生労働省にも詳しい情報がないようですね。

 

あまりにも情報がありません。

困った、困った。

 

追記

お客様相談窓口にものすごい数の問い合わせが来ているみたいです。

情報が少ないから、みんな不安になってしまうのではないでしょうか。

2013/7/5 15:30

 

特設のお客様相談窓口に電話してみました。

担当の方はプレスリリースと同じ事のみの読み上げでした。

ある電話番号を教えてもらい、そちらにかけ直しましたが、

そちらも回線混雑のために繋がらず。断念。

あとで調べた所、その番号は一般の相談窓口でした。

たらい回しです‥‥‥

2013/7/5 16:30

 

週があけましたが、追加の情報はまったく出てきていないようです。

カネボウのHPに情報は追加されていますが、過去の新聞等のマスコミ報道と同レベルの情報です。

学会のほうにも新しい情報は載っていないようです。

2013/7/8 11:00

 

もうすでにニュースとしての価値を失っているのでしょうか。

新規の情報は全く出ていません。

学会のHPにもいくつか情報は出ているようですが、すべて厚労省へのリンクのみです。

2013/7/9 8:00

ロドデノールのカタチ

ロドデノールの問題は落ち着く様子を見せません。

カネボウの発表によると(7月23日発表、7月19日現在)
(←これより新しい報告は無いのでしょうか)

何らかの症状の訴えがあったのが6800名あまり、
「3個以上」「5cm以上」「顔面の」白斑というより強い症状が出たのは2250名

と多くの方の皮膚にトラブルが発生していることを予想される数字です。

とうとう当院にも可能性の有る方が受診されました。

 

ここまで問題が広がってくると、一つの疑問が出てきます。それは・・・

「そもそも、ロドデノールはどんな形をした分子なの」

ということです。
薬により引き起こされる問題の一部は、その薬の分子を確認することで理解することができます。

しかし、今回のロドデノールについては
日本皮膚科学会その他の情報では

「チロシナーゼ及びチロシナーゼ関連タンパクの働きを抑制する」

としか、記載されていませんでした。
分子の識別番号からCASにとんでも分子式は記載されていないし・・・

 

と思っていたら、有機化学の専門家の方のブログを発見しました。

リンクはこちらです。

分子構造を見ていると、確かにチロシンに良く似ています。
これなら、チロシナーゼにハマり込んで、酵素の活性に影響をあたえることも有るでしょう。

 

 

 

最後に、患者さんを診察してみて気になったこと。(あくまでも疑いですけど)
これ、疑いの人を診察した場合、診療費用はどうなるかと気になっていたのですが、

保険診療で問題ないようです。

はっきりした場合は、カネボウさんと患者さんの間で相談する形になるようですね。

ロドデノールによる脱色素班形成についてのいくつかの疑問

先日、我が家にカネボウから1通の封筒が届きました。

中には、商品についてのお詫びと、為替が1通入っていました。

我が家のロドデノールはこれで終了です。

 

また、学会からの診療ガイドラインも出てきました。

実際に関連性が有るか行う、パッチテストについても、

方法がしっかりと決まってきたようです。

しかし、相変わらず、原因ははっきりしないまま。

症状の多様性が有ることもわかり、問題を複雑にしているようです。

 

さて、実際に診療を行っている中で感じた問題点を幾つか。

1)試供品はどうですか?

薬理作用にともなうものを疑いますから、ほんの短時間使用している

試供品で症状が出る可能性は少ないのですが、完全に否定するのも難しいものです。

試供品で出る可能性はどうなのか?はっきりしません。

また、試供品を提供された方のリストアップはほぼ不可能ですよね。

 

2)こどもがいたずらすることがありますが?

女性の方は思い当たるフシがあるかもしれません。

小さな子(特に女の子)がお母さんの化粧品を勝手に使っていたことは

外来でも時に耳にします。

もしも、ロドデノール含有化粧品をこどもが自分に塗ってみた時に

そこに脱色斑が出たら、それをロドデノールと断定することは出来るのか?

 

考えれば考えるほど難しい問題が出てきます。

そのうち、ロドデノールを使っていないにもかかわらず脱色素班ができたことについて、

カネボウにいちゃもんをいう人が出てくるかもしれませんね。

「シロシロ詐欺」とでもいいましょうか。こんなことが無いといいのですが・・・

ロドデノールによる皮膚障害についての詳細が出たようです

本日、カネボウのホームページに初めて詳細が掲載されました。(リンクはこちら

やっと、詳しい情報が出てきたのでほっとしています。

 

いままで、マスコミを中心として出てきた情報ですが、あまりにも錯綜していました。

特に問題と考えるのが、「白斑」という言葉でした。

メーカーの公式情報には「まだらに白くなる」と記載されていましたが、

一部ニュースではこれが「白斑」となっていました。

 

実は「白斑」という言葉には2つの意味があります。

一つは皮膚の色素が抜けて白くなる。という肉眼的な症状を表す言葉。

例えば、湿疹の起きた後に皮膚が白くなることがありますが、これを白斑と呼ぶこともあるのです。

この湿疹の後に皮膚の色が抜けてくることは一時的なものですので、あえて治療を行う必要はありません。

(余談ですか、下記の「白斑」と混同を防ぐために私は診察時には「脱色素班」という言葉を使っています)

 

もう一つは皮膚の色素を作るメカニズムがおかしくなっている。という病態に踏み込んだ言葉です。

特に、白斑を作る病気で一般的に知られているものは「尋常性白斑」というものでしょう。

この尋常性白斑は皮膚の色素細胞(=メラノサイト)に対する自己免疫性の疾患ですので、

皮膚に炎症がおこり、多くは徐々に拡大していきます。

拡大するようであればステロイド(や、保険は効きませんがプロトピック、ビタミンD3軟膏)の塗りぐすりや

紫外線照射などの治療が必要となります。

 

つまり、「白斑」という状態でも、一方では時間が解決してくれるので、様子を見ればよく、

もう一方ではしっかりと治療を行わないと、どんどん広がってきてしまうのです。

 

残念ながら、当初の情報ではこのどちらに当たるのかが不明確でした。

個人的な意見を言えば、カネボウのHPに「白斑」という言葉ではなく、「まだらに白くなる」

と記載されていたことは前者の可能性が高いだろうと考えていましたが、確証はありませんでした。

 

今回のメーカーの発表では、より詳しい症状の記載がされていました。

特に塗り薬やその他の治療を行う必要はなく、時間が解決してくれるようです。

これで99%は安心して皆さんにお話することができます。

 

残りの1%ですが、非常に専門的かつ細かな話になるのですが、

「細胞診でメラノサイトが残存している例」とのことですが、

尋常性白斑でもメラノサイトは残っていることはあります。

皮膚組織をとった時の結果についても是非知りたいです。

それでメラノサイトに対する炎症がなければ心配は無用でしょう。

もっとも、化粧品を中止した後に白くなった皮膚が拡大した人はいないようですので、

尋常性白斑が起きている可能性は少ないと思います。

ロドデノール 経過報告

日本皮膚科学会のホームページから

ロドデノールについてのFAQが更新されました。

 

各新聞社からもニュースにもなっています(産経新聞)。

 

これらの公開情報を簡単にまとめてみましょう。

9月1日現在のカネボウからの情報によると、ロドデノールの影響を疑う脱色素班の方は9959名

日本皮膚科学会の特別委員会で調査した方が748名

経過を確認できた方が259名

となっています。

 

その経過を追えた方で

使用中止後6ヶ月が経過した方は50名

改善、治癒した方は29名

となっているようです。

現在も調査中であり、もう少し経過もはっきりしてくるかと思います。

 

また、いくつかの事実もはっきりしてきました

・日に当たる部分に外用した方は症状が強い。

・何種類も重ね塗りした方は症状が強い。

ということもわかってきたようです。

 

また、9月2日のクローズアップ現代も大きな反響を呼んだようですが、

これに対しても日本皮膚科学会の委員会より反論がなされたようです。

いずれにても、詳しい情報が集まるのはまだまだのようです。

また、気になるニュースも出てきました。

詳細ははっきりしませんが、ロドデノール以外の製品を使用して白斑になった方も

いるような話が出ています。

 

まだあまり話にはなっていませんが、機能性化粧品とのつきあいかた、

新規物質に対する付き合い方を考える必要があるかもしれません。

 

そう思って、事務長に「10年前からある商品を使えばいいんじゃない?」と聞いたら

「もうそんな製品ないわよ」と言われてしまいました。

商品の入れ替わりの激しい分野にはそれはそれで問題が有るようです。

 

 

ロゴマークその2

さて、次の話はなぜこのロゴマークにしたのかです。

 

まあ、「わかばひふ科クリニック」ですから、ロゴマークも葉っぱをモチーフにするのはある意味当たり前と感じると思います。

もう一つはなぜ、葉っぱが重なっているかの話です。

 

下の問題に見覚えがありますか?

むかーしむかし、小学生の頃にやったことはありませんでしたか?

今でも解けますか?

さて、この問題ですが、そのままでは当然解くことはできません。

しかし、対角線上に一つ線を追加することで問題が一気に優しくなります。

そう、「補助線」を引いてあげるのです。

そうすると・・・

 

この問題、何が難しいかというと、最初の補助線の引き方ですよね。

思いついてしまえば「ああ、そうか」なのですが、それまでが非常に長いものです。

 

わたしたち、「わかばひふ科クリニック」では、患者様の「困った」複雑な問題に対して

「補助線」を引いてあげる事で問題の解決の糸口を見つけ出す、お手伝いをしたいと考えております。

今後もよろしくお願い致します。

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